Special
安田レイ 『Best of my Love』インタビュー
元気ロケッツのLumiがソロに?
安田レイ、ついにデビュー!
世界を驚嘆させた元気ロケッツ(※1)で、架空のキャラクター“Lumi”のボーカルやビジュアルを担当していた女の子が、ついにソロデビューを果たす。
洋邦は問わず竹内まりやからモーニング娘。まで聴いてきたという幼少期から、13歳でデビューを飾った元気ロケッツでの活動。念願のソロデビューを目前に控える現在の心境、そして将来についてと隅々まで語ってもらった。
音楽は洋邦問わず、モーニング娘。も好き!
▲安田レイ『Best of my Love (Short ver.)』
--先日安田さんのソロデビューが発表された時、agehasprings代表 玉井健二さん(※2)の「13歳にしてその歌声にほとんどのオトナが泪したあの瞬間から、ソロデビューの姿をイメージしながら共に音楽を創ってきました」というコメントが報じられました。
安田レイ:元気ロケッツの時は、安田レイでもローズ・レイチェル(※3)でもなく、あくまで元気ロケッツのLumiを演じている私だったので、いつか本来の自分として皆さんの前に立って歌いたいという気持ちはずっとずっと強く持っていました。
--安田さんは13歳の時にオーディションでLumiの座を勝ち取ったわけですが、小さいころから歌手を志していたのでしょうか。
安田レイ:小さい時から本当に色んな音楽をたくさん聴いていたんですけど、宇多田ヒカルさんの『First Love』を聴いた瞬間に、“私もこんな歌がうたえるようになりたい! 歌手になりたい!”ってビビビッ!ときて。宇多田さんは若いのに大人びた歌詞だったりとか、洋楽のテイストもありながらな感じが凄くかっこいいし。そういう所に惹かれましたね。
それからは歌手になることが夢というよりも目標、絶対に叶えるものっていう感じになったので、チャンスだと思って(元気ロケッツの)オーディションを受けさせていただきました。
--安田さんは3歳までアメリカで生活されていたそうですが、子どものころから洋楽も邦楽も分け隔てなく聴けていた所はありますか?
安田レイ:どちらも好きなんですけど、最初はJ-POPでしたね。お母さんの影響なんですけど、竹内まりやさんとかLOVE PSYCHEDELICOさんとか宇多田さんとか。
--その趣向だと同世代とは音楽の話が合わなかったのでは?
安田レイ:全然合わなかったです(笑)。やっぱりアイドルの方とかを好きな子が多かったので、音楽の話はあんまり合わなかった……かなぁ(笑)。でも私、モーニング娘。さんが好きなんですよ! 「ザ☆ピ~ス!」が凄い好きでした。筆箱とかも持ってましたし、やっぱり憧れはありましたね、キラキラしていて凄くかわいくて。とにかく壁を作らないで色んなものを吸収して学べたらと思っていたので、ジャンルも問わず何でも聴いてました。
私の知らない所で私を知っている人がこんなに!?
--元気ロケッツではLumiのボーカル兼ビジュアル担当として活動を続けてきましたが、今、安田レイとして表現できる機会を得たことは大きい?
安田レイ:元気ロケッツのレコーディングとかミュージックビデオ撮影をやっていく内に、もっともっと音楽が好きになったし、もっと多くの人に伝えたい気持ちがあるって気づいたんです。だからやっぱりLumiとしてだけではなくて、安田レイとしてもたくさんの人に発信していきたい気持ちが生まれてきました。
--2006年にYouTubeで発表した「Heavenly Star」が海外でも評価された所にはじまり、ホログラムを使用したライブや世界初の3DフルCGミュージックビデオなど。元気ロケッツの活動はミュージシャンの中でも特殊でしたよね。
安田レイ:そうですね。最初は顔もはっきり見えないし、声も加工が強かったりな感じだったんですけど、曲を録っていく内に顔がはっきり見えたり声のエフェクトがちょっと弱くなったり私の声がもうちょっと前面に出るようになったり……。じっくりステップを踏みながら、私の姿がちょっとずつ出ていく感じが面白かったです。
--ご自身の声や姿をしたLumiが世界に知られていくという感覚は、なかなか味わえるものではないですよね。
安田レイ:すっっっごい不思議でしたよ!(笑) YouTubeにくださるコメントも日本語や英語だけじゃないし、「私の知らない所で私を知っている人がこんなにいるのか!?」っていう驚きはありましたね。「世界中にはこんなに元気ロケッツの音楽を聴いてくれている人がいるのか」って、少しですけど実感することはできました。
リリース情報
Best of my Love
- 2013/07/03 RELEASE
- 通常盤[SECL-1354(CD)]
- 定価:¥1,223(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 期間限定生産盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:杉岡祐樹
早くこの状態から抜けたい!
