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HAPPY BIRTHDAY 『今夜きみが怖い夢を見ませんように』インタビュー
非リア充の気持ちを代弁した歌詞で支持を集める2人組ガールズバンド HAPPY BIRTHDAYが、ニューアルバムをリリース。喜怒哀楽すべての感情を詰め込んだ本作についてはもちろん、前作からの成長や“ギャル男とデートしたい”発言で現場を湧かせたあっこの恋愛観、さらには性的な目覚めを感じたという『美少女戦士セーラームーン』について。様々なことを語ってもらった。
オナニーからセックスになった
--3月13日にリリースしたアルバム『今夜きみが怖い夢を見ませんように』はタイトルが印象的ですね。
きさ(歌、ギター):今まではネガティブで、“私、私、私!”みたいな恋愛の曲ばかりを作っていたけど、自分を押しつけるのではなくて、もう少し相手のことを考えて作るようになった曲が今回のアルバムは多いなと思って。みんな不安な夜があって、怖い夢も見ると思うんですけど、あなたが、君が、怖がらないですやすや眠れますようにっていう想いを込めてこのタイトルを付けました。お母さんが子どもに言うような優しい気持ちで。
--相手のことを考えて作るようになったきっかけは何だったのでしょう?
きさ:今まではお客さんが全く集まらない状態でライブをやっていたけど、最近では曲を聴いてくれる人や、ライブを観に来てくれる人が増えたからかなぁ。“私、私、私!”みたいな曲も作るけど、今回のアルバムに入れようとは思わなかった。…と言っても、多少なりとはそういう曲も入っていますけどね。ただ、100%“私、私、私!”にしなくてもいいかなって。
--あっこさんは、きささんの書く詞に対して何か変化を感じています?
あっこ(ドラム):前回のミニアルバム『嘘でもかわいいと言って』から感じていました。言葉は悪いかもしれないですけど、オナニーからセックスになったというか。インディーズの頃からメジャーデビューアルバム『ファーストキス』まではオナニーだった気がするんです。もちろん、それにはそれの良さがあるけど、『嘘でもかわいいと言って』からは最後の最後に出てくる一言が人に向いているというか、前に進もうと開いている感じというか。それが『今夜きみが怖い夢を見ませんように』ではより極まったのかなって思います。
きさ:全然違う曲を書いているもんね。誰が聴いても、インディーズの頃とは違う曲を書いていると思う。
--前の方が良かったと言われるかもしれない、という不安はないですか?
きさ:そこを気にしていると何も出来ないので、いいかなって。言われることもあると思うんです。だけど、自分は妥協しているわけではなくて、ただ前へ進むためにやっていることなので、そこら辺は自信を持っていますね。
あっこ:私の好きなアーティストや表現者の方たちって、みんな同じことを繰り返していないんです。ずーっと前に進んでいるんですよね。例えある時期の方が人気だったとしてもそこから更に前へ進んでいる。そういう人に今でも元気をもらって、心奮わせているので、私も前へ進んでいたいんです。やっぱり、人間ですから。生きていますから。進化したり、変化があるのは当たり前だと思うんです。その中で変わらないものもあると思うので。
--HAPPY BIRTHDAYにとってその変わらないものとは何だと思います?
きさ:音楽が好きだってことかなぁ。あと、恋愛も大事にしている。いや、人が好きなのかなぁ。人間に興味がある。
あっこ:人大好き! 人間は愚かだ。でも、愛しい!
ライブ情報
ムーンプリズムパワー☆メイクラブ【今夜きみが怖い夢を見ませんように】TOKYO NIGHT!
03月17日(日)東京・渋谷 CLUB QUATTRO
OPEN 17:00 / START 18:00
チケット:全自由 3,000円(tax in.) ※ドリンク代別
問い合わせ先:SOGO TOKYO 03-3405-9999 http://www.sogotokyo.com/
インタビュー写真
リリース情報
今夜きみが怖い夢を見ませんように
- 2013/03/13 RELEASE
- 初回限定盤[AICL-2523/4(CD+DVD)]
- 定価:¥3,360(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 通常盤の詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
Interviewer:武川春奈|Photo:杉岡祐樹
今年の目標はギャル男とデート
--あっこさんから見て、きささんの書く詞はどのように映っているのでしょう?
