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KNOCK OUT MONKEY 『INPUT ∝ OUTPUT』インタビュー
KNOCK OUT MONKEYが、ド頭から面白すぎるメジャー1stアルバム『INPUT ∝ OUTPUT』をリリース。ロックバンドが再びヒットチャート上位を席捲するようになった昨今のシーンにおいて、彼らしか鳴らしてない音楽、彼らだからこそ切り開ける未来について、w-shun(vo,g)、亜太(b)、ナオミチ(dr)、dEnkA(g)、全メンバー揃い踏みで語ってもらった。
銀杏BOYZや安室奈美恵、人を惹き付ける本質的な格好良さ
▲KNOCK OUT MONKEY - Sunrise (Official Music Video)
--KNOCK OUT MONKEY、昨年10月にメジャーデビューしてから着実に売れてきてる感覚ってありますか?
w-shun:ないですね!
一同:(笑)
w-shun:ビックリするぐらい感覚は変わってないです。
--街中で知らない人から声かけられたり、急に親戚や友達が増えたりは?
w-shun:全然ないです!
dEnkA:ただ、自分は見た目がこうなんで、インディーズの頃から近所のコンビニで声かけられたりしていました(笑)
--w-shunさん、前回のインタビューで、メジャーに来たことで「セールスに拘っていきたい。全員が一気にライバルになった訳ですから」と語ってくれましたが、実際にメジャーで活動してみて“全員がライバル感”というのはリアルに感じたりしました?
w-shun:フェスとか出させてもらうと、アイドルの方とかも同じ日にライブをしたりする訳じゃないですか。で、自分たちをどれだけ観てくれる人がいたのか。他のバンドやアイドルはどれだけの人が入ったのか。それが目に見えて分かるので、やっぱり「自分たちはまだまだ足りてないなぁ」って思ったり、追いついていないところがあるんだなっていうのは、実感する。でもそれで闘争心に火がつく。
--亜太さんやナオミチさんやdEnkAさんもメジャーに来たことで意識が変わったり、これからはこうしていかなきゃ的な感覚ってあったりしますか?
亜太:「自分たちを観に来てるんだな」っていう人は、目に見えて増えている。それだけ観てくれる人、気にしてくれている人がいるので、その人たちに対して何が出来るか。自分たちの立ち振る舞い、ステージング、音楽活動におけるすべての活動に対してキュッと締まった感じはします。
dEnkA:たしかに昨年末のフェスで、観てくれているお客さんが倍増しているなーっていうのは、目で見て実感しました。
ナオミチ:フェスとかで僕らの裏側というか、時間帯のかぶっているアーティストさんが、今まで自分たちでは手の届かないアーティストさんだったりして。それでも勝ち取っていかなきゃいけない。その為にはどういうことをするか。最低限の演奏維持もそうですし、そのへんは底上げしてやっていかなきゃいけないって凄く思う。
--フェスの裏のアーティストって、それこそ甲子園の抽選みたいな感じで気になるものなんですか。「うわぁー!よりによって……」みたいな。
ナオミチ:全然あります!
w-shun:一番気にしてるもんな。
ナオミチ:去年のサマソニがゼブラヘッドと被ってて……(笑)。
w-shun:ゼブラヘッド、MAN WITH A MISSIONのちょうど間ぐらいで!
ナオミチ:無理無理無理!って。
一同:(笑)
--今、名前も出たMAN WITH A MISSIONが全米デビューを決めたり、サカナクションが『紅白歌合戦』へ初出場したり、ロック勢がメインストリームのど真ん中へと躍進している状況にはどんなことを感じたりしますか?
w-shun:少なからず数年前よりはバンドが世間的に認知されていると思うので、それを如何に……例えば、メディアだけで盛り上がって終わらないようにするか。やっぱりライブの凄さや面白さってなかなかメディアだけでは伝えきれないと思うんですよね。だからロックの格好良さを広げていきながら、ライブへと一歩踏み込めるように仕向けていくじゃないですけど、そういう文化を知らない人も導いていけるようになれたらいいなと思う。
--メディアから如何に現場へと引っ張り込めるかという。
w-shun:そこからまたインディーズやアマチュアのバンド、若い奴らがまだまだたくさんいるんだよ、っていうことも知ってもらいたい。やっぱりメディアばっかりになってしまうと、一過性のものというか、そのときのブームでまた終わってしまうことにも成りかねないので、いかに根強く定着させる為に動いていくか。そこは表舞台に立つアーティストが、特にライブに重きを置いているバンドは、そうするべきなんじゃないかなってすごく思います。
--また、今年はド頭からサカナクションやFear,and Loathing in Las Vegas、先輩格ではDragon Ashや銀杏BOYZがヒットチャートを席捲しています。この流れには続きたいところなんじゃないですか?