--ただ、元気ロケッツは2010~11年くらいを境に、特にリリースについてはそれほど精力的に行ってきませんでした。そこから今までの期間というのは?
安田レイ:えっと……、ソロデビューが決まっていた訳ではなかったので、いつソロデビューのお話を頂いてもいい様に、そこに向けてたくさん自主練したり……
--実はもっと早くリリースしたかった?
安田レイ:もちろんですよぉ!(笑) 「早くこの状態から抜けたい!」っていう気持ちでいましたね。とにかく歌いたい、曲を出したい! PV撮りたい! 何かやりたい! って。だからソロデビューが正式に決まった時は本当に嬉しかったし、安田レイ本人として歌えることも嬉しいです!
--Lumiと安田レイ、ご自身が感じる一番の違いは?
安田レイ:Lumiの時は演じている気持ちが強かったんですけど、安田レイとしてデビューすることで「本来の私が出せる日がきた!」と。これから歌詞だったり曲だったりで、自分の気持ちを皆さんに伝えることができればと思っています。
自分の名前がテレビに出たのが嬉しくって!
--今回のデビューシングル『Best of my Love』は、MBS・TBS系全国ネット『宇宙戦艦ヤマト2199』エンディングテーマという日本のアニメ界を代表する大作のリメイク版のタイアップを獲得しました。
安田レイ:嬉しいですね! もちろんプレッシャーはあるんですけど、凄く有名なアニメで観ている方がたくさんいるので、恥じないようにしなければと思います。
--エンディングとして初オンエアされた際、ブログに「涙が出そうになりました」と書いていましたね。
安田レイ:自分の名前がテレビに出たのが嬉しくって!(笑) 今までだと元気ロケッツっていうグループ名だったし、私の名前はどこにも出てこなかったから、「安田レイ……ッ! 私じゃん! やっぱり私が歌ってるんだ!」って、もの凄く感動しました! アニメの放送終了後、すぐにシングルのCMが流れたので私の顔もちゃんと出ている訳で(笑)。凄いな~って感動しました!
--また、『Best of my Love』は元気ロケッツよりもJ-POP寄りのサウンドだったことも驚きでした。
安田レイ:良い感じに洋楽のテイストも入りながら、かっこいいバランスになっていると思います。ただ、元気ロケッツでは7年間、基本英語で歌ってきたので、英語詞に合わせた口の形になってしまっていたんですよ。その形で日本語を歌っても何か英語っぽく聴こえてしまって、そのクセを直すのに凄い苦労しました! 舌の動かし方も口の開け方も全然違うので、ボイトレに通って何度も玉井さんに注意されながら(笑)、がんばって直しました。
--でも、言われてみると確かに日本語なのにちょっと異質なイントネーションになっている箇所がいくつかあって、音楽として面白いと思いましたよ?
安田レイ:ありがとうございます! ちゃんと心に届くように歌わなければいけないから、一つ一つの言葉を丁寧に受け止めていくのは凄く大変でしたね。
--では、『Best of my Love』はどのような楽曲だと思いますか?
安田レイ:失ってから初めて気づく大切さって誰にでもあると思うんですけど、“本当にありがとう、感謝してるよ”って気持ちがたくさん込められた曲になっています。誰かを好きになるっていうのは大切な気持ちだけど、いつか失ってしまうじゃないですか。それは凄くつらくなるし立ち直れなくなることだってあるかもしれないけど、それでも生きていくのが人間なのかなって。その大切な瞬間に出会うために、私たちは生まれてきたんだと思います。
リリース情報
Best of my Love
- 2013/07/03 RELEASE
- 通常盤[SECL-1354(CD)]
- 定価:¥1,223(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 期間限定生産盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:杉岡祐樹
元気ロケッツの存続は?
