Special
Silent Siren 『31Wonderland』インタビュー
昨年リリースしたシングルで2作連続TOP10入りを果たすなど、本格ブレイク目前の勢いを見せる4人組バンドSilent Siren(サイレント・サイレン)のイベントに密着。2月2日、イオン稲毛のアルバム予約会で開催された公開取材をもとに、追って行ったインタビューを加えたスペシャルコンテンツだ。
さらに、ページ内にはミニライブの写真や楽屋での様子も満載! 読者モデルとしても活躍する4人の魅力をお届けする。
恋のワンダーランドに迷い込んだ世界観
▲YouTube「「ぐるぐるワンダーランド」MUSIC VIDEO short ver.」
--お昼からミニライブを2回行いましたが、お客さんも多く気持ち良いステージになりましたね。
ひなんちゅ:いつものライブハウスとは違う構成なんですけど、ミニライブならではの盛り上がり方をしてもらえました。お客さんも座っていなければいけない中で身体を揺らして盛り上がってくれましたね。
--そして今日披露した楽曲の数々を収録したニューアルバム『31Wonderland』が、2月12日にリリースとなるわけですが、このタイトルの意味は?
すぅ:(収録曲に)「ぐるぐるワンダーランド」というリードトラックがあるんですけど、ゆかるんが作詞した歌詞で、恋のワンダーランドに迷い込んだ世界観なんです。これが凄く良い曲だったから、アルバムコンセプトもワンダーランドにしようって。聴いてくれたみんなが、サイサイのワンダーランドに迷い込んだような気持ちになってもらえるアルバムです。
--本作には昨年シングルとしてリリースされた「ビーサン」と「I×U」が収録されています。この2作では連続TOP10入りと勢いを感じさせてきただけに、今作に対する期待は大きいですよね。
ひなんちゅ:「ビーサン」、「I×U」で知ってくれた方も多いと思うので、このアルバムを聴いて「あ、こんな曲もやるんだ」っていうのが伝わると思います。「ビーサン」はアップテンポな夏の曲、「I×U」は冬のバラードとそれだけでも全然違うのに、アルバムではより振り幅が広くなって、どんな人が聴いても好きになってもらえる曲が1曲はあると思います。
--また、今作はジャケットがカラフルでかわいいですよね。
すぅ:ジャケットはもちろんブックレットにもこだわっていて、読んで楽しめる物になっています。メンバー1人1人にピックアップしたページもあって、写真がいっぱい載っているんですけど、笑っているだけじゃない色んな表情を楽しんでもらえると思います。前回リリースしたシングル『I×U』はおとなしいというか切ない表情が多かったんですけど、今回はちょっとニヤッとした感じというか……
あいにゃん:「ニヤッ」って(笑)。
寝る時間以外は全部っていうくらい一緒
▲YouTube「「I×U」MUSIC VIDEO short ver.」
--今回のサウンドはロック色が強くなっていて、Silent Sirenを聴いてきた人でもビックリするような曲が多いですよね。
ひなんちゅ:「バンド感が増した」と言ってもらえることが増えましたね。自分たちがやりたかったこと、かっこいいと思うことをできる限り詰め込めた所は新しいと思います。それぞれのパートは難しいんですけど、ソロパートなどはライブごとにアレンジすることもできるので楽しみですね。
--ソロといえば、「Ring Ring Ring」ではあいにゃんさんも見事なプレイを聴かせてくれます。
あいにゃん:印象的なフレーズとかも取り入れたいなと思って、本当にこだわりましたね。今回、初めてスラップという弦を弾く奏法も取り入れたりもしたので、ロックになったと言ってもらえると嬉しいです!
