Special
吉田山田 『ごめん、やっぱ好きなんだ。』インタビュー
全国の吉田さんと山田さん(できれば、それ以外の人も)注目!
音楽シーン屈指の凸凹コンビにして、世の中に「もっとピュアでもいいんじゃないか?」と、真っ直ぐな音楽をお届けする人気急上昇中ユニット 吉田山田。お酒も呑めないのにやきとり屋で自己啓発したり、豚キムチ炒めを作りながら恋愛について悩んだり、誰も見てないのにボロボロになりながら新宿-横浜間を走ったりしながら、突き抜けた吉田と山田になろうと、音楽の素晴らしさを伝えようと“もがき”続ける2人のヒューマンインタビュー、公開です。
無言で現れて、ハモったらまた無言で過ぎ去っていくんです
▲ごめん、やっぱ好きなんだ。/ 吉田山田 【Music Video】
--吉田山田ってどんな音楽ユニットだと自覚されていますか?
吉田結威(g,vo):ファンの方々はアーティストにとって鏡みたいなものだと、よく言うじゃないですか。僕が見てて、ウチのお客さんは優しいし、ナチュラルだし、素直な方が多いなっていう印象で。共演者の方にも「吉田山田のファンはあったかいね」ってほぼ必ず言われるんですよ。ということは、自分たちもそういう雰囲気を持っているのかなって、最近思ったりします。
--山田さんはどう思われます?
山田義孝(vo):一言で言うなら「デコボコ」ですね。一緒にいて10年なんですけど、音楽以外共通点があんまりないんですよ。性格も見た目もビックリするぐらい真逆なんです。一緒に恋愛の曲を作ってても、恋愛観が全く違う。でもこの2人が納得できる歌が出来たとき、それは誰にでも刺さる伝説の1曲になるんじゃないかなって。
--「音楽以外共通点があんまりない」ということは、それがなかったら仲良くなってなかった?
吉田:嫌いでしたから!
--なんで(笑)?
吉田:まぁ過去形でもない……
山田:こらこら。載るから。
吉田:今日、平賀さんとは初めましてですけど、平賀さんの山田に対する気持ちと全く同じです。
山田:知らないでしょ? 平賀さんの気持ちは!
吉田:「なんなんだ? こいつは」っていう。
一同:(笑)
吉田:高校のとき、山田は今以上に目立つ人で。可愛い顔してるので、女の子にもワーキャー言われてて。それを見ててすごく…………嫌いだったんですよ。
--ただの嫉妬ですね。
吉田:バレましたね(笑)。でも高校3年生のとき、僕が軽音楽部で、山田に声をかけて一緒に文化祭のステージに立ったとき、彼の純粋さとか、独特の感性とかにすごく魅力を感じて。で、高校卒業してから改めて吉田山田として活動し始めたんです。だから音楽がなかったら……まぁ嫌いというのは大袈裟にしても、全く違うグループにいたので。
--グループが違うのに、なんで声をかけようと思ったんですか?
吉田:山田のアピールが半端じゃなかったんです。
山田:彼は1年生のときから文化祭で歌ってたんです。それを観て、僕は好きだったんですよ。で、一緒にいつか音楽やりたいなっていう気持ちは抱いていて。でも僕は照れ屋なんですよ。こんな格好してるんですけど(笑)。で、いつも同じ時間に渡り廊下でギターの練習をしているのを知っていたので、その時間になったら授業を抜け出して、渡り廊下の階段下から「いるいる、歌ってる」と。でも声をかけられないんで、目の前を通り過ぎるんですけど、その瞬間によっちゃん(吉田)の歌の上をハモるというジャブをずっと繰り返して……
--凄い活動ですね(笑)。
山田:ハモれるアピール。それを毎週続けてて。
--それをどう思っていたんですか?
吉田:変態だなって思ってました。
--まぁそうですよね(笑)。
吉田:無言で現れて、ハモったらまた無言で過ぎ去っていくんですよ。立ち止まりもしませんし。でも声は綺麗だし、そんなすぐにハモれるってなかなか出来ることじゃないので。で、高校3年生の頃、ずっと軽音楽部でやっていたバンドに飽きてしまって、新しいことがしたくてアカペラグループを組むことにしたんです。それでいろんな人に「歌が上手い人、知らないか?」と聞き回ったところ、山田の名前が出てきまして。「そういや上手かった」と思って、イチかバチかで誘ってみたら、即答でOKで。
--普通に声かけるより、いきなり歌う方が照れませんか?
