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家入レオ 『a boy』インタビュー

家入レオ 『a boy』 インタビュー

家入レオ、19歳。大嫌いだった大人になる。守る為に。

 大人は大嫌い。信用できないと泣いていたかつての少女が、2ndアルバム『a boy』を制作していく過程の中で「大人になろう」と、覚悟を決めた。理由は、守るため。今、家入レオの音楽に涙し、笑顔を浮かべてくれるファンのことを、その人たちと生み出した世界を守りたいから。初めて“守りたい”ものができた彼女の真っ直ぐすぎる想いをここに記録する。

家入レオと尾崎豊「守りたいものができたから、大人になろう」

家入レオ - 2nd Album 「a boy」 予告編
▲家入レオ - 2nd Album 「a boy」 予告編

--2ndアルバム『a boy』。どんな作品になったなと感じていますか?

家入レオ:自分にとってこの一枚はかなり大きいというか、ここから世界観が更に広がっていくんだろうなって。大嫌いだった大人に自分がなろうと思ったこと。それは今までの自分とは大きな違いなので。

--前作『LEO』には子供ゆえの鋭さやエモーション、同時に初々しさにも満ちていましたが、今回は歌詞もアレンジも洗練されてますよね。明らかに大人になってる。これは意図的ではなく、結果的に?

家入レオ:結果的にです。私「アルバムをリリースするんで、アルバムを作ろう」っていうやり方があんまり好きではなくて。やっぱり曲は自分の想いがあって作られるものだと思うので……忙しくなってくるとそういう作り方も難しくなっていくかもしれないけど、私は13歳のときからやりきれない葛藤とか痛みがあって曲を作り出してきたので、リリースするから作らなきゃ、やらなきゃっていう精神が好きじゃなくて。なので、月に何曲ずつか上げていく中で、アルバムリリースのお話をもらって、「19歳で発表するアルバムならこういう曲だな」っていう感じで選んでいったんです。

--かつて大人を嫌っていた女の子が、様々な体験や感情を経て、いろんなものを肯定していくことを知って、ひとりの大人へと成長していったんだなと、今作から感じ取って目頭が熱くなりました。

家入レオ:ありがとうございます。この一枚を作れてすごく幸せです。前の私のままだったら“2ndアルバム”と言いながらも『LEO』の延長線のようなアルバムしか作れてなかったと思う。でもいろんなボキャブラリーを増やすことができて、それはツアーでの出来事が大きかったんですけど、自分の為だけに歌っていたところから「みんなに届けたい」っていう気持ちになれたので。

--あそこまでいろんなことに抗っていた自分が、なんでこんな風に「見る者すべて愛しく想う」と歌ったり、大人の女性になれたんだと思います?

家入レオ:どうだろう? まだ「なれた」とは言えないんですよね。「なろう」と決意した。1stアルバム『LEO』を制作したときは、本当に大人が嫌いで。すぐに言うことが変わるし、負け方を教えてくるし……

--負け方?

家入レオ:小学生のときって一等賞になれないと思っても、頑張って獲ろうとすることに意味があるって教えるのに、大人になると「あの人を勝たせてあげなくちゃダメなんだよ」って、わざと途中で転んだりしなくちゃいけないって回りくどく教えられたときに「大人ってこういう生き物なんだ?」って。でも独りにはされたくないから、自分のことを傷付けてみたりとか、壊してみたりとかして。大人のことは大嫌いなのに、なんかいつも私ばっかりが大人に片想いしている気分になって、すごく切なかったんですよ。それは『LEO』で表現することができたんですけど、そこからツアーに出ていくことになったときも「受け止めてもらえるのかな?」ってすごく怖くって。

--それが本音をぶつける怖さですよね。

家入レオ:デビューして分かったことなんですけど、表に出ると嬉しい反応もあるけど、スポットライトに当たる分だけ影は濃くなっていく。やっぱり私のことを嫌いって言う人もいるし。それを見るかどうか、日常では選べるんですよ。私がパソコン開かなければいい話だし、ツイッター見なければいい話だし。でもライブはそういう訳にはいかないんですよ。フィルターなしで直接反応が来ちゃうから、セットリストの最後までそこにいるっていう状況だから、最初のツアーはすごく怖くて。

--そんな風に感じていたんですね。

家入レオ:でも歌い終わってそーっと目を開いたとき、本当に笑顔になってくれている人がいたり、涙してくださっている方たちがいて。デビュー2年目でおこがましいかもしれないけど、その人たちを、その雰囲気を守っていきたいなと思ったんですよ。小さい頃は「ここにいたい」「この友達といたい」「この家にいたい」と言っても、結局は大人の環境や大人の事情で子供は左右されるしかなかった。それで今、自分が19歳になって「守りたい」と思うものができたとき、どうすれば守れるかって言ったら、やっぱり大人になることだったんです。本当に守りたいものができたから、大人になろうと思った。そういう覚悟を持ちたいなって。

--でも家入さんの言葉を借りるなら、大人は汚いものです。

家入レオ:だからその汚い部分も受け入れていこうって。今まで私は子供だったから、子供が知らなくてもいいように大人が守ってくれていた部分はあったと思うんですけど、汚さすらも受け入れていくことだと思うんですよね。大人になるって。だから“大人になります”ってリリースするときのアルバムは、綺麗な曲ばかりにしたくないっていう気持ちが一番強くて。世界の裏の争いだったりを次は私が知っていくことで、まだ知らなくていい子たちを守っていかなくちゃいけない。知らないと守れないから。

--学生時代の話とか聞いていると、いつまで経っても大人になれない、中二病を煩った大人になってもおかしくなかった訳じゃないですか。どうしてそっちには行かなかったんでしょうね?

家入レオ:大人って悪い人ばっかりじゃないんだと思ったから。子供もそうだし、大人もそうなんだなとか。悪い人もいれば、いい人もいるんだなとか。あとは「大人になりたくない」という想いを「守りたい」という想いは遥かに超えちゃうんですよ。あの人たちやあの雰囲気を守る為だったらいい!って思えちゃうから。

--懸命に大人になろうとしている最中。

家入レオ:だから『a boy』というタイトルにしたんです。覚悟を持って大人になろうとしている感じ。男の子はいつか声変わりする。その声変わりの時期は選べないし、避けて通れない。それでも凛として生きてる男の子の姿には憂いや切なさを感じるし、大人になる覚悟を決める感覚に重なったんですよね。

--今日ここまでの話を聞いて、やっぱり尾崎豊的な感性を持っている人なんだなと思いました。あの人って大人を嫌っていたイメージも強いですけど、その反面で必死に大人になろうとしていたじゃないですか。それこそ「見る者すべて愛しく想う」感覚も持っていた人だと思いますし。ファンとしてはどう思う?

家入レオ:尾崎さんは大人になるタイミングを逃しちゃったんだと思う。すごく優しくて、すごく純粋な方だったって私は思うんですよ。だから「尾崎!」ってみんなから求められたことに応えようとしていたんだと思うし、大人への反抗心を歌って評価されていた人だから、大人へのステップをどうしても登れなかったんじゃないのかなって。でもすごく偉大な人だと思います。自分の人生を……、それこそ守りきったんじゃないかな。尾崎豊さんを信じる人たちすべてを。これはあくまで私個人の意見ですけど。

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家入レオと世間「家入レオを閉ざしている人は多いと思う」

家入レオ - a boy
▲家入レオ - a boy

--自分が「大人になろう」と覚悟を決められたことは、良かったと思う?

家入レオ:いや、その結果はまだ分からないですね。「なろう」と覚悟したばかりなので。でも「守りたい」と思えたのは、守りたいものができたことは、良かったと思います。幸せを感じる。今までは……なんて言ったらいいんだろう? 幸せを幸せと認めるのもすごく怖くて。幸せって認めた瞬間に、相手が愛情とかくれるのを断ち切っちゃうんじゃないかって。

--「これ以上は与えなくていい」と、思っちゃうんじゃないかと。

家入レオ:そうです。でもそれは私が幸せを待っている側だったからなんですよね。与えてくれる人がいたから、いつも怖かったし、いつも「まだくれるかな?」って思っていたけど、自分が守ったり、与えられる立場になれたら、そういうことに怯えなくていい日々があると思うので。逆に以前の私みたいな子がいたら「音になってずっと側にいるからね」っていうことを伝えたいなって思います。

--ちなみに、デビュー前の周囲に対して心を閉ざしていた自分を振り返ると、どんなことを思います?

家入レオ:子供だったなと思います。今以上に。

--その頃の自分のように苦しんでいる人を守りたい?

家入レオ:「守ってあげたい」というのは「その痛みから守ってあげたい」じゃないんですよ。「ちゃんと傷付いたほうがいいよ」って私は言いたいんです。でもその傷を負っている人を独りにしないよっていう。私、学生時代、いろんな人とすごく駆け引きしたりして傷付いたけど、今はその経験をさせてくれた人と会ってよかったなって思うんですよ。それがあったからこそ、こういう風になれたし。流れに任せることって、実は当たり前のようで難しかったりするけど、それに乗っかって、たくさん傷付いて、自分らしくなっていくことは必要なんじゃないかな。

--今作の表題曲「a boy」では、その成長過程を表現しているんですよね。このタイミングで打ち出すことが重要だった?

家入レオ:すごく重要でした。「大人になろう」って決意したときに、いつかの自分も含めて客観的に見られるようになって。私は手に入れられないものがあったときに、そこで「自分の努力が足りない」ではなく「周りがいけないんだ」と思っていたんですよ。今、その当時の自分みたいに藻掻いてる人もいると思うので、上から「一緒にいこう」じゃなくて、同じ目線で「大丈夫、一緒にいこう」という気持ちを綴ったのが「a boy」ですね。

--変化を表現した曲と言えば、今冬話題の「チョコレート」もシングルは16歳当時のボーカルテイクで、アルバムは今現在19歳のボーカルテイクを軸にアレンジも一新。自分で聴き比べてみてどんな印象を?

家入レオ:やっぱり違います。まず声の成分が違いますからね。16歳のときはもっと細かいというか、すごく正確にリズムとかピッチを取ろうと思って歌っていたと思うんです。でも今は技術じゃなくて想いを伝えたいから、テクニックをたくさん盛り込もう!とかじゃなく、本当に純粋にシンプルにフレッシュな形で歌えるようにしています。

--今、家入レオはどんなアーティストになったと感じていますか?

家入レオ:家入レオになった。

--おぉー。ちょっと前までは、まだ家入レオになってなかった?

家入レオ:前までは、自分を形容する言葉をすごく探していた。高校卒業してからは“女子高生シンガーソングライター”と言えなくなったので、自分のことを表現するのに一番近い言葉は何だろう?って探していたんですよ。でもあるライターの方に「家入レオは、家入レオでしかないんだよね。シンガーソングライターなのかもしれないし、歌い手なのかもしれないけど、そういう言葉は必要ない気がする」と言われて、確かにそうだと思って。家入レオは、家入レオ。

--で、ここまで「家入レオは成長した」というテーマで話を進めていたんですけれども、今作には「最悪な状況でもっとイカれていたい」と歌う「Free」みたいな楽曲も実は入っていて(笑)。

家入レオ:これはですね、AメロはEm(Eマイナー)ワンコードで回してて、マジメに遊びながら作っていた曲なんです。自分が描いていた世界と現実のギャップにすごく苦しんだ時期があって、歌詞は「イカれてないと、やってらんないよ」って実際に思っていて書いたもの。で、実はこれ、アルバムに入れるのを待ってほしいって言われちゃって。「Kiss Me」もそう。

--今作で言えば、世間的には家入レオ=「太陽の女神」や「君に届け」のイメージですからね。

家入レオ:でもさっきも言いましたけど、大人になることって綺麗なことばっかりじゃないから。やっぱり今作には明るいところと、暗いところ……というか、ちゃんとヘヴィなものを入れたかったので。やっぱりここを歌えてこそ「a boy」も歌えると思うし、そうでないとそれこそ信じてもらえなくなっちゃうので。「あ、家入レオって綺麗事で大人になっちゃったんだ」って思われるのは絶対イヤだった。やっぱり全部を含めて一歩ずつ進んでいくもんなんじゃないかって、私は思うので。

--ただ、家入レオは、狂気や闇を表現するにしても、それを吐き出して終わることはないですよね。

家入レオ:現実って救われないことのほうが多いと思うんですよ。音楽にさえ光がなかったら、何を希望にして私は生きていったらいいんだろう?と思うから。信じたい。ちゃんと光があるということを。

--あと「チョコレート」を聴いたときも感じたんですけど、ちょっとお伽噺の世界的な「カーニバル」とか、私小説的なものだけじゃなくても成立するナンバーも目立っていて。家入レオの世間的イメージを良い意味で無視しているので、聴いていて面白いんですよね。自分ではどう思います?

