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ティーナ・カリーナ 1stフルアルバム『田中らボタモチ』&全国ツアー インタビュー

ティーナ・カリーナ1stフルアルバム『田中らボタモチ』&全国ツアー インタビュー

 2012年9月、珠玉のラブソング「あんた」を収録したデビューアルバム「ティーナ・カリーナ」でメジャー・デビューし、同年に「第54回輝く!日本レコード大賞」の新人賞を受賞するなど、等身大の関西弁で綴られたストレートな歌詞と透明感のある歌声で、老若男女に愛されるティーナ・カリーナ。デビューから約1年を経てリリースされた1stフルアルバムへの想いとともに、2014年1月からスタートする初の全国ツアーへの意気込みを語ってもらった。

大阪から離れて、さらに地元が好きになった。

??デビューして約1年たちましたが、環境は変わりましたか?

ティーナ・カリーナ:デビューする少し前に、大阪から仙台に引っ越したんですが、一人暮らし自体初めてだったんです。生まれてから26年間ずっと大阪で、仙台には行ったこともなかったので、すごく環境は変わりました。文化も人の性格も違うし。振り返るとあっという間に感じますけど、初めての経験だらけだったので、すごく長い1年だったようにも思います。

??大阪を離れてみて、いかがですか?

ティーナ・カリーナ:もっと大阪が好きになりました。仙台は関西の方が少ないので、自分が関西人だってことを改めて認識してます。笑
それと、デビューしてから「あんた」という関西弁の歌をずっと歌ってきたので、自分が関西人なんやなって客観的に感じたのと同時に、関西弁でしか伝えられないニュアンスってあるなあってことに気づきました。

デビューするまでは関西弁の曲って「あんた」の1曲だけだったんですよ。歌は、標準語で歌うもんだと思い込んでて。関西弁で歌うことを考えてもいなかったし、まさかデビューアルバムの一曲になるとも思ってなかったんです。でも、たまたま作った関西弁の曲を、これも入れようかって話になったので、自分でもびっくりしました。

「しもた」
▲ 「しもた」MV

??じゃあ、他の関西弁の二曲は仙台に引っ越してから作詞した歌なんですね。

ティーナ・カリーナ:そうなんです。仙台に引っ越してから、関西弁の曲を作りたいなと思って「あかん」と「しもた」っていう2曲を作りました。「しもた」は、自分の好きな人が離れていってしまった失恋の曲なんです。失恋して悲しいっていう気持ちもあるんやけど、人をこれだけ好きになれた温かさを伝えたいなって思って書きました。「しもた」って、「失敗してしまった!」っていう意味かと思われがちなんですけど、そういう意味ではないんですよね。「惚れてしもた。」っていう「しもた」なんですよ。関西弁の人と人との距離の近さとか、情とかが伝わればなと思っています。

??たしかに、「あかん」の次に「しもた」がくると、「しまったー!」っていう意味かと思いました。笑

ティーナ・カリーナ:そうですよね。タイトルから想像するような曲じゃなくて、もっと優しい歌なんです。好きになったことも後悔してないよっていう意味の曲です。関西弁って、1つの言葉にも色んな意味があるので面白いです。

??関西弁って、語尾の種類も多いし、表現が豊かですよね。好きな関西弁ってあるんですか?

ティーナ・カリーナ:んー。なんやろう。地元に帰って店員さんが関西弁やと、ほっとしますね。デパートで働いてたことがあるせいか、「他の色もありますよ」とか、関西弁で話しかけられると、嬉しくなります。笑。

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初めての海外レコーディング

??今回、1stフルアルバムの『田中らボタモチ』がリリースされました。関西にいた頃から、歌っていた曲とかもあるんですか?

ティーナ・カリーナ:「あんた」以外には、 8曲目の「every」は、デビューする前から大阪のライブハウスでも、ずっと歌ってた付き合いの長い曲ですね。

??関西弁の曲ばかりというわけでも、ないですよね。

ティーナ・カリーナ:そうですね。1stアルバムを作る時、関西弁の曲と標準語の曲を一緒に入れるのって、すごく難しくて、曲順とか、色々考えたんですけど、できあがったものを通して聴いてみると違和感なかったです。何回でも聴いてもらいたいアルバムですね。
ちなみに、最後の2曲は英語なんです。「How long」は「あかん」、「Counting all the days」は「あんた」を英語バージョンにアレンジしました。しかも、ロサンゼルスで3日間で録音したんです。

??海外でのレコーディングは初めて?

ティーナ・カリーナ:初めてですよ。こんな機会もしかしたら、もう二度とないかも。笑
アメリカ人のプロデューサーに、イメージをがらっと変えたアレンジをしてほしいってリクエストしました。日本人だけで作っている時とは感性が全然違って面白くて、あっという間の3日間でした。日本語の歌って、基本的には1つの音符に対して、1つの言葉じゃないですか。でも、英語は1つの音符に、いっぱい言葉があるんですよね。それが、慣れなくて難しかった。
でも、レクチャーも受けつつ、「こんなフェイクも入れてみたい」とか、アメリカのプロデューサーとアイディアを交換しながら作りました。ちなみに、日本語の「あんた」には、コーラスは一切入れてないんですけど、英語の「Counting all the days」は、自分の声をいっぱい重ねたので、すごいゴージャスになりました(笑)。英語バージョンを初めて聴いた人には、私が歌ってないんじゃないかって思ってもらえるんじゃないかと思うくらい、全然違う曲に仕上がってます。

??「Juliette」は、どんな曲なんですか?

