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モーニング娘。'14 『時空を超え 宇宙を超え/Password is 0』インタビュー

モーニング娘。'14 『時空を超え 宇宙を超え/Password is 0』 インタビュー

 モーニング娘。初の単独インタビューを石田亜佑美に敢行。人気再燃中のモーニング娘。の中で個性を爆発させるメンバーに対し、見出だせずにいた自身の存在意義。やっと見つけたオリジナリティ。彼女は何も諦めていない。あの頃と同じ、負けず嫌いの女の子のままだった。ぜひご覧ください。

つんく♂さんが戻ってきたときに「おまえたち、進化したな」って

--現在は全国ツアー【モーニング娘。’14コンサートツアー春 ~エヴォリューション~】開催中ですが、今回はどんなテンションで臨めてる感じですか?

石田亜佑美:今回は“エヴォリューション”ということで、進化という意味なんですけど、つんく♂さんから「おまえたち、進化しろよ」って言われているような気がしていて。

--現状に甘んじずに、ということですね。

石田亜佑美:ただ、今、つんく♂さんは治療中のため現場でお会いすることはできないので、今回のコンサートは映像で確認して頂いたりはしてるんですけど、直接観せれていないんですね。なので、つんく♂さんが戻ってきたときに「おまえたち、進化したな。エヴォリューションしたな」って言ってもらえるように……っていう気持ちで、メンバー10人で頑張ってます。

--モーニング娘。って去年から今年にかけて凄まじい勢いで再燃していますけど、この状況についてはどんなことを感じたり、思ったりしていますか?

石田亜佑美:急に「再ブレイクしましたね」とか、周りの方から言って頂けるようになって、それはすごく嬉しいんですけど、正直「なんでだろう?」って思う部分もあって。私たちも急に“はじめまして”のファンの方が増えたなとか、女性のファンの方が増えたなって感じるようにはなったんですけど、それがなんでなのかは、自分たち自身では的確には分かっていない状態。でも最近格好良い系の曲が増えてきて、それこそフォーメーションダンスを始めて。そういうつんく♂さんの方針や考えが今の時代にハマったのかなとは思います。

--でもメンバーからすると、「なんで今になって振り返ってくれるようになったんだろう?」と思いながら活動してる部分はあるんですね。

石田亜佑美:そうですね。私はそういう気持ちなんですけど。でもそういう風に思うのって、自分たちの実力にまだまだな部分があるからで。私は「ダンスが得意です」って言って入ってきたので、ダンスには自信があるけれど、「じゃあ、歌は?」って聞かれたらそこまで「上手です」って言えるものではないし。だからひとりひとりの実力はまだまだなのに、こうして皆さんが注目して下さってるのは「なんでだろう?」って思うし、でも注目してもらえてるんだから今のうちにもっともっと実力つけないと、っていう気持ちでいます。

モーニング娘。'14 『時空を超え 宇宙を超え』
▲モーニング娘。'14 『時空を超え 宇宙を超え』

--世間の評価に自分の実力が追いついてない。それ故の戸惑いもあると。

石田亜佑美:戸惑いもあったりするんですけど、でもオリコン4作連続1位を獲得させて頂いたのは、ファンの皆さんの応援があってこそなので、そこはもうファンの皆さんに感謝だなって思います。

--4作連続オリコン1位の快挙を達成した瞬間は、どんな気持ちに?

石田亜佑美:正直に言うと、モーニング娘。の歴史上初めての結果と言われても、その言葉だけじゃなかなか実感できないし、CDの売り上げ枚数で言えば「LOVEマシーン」の頃のほうが売れてるんですよ。なので、今のこの状態でオリコン4作連続1位を頂けたのは嬉しいんですけど、まだまだだなって。数字がすべてではないんですけど、もっと自分たちに実力をつけて、自信を持って「私たち1位獲得しました!」って言えるようになりたいです。

--謙虚ですね。では、今のモーニング娘。'14、石田さんの中ではどんなグループになっているなって思いますか?

