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家入レオ 『LEO』インタビュー
家入レオ、17歳にして人生初のアルバム『LEO』完成。
小さい子は「サブリナ」を口ずさんでくれるし、同世代の方は「Shine」に共感してくれるし、子供がいる方には「「Bless You」を聴いて、子供をちゃんと愛しているか、改めて考えさせられました」と言って頂いたり―――、これは彼女の言葉だが、今作にはあらゆる世代が感銘を受けるであろう音楽とメッセージが詰め込まれている。尾崎豊に救われたかつての少女が、何を想ってこのアルバムを作り上げたのか。家庭や学校生活の話も含め、赤裸々に語ってくれた。
傷付くって分かっているのに、ツイッターとかで
--映画『レオン』(家入レオのレオは『レオン』が由来)を観る度に泣き腫らし、それで仕事に行く度に怒られる家入レオさん。インタビューするのは、今春の『Shine』発売時以来、2度目になるんですが。
家入レオ:昨日もまたやっちゃいました。
--何を?
家入レオ:こっちの目だけ二重線がちょっと狭いんです。
--なんで? …………あ!
家入レオ:『レオン』です!
一同:(爆笑)
--どれだけ好きなんですか!
家入レオ:原点に戻りたいなと思ったら観るんですけど、3ヵ月に1回ぐらい?
--観すぎですよ(笑)。そんな家入レオ、この半年でまた多くの経験をしてきましたが、自分の中ではどんな期間だったと感じていますか?
家入レオ:とにかく音楽を伝える日々。すごく駆け足だったんですけど、その中でも改めて「私には音楽しかないんだな」って思えるような期間でしたね。あと、前までは自分への評価を知りたくて、それをよくネットで調べていたんです。傷付くって分かっているのに、ツイッターとかで。でも気付いたんですよね。そんなのを見ていても、私がやるべきことってやっぱり歌うことなんだって。
--レコチョク上半期ランキング2012“新人アーティストランキング部門2冠獲得”というニュースもありましたが、どんなことを感じました?
家入レオ:すごく嬉しいですし、有り難いなと思うんですけど、私はまