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 画面が切り替わると、温かみのあるライトに照らされたあたらよが映し出される。すると、まーしー(Gt.)の軽快なギターリフから「晴るる」がスタートした。今回のステージは4人が円を描くように向かい合うスタイル。また、至近距離を捉える見事なカメラワークによって、臨場感をたっぷりと堪能することができた。最初のMCでは、ひとみ(Vo./Gt.)が挨拶すると「緊張しております」と笑顔を見せる。2曲目は「最後くらいこっち見てよ」という呟きから始まった、あたらよの代表曲とも言える「10月無口な君を忘れる」。たけお(Ba.)とたなぱい(Dr.)が生み出す安定感のあるリズムに、ひとみの歌声とまーしーのコーラスが美しく乗っていき、エモーショナルな空間が築き上がっていく。リアルタイムで視聴者からは「最高」「好き」「鳥肌立つ」といった歓喜と興奮に満ちた声が多く寄せられていた。また演奏後に「この楽曲を通して私たちを知ってくれて嬉しく思います」とひとみが胸中を語る場面も見せた。

 今回のライブでは、10月4日にリリースされたばかりの1st EP『夜明け前』に収録された新曲もパフォーマンスされた。アコースティックの音色と共にひとみの透き通るような歌声から始まる「ピアス」。静寂な出だしから、メンバーが音を丁寧に重ねていき、楽曲後半に向かって徐々に熱量を上げていく演奏に圧倒された。そして「THE FIRST TAKE」でアコースティックアレンジされ話題となった「夏霞」を続けて披露し、勢いをキープしたまま終盤を迎えた。

 最後は「10月無口な君を忘れる」の男性目線の世界を描いたという新曲「嘘つき」。“悲しみ”という感情を表現したような、まーしーのノスタルジーなギターソロに合わせて、ひとみはキレのある歌声を響かせ、ライブは幕を閉じた。



Text: Tatsuya Tanami
Photo: Masanori Naruse

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