--キーボードの音色も、今まで以上にバリエーションが増えました。
ゆかるん:色んな音を使いましたね。ピコピコ系の曲も多いんですけど、音色やリバーブが若干違うだけで聴こえ方が全然違うんですよ。キラキラしているのか落ち着いているのか、そういう部分も変わっていくので色々試しながら作っていきましたね。
--「雨降りフリル」はダンスミュージック的というか、ループの気持ち良さや韻を使った歌詞の歌いまわしの面白さなど、これまでとは違ったアプローチに挑戦しています。
すぅ:「ビーサン」や「I×U」でキャッチーなサイサイを知ってもらえたからこそチャレンジできたことですね。コーラスも普通のメロと「トゥットゥッ♪」っていうのとが合わさっていたりして、難しいんですけど、だからこそ楽しいっていうのがありますね。
--4人が楽器をやっている理由が伝わってくるサウンドになっているんですが、もう1つ強く伝わってきたのは4人の仲が良いってことで。
すぅ:楽屋でもうるさくてすいません(笑)。
--こうして密着取材させていただいていても、皆さん本当に仲良いですよね。
ひなんちゅ:レコーディングのとき、あいにゃんと私は寝る時間以外は全部っていうくらい一緒にいましたね(笑)。
ゆかるん:楽しいですね。疲れるとかがあんまりないかも。基本はうるさいんですけど、無言になってもだいじょうぶな仲なので、しゃべらなくても気にならないというか。
リリース情報
31Wonderland
- 2014/02/12 RELEASE
- 初回限定盤[MUCD-8055/6(CD+DVD)]
- 定価:¥3,500(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 詳細・購入はこちらから>>
- 詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
Interviewer&Photo:杉岡祐樹
応援してくれている友だちに向けて書いた歌詞
▲YouTube「2ndアルバム「31Wonderland」試聴」
--また、「「Are you Ready?」」の作詞はあいにゃんが担当していますが、忙しい日々を独特の言語感でテンポよくつづった歌詞が印象的でした。読者モデルとしても活躍するサイサイだけに、多忙な日々が続いていると思うのですが?
あいにゃん:普段忙しかったり仕事でストレスたまったり、人間関係で悩んだりするけど、サイサイのライブにいるときだけは、そういう気持ちを全部取っ払って、とりあえず手を上げて声を出して盛り上がっちゃおう!って。そういう気持ちを込めた曲なので、早くライブでやりたいなって思いますね。
すぅ:「「Are you Ready?」」は強めな一面を出したいと思ったので、いつもより強く歌いましたね。あと、かけ声が入っている曲だとみんなも一緒に盛り上げてくれるので、気分的に盛り上がった状態でレコーディングできました。 今日演ったスロウな「マイルストーン」とかは、凄くゆっくりな分、難しかったですね。ブレスの位置を1つ1つ決めていったりとか、レコーディングには時間をかけましたね。
--「マイルストーン」のイントロの壮麗なピアノは、ゆかるんの大きな魅せ所になっています。
ゆかるん:ライブでは緊張しますけど(笑)、ピアノの音色がぴったりな曲だと思ったので、すごく気持ちを込めて弾きました。まだライブハウスでは一度もやったことがないので、今後も楽しみな曲です。
--「マイルストーン」の歌詞はファンについてつづった物だと思いました。
ひなんちゅ:元々はずっと応援してくれている友だちに向けて書いた歌詞なんです。私は中学2年生のときにインドネシアでドラムを始めた(※1)んですけど、当時、友だちは私が本気でドラムを演ってバンドを仕事にすることになるとは思ってなかったと思うんですよ。突然ハマリ出したから、「すぐに飽きるだろうな」って。私はずっと音楽室にこもって1人で練習していたので、その頃を知っている人たちだからこそ、見方が違うというか。
そうしてインドネシアから帰ってきた今、そのときの友だちは日本中の色んな所に住んでいるんですけど、近くまでライブをしにいくと自分たちでチケットを買ってきてくれるんです。それがすごく嬉しいんですよね。最初から知ってくれていて、ずっと応援してくれている人って、頻繁に連絡するわけでもないんですけど、ずっと支えてくれている。それをすごく感じているから、いつか恩返しできるくらい器が大きくなりたいと思って、こういう歌詞にしました。
サイサイらしさって何だろう?
