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リサ・ローブ 『ノー・フェアリー・テイル』 インタビュー
俳優のイーサン・ホークと友人だった縁で、映画『リアリティ・バイツ』のサウンドトラックに加えられた「ステイ」が、デビュー前にも関わらず米ビルボード・シングル・チャートにて1位を記録、プラチナ・ディスクを獲得し、シンガーソングライターとして一躍その名を轟かせた、リサ・ローブ。その後も「ドゥ・ユー・スリープ?」、「タフィ」、「ウェイティング・フォー・ウェンズデー」など叙情的な洞察力で綴ったリリックとナチュラル・ボイスが受け、数多くの大ヒットを記録。今年12月には、約8年ぶりとなる新作『ノー・フェアリー・テイル』をリリース、来年1月には2年ぶりとなる来日公演も決定しているリサに訊いた。
人生はおとぎ話なんかじゃない
??まずは、最新作『ノー・フェアリー・テイル』について教えてください。8年ぶりのアルバムと言うことですが制作にあたって特にこだわった部分などありますか?
リサ・ローブ:私がいつでも一番大切にしているのは、作曲の部分ね。曲を通じて人生の浮き沈みや、それに対してどう立ち向かっていったらいいかを語りたいと思っている。サウンドの面では、プロデューサーを務めたチャド・ギルバートのポップでパンクなプロダクション・スタイルを生かしたかったから、ギターをメインに、パワフルなドラム、そして今まで以上に力強いヴォーカルとサウンドにすることに集中して制作したわ。
??チャドは、ポップ・パンク・バンド、ニュー・ファウンド・グローリーの中心人物ですが、彼を今回のアルバムに起用した経緯は?
リサ:彼と出会ったのは、ニュー・ファウンド・グローリーが、2007年にリリースした『フロム・ザ・スクリーン・トゥ・ユア・ステレオ・パート2』の為に私の曲「ステイ」をカヴァーした時。私にコーラスで参加してほしいって連絡してきたの。彼ららしいパンクっぽい感じに仕上がったわ。その後にもライブで一緒に演奏してほしいと頼まれて、ニューヨークで行われた大きなコンサートに参加した。でもアルバム制作のきっかけは、ある日突然彼のプロデュースの元でポップ・パンク系のアルバムを作らないか連絡が来たの。もともとポップ・パンクは好きで、2004年にリリースした『ザ・ウェイ・イット・リアリー・イズ』以降は、TVの仕事や子供向けのアルバムしか作っていなくて、ほとんどのエネルギーを私生活に向けていたので、エネルギッシュでアップテンポなオリジナル・アルバムを作るのに、いい機会かなと思ったの。
??では、アルバム・タイトル『ノー・フェアリー・テイル』に込めた想いは?
リサ:アルバム・タイトルは、収録されている曲から取っていて、人生はおとぎ話なんかじゃないっていう意味よ。最初は、"おとぎ話じゃない"から物事がうまく進まなくてネガティヴな意味だと思うかもしれない。でも曲を聴いてもらったらわかると思うけど、人生がおとぎ話のように上手くいかない方が、強くなれるし、それでこそ人生に意味が見いだせるんだということが分かるはずよ。
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デビューより20年間の歩み
??先ほど、作曲の部分を一番大切にしているとおっしゃっていましたが、リサの作曲過程について少し教えてください。
リサ:プロセスは、幼い頃から全く変わっていないと思う。楽器を弾いていても、弾いていなくても、アイディアが浮かんでくる。その種は、メロディまたは歌詞のアイディア、もしくは両方かもしれない。そのアイディアがどのような意味を持っているか考え、その種を元に曲を書きあげていく。他の人と一緒に書くときもあるし、もちろん一人でも書くわ。1時間で書き上がる時もあるし、逆に何年もかかる時もある。映画やTV用に曲を書くときには、そのキャラクターについて与えられた情報や彼らのニーズを元に、曲に意味を見出しながら書くわ。あと私は、作曲し始めるときに、よくコーヒーを飲むわね(笑)。
??シンガーソングライターとしての活動をスタートしてから、20年余りの月日が経ちますが、これほど長いキャリアを築いてこられた秘訣は?
リサ:まだまだ表現したいアイディアやみんなと分かち合いたい音楽がたくさんあるの。それに私の音楽に興味を持ってくれている素晴らしいファンの存在もある。まだまだ、お互いに語りたい物語がたくさんあるの(笑)!
??アーティストとして成長したな、と感じる部分は?
