2024/10/01
A.B.C-Zが、9月28日と29日に【A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R】の東京公演を、東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催した。本稿では、東京公演最終日となる9月29日の昼公演の模様をお届けする。
本ツアーは、8月21日に発売した約4年ぶりとなるオリジナルアルバム『F.O.R-変わりゆく時代の中で、輝く君と踊りたい。』を引っ提げてのツアーで、大阪・神奈川・愛知・熊本・東京の5都市で行われた。アルバムタイトルとツアータイトルにもなっている“F.O.R(ヨミ:フォー)”は4人組の“four”でもあり、“For you”、“For me”といった「ファンの方々のために」や「求められているところに」、「自分たちが行きたいところに」など色々な読み解き方ができ、A.B.C-Z を応援するファンへの感謝の想いが込められている。
開演時間直前、客席から手拍子と「A.B.C-Z!」のコールが沸き起こると、バックスクリーンに映像が流れ、紙吹雪とともに4人が登場。まずは、6月5日にリリースした「君じゃなきゃだめなんだ」からスタートし、しっとりとした歌声で大人の色気を見せつける。「Fantastic Ride」では、橋本良亮が会場に向かって「みんな元気―?」と呼びかけたり、五関晃一が「みんな元気!? 声出せんの!?」と煽り、ファンも声出しで答え、会場の熱量は高まっていく。
暗転後、衣装チェンジした4人が再び登場すると「I-MI-JI」をパフォーマンス。橋本の〈遊ぼうよ〉のセリフには、悲鳴にも似た歓声が上がった。「Jigsaw」では、会場全体にレーザービームが飛び交う演出で、会場がクラブのような雰囲気に包まれた。
4人それぞれのソロ曲も披露された。塚田僚一のソロ曲「Stay Back」では、演出・振り付けを担当した屋良朝幸がサプライズで登場し、コラボパフォーマンスを披露。その後のMCではサプライズ出演の経緯について、腰を負傷中の塚田をサポートするために、自ら交渉して出演に結びついたことを明かした。思わぬサプライズに、会場からは溢れんばかりの歓声が沸き起こった。
戸塚祥太のソロ曲「月に行くね、光の連続」では、スモークのかかった幻想的なステージで、裸足になった戸塚が全身全霊のパフォーマンスを披露。戸塚の表現者としての奥行きに会場全体が圧倒された。五関は「リマレンス」を、映像とシンクロしたストイックなダンスでパフォーマンスし、橋本は白い布で覆われたセットの中で「浮遊」を披露。途中、ベッドに寝そべる橋本を上から捉えた映像では会場のファンの目がハートに。
MCでは、五関の「今日は皆さんに発表があります!」という言葉とともに、嬉しい発表も。U-NEXTでのグループ初となるコンサート映像『A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R』の配信決定と、振り付けにTAKAHIROなど、豪華な制作陣を迎えた新曲「ヒリヒリさせて」の発売決定、さらにメンバー主導でセレクトした5曲が再録されたEPの配信リリースといった発表に、観客からは拍手が沸き起こった。
ライブもいよいよ終盤に。「Twilight Blue」では、ステージセンターから高さ5メートルの巨大な時空を旅する船がメンバーを乗せて登場。船体にはラジカセやブラウン管テレビなどの装飾が施され、A.B.C-Z という船が、変わりゆく時代を旅してきたことを表現。また、ステージには、スモークと映像、波の音の演出による幻想的な海が広がり、これまで A.B.C-Z とファンが紡いできた歴史を船に乗せて、新星 A.B.C-Z とファンの皆で、新しいステージに出航していく美しい演出が、歌声とともに披露された。
最後の挨拶では、戸塚が「日々感謝です。いっぱいありがとうって言います。僕がいっぱいありがとうと言っているので、みなさん、最近人からありがとうと言われていないなと思ったら、今のありがとうを、ありがとうバンクから引き出して、いくらでも好きなように使ってください」とファンへのありったけの感謝を伝えると、五関はU-NEXTでの配信に残ることを意識し、「今日もぼたん(ファンネーム)に素敵な発表がいっぱいできたけど、これからもどんどん素敵な発表をして、楽しい時間を過ごせるように俺たちも頑張るから、一生ついてきて。素敵な笑顔をまた見せてくれな! その時まで元気でいろよな! 今日は楽しかったぜ」と色気たっぷりボイスでクールに挨拶した。
塚田は、「4人になっていろいろ発表して、自分たちがF.O.Rをしているというより、F.O.Rしてもらっているなというのをすっごく感じます。そういう関係性って、こうやって活動をしているから感じられることだと思うしF.O.Rし合う関係性をこれからも大事にしていきたいなって、より思いました」とコメントし、橋本は、「みんなのこと好きだなとか、愛してるなとか思えた公演でした。皆さんの力は偉大というか、パワーがすごいなって思いますし、そのパワーが舞台上で僕を輝かせてくれます。お客さんが入ってスイッチが入って、さっきも現場に入ってスタッフさんに『ここから橋本くんがどうスイッチが変わるのか楽しみです!』と言われたり、それくらい切り替えがすごいらしくて(笑)。本当に皆さんのおかげっていう話でした」とファンのパワーがなくてはならないものだということを語った。
アンコールでは客席に登場し、ファンと近い距離で「怪奇な美少女」、「頑張れ、友よ!」を披露。最後は、A.B.C-Zのライブでは定番の締めの挨拶である、「俺たちみんなで、A.B.C-Z!」という掛け声で約2時間半のライブは幕を閉じた。これまでの活動の蓄積によるファンとの絆と、“歌って踊る、日本のアイドル”というA.B.C-Zならではのバイブスを感じさせた4人。新たなステージに進んでいく彼らにますます目が離せなくなるライブだった。
Text by Sakika Kumagai
Photo by 池上夢貢
◎公演情報
【A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R】
2024年9月29日(日)
東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
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