家入レオ:どれも私らしい曲になったなと思うんですけど、私小説的なものだけになると、ひとりの人生しか描けないから、それはすごく寂しい。だから映画とか本をすごく観るんですけど、実際に自分が体験してないことでも、私がそれを観て生まれた感情は本物だと思うんですよ。それが何をすると嘘になるかと言うと、そこにある感情に対して「これをこのまま出すとみんなに嫌われちゃうから、そうならないようにエッセンスを加えちゃおうかな」という作り方。私はそれがすごく嫌だから、私の中ではどれも嘘偽りのないもの。で、私は無宗教なんですけど、カトリック系の幼稚園に通っていたので、自然と聖書に触れていて。その世界観が「カーニバル」には顕れてる。

--そういう世界が出てくるのが面白かったんですよ。それまでの家入レオに“エデン”を歌うイメージはなかったんで。

家入レオ:たしかにない。

--こういう曲が入っていることで……というか、これだけカラフルなアルバムを作れている家入レオは、ちゃんとポップミュージックの作り手なんだなと感じました。聴き手を選ばない、振り幅の広い音楽を発信している。

家入レオ:どうだろう? まだ制限しているとは思うんですけど、やっぱり私が信じている音楽というのは、ザ・ビートルズとかアヴリル・ラヴィーンとかシェリル・クロウなので、そういう意味では私は閉ざしていないです。ただ、家入レオを閉ざしている人は多いと思う。

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家入レオと両親「父のことは理解してみたい、いつか」

家入レオ - チョコレート
▲家入レオ - チョコレート

--その壁をこじ開ける力は、前作以上に持ってると思います。おそらく自分が思っている以上にキラキラしたアルバムなので。

家入レオ:おー、嬉しい。でもそうかも。枠から外れました。前までは、自分が叫びたいし、自分の想いを上手く言えないから音楽やってんだよ!みたいな気持ちが強かったんですけど、そこに拘らなくなったんですよね。今回は西尾先生(音楽プロデューサー/音楽塾ヴォイスの塾長)だけで作曲しているものも歌ってるんですけど、1stでは絶対考えられなかった。でも今は自分が作った曲をリリースすることに意味があるんじゃなくて、良いものを届けていくこと、信じているものを届けていくことが大切なんじゃないかなと思うから。もちろん、私が叫ぶ。それは譲れないですけど。

--あと、家入レオを閉ざしている/閉ざしていないに関係なく、すんなり壁をすり抜けて聞こえてくる「チョコレート」の存在も大きかったと思います。聴き手からすると、後から「ん、これ、家入レオだったんだ?」と気付く感じだったと思いますし。

家入レオ:自分的には、受け入れてもらおうと思って「チョコレート」をセレクトした訳じゃなかったので、もし壁をすり抜ける曲になっていたんだとしたら嬉しいです。自分の想い的には、16歳で作った曲なので、ハタチになる前にリリースしたかったんですよね。だからそれで新しい人たちに私のことを知ってもらえるのは嬉しいんですけど、元々知っている人から「変わったね」って言われるのはすごく悲しい。

--それは「こんな風に変わってしまったのか」という、ネガティブな「変わったね」ですよね?

家入レオ:そうです。「チョコレート」はデビュー前からずっとあった楽曲だったし、他の曲と変わりなく、嘘偽りのないものなので。なので……まぁでもそんな風にネガティブには受け取られないって信じてます!

--で、そういった様々なポップミュージックが鳴り響く中に「Papa&Mama」という楽曲。どんな想いやイメージから生み出したものなんでしょう?