あっこ:女というものを暴き出してやる!って感じがしますね。本人はそんなつもりなく自然に書いていると思いますけど、自分が女であることを楽しんでいるというか、全身で女だなって。改めて女っておもしろいなって感じます。自分が男の子っぽいからこそ、余計に女の子という生き物に興味深いんですよね。
--そんなあっこさんは、去年の自主企画ワンマンライブで2011年12月23日に彼氏と別れたことなどを赤裸々に暴露していましたよね。
あっこ:誰か紹介してくださいよー。モテたい! 男の人と喋ると元気が出るから、今年は色々な男性と喋ろうと思います。ギャル男とかと「最近どうなの?」「えー最近?」みたいな、軽ーい話をしたい。あとは「空がキレイだね」「うん、キレイだね」とか。
--そんな話、絶対にしないですよね(笑)?
きさ:しない! 絶対しない(笑)!
あっこ:全部妄想(笑)。今年の目標はギャル男とデートです!
セーラームーンで性的な目覚めを感じた
--HAPPY BIRTHDAYの歌詞には少女漫画の要素も感じるのですが、影響を受けている漫画などありますか?
きさ:『ママレード・ボーイ』や『こどものおもちゃ』、『美少女戦士セーラームーン』とかは好きで読んでいましたけど、影響を受けているというよりは、自分と近いだけじゃないですかね。「私の気持ちと一緒だぁ」みたいな想いは、幼稚園生くらいの時からあったので。
--先月リリースしたシングル『イチャイチャチュッチュキャピキャピラブラブスリスリドキドキ』のカップリングでは、『美少女戦士セーラームーン』シリーズのオープニング曲「ムーンライト伝説」をカバーしていましたね。
きさ:インディーズ時代の曲(「ポーラはなにもわからない」)にも“セーラームーン”というワードが出てきているくらい、元々好きなんですよね。
▲HAPPY BIRTHDAY 『イチャイチャチュッチュキャピキャピラブラブスリスリドキドキ』
--お二人が思う『美少女戦士セーラームーン』の良さはどこだと思います?
あっこ:一言でいうと、性の目覚めですよね。
きさ:変身するときに裸になったり、敵に襲われたら「キャー助けてー!」って縛られたり、そういう部分で性的な目覚めを感じたんです。セーラームーンよりもマーキュリーをやりたがる子の方が多くなかったですか? あの「キャー助けてー!」をみんなやりたがっていたんですよね。女の子が本当はされてみたいことじゃないですけど、そういう感覚はどこかにあった気がする。
--お二人はどのキャラクターが一番好きでした?
あっこ:マーキュリー!
きさ:私はまこちゃん(セーラージュピター)! マーキュリーとビーナスは取り合いだったよね。
ライブ情報
ムーンプリズムパワー☆メイクラブ【今夜きみが怖い夢を見ませんように】TOKYO NIGHT!
03月17日(日)東京・渋谷 CLUB QUATTRO
OPEN 17:00 / START 18:00
チケット:全自由 3,000円(tax in.) ※ドリンク代別
問い合わせ先:SOGO TOKYO 03-3405-9999 http://www.sogotokyo.com/
インタビュー写真
リリース情報
今夜きみが怖い夢を見ませんように
- 2013/03/13 RELEASE
- 初回限定盤[AICL-2523/4(CD+DVD)]
- 定価:¥3,360(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 通常盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:武川春奈|Photo:杉岡祐樹
最近やっと好きだと思えるようになった曲
▲HAPPY BIRTHDAY 『DAIKIRAI-DAISUKI』
--また、きささんは楽曲によって歌声が変わりますよね?