--また、「Delay」の歌詞も爽快なサウンドに対して重いテーマになっています。
すぅ:煮詰まっちゃったとき、「自分らしさって何だろう……?」って分からなくなっちゃったことがあって。よく「自分らしくいれば、それでいいんだよ」って言葉をかけてもらえることがあるけど、そのらしさが分からなくなっちゃうことってありますよね。
でも、例えうまくいかなくてすごく泣いたことがあったとしても、涙が出るのはそれだけ真剣に向き合っていたから、悔しいと思うからだし、それを見てくれている人がいる。だから自分を信じて強く生きていきたいなっていうメッセージを込めました。
--こうした活動をしていても自分らしさを見失うことはある?
すぅ:私はメンバーがいることによって救われることがよくありますね。1人じゃできなくても、メンバーがいるからこそ、すぅを確立できると思います。
ひなんちゅ:例えばファッションとかでもそうだと思うんですけど、女の子の服って色んなブランドや種類があるから、「すごいかわいいワンピースを着たいけど、ボーイッシュな性格だから私らしくないかも」って迷ったりすることも多いと思うんですよ。
でも、そもそも私らしさっていうのが何なのか。好きな物を着ればいいのに、自分のイメージを勝手に作っちゃって、そこに捕らわれちゃう、……っていうのは私もそうなんですよね。
それこそ「あいにゃんが着ている服、すごくかわいいけど、自分には似合わないな……」とか(笑)。でも、試しに着てみたら意外と私らしい感じになったりすることもあるし、結局は自分で壁を作ってたことに気付くんですよね。それは取っ払った方が居やすくなるし、コミュニケーションも取りやすくなると思います。
--バンドという集合体の中で生活していくのは決して楽しいだけではないですし、大変な面も多い。その中で自分を確立していくのは難しい所もありますよね。
ゆかるん:サイサイらしさって何だろう?って思いますね。
あいにゃん:ライブで演奏しているときやイベントで喋っているとき、「自分らしく見せるにはどうしたらいいんだろう?」って考えたりもしますね。結局は自分が思っていることをそのままやればいいっていうシンプルな答えが出るときもあれば、「わかんない、わかんない……」って悩むときもあるので、「Delay」の歌詞は本当に共感できます。
リリース情報
31Wonderland
- 2014/02/12 RELEASE
- 初回限定盤[MUCD-8055/6(CD+DVD)]
- 定価:¥3,500(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 詳細・購入はこちらから>>
- 詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer&Photo:杉岡祐樹
いつもと同じ日常でも夢の世界になる
--本作は演奏者としての顔が見えるサウンドだと感じました。
ひなんちゅ:ロックにも色々あると思うんですけど、今回はより自分たちのやりたい音楽に近づけている感じがしていて。「Sweet Pop!」でデビューしたからといって、そういう曲ばっかりじゃない。「ビーサン」「I×U」でも見せてきた色んな面の集大成になったアルバムだと思います。
--それぞれにオススメな1曲を挙げるとしたら?
あいにゃん:早くライブでやりたいなって思う曲は「「Are you Ready?」」ですね。この曲にはメンバー1人1人がソロプレイをする所があるんですけど、ライブでいつか「ドラム、ひなんちゅ~! ダダダダダッ!」ってやるのが夢だったんですよ(笑)。だから早くライブで演りたいです!
ひなんちゅ:私は「Limited」が好きですね。以前、大阪のライブで演ったことがあるんですけど、すごい盛り上がったんですよ。演っていて一番ロックになれる曲です。
すぅ:今日も演った「雨降りフリル」は、今までよりもオシャレに作った曲なんですよ。リズム感とかテンポの変わり方とか音色とか、コーラスも今までとは違う感じになっていたりとか。ライブハウスだともっと壮大になると思うし、コーラスが際立って聴こえてくると思います。この曲は雨が降っている日に聴いてもらいたい曲です!