家入レオ:ハタチを目の前にして「大人になろう」と決意はしてるんですけど、19歳って18歳より子供っぽい雰囲気があると、私は思っていて。ハタチを目の前に最後の十代でどれだけワガママを言うか、みたいな(笑)。それを許されている感じがして。でも周りからは「もう大人だよ」って言われるから、責任を持たなきゃなとも感じる。その移り変わっていく感じを表現するべく、「Papa&Mama」はすごく転調する曲になっているんです。

家入レオ - Bless You
▲家入レオ - Bless You

--勝手なイメージですけど、このテーマはかつての家入レオなら「パパ&ママ そばにいてよ」って悲しいバラードやヘヴィなサウンドに乗せてもよかったと思うんです。でもそれを軽快なカッティングギターに乗せて一気に歌いきって、湿っぽくしてないところが、今の家入レオらしいなと感じました。

家入レオ:たしかに。前だったら「Bless You」みたいな表現しかできなかったですけど、このノリで表現できたというのは……ちょっとは進めてるんだろうなと思います。なんか……いつまでもここに捕らわれていちゃいけない気がするんですよね。

--初期のインタビューで“両親から離れて親戚の家を転々としていた”話をしてくれましたが、両親のことは今どんな風に昇華されてるの?

家入レオ:どうなんですかね。……母のことを認められるようになったら、自分が大人になったっていうことなんだろうな。今はすごく仲も良いんですけど、何故か母を見ているとイライラするときもあって。多分、それは自分の弱さだったり、自分の嫌いなところを母に見るからだと思うんですけど。だから反抗期は凄かったです、母に対して。ガッツンガッツン責めてたし。さすがに上京してきてなくなりましたけど……うーん、やっぱり今でもイラってすることはある。でもちょっとずつですけど、優しくなれてる気はします。

--それはなんでだろう?

家入レオ:………………………………分かんないです。

--でも確実に前と今では変わってきているってことですよね。

家入レオ:………………………………。

--「大人になろう」は、大人を理解しようとすることだと思うんですけど、それは「両親を理解したい」という想いにもリンクしている?

家入レオ:それはあるかも。父のことは理解してみたい、いつか。

--それはまだできてないけど、っていう。

家入レオ:大きすぎますねー。父は。……父と母は私と血が繋がっているから、一番近い存在だと思うんですけど、上京して気付いたんです。父の服のサイズも靴のサイズも何も知らないやって。知っていることのほうが少なかった。もっともっともっといろいろ話すべきだったなって思ってます。だから大人になったら、父とお互いのことをもっと話してみたい。

家入レオ - 君に届け
▲家入レオ - 君に届け

--そして「Papa&Mama」に続いてアルバムの最後に聞こえてくるのが「君に届け」です。この曲でアルバムを締め括ろうと思ったのは?

家入レオ:シンプルな理由です。自分が「大人になろう」と決意しようが、しまいが、ひとりひとりに音楽を届けたい。その気持ちは変わりませんよっていう。

--そんなニューアルバム『a boy』のリリース直後には【ビクターロック祭り~音楽の嵐~】が開催されます。くるり、Cocco、Dragon Ash、THE BACK HORN、サンボマスター、サカナクション、THE BAWDIES等々、フェスのトリを務めるような面々だらけのイベントに出演する訳ですが。

家入レオ:最初、「大丈夫ですか?」って聞きました。

一同:(笑)

家入レオ:「私出て大丈夫ですか?」って(笑)。だって、キャリア的に敵いようのない先輩だらけですからね。でもまだデビューして3年しか経ってない、若気の至りみたいなものを見せられればいいかなと思ってます。どっしりしたものだったり、完成しているものは、全然まだ見せられないので、今は創っている途中なんです!ということを恥ずかしがらずに見せたい。

--で、先輩たちとの競演のあとは、このアルバムを携えた3rd Tourを開催。どんなツアーにしたいと思っていますか?

家入レオ:ライブは一番自由に表現できる場なので……暴れます!

--期待してます。では、最後に。家入さんは今年で10代を終える訳ですが、どんな1年にしたいなと思っていますか?

家入レオ:たくさん泣きたいです。たくさん笑いたいです。いろんなことを経験したいです。あと、適当さを身につけたいです。

--なんで?

家入レオ:それは相手を信じることだと思うんですけど、すべて「私が、私が」ではなく、私ができることは音楽を作ることと歌うことなので、それ以外のことにはタッチせずに任せていきたい。周りの人たちは私以上にいろんな経験があると思うし、「家入はこういうことを表現して行きたいんだ」ってちゃんと分かって下さってる方たちだと思うんで、その方たちが提示することには抗わず、ちゃんと信じていきたい。

Music Video

家入レオ「a boy」

a boy

2014/02/19 RELEASE
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家入レオ「ワルツ」

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NAKED ~TOUR 2023~
家入レオ「NAKED ~TOUR 2023~」

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Naked
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Naked
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DUO
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