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LGBTの現在

LGBT

 LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった総称で、1980年代後半のアメリカで使われ始めた言葉とされている。LGBTカルチャーにスポットを当てた日本唯一のアワードとして注目を集める【Tokyo SuperStar Awards】を軸に、LGBT の現在を紹介する。

日本唯一のLGBTアワード

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 初開催から今年で4回目となる【Tokyo SuperStar Awards】(通称:TSSA)。初年度は、嫌ゲイ発言を繰り返していた石原都知事(当時)にニッコリと反応する形で都庁の展望室で開催された。2年目からは、ビルボードライブ東京に場所を移し、アルファロメオ、ソフトバンクモバイル、日本IBM、グーグル・ジャパンといったスポンサー企業らの協賛を得て盛大に開催されている。隠れるように開かれているイメージのLGBTパーティ(実際はそんな事はない)から、マスに向けたイベント、さらにスポンサー商品のマーケティングを担うイベントへとして大きくしてきた功績は大きい。

LGBTなミュージシャンや俳優達

LGBT
『僕の歌は君の歌』
エルトン・ジョン

 推測で書くのは避けるが、自らカミングアウトしたアーティストはたくさんいる。エルトン・ジョンやボーイ・ジョージは周知の事実であるし、マーク・ジェイコブスやドルチェ&ガッバーナなどのハイブランドのデザイナーから、ペドロ・アルモドバルやフランソア・オゾンなどの映画監督もいる。

LGBT
『アウト・オブ・タイム』
R.E.M.

 2010年にカミングアウトしたのが記憶に新しいリッキー・マーチン、R.E.M.のマイケル・スタイプ、今年カミングアウトした『プリズン・ブレイク』のウェントワース・ミラーなどは、驚きをもって受け止められた。こうして見ると、ステレオタイプである人物から意外とされる人まで、多岐にわたることが実感できる。LGBTは、1つのキャラクターではない。日本ではその様な議論や認知もまだ少ないという現状であろう。

メディアにおける「オネェ」とパワー・ゲイと呼ばれる人々達

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『若いってすばらしい』
ミッツ・マングローブ

  日本のテレビや雑誌では「オネェ系」というタレントやライター美容アドバイザーなどその分野で活躍するLGBTな人々はたくさんいる。男性と女性の感性を持った目線での発言が新鮮であることに加え、明るく話が面白いタレント性の強いキャラクターが買われている。しかし、DNA的に特異なキャラクターが標準装備されているのではなく、人と違うことを認めて自分らしく生きて来たという強みがそれぞれの分野で花開いたと言えるだろう。米国では、金融業界活躍するビジネスマンや政界の重要人物など〝お堅い″とされる分野で活躍するパワー・ゲイと呼ばれる方が多く見られるが、それさえもステレオタイプに過ぎない。そして、自由という点で超一流なハリウッドでも、配役が限られることを恐れてカミングアウトをしない俳優や女優の問題が別にある。

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