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【Billboard JAPAN Party X SUMMER SONIC Extra】~日本のヒップホップ・シーンからも熱い注目を浴びるパーティーを大解剖!

Billboard JAPAN Party X SUMMER SONIC Extra

 8月16日にビルボード・ジャパンと【SUMMER SONIC 2014】のコラボによるビーチ・パーティー『Billboard JAPAN Party』に出演するデ・ラ・ソウル、ピート・ロック&CLスムース、ザ・ファー サイドの3組が【Billboard JAPAN Party X SUMMER SONIC Extra】としてビルボードライブで単独公演を行う。90年代ヒップホップを牽引したこの3組が立て続けに登場するとあって、日本のヒップホップ・シーンからも熱い注目を浴びている中、サイゾー編集部/ライターの佐藤公郎氏の解説と、日本ヒップホップシーンを賑わすアーティスト達から続々とコメントが到着!

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Photo: Masanori Naruse

 デ・ラ・ソウルが1989年に発表したデビュー・アルバム『3・フィート・ハイ&ライジング』から20周年を迎えたタイミングでの来日公演となった『20 Years High And Rising』@ビルボードライブ。日本で非常に根強い人気を誇るトリオの20周年を祝うべく、会場は隙間がないほどの満員御礼。「ザ・マジック・ナンバー」や「ミー・マイセルフ&アイ」「バディ」「セイ・ノー・ゴー」といった『3・フィート~』の収録曲をはじめ、「ア・ローラー・スケーティング・ジャム・ネームド“サタデイズ”」や「リング・リング・リング(ハ・ハ・ヘイ)」など、『デ・ラ・ソウル・イズ・デッド』(1991年)に収録されたヒット・シングル、「ステイクス・イズ・ハイ」(1996年)、「ウー」(2000年)など、日本国内でもなじみの深いクラシックを矢継ぎ早に披露。改めて、「デ・ラ・ソウルはヒット曲に恵まれたグループだなあ」と実感したオーディエンスは多かったことだろう。

 ジャンルを横断するサウンドもデ・ラ・ソウルの大きな魅力。一昨年にはデイヴとポスの2人によるオリジナル・アルバム『ファースト・サーヴ』が話題となり、今年はかねてから噂されていた、『ザ・グラインド・デイト』から実に10年ぶりとなるデ・ラ・ソウル名義の新作『ユーアー・ウェルカム』のリリースが予定されているなど、真夏のビーチは予習に復習にせわしない空間と変わるだろう!

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「Me, Myself And I」
▲ 「Me, Myself And I」MV

「Buddy」
▲ 「Buddy」MV


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Photo: cherry chill will

 「僕の青春は『メッカ&ザ・ソウル・ブラザー』!」「私を育ててくれたのは『ザ・メイン・イングリーディエント』!」と、90年代のヒップホップの名盤を語る上で、決して外すことのできない二作を残している、泣く子も黙るピート・ロック&CL・スムースが再結成を果たし、ビルボードライブにやってきたのは一昨年。「ピート・ロックは性格が悪いけど、CL・スムースはいいヤツらしい」「CL・スムースは男気に溢れているけど、ピート・ロックは常に冷めている」などといった噂が常に出回っていたが、そんな風説を一気に払拭したのが、その来日公演であった。若干、CL・スムースの加齢による動きの鈍さが露わになってしまったものの、そこはクラシック連発でご愛敬。終始、オーディエンスと会話を交わすかのように動きまくったCLに対し、ひたすら寡黙にターンテーブルを操り、訥々とパフォーマンスするピート・ロックだったが、むしろそれがピート・ロックの男気(CLは開演から終演までにこやかに振る舞うも、ピート・ロックがオーディエンスに向けた笑顔は、たったの一回限りという事実)。

 今年はセカンド・アルバム『ザ・メイン・イングリーディエント』(1994年)のリリースから20周年。あの頃の思いを馳せながら、ビーチで熱狂する観客の姿が目に浮かびあがる!

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「They Reminisce Over You (T.R.O.Y.) 」
▲ 「They Reminisce Over You (T.R.O.Y.) 」MV

「Lots of Loving」
▲ 「Lots of Loving」MV


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Photo: Masanori Naruse

 「ランニン」や「パッシン・ミー・バイ」、「ドロップ」などのヒットで知られるファーサイドがビルボードライブに登場したのは2012年。生「ランニン」を聴きたい! 生「ドロップ」を見たい!(全編逆再生で制作されたミュージックビデオは当時話題となった)といったフリークで埋め尽くされた来日公演。イマーニとブーティー・ブラウンの2人のみのパフォーマンスだったが、“2MC+1DJ”の形ではなく、ライブバンド構成で行われた公演は、予想を遙かに超えるクオリティでオーディエンスを確実にロック。イマーニの冴え渡る顔芸、ブーティー・ブラウンの映えるフロウ、非の打ち所のないライブはあっという間に終了した。

 ファーサイドといえば、イマーニとブーティー・ブラウンの他に、ファットリップとスリムキッド・トレ(現在はトレ・ハードサン名義で活動)のメンバーも在籍した4人組グループとして知られているが、いまは前者2人での活動がメインとなっている。しかし、イマーニとブーティー・ブラウンの圧巻のステージ・パフォーマンスは、すでにビルボードライブで実証済み。ビルボードライブのステージで、いつしかファーサイド(far side)からニアサイド(near side)で熱狂の渦に巻き込まれるのは約束されたようなもの!

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「Passin' Me By」
▲ 「Passin' Me By」MV

「Runnin' 」
▲ 「Runnin' 」MV

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デ・ラ・ソウル「スリー・フィート・ハイ・アンド・ライジング +14」

スリー・フィート・ハイ・アンド・ライジング +14

2009/07/22 RELEASE
WPCR-75483/4 ¥ 2,096(税込)

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Disc01
  1. 01.イントロ
  2. 02.マジック・ナンバー
  3. 03.チェンジ・イン・スピーク
  4. 04.クール・ブリーズ・オン・ザ・ロックス
  5. 05.キャン・ユー・キープ・ア・シークレット
  6. 06.ジェニファ・トート・ミー (ダーヴィンズ・リヴェンジ)
  7. 07.ゲットー・サング
  8. 08.トランスミッティング・ライヴ・フロム・マーズ
  9. 09.アイ・ノウ
  10. 10.テイク・イット・オフ
  11. 11.ア・リトル・ビット・オブ・ソープ
  12. 12.トレッド・ウォーター
  13. 13.ポットホールズ・イン・マイ・ローン
  14. 14.セイ・ノー・ゴー
  15. 15.ドゥー・アズ・デ・ラ・ダズ
  16. 16.プラグ・チューニン(ラスト・チャンス・トゥ・コンプリヘンド)
  17. 17.デ・ラ・オージー
  18. 18.バディ
  19. 19.ディスクリプション
  20. 20.ミー・マイセルフ・アンド・アイ
  21. 21.ディス・イズ・ア・レコーディング・フォー・リヴィング・イン・ア・フルタイム(L.I.F.E.)
  22. 22.アイ・キャン・ドゥー・エニシング(デラクラティック)
  23. 23.D.A.I.S.Y.エイジ
  24. 24.プラグ・チューニン (オリジナル・12インチ・ヴァージョン)

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2019/10/16

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¥2,640(税込)