ゆかるん:今回、初の作詞をしたので「ぐるぐるワンダーランド」はやっぱり思い入れがありますね。恋する女の子をファンタジーにかわいく描いた曲なんですけど、いつもと同じ日常でも、見方を変えればそこは夢の世界になる。捉え方によってポジティブにもネガティブにもなると思うので、いつもハッピーでいて欲しいなっていう願いが込められています。
サイサイが語るバレンタイン必勝法!?
--また、アルバム『31Wonderland』のリリース日はバレンタインデーに近いですが、皆さんはバレンタインの思い出などはありますか?
あいにゃん:毎年メンバーと一緒にいる気がします。
すぅ:去年もひなんちゅのおうちにみんなで集まって、チョコ作りをしてましたね!
ひなんちゅ:今年も時間が合えば作ろうって話をしてるんですよね。
--ちなみに料理が一番上手なのは?
(すぅとあいにゃんが、そーっと手を上げ始める)
ひなんちゅ:……私じゃないかと。
ゆかるん:この中では私が一番よく料理するんですけど……
--みなさん主張が激しいですね(笑)。
すぅ:でも、本当はゆかるんが先陣を切ってやってくれるんです(笑)。
あいにゃん:今年も作ろうと決めている物があるので、ゆかるんに教わりながらみんなでワイワイやりたいと思います。
--では、バレンタインに想いを伝えたいと思っている人たちへ必勝法を教えるとしたら?
すぅ:それがあるなら使ってますよ~! でも、アルバム『31Wonderland』に入っている「LOVE FIGHTER!」を聴くと勇気が出るから、テンションが上がってそのまま告白できるんじゃないですかね。勢いが、大事ですよ!
ひなんちゅ:勢い勢い!
すぅ:「結局勢い? ……サイサイ使えねえな~」って思われそう(笑)。私はチキンなので全然できないんですけど、ちょっと強がっている女の子ってかわいらしく見えるじゃないですか。だから、あげるときは「これ、余ったから」って渡して、中を開けてみたら「本当は君のために作ったんだよ」っていうギャップで! がんばって想いを伝えるのって勇気が必要ですからね。
--チョコレートと一緒に『31Wonderland』をプレゼントするのは?
すぅ:いいと思います! それで付き合えるようになったら、2人で聴いてさらにラブラブにね!
あいにゃん:2人でライブに来てくれたら嬉しいですね。
すぅ:ライブやイベントを、口実に使ってもらってかまわないので!
--そしてリリース後には各地でのイベントなどもあり、春にはツアーも開催します。今後、Silent Sirenは何を目指して活動していくのでしょうか。
ひなんちゅ:結成当初からずっと言っているのが、武道館でライブをしたいということで。それはすごく大きくて遠い目標なんですけど、それはゴールじゃなくて。その先にあるもっともっと大きなステージとか、さらには世界進出までできるくらいビッグなアーティストになりたいと思っているので、Silent Sirenにゴールはないですね! サイサイらしく、色んなジャンルで活躍できればと思っています。
リリース情報
31Wonderland
- 2014/02/12 RELEASE
- 初回限定盤[MUCD-8055/6(CD+DVD)]
- 定価:¥3,500(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 詳細・購入はこちらから>>
- 詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
Interviewer&Photo:杉岡祐樹
31Wonderland
2014/02/12 RELEASE
MUCD-1293 ¥ 2,934(税込)
Disc01
- 01.31Entrance
- 02.Ring Ring Ring
- 03.ビーサン
- 04.「Are you Ready?」
- 05.LOVE FIGHTER!
- 06.アンチノミー
- 07.Delay
- 08.I×U
- 09.Limited
- 10.マイルストーン
- 11.雨降りフリル
- 12.ぐるぐるワンダーランド
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