きさ:この曲はこういうふうに歌ってくれたら嬉しい、こういうアレンジだったら一番いい形になるってことはある程度考えるけど、基本的には勝手にそうなっちゃいますね。曲が呼んでいるように歌っている。
--今回のアルバムでいうと、「期待外れのメリーゴーランド」は他の曲と歌い方が全く違うと感じました。
きさ:今までの曲の中で一番キーが低いかもしれないです。ちょっと最近キンキンしすぎたなと思って。普通に、サラーっと流れるように歌いました。
--一方、「DAIKIRAI-DAISUKI」は非常にエモーショナルですよね。アルバムの中でも一番きささんの感情が剥き出しになっている気がします。
あっこ:うん、それは私も思う。
きさ:ホントですか!? じゃあ、嫌だったんでしょうね、色々なことが。この曲をレコーディングしているときに初めて声が出なくなったりしたので、イライラしていたんでしょうね。作ったときも「音楽やるの疲れたなぁ」と思っていたときだったし。
あっこ:この曲は痛い。音のせいとかじゃなくて、なんていうか…胸が痛くなる。
きさ:最近やっと好きだと思えるようになった曲なんです。あまり良くない精神状態のときに作った曲だからなのか、前はあまり好きじゃなかった。
あんたとヤリたいのに出来ていない!みたいな生殺し状態
▲HAPPY BIRTHDAY「ムーンプリズムパワー★メイクラブ~」ダイジェスト
--今回のアルバムは全体を通してどのような作品になったと思いますか?
きさ:不思議なアルバムだなって思います。自分の感情を重要視して素直に書いたんですけど、去年の夏頃からレコーディングしていたので、感情の波がそのまま出ているんですよ。テンション上がっているときと落ちているときがごちゃ混ぜになっているから、余計に不思議な感じが出ている気がします。
--前回のミニアルバム『嘘でもかわいいと言って』と比べてみて成長した部分は?
あっこ:ドラムがうまくなった!
きさ:コードを覚えた! 5個しかコードを知らなかったのが12~3個になったり。まだまだ少ないですけど、それだけでもちょっとは変わったかなって思います。
あっこ:あと、昔は“自分らしさが出ないとダメ”みたいな想いがあったけど、曲が呼んでいるものを純粋に、素直にやっても自分は自然と出てしまうものだってことに気づいた。意固地に“自分、自分”ってやらなくてもいいんだなって。その辺は自信がついてきた証拠だと思います。
--アルバムを作り終えて、今はどのような気持ちで音楽と向き合っていますか?
あっこ:とにかく人に伝えたいという想いが更に強くなっていますね。それこそオナニーだったものが、“あんたとヤリたいのに出来ていない!”みたいな(笑)。生殺し状態というか。(リスナーと)繋がりたい気持ちが徐々に強くなってきているから、やれることは何でもやりたいと思っています。
--その想いは、ライブで寸劇を始めたことにもきっと繋がっていますよね?
きさ:そうかもしれないです。劇があることで、より曲の世界に入り込んでもらえたらと思ってやっているので。あと、失恋の曲が多いからライブも暗くなりがちなんですけど、それだけじゃないライブにしたいなぁって。
ライブ情報
ムーンプリズムパワー☆メイクラブ【今夜きみが怖い夢を見ませんように】TOKYO NIGHT!
03月17日(日)東京・渋谷 CLUB QUATTRO
OPEN 17:00 / START 18:00
チケット:全自由 3,000円(tax in.) ※ドリンク代別
問い合わせ先:SOGO TOKYO 03-3405-9999 http://www.sogotokyo.com/
インタビュー写真
リリース情報
今夜きみが怖い夢を見ませんように
- 2013/03/13 RELEASE
- 初回限定盤[AICL-2523/4(CD+DVD)]
- 定価:¥3,360(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
- 通常盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:武川春奈|Photo:杉岡祐樹
今夜きみが怖い夢を見ませんように
2013/03/13 RELEASE
AICL-2525 ¥ 3,204(税込)
Disc01
- 01.恋暴動
- 02.イチャイチャチュッチュキャピキャピラブラブスリスリドキドキ
- 03.わたしは君のママじゃない
- 04.君だったら
- 05.期待外れのメリーゴーランド
- 06.魔法のタイムマシン
- 07.1989
- 08.ありがとうまたね
- 09.ぼくがそばにいる
- 10.DAIKIRAI-DAISUKI
- 11.目を開けて
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