ヴァンパイア・ウィークエンドの3作目となるスタジオアルバム『モダン・ヴァンパイアズ・オブ・ザ・シティ』が首位デビューを果たした、6月1日付アルバムチャート。

　2010年にリリースされたセカンドアルバム『コントラ』に続く首位獲得となり、前作の初動枚数12万枚を上回る14万枚をセールスしてのNo.1獲得となった。これまでリリースされたシングルは、トップ100以内にランクインされたこともなく、大規模なリリースイベントもプロモーションも行っていないが、2作連続で10万枚を上回る売上げを獲得して首位デビューできるのは、やはり彼らのライブ・パフォーマンスの素晴らしさからだろう。日本でもその人気、評価は高く、2009年の来日公演も大盛況だった。今年は本作を引っさげて、7月に開催されるフジロック・フェスティバルに出演が予定されている。彼らはインディーズのデビューアルバムでは最も売れた記録ももっていて（50万枚）、その当時からのファンも含め支持するリスナーが拡大していることも、本作の初動枚数からよくわかる。『モダン・ヴァンパイアズ・オブ・ザ・シティ』は、UKで3位、オーストラリアで7位、アイルランドで2位をマークしている。

　続く2位も初登場。カントリーシンガー、ジョージ・ストレイトの26作目のスタジオ・アルバム『ラブ・イズ・エブリシング』が首位と僅差で惜しくも2位デビューとなった。オリジナル・アルバムとしては14作目のトップ10アルバムで、ベスト盤やライブアルバムを含めると20作目のトップ10入りとなる。カントリー・アルバムチャートでは9作連続の首位獲得で、21作目のカントリー・ナンバーワン・アルバム。1981年の『ストレイト・カントリー』（カントリーチャート26位）から32年のキャリアで未だその人気を誇る、カントリー界のスーパースターであることを証明した。

　トップ3内は全て初登場で、3位には「ハート・アタック」（14位）が大ヒット中のデミ・ロヴァート『デミ』がデビュー。自身4作目のスタジオアルバムで、2008年のデビューアルバム『ドント・フォーゲット』（2位）から、4作連続のトップ5入り（セカンドアルバム『ヒア・ウィー・ゴー・アゲイン』が首位）となった。セールスも11万枚を初動枚数で突破している。

　以下トップ10に大きな変動はなく、7位のジャスティン・ティンバーレイク『20/20エクスペリエンス』、8位のマイケル・ブーブレ『トゥー・ビー・ラヴド』、10位のブレイク・シェルトン『ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー』が相変わらずの強さをみせている。

　トップ10以下、12位にはクリスチャン・ポップのベテラン・シンガー、エイミー・グラントの14作目のスタジオアルバム、『ハウ・マーシー・ルックス・フロム・ヒア』がランクイン。クリスチャン・アルバムでは11作のナンバーワンをこれまでに獲得し、総合では2作のトップ10入りを果たしている。本作はキャリア史上、そのトップ10入りを果たした2作に続く高順位で、クリスチャン・アルバムでも12作目のランクインとなった。14位には、トレイス・アドキンスの9作目のスタジオアルバム『ラブ・ウィル』が初登場、5作目のトップ20位入りを果たした。トレイス・アドキンスや2位のジョージ・ストレイトをはじめ、3月からカントリーシンガーの新作ラッシュが、アルバムチャートを賑わせている。

　次週のアルバムチャートには、先行シングル「ゲット・ラッキー」が大ヒット中のダフト・パンクの新作『ランダム・アクセス・メモリーズ』がランクインする。リリースを控え104位には2001年リリースのセカンドアルバム『ディスカバリー』（最高位2位）が、リ・エントリーした。