w-shun:そこは単純に悔しいですよ。知っている人が……サカナクションはまだ面識ないですけど、Dragon Ashだったり、Fear,and Loathing in Las Vegasなんて後輩だし、そういう先輩も後輩も含めて自分がわりと知っている人たちが、そういうチャートで何かひっくり返そうとしているところとか、相変わらずのスタイルでやっててチャートに入っているのは、見ていて単純に羨ましいのと「絶対負けるか」という想いと。きっとバンドマンはみんなそういう感覚があるんじゃないかなと思うんですけど。そこを目指している人は。
亜太:なんでそうなったんだろう?っていうのは、気になりますよね。世間の流れであったり、今の音楽シーンにおけるお客さんの需要であったり。例えば嵐やAKB48の人気が未だにブレない理由だったりとか、そこにロックバンドが潜り込める瞬間というのは、ただのタイミングなのか、そういうムーヴメントが来ている証拠なのかとか。そこは気になりますね。
--KNOCK OUT MONKEYの皆さんって、銀杏BOYZは通ってるんですか?
w-shun:凄いですよね、今。前のバンドからずーっと続けてきて、9年ぶりにアルバムを出して、それを求めている人がたくさんいるというのは。当時聴いていた人だけじゃなくて、新しい層にも響いているからこそ、今でもそれだけの位置に行ける。9年ぶりって、アイドルだったら……19才だった女の子が30手前になっている訳で、普通に考えたら人気も落ち着いているでしょうし。でも安室奈美恵さんじゃないですけど、やっぱりそこにブレない何かがあるから。長く支持されるものって、人を惹き付ける本質的な格好良さというか、ファッション感覚じゃないところの凄さを持ってるんだろうなって思う。
--KNOCK OUT MONKEYが求めるのもそこ?
w-shun:徐々に歳をとって、本質的な部分はブレずに、いろんな表現方法を手に入れて成長できたらいいなと思いますね。そういう人たちを見てると。
--KNOCK OUT MONKEYが目指しているロックやバンドの形って、具体的にはどんなものだったりするんですか?
w-shun:なるべく自分たちで自分たちの在り方を決めつけない。KNOCK OUT MONKEYってこういう音楽性で、こういうライブをしています。っていうのは、基本的には作りたくない。そのときの一番ガッツリ思っていることを表現するほうが、一番格好良いと思うんですよ。歌詞に関しても、楽曲の表現の仕方でも。自分はわりと興味の対象が多いので、いろんなところに手をつけていったり、視野をバンバン広げたい欲が強いので。だからそのときに応じて鳴らしたい音を鳴らしたい。そこになるべく嘘はつかずに歳を取っていきたい。リアルタイムが一番格好良い、一番輝いてるバンドでいたい。
--キャリアハイを常に更新していきたい。
w-shun:そうですね。その成長をドラマじゃないですけど、一本の映画を観ているような感覚で楽しんでもらいたい。きっと誰にもマネできない道筋ってあると思うので、その物語をこの4人で歩んでいきたい。
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ライブ情報
【KNOCK OUT MONKEY TOUR 2014 "INPUT ∝ OUTPUT"】
2014年4月4日(金)兵庫・神戸チキンジョージ
2014年4月6日(日)福岡・福岡Queblick
2014年4月12日(土) 北海道・札幌COLONY
2014年4月20日(日) 神奈川・横浜Club Lizard
2014年5月3日(土)愛知・名古屋Electric Lady Land
2014年5月10日(土)京都・京都MUSE
2014年5月11日(日)石川・金沢vanvan V4
2014年5月17日(土)広島・広島ナミキジャンクション
2014年5月31日(土)香川・高松DIME
2014年6月8日(日)宮城・仙台MACANA
2014年6月14日(土)大阪・大阪BIGCAT
2014年6月22日(日)東京・恵比寿LIQUID ROOM
【The BONEZ "Astro Tour2014"】
2014年3月4日(火)松山SALON KITTY
2014年3月5日(水)高松DIME
【MUSIC CUBE 14】
2014年3月23日(日)広島市内全6会場
【となりのバンドマンツアー 2014】
2014年3月25日(火)岡山 IMAGE
w) グッドモーニングアメリカ / the band apart
2014.年3月26日(水)大阪 BIGCAT
w) グッドモーニングアメリカ / the band apart
【ARABAKI ROCK FEST.14】
2014年4月26日(土)、27日(日)宮城・ みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく
【TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2014】
2014年5月25日(日)東京・新木場 若洲公園
リリース情報
関連リンク
- KNOCK OUT MONKEYオフィシャルYouTube Channel
- KNOCK OUT MONKEY オフィシャルサイト
- KNOCK OUT MONKEYオフィシャルTwitter
- KNOCK OUT MONKEY オフィシャルFacebookページ
Interviewer:平賀哲雄
INPUT∝OUTPUT
2014/02/26 RELEASE
JBCZ-9003 ¥ 2,750(税込)
Disc01
- 01.Prologue ~Battle against the Apes~
- 02.I still
- 03.You have got freedom
- 04.Paint it Out!!!!
- 05.Change
- 06.The large world
- 07.Dear
- 08.Challenge & Conflict
- 09.Gun shot2
- 10.Flight
- 11.Sunrise
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