石田亜佑美:今、道重さゆみ(リーダー)さんは10年以上活動していて24歳。でも最年少の工藤遥ちゃんは14歳、一番新しいメンバーの小田さくらちゃんは加入1年半なんです。そう思うと、先輩との差はすごく大きいんですけど、それでも先輩に喰らいついていこうとしてる。私たちにとって、アイドルの中で一番のライバルって昔のモーニング娘。なんですよ。そのときのモーニング娘。を新しいモーニング娘。で超えていきたいんです。

--あの時代以降のモーニング娘。における最大のテーマですね。

石田亜佑美:あと、楽屋ではみんなワーキャーしてて、すごく楽しくて……正直言ってうるさいときとかもあるんですよ。でもライブになったら格好良い顔して、格好良いパフォーマンスしてっていう、そのギャップがモーニング娘。'14の一番の魅力じゃないかなって思ってるんです。家族みたいな感じで仲良くやってるんですけど、時にはライバル意識したり、パフォーマンスは全力で格好良いものを目指したり、そこが私にとっては魅力だなって思います。

--では、その今のモーニング娘。'14の中で、10期(飯窪春菜/石田亜佑美/佐藤優樹/工藤遥)はどんな立ち位置になっていると思いますか?

石田亜佑美:10期は『元気印』オーディションで加入してきたので、やっぱり10期が一番元気なんですよね。特に佐藤優樹ちゃんはその場の空気も考えずに面白いことを始めたりするので、自分が落ち込んでいるときにはすごく元気付けられるし、ちょっと悲しいショックなことがあっても、何も考えずに話しかけてくるから「別にいっか!」って思わせてくれる。そういう元気をファンの皆さんだけじゃなくグループにも与えてる。あと、9期メンバー(譜久村聖/生田衣梨奈/鞘師里保/鈴木香音)さんと加入時期が1年も離れてなくて、年齢も近くて。だから最初は期同士でライバル意識が強くて、対決したりとか。

--以前、田中れいなさんからいろいろ伺いました(笑)。(※大槻ケンヂ原作舞台で勃発!9期vs10期ガチ闘争(!?)

石田亜佑美:でも最近は道重さんがリーダーとしていてくれて、その下に9期10期がいる感じなので、そこが対立し続けていたらいけないし、先輩後輩の壁はちゃんと作らなきゃいけないんですけど、時としてそこは上手く壊して話し合いをしていく。それが出来るようになったのは、11期の小田さくらちゃんが加入してきて「教えてあげなきゃ!」っていう気持ちにさせてもらえたからで。小田ちゃんへの気持ちが9期10期の関係性を良い方向へ変えてくれた。

--では、今のモーニング娘。'14において、石田亜佑美はどんな存在になっていると思いますか?

石田亜佑美:うーん……私、自分のことが自分でよく分からない人間なんですけど。でも私がモーニング娘。に加入したとき、最初のシングルは『ピョコピョコ ウルトラ』っていうすごく元気いっぱいの、可愛らしい曲だったんですけど、それ以降は可愛いシングルがなくなって、本当に格好良くってダンサブルな方向に変わっていて。

--『恋愛ハンター』以降ですよね。

石田亜佑美:私は「ダンスが得意です。ダンスは誰にも負けたくありません」みたいなことをつんく♂さんに言っていたり、やっぱりダンスの面では、最近のシングルの中でも鞘師里保さんと2人で踊らせて頂いてますし、私が加入してきたことでそういうダンスシーンも作って頂けるようになったのかなって思います。

--加入当初と今の自分ではどんなところが変わったと思います?

石田亜佑美:一番変わったのはキャラクターですかね。最初は負けず嫌いで、常に強がってて、周りの方からも「すごくギラギラしてる」って言われていたんですよ(笑)。でも最近は知らないうちに作っていた壁がどんどん壊れてきて、素の石田も見えるようになってきたと思うし、分かりやすく言ったら“スベりキャラ”っていうのが、何でか分からないんですけど定着してきて。

--何でか分からないけど“スベりキャラ”定着って、一番イタいパターンですよ(笑)?

石田亜佑美:アハハハ!

--自覚症状はないと。

石田亜佑美:そうなんですけど、そんなキャラクターも自分の知らないあいだに出来ていて(笑)。それに気付かせてくれたのもリーダーの道重さんで。何がキッカケだったかは覚えてないんですけど、よくツッコんで下さったりとか、もちろんフォローもして下さったり。あと、私がつまらないことを言ってシーンってなる空気のことを「石田タイム」っていう風に名付けて下さったのも道重さんなんですよ。リーダーのおかげで変われましたね。

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モーニング娘。’14「時空を超え 宇宙を超え/Password is 0」

時空を超え 宇宙を超え/Password is 0

2014/04/16 RELEASE
EPCE-7047 ¥ 1,100(税込)

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Disc01
  1. 01.時空を超え 宇宙を超え
  2. 02.Password is 0
  3. 03.Password is 0
  4. 04.時空を超え 宇宙を超え [Instrumental]
  5. 05.Password is 0 [Instrumental]

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