山田:いやぁ~、僕は声をかける方が恥ずかしかった。
吉田:ま、そんな格好してるぐらいだからね。
山田:どういうことですか?
吉田:人によって恥ずかしさって違うんだなって。
一同:(笑)
--新曲「ごめん、やっぱ好きなんだ。」を聴かせてもらったんですけど、タイトルもそうですし、基本的に表現がストレートですよね。これだけ分かりやすく、伝わりやすい音楽に終始している理由は何なんでしょう?
山田:自然とそうなってるんですけど、僕はCMソングが大好きなんですよ。「ポリンキー ポリンキー♪」とか。15秒の間に覚えられるメロディーと言葉。おじいちゃんおばあちゃんから子供たちまで、世代を超えて一瞬で入ってくるものなので。なので、僕は歩きながら口ずさんでメロディーとか作るんですけど、みんなで歌えるとか、一瞬で入ってくる言葉とか、そういうものを無意識に選んでると思いますね。自然と自分の好きなものが表れてるんじゃないかなと。ライブハウスを出たとき、口ずさみながら帰れる曲。これってすごく大事だなと思ってる。
吉田:あと、デビューして3年間は、聴く人の気持ちを考えて作ってきた部分が多いなと思うんですよ。どうしたら覚えやすいとか。でもそこの仕組みみたいなものは分かってきたので、これからはもっと自分自身の中身。それをちょっと知ってくれっていう気持ちが生まれてきたなって。もしかしたら受け容れられないかもしれないし、ポップなものじゃないかもしれないんですけど、そろそろ人間・吉田と人間・山田ってこういう人なんだよって分かるような作品が出来たらいいなと思っていて。なので、前作や今回の「ごめん、やっぱ好きなんだ。」では、自分たちなりに実験はしてるんです。
リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
「元気に振る舞ってるけど、泣きたいんだよ。でも泣けない」
--ただ、分かりやすさは一貫されていてます。なぜ2人がそうした音楽を発信するようになったのか知るべく、ルーツを辿っていきたいんですけど、まずどんな少年時代を送っていたのか教えてください。
吉田:人より大人になるのが早くて……それを僕は不幸なことだと思ってるんですけど、いろんなことが楽しくなくなってくるのが早くて、おそらく小難しい少年でしたね。アダルトチルドレンまでは全然行かないんですけど、子供らしいことって全然やってこなかった。『サザエさん』における「カツオー!コラー!」みたいなことが全然ない子供で。それは兄と弟が物凄くやんちゃで、僕まで親に迷惑かけられない、みたいなところもあったんですけど。で、そうやって人のことばかり考えていたので、カウンセラーになろうと思って心理学を勉強したり。その性格はずっと変わらない。
山田:僕はよっちゃんと違って一人っ子で、両親が共働きだったので、ひとりで遊んでいたタイプ。今のよっちゃんの話とは真逆で、僕は人のことを考えずに生きてきたんですよ(笑)。小学校低学年のとき、あべちゃんっていう友達がいて、あべちゃんのお父さんがパチンコの景品で嘉門達夫さんのCDを取ってきたんです。それを聴いて僕は「なんだ?この音楽は」って衝撃を受けてしまって、毎日あべちゃんの家に行って聴くようになって。そしたら、あべちゃんが「そんなに好きなんだったら、あげるよ」って。
--あべちゃんじゃなく嘉門達夫に会いに行っていた訳ですからね(笑)。
山田:そんな感じなので、恋人ができても「一緒にいるのに、ひとりで居るみたい」ってよく言われますし。
--そこでもひとり遊びしちゃうんですね。
吉田:ちょっと涙出てきた。
--その恋人も泣いていたでしょうね。山田さんはどんな女性がタイプなんですか?
山田:生まれてこのかた、僕は一目惚れしかないですね。一番最初に会ったときのインパクト。「なんだ? この娘!」って気になって、その娘のことをもっと知りたいってなる。徐々に徐々に好きになるんじゃなく、もう本当に情熱ですね!「好きぃ!」ってなる。だから実らないことも多いんですけど、よっちゃんから「おまえ、ドラマか!」って言われるぐらい、感情の起伏があるような恋愛をしてきました。ちょっとでも会いたいと思ったら、終電終わってても、何時間もかけて走って会いに行く。
吉田:気持ち悪いですよね。
山田:よっちゃんみたいなタイプからすると、そう思われる。
--ちなみ山田さんって、今おいくつなんですか?