リサ:色々な人とコラボレーションすることが楽しくなったわ。後は経験を積んできた分、スタジオであまり大幅な編集作業をすることがなくなった。その分即時性のあるサウンドに仕上がると思うの。
??では、魅了ある音楽が共通して持つものは何だと思いますか?
リサ:断然メロディがいい曲ね。ライブの為に様々な異国に行って、色々なアーティストを観る機会があるけれど、いい曲はやっぱりメロディがキャッチーよね。
??子供向けの本や曲なども多く手掛けていますが、彼らをターゲットとした作品を作ろうと思ったきっかけは?
リサ:私自身、音楽を始めた時に子供向けの音楽に大きく影響されていた。たとえば1972年にリリースされ、マイケル・ジャクソンやダイアナ・ロスなども参加した『Free to Be... You and Me』とか。音楽とコメディと融合し、普通のスタジオ・アルバムさながらのクオリティのプロダクションがとても印象に残ったわ。
??リサと言えば、眼鏡がトレードマークでコレクションを立ち上げるほどですが、デザインを考える際に参考しているものや個人的に好きなスタイルがあったら教えてください。
リサ:具体的な人は思い浮かばないけれど、60年?70年代初期のTV番組を良く参考にしているわ。一番好きなのは、セクシーな図書館員スタイルね(笑)。
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母としての自分
??今年の夏には2人目の子供を出産したばかりですが、母となって一番大変だと感じたことは?
リサ:やはり仕事と育児を両立することね。もちろん子供を一番優先している。でもミュージシャンと言っても、作曲やレコーディングの音楽面以外にも、こういうインタビューを受けたり、重要なことが色々あるから。
??では、リサ流のリラックスする方法などあれば教えてください。
リサ:難しいわよね…(笑)。色々なことを両立する方法をまだ模索している最中だから。でもとてもシンプルなことでは、カレンダーのアプリを使っているわ。しなきゃいけないことと、したいことに優先順位を付けてきちんと管理している。それがすべて終わったら、本を読んだり、クロスワード・パズルをやったりするわ。
??来年1月には2年ぶりとなる来日公演を控えていますが、今回のライブはどのようなものになりますか?
リサ:今回は、とってもロックなショーになるわ。ベースには、ジョセフ・キグリー、ロニー・クロウフォードがドラムで、ジョン・ポロンスキーが、エレキ・ギターで参加するわ。新作『ノー・フェアリー・テイル』の曲を中心に、過去のヒット曲も演奏するし、もしかしたら、アコースティックでの演奏もあるかもしれないから、楽しみにしていてね!もし演奏してほしい曲があったら、私のtwitter (@lisaloeb)か、Facebookまでリクエストしてね。来日するのが待ちきれないわ!
リサがセレクトした冬にぴったりなプレイリスト♪
▲「Linus and Lucy」/ ヴィンス・ガラルディ・トリオ
「A Holiday Song」リサ・ローブ
この曲は、『ノー・フェアリー・テイル』の日本盤ボーナス・トラックとして収録されている。
「Winter Wonderland」
「Been So Long」ヴェティヴァー
ちょっと寂しいクリスマスにはぴったりな曲ね。
「Baby, Its Cold Outside」ビング・クロスビー&ローズマリー・クルーニ
「Linus and Lucy」ヴィンス・ガラルディ・トリオ
『チャーリー・ブラウン・クリスマス』は、私が大好きなクリスマス映画の一つよ。
来日公演へ向けたビデオ・メッセージ
来日情報
LISA LOEB
BILLBOARD LIVE JAPAN TOUR 2013
- 2013/1/19(土) @ ビルボードライブ大阪
- 2013/1/20(日) ~ 1/21(月) @ ビルボードライブ東京
- INFO: Billboard Live
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ノー・フェアリー・テイル
2012/12/05 RELEASE
VICP-65087 ¥ 2,750(税込)
Disc01
- 01.ノー・フェアリー・テイル
- 02.ザ・90s
- 03.ウィーク・デイ
- 04.ウォールズ
- 05.ア・ホット・ミニット
- 06.シック・シック・シック
- 07.マッチズ
- 08.マリード
- 09.スウェプト・アウェイ
- 10.ヒー・ラヴド・ユー・ソー・マッチ
- 11.エイミ・アイム・ソーリー
- 12.ザ・ワースト
- 13.ア・ホリデイ・ソング (日本盤ボーナス・トラック)
- 14.フォール・バック・ガイ (日本盤ボーナス・トラック)
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