--また、『Best of my Love』は元気ロケッツに引き続き、agehaspringsが中核を担っているだけに、本格派なサウンドを楽しめる1曲ですよね。
安田レイ:歌っていて凄く気持ちよかったので、聴いてる方にも伝わればなって思いますね。元気ロケッツもですけど、やっぱりagehaspringsの皆さんが作る音楽って凄いので! 『Best of my Love』は今までの元気ロケッツの曲とは全然違う雰囲気ですし。
--確かにジャケットやMVでのファッションなども、元気ロケッツのLumiだった時よりもカラフルですよね?
安田レイ:ミュージックビデオでは文明の発達していない世界観の中に近未来的なUFOが出てきたりして、そのコントラストが面白いと思いますね。
--しかも今回の撮影は初のロケだったとか。
安田レイ:元気ロケッツのMVは基本CGなので、撮影時はグリーンバックにカメラ一台で、「ここは……宇宙!」みたいに想像をしながらやってました(笑)。だから周囲の景色が見えるのは新しかったですし、より曲に入り込めてやりやすかったですね! 手応えは今まで以上にあるかもしれません。
--『Best of my Love』のMVはショートバージョンがYouTubeにありますが、こちらのコメント欄に以前、“元気ロケッツはもうやらないの?”という趣旨の書き込みがあったんですよ。
安田レイ:へぇ~!
--カップリングに『フォゲミナ』という曲が収録されていますが、このタイトルは“forget me not(私を忘れないでの意)”をもじった言葉ですよね? この曲は元気ロケッツを思いながら聴くとちょっと面白いんですよ。
安田レイ:あー、なるほど!そんな聴き方もあるんですね!(笑)
世界と日本の架け橋になれるような存在に……
--ではもう一つのカップリング曲「styles」についても教えてください。
安田レイ:2曲目の「styles」はファッション誌『sweet』7月号のCMソングとしてもオンエアされたんですけど、女子として努力してがんばっている女の子たちへの応援歌になっています。せっかく女の子として生まれてきたんだったら、やっぱりキラキラしてたいって思うし、常に進化して上へ上へって気持ちでいたいなって。それはただモテたいとか目立ちたいっていう単純な理由だけじゃなくて、自分が納得できる自分でいたいから努力しているんだよって。そういうメッセージが込められています。
--自分で納得のいく自分でいるというは、ミュージシャンとしての活動においても変わらないのでしょうか?
安田レイ:自分が納得いかなければ他の人にも絶対に納得してもらえないと思うので、まずは自分で納得いくように努力してって感じですね。まずは日本の方々に、たくさんの方々に私の存在を知ってもらって、「安田レイの曲、いいね!」って思ってもらえるようになりたいです。そしていつかはアジアだったりヨーロッパだったりアメリカだったりにも、私の想いや曲を届けていきたい。凄い大きな夢なんですけど、世界と日本の架け橋になれるような、そんな大きな存在になりたいと思っています!
--大きな目標ですね。
安田レイ:はい、夢は大きくです! …………フフ、ちょっと恥ずかしいですね(笑)。
--また今後についてですが、安田さんのライブが本当に楽しみなんですよ。元気ロケッツではホログラフとしてしか登場したことがない安田さんにとって、ソロでのステージはすべてが初体験になります。
安田レイ:元気ロケッツではレコーディングとMV撮影のみだったので、ライブがあったとしてもホログラムだったりDJだったりを遠くから眺めているだけで……。どこかで自分と結びつかないというか、違うアーティストさんのライブを見ている感覚に近いというか。
--「私も出してよ……」って?
安田レイ:「せっかく会場まできてるのにぃー!」って(笑)。そういう気持ちはゼロじゃなかったです(笑)。
--だから安田レイの1stライブって絶対面白いんですよ。7年間も抑制されてきた訳ですから。
安田レイ:溜まったものが爆発します!(笑) 生身の安田レイにしかできないライブ。今までの溜まってきた感情が皆さんにブツかるようなライブにしたいですね! 爆発した想いをみんなに届けたいです!
--緊張して「ホログラムに変えてください」とかないですか?(笑)
安田レイ:結局Lumiちゃんになっちゃうんですか? ないです!(笑)
Music Video
リリース情報
Best of my Love
- 2013/07/03 RELEASE
- 通常盤[SECL-1354(CD)]
- 定価:¥1,223(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 期間限定生産盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:杉岡祐樹
Best of my Love
2013/07/03 RELEASE
SECL-1354 ¥ 1,282(税込)
Disc01
- 01.Best of my Love
- 02.styles
- 03.フォゲミナ
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