山田:もうすぐ30ですね。
--30になってもそれは変わらず?
山田:いや、今、転換期です。30目前にして、何故か分からないんですけど不安になったり……今まで全くと言っていいほど悩まず楽観的に生きてきたんですけど、ふと言いしれない不安に襲われるようになって。素敵な大人になる為には、今のままでは足りないことだらけだなって思ったんですよ。「このまま個性を伸ばしていけばいい」って言う人もいますけど、そうじゃなくて、人をもっと知らないとダメだなって思い始めて、最近、ひとりでやきとり屋さんに行って。隣に座った知らないおじさんに話し掛けるんですよ。それを今、週5でやってるんです。
--呑みっぱなしじゃないですか。
山田:いや、僕、お酒呑めないんで。
--呑まずにやきとり屋!?
山田:コーラとやきとり。それで「何のお仕事してるんですか?」って聞くと、大抵「あなたが何の仕事してるんすか?」って言われる。
--でしょうね。
山田:なので、これからの恋愛はどうなるか分かんないですね。毎日、もがいている時期なので。この時期のことを僕は“もが期”と呼んでるんですけど。
吉田:別に上手くねーよ。
山田:もが期っ!
--分かりました。続いて、吉田さんはどんな恋愛を?
吉田:(笑)。僕は恋愛に対してハングリーになったことがないんですよ。典型的な友達パターン。で、こういう少し突飛な職業に就けたので、音楽をやってる時間ばかりというか、それが好きなんですよ。だからあんまり恋愛に時間を裂いてこなかった。そんな感じなので「大して恋愛経験ないのに、なんでそんなに偉そうなアドバイスができるんだ?」って言われるんですけど、人のことを見るのは大好きなので。隣にこんなにドラマティックな、変な男が大恋愛しているのを見たり、その心情を教えてもらったり。あと、相談されることがとにかく多いので、ルールブックは作れるんです。でも、そのルールブックに従って自分が恋愛できるかって言うと、それはまた別問題で。多分、恋に落ちたら何も分からなくなっちゃうでしょうし……って思うんですけど、あんまりそこまで行かないですね。まず一目惚れは一回もない。
--そんな本当に真逆の2人が「この2人でずっとやっていこう」と、決意できた瞬間っていつなんですか? 最初から?
吉田:ある意味では、一昨年かもしれない。震災があって、僕らのリリースとかライブとかも滞って、プライベートでもいろいろバタバタしていて。精神状態に余裕がなくなって、2人のデコボコぶりが不協和音になっちゃったんです。「なんで、これが出来ないんだよ!」とか。それで、初めて“解散”を意識した。投げ出したくなってしまったんですけど、それでも「辞めない」って乗り越えられたんですよね。すごく大きな試練を乗り越えた、そのときかなって思う。本当に命懸けてやろうって改めて決意できたのは。
山田:あのときは「音楽って何の力があるんだろう?」っていきなり虚しくなっちゃったんですよね。「全然届かないじゃないか」って。本当に苦しんでいる人を目の前に何もできていない自分がいて。ライブはしようと思えば出来たんですけど、そのときにかける言葉が何も出てこなかったんですよ。曲が出来なかった。それまでは根拠のない自信があって曲を書けていたんですけど、この時点で何も言葉が出ないって失格だと思って。すごく落ち込んじゃって、戦意喪失ですよね。でも被災地にいる従兄弟から「みんな元気に振る舞ってるけど、本当は泣きたいんだよ。でも泣けない」って聞いたとき、奮起することができた。素直に泣いたり笑ったりできるときが来たらいいなと思って、曲を絞り出すことができたんですよね。それが4thシングル『約束のマーチ』なんですけど。あと、友達の単純な一言。「いつまでも元気に歌うたってよ」に励まされて、感謝を歌いたいと思ったんです。
--そんな吉田山田のニューシングル『ごめん、やっぱ好きなんだ。』。こちらはどんな想いやイメージから作られた曲なんでしょうか?
山田:恋してる人にも、恋してない人にもドキドキしてもらいたくて。そのドキドキってどういうものだろう?って考えたときに、告白した瞬間と、その告白の返事を待つ時間が思い浮かんで。その時間ってすごくドキドキが詰まっているので、それを切り取って、みんなに同じような気持ちになってもらえたらいいなと思ったんです。2人で歌詞も練りに練って「傘持ってたら目が合わないよね?」とか、シチュエーションをイメージしながら、リアルに近付くように作っていきました。
--ちなみに出だしの「別れ際つぶやいた「ごめん、やっぱ好きなんだ。」」みたいな経験ってあるんですか?
