1959年5月4日に初めて開催され、50年以上の歴史を持つ“音楽アワードの最高峰”と称される【グラミー賞】。第56回となる今年の授賞式は、現地時間1月26日にロサンゼルスのステイプルズ・センターで行われ、昨年に引き続きLLクールJが司会を担当。

▲ ファレル / c Getty Images for BET

　今年はジェイZが最多となる9部門、続くマックルモア＆ライアン・ルイスが主要3部門を含む7部門、そしてプロデューサー＆パフォーマーとしてダフト・パンク、ロビン・シックなどの大ヒット作品に参加したファレル・ウィリアムスが7部門にノミネート。中でも注目されるのが、主要4部門となる最優秀アルバム賞（Album of the Year）、最優秀レコード賞（Record of the Year）、最優秀楽曲賞（Song of the Year）、そして最優秀新人賞（Best New Artist）。最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞は、共にシングル曲がノミネートされるが、前者が曲のパフォーマーとプロデューサー、エンジニアなどの制作陣に贈られるのに対して、後者はその曲を書いたソングライターに授与される。

▲ イマジン・ドラゴンズ

　昨年は、ゴティエが最優秀レコード賞、マムフォード＆サンズが最優秀アルバム賞、ファン.が最優秀楽曲賞＆最優秀新人賞の2部門受賞と、R&Bやヒップホップ色が薄かったのに比べ、今年は数々の主要メディアにて2012年の年間ベスト・アルバムに選ばれたケンドリック・ラマーを筆頭にブルーノ・マーズ、マックルモア＆ライアン・ルイスなどのアーティストによる作品のノミネートが相次いだ。
　さらに主要部門の最有力候補と囁かれるダンス/エレクトニック・ミュージックの革命児ダフト・パンク、ジェイムス・ブレイクやディスクロージャー、他のアーティストに比べ地味な存在にも関わらず、全米でヒットを飛ばすために不可欠なラジオ・エアプレイで、じわじわとその人気を浸透させていったダークホース、イマジン・ドラゴンズなど、今年は近年の音楽シーンの多様化を象徴するような作品が名を連ねている。

　そして毎年物議を醸すのが、その1年に目ざましい活躍をした“新人”と基準がなんだか曖昧な最優秀新人賞。2011年にデビュー作をリリースしたエド・シーランやジェイムス・ブレイクをはじめ、マックルモア＆ライアン・ルイスはノミネートされているものの、主要2部門にノミネートされ、もし選ばれれば史上最年少での受賞となるロードはノミネートを逃すなど、今年もかなり？な選定となっている。

主要4部門は誰の手に？
ノミネート作品＆アーティストと編集部の予想を一挙公開

最優秀アルバム賞／Album of the Year

『ランダム・アクセス・メモリーズ』

　その他のノミネート作品

最優秀レコード賞／Record of the Year

「Get Lucky」

　その他のノミネート作品

最優秀楽曲賞／Song of the Year

「Royals」

　その他のノミネート作品

最優秀新人賞／Best New Artist

ケンドリック・ラマー

　その他のノミネート作品

80以上のカテゴリーの中から
気になるあの部門のノミネート作品は!?

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ダフト・パンクXスティーヴィー・ワンダー、ポール＆リンゴ
“音楽アワードの最高峰”注目パフォーマンス＆出演者

c FilmMagic

　大勢の世界的アーティストが会する音楽の式典ということもあり、見逃せないのはライブ・パフォーマンス。一夜限りのスペシャル・コラボやトリビュート・パフォーマンスなど、とにかく豪華。中でも特に注目されているのが、ダフト・パンク、ナイル・ロジャース、ファレルによるパフォーマンス。ダフト・パンクにとって『ランダム・アクセス・メモリーズ』リリース後、初のライブ・パフォーマンス、さらにTVでパフォーマンスを披露するのは約5年ぶりの上に、なんとあのスティーヴィー・ワンダーがゲストとして参加することが予定されているのだ。常に時代を切り開き、世界を席巻する“ロボットたち”が最強の布陣とともにどんな最先端のパフォーマンスで驚かせてくれるのか、期待は高まるばかり。

　さらに、ケンドリック・ラマーとイマジン・ドラゴンズ、メタリカと中国人ピアニストのラン・ラン、キャロル・キングとサラ・バレリス、ロビン・シックとシカゴなどジャンル、世代を超えた異色のコラボも実現するのは、80以上に及ぶカテゴリーの中から多彩なジャンルの作品が表彰されるグラミーならでは。ケイティ・ペリー、テイラー・スウィフト、ピンク＆ファン.のネイト、ジョン・レジェンド、そしてまだ来日を果たしていない注目株のロードや2013年の米ビルボード年間シングル・チャートにて見事1位に輝いたマックルモア＆ライアン・ルイスなどのパフォーマンスが一度に観られるのはポップ・ファンにとって嬉しい限り。

c FilmMagic

　「なんだか若い子ばかり～」と嘆くオジサマたちには、グラミー特別功労賞が授与されるポール・マッカートニー＆リンゴ・スター、マール・ハガード、クリス・クリストファーソンとウィリー・ネルソン、キース・アーバンなどの大御所アーティストによるいぶし銀のパフォーマンスも用意されているので、ご心配なく！気になるラストを飾るデイヴ・グロール率いるスーパージャム・セッションには、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ、ナイン・インチ・ネイルズに、あのフリートウッド・マックのリンジー・バッキンガムも登場するとのこと。神様、仏様、トレント様、これは絶対に見逃せない！

　他にもスティーヴン・タイラー、ブルーノ・マーズ、アリシア・キーズ、アリアナ・グランデ、ジャレッド・レトなどがプレゼンターとして登場し、ますます豪華になる今年の出演者ラインアップ。開催日が近づくにつれ、クイーンBことビヨンセとジェイZやマドンナも出演するとかしないとか!?など、様々なニュースが飛び交う中、当日までハラハラ、ドキドキ目が離せない展開になりそうだ。

来日公演に、ノミネート作品のコンピ
日本でも【グラミー賞】の熱気を

来日公演を控えるアーティストたち

　これほど豪華な出演者やパフォーマンスを目の当たりにしてしまったら、やっぱり生で観てみたいと思うのが音楽ファンの心理。実はノミネートされているアーティストや出演者の中で、これから来日公演を控えるアーティストは多数。編集部選りすぐりの公演をピックアップ！

THE NATIONAL

NINE INCH NAILS

KATY PERRY

MACKLEMORE ＆ RYAN LEWIS

BRUNO MARS

豪華コンピをチェック！

　毎年恒例！【グラミー賞】のノミネート・アーティスト楽曲を収録した豪華コンピレーションCD『2014 GRAMMYRノミニーズ』は、1月22日に発売！今回紹介した主要部門のアーティスト楽曲に加え、ブレイク・シェルトン、ティム・マッグロウ、ジェイソン・アルディーンなどアメリカを代表するカントリー・スターによる大ヒット・ナンバーが計18曲収録！

　発売を記念した特設WEBサイトでは、グラミー賞主要4部門（年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞、年間最優秀アルバム賞、最優秀新人賞）の受賞者・受賞作品を予想すると抽選で豪華賞品が当たる「グラミー賞主要4部門予想キャンペーン」が開催中！

『2014 GRAMMYRノミニーズ』