ティーナ・カリーナ:「Juliette」は、かなり曲の中で遊びました。歌詞も曲調もそうだし、セクシーボイスを入れてみたり。「Juliette」は、ジュリエットっていう魔性の女の子が主人公で、ジュリエットさんが男を騙すっていう歌なんです。そんな人になれたらいいなと思って歌ってます。

??そんな意味があったんですね。「真夜中の独り言」は?

ティーナ・カリーナ:今、ラジオのレギュラー番組を持たせてもらってますが、私、もともとラジオを聴くのが好きなんです。なので、ラジオをテーマにした曲を作りたいなあと思って作りました。実は、これは男性目線の曲なんです。「真夜中に、昔彼女と聴いてた曲が流れてきて、思い出す。」みたいな、まだ未練がある男の人がテーマです。 こんな風に思われたいなっていう願望の表れなのかも。笑

??「流れる涙はそのままで」は、失恋の歌なんですか?

ティーナ・カリーナ:私、ストレスが溜まったり、悩んだ時は、一人で泣くんですよ。好きな曲を聴いたりとか、映画を観たりとか。そういう時に、そばに寄り添える歌があればいいなと思って作りました。「泣いてもいいよ」っていうか、泣いて色んなものを吐き出して、自分のことを受け入れようっていう曲ですね。

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??来年から、いよいよ全国ツアーが始まりますね。どんなライブにしたいですか?

ティーナ・カリーナ:時間を忘れるようなライブにしたいですね。「え?!もう終わっちゃったの。」みたいな。デビューするまで、色んなライブハウスで歌ってきましたが、“歌ってる時に、聴いてくれるお客さんがいる”っていうライブの状態が、一番自然な在り方だと思うんです。もちろん、CDも大事なんですけど、今 私が伝えていることを、みなさんと共有できる空間っていうのは、デビュー前から、ずっと大事にしてきたので、それがやっと全国ツアーとして実現するのは、すごく嬉しいです。
初めて私の歌を聴く人も多いと思いますし、これが“ティーナ・カリーナ”なのかって思ってもらえるような自己紹介のつもりで、やりたいと思います。初めての全国ツアーなので、自分らしくっていうのが、どういうものかも未知数ですけどね。でも、「ティーナ・カリーナ」はどんなライブをするんだろうって期待して来てくださる方の、期待を上回るような、「また行きたい」って思ってもらえるようなライブにしたいですね。

??初めての全国ツアーということは、初めて歌う土地ばかりですもんね。

ティーナ・カリーナ:キャンペーンでは色んな場所で歌ってきましたが、土地によってお客さんの感情の出し方が、全然違うんですね。特に大阪と仙台って全然違う。笑。
関西の人って、思ったことをすぐ言うというか、反応が早いですよね。仙台の人は、心の中にすごく秘めたものがあるんですよ。「わー!」って盛り上がったりしないから、仙台で初めて歌った時は不安だったんですけど、ちゃんと楽しんでもらえてるんだなって、最近やっと分かってきました。どんな土地にも、素敵なところがいっぱいあるので、そんな経験ができるのも楽しみです。東京のお客さんって、どんな感じなんですかね?緊張もしますけど、楽しみです。

??東京と大阪はビルボードライブでの公演ですね。楽しみです。

ティーナ・カリーナ:ビルボードライブは、大阪に住んでいた時に、何度も行ったことがあって、まさか自分が歌えるなんて思ってなかったので嬉しいです。ビルボードライブ大阪って、地下にあるじゃないですか。あの雰囲気が好きなんです。大人の隠れ家みたいで。今回のツアーのテーマは“上質な音楽を提供すること”なので、じっくり楽しめるようなライブにしたいなと思っています。なにをしゃべろうか、どんなことをしようかって、毎日考えてます。笑。

??今日、お会いして、CDのジャケットのイメージと全然違いました。

ティーナ・カリーナ:それ、よく言われるんですよ。今までのシングルの写真では、笑顔はなかったんですけど、今回のアルバムのジャケットでは、あえて笑顔の写真を使ってるんです。「やっと笑った!」みたいな。笑。ライブでも、色んな顔を見てもらえたらなと思っています。

??最後に、全国ツアーという大きな目標が叶おうとしていますが、次の目標はありますか?

ティーナ・カリーナ:海外でレコーディングができたので、次は海外に大阪弁を広めたいですね。関西の人って、どこに行っても関西弁で喋るじゃないですか。海外に行くと、おばちゃんが、地図を見せながら身振り手振りと関西弁で外国人に話しかけてたり。でも、なぜか通じたりするんですよね。笑 なので、「あかん」とかが「MOTTAINAI」とか「KAWAII」みたいに世界で通じる言葉になればいいなと思います。「アウチ!」って言わずに「しもた!」って世界中の人が言うようになったら、面白いなって思います。

ティーナ・カリーナ「田中らボタモチ」

田中らボタモチ

2013/12/11 RELEASE
DFCL-2048 ¥ 3,204(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.あんた
  2. 02.愛の声
  3. 03.あかん
  4. 04.フリージア
  5. 05.Juliette
  6. 06.いつかきっと
  7. 07.真夜中の独り言
  8. 08.every
  9. 09.しもた (album version)
  10. 10.流れる涙はそのままで
  11. 11.How long
  12. 12.Counting all the days

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