吉田:そうですね。
--本当ですか!?
吉田:どこかで経験したことなんですよ。僕も山田も。それは妄想の中かもしれないし、好きな娘の隣で「そう出来たらいいな」って想っていただけかもしれないんですけど。なので、ノンフィクションであり、フィクションであるというか。そうやって僕ら自身がこの曲の主人公に感情移入できるようにしないと、歌ってて面白くないので。あと、この曲はタイトルが最後まで決まらなくて……もう嫌になっちゃって、豚キムチ作ろうと思って。
--(笑)
吉田:豚キムチを炒めてたんですよ。で、食べようと思ったときに「僕に今、本当に好きな人ができて、告白するとき……俺、なんて言うんだろう?」「そもそも告白すんのかな!?」って考え出しちゃって。ぶっちゃけて話してしまえば、なんとなく一緒にいて、なんとなくチューして、なんとなくそういうことになって「俺ら、付き合ってんじゃない?」みたいな感じになるんじゃないかなと思いつつ、「でも本当にちゃんと告白して大切な間柄になりたかったら、なんて言うんだろう?」と考えたときに「ごめん、やっぱ好きなんだ。」が一番リアルな言葉だったんですよ。なので、ちょっと長くて変なタイトルだけど、これにしようと。
--自分がこの曲を聴いて思ったのは、吉田山田の音楽というのは、世の中がもっとピュアであってほしい気持ちの表れなのかな?っていうことなんですけど。
吉田:そこを紐解いてもらったのは、人生初かもしれないですね。それはある意味では、常に思っているかもしれない。僕は山田を見ていて、すごく感じますね。これだけピュアな人を見てると、すごく泣いたり笑ったりするんですけど、みんなもうちょっとこうだったら良いのになって思うし。
--山田さんの存在自体が、吉田山田の音楽のモチーフとして機能してると。
吉田:はい。山田越しの世界を僕は見ている。
山田:僕らも人間だし、いろんな感情があるんですけど、世に出したいなと思うのはこういう曲なんですよね。それは何でか分かんなかったんですけど、そういうことでしょうね。もっとピュアでいいんじゃないの?っていう。僕らが一番くすぐりたいのは、そしてくすぐれるのは、ここなんじゃないのかなって思いますね。
リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
全国の吉田さんと山田さんと“田”が入ってる人へ
--それにしてもこの曲、詞はもちろんですが、サウンドが魔法めいてますよね。とてつもなくキラキラしてて、YUKIちゃんが歌ったら間違いなく大ヒットしそう(笑)。
山田:そうなんですよ(笑)。
--女性が歌うキラキラって大体許容されますけど、男性が歌うキラキラって好き嫌い分かれますよね。でもそれすらも凌駕する、誰にでも愛されるメロディやアレンジを追求するのが、吉田山田なのかなと。
吉田:僕らのプロデューサーになってもらっていいですか?
山田:お願いします!
--(笑)
吉田:今年の吉田山田の……いや、山田のテーマは“格好良い”なんですよ。今まで「可愛い、可愛い」と言われ続けてきた山田が、漠然としている故に難しい“格好良い”というテーマに臨んでるんです。それを乗り越えないと、吉田山田は次のステージに行けない。山田が格好良いと思われたら、とりあえず自分たちの目標としているものは達成できてるんだろうなって。山田は大変だと思うんですけど。
--大変ですか?
山田:いやぁ~、もが期ですよ。
--……。
山田:やり方が分かんないんですよ。自分に足りないところがたくさん出てきていて。継続力って言うんですか? 自分が決めたところへ辿り着くまでの継続力が足りない。で、部屋の中でもがいていても始まらないなと思って、新宿から横浜まで走るって決めたんです。40kmぐらいあるんですけど、20kmぐらいで両足つっちゃって、歩けなくなっちゃって。でも木の棒が落ちていたので、それを杖みたいにして目的地へ向かって、結局7時間ぐらいかかったんですけど、そのときに得たものもあるんですよ。……無茶しちゃいけないなって。
--そうですね(笑)。
山田:ちゃんと自分のペースで走らなきゃいけないなって。それは言わばひとり遊びではあるんですけど、やり方が分かんないんで。頭で考えられないんで、とにかくどんどん行動に移して、それが何かに繋がればいいなって。今はそういう時期だなって思ってます。
--ちなみに吉田山田の最終目標って何なんですか?
山田:ポップって突き抜けていることだと思ってるんですけど、お互いにもっと突き抜けたいなという欲はすごくあります。その突き抜けた2人が一緒にやる音楽は、「あの2人じゃないと作れない」って言わしめるものにしたい。悟空とベジータじゃないですけど。
吉田:ん?
--フュージョン的なことですか?
山田:吉田山田なんですけど、突き抜けている吉田と突き抜けている山田でありたい。
吉田:悟空、どっちなの?
山田:はい。
吉田:それはダメだよ。俺、悟空がいいよ。
山田:ベジータ顔じゃん。
吉田:失礼な!
--失礼かどうか分かりませんけど(笑)、今以上に売れたい欲は強い?
山田:強いですよ。こんなこと言ったらアレかもしれないですけど、もっと行けてるはずだ!って思ってる部分がある。自分の頭で描いたものと、現実の自分たちのギャップが埋められていないので。イメージできているけど、そこに辿り着けていない。
--先日、吉田山田をどう世に広めるか語り合う飲み会があったんですけど。
吉田:そんなの、あったんですか!?
--とりあえず日本中の有名な吉田さん、山田さんのネットワークを作ろうと。で、自身のラジオ番組とかライブに呼んだりして、全吉田山田に応援してもらうという。いかがですか?
吉田:月50からでどうですか?
--プロデュース料(笑)? ただ、有名な吉田さん、山田さんだけだと限界があるから、最終的には“田”が付く人を巻き込んで、それで強大なコミュニティにする。
山田:本当にそれやりたい!
--吉田山田の音楽って家族丸ごとが対象になるものですよね。誰でも分かるし、共感し得る。そう考えると、悪い企画じゃないなと思ったりして(笑)。
山田:いいですね。“田”が付く人、めっちゃいますもんね!
吉田:ただ、ひとつだけ問題があって。山田って名字の人は……ちょっと残念な人が多い。
山田:そんなことないでしょ。全国の山田さんに謝って。
吉田:いや、本当に変わった人が多いんですよ。
山田:山田って聞くと“ちょっと抜けてる”とか、そういうイメージがあるみたいで。『ちびまる子ちゃん』の山田とか、山田花子さんとか。
吉田:ネットのアンケートで「合コン相手の男の名前が山田だったとき、少し萎える」っていう女性が7割だったんです。
--メディアによる山田のイメージ操作、半端ないですね(笑)。
山田:でもたしかに武器ですよね、この名前は。
--吉田家、山田家は家族で来たらライブ無料とか。その代わりお隣さんにも広めてね、みたいな。
山田:“田”の付く人、全員半額とか。
--大赤字になりそうですけど(笑)。
吉田:今年中にやりましょ。吉田祭と山田祭。
山田:それが夢です! 山田って街が各地にあるんですけど、そこで山田だけ集めて山田祭をやりたい。絶対やります!
--では、最後になるんですが、全国の吉田さんと山田さんと、それ以外の皆さんにメッセージをお願いします。
吉田:「来年の日本の株はどうなってるんだろう?」とか「自分はクビになってんじゃないか?」とか「地震はいつ来るのか?」とか、すごくネガティブな想像をしてしまいがちな今の世の中ですが、それに打ち勝つ為の力として「吉田山田は次何するんだろう?」って思ってもらいたいです。吉田山田のことがなんとなく好きだとして、「次はどんな曲なのかな?」とか「山ちゃんの今日のブログは面白いのかな?」とか、そういうものがネガティブな想像を掻き消すことはあると思うんですよ。そんな風に吉田山田を使ってほしいなって思いますね。僕ら、ちゃんと発信していくので。
山田:僕は音楽の力を疑ってしまったことがあるんですけど、やっぱり音楽の力に救われてきて。今でも「音楽ってなんだろう?」って思うんですけど、その“?”にはすごく不思議な魔法の力があるんですよ。なので、「もう音楽なんか聴きたくない」って落ち込んだときも、「私なんかもう居なくなればいいんだ」って思うときも、無理してでも音楽を聴いてほしい。必ずこの世界に1曲は、その人の心を救う音楽があると思うので。
Music Video
リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
ごめん、やっぱ好きなんだ。
2013/04/17 RELEASE
PCCA-70367 ¥ 1,047(税込)
Disc01
- 01.ごめん、やっぱ好きなんだ。
- 02.SMILE
- 03.ごめん、やっぱ好きなんだ。 (Instrumental)
- 04.SMILE (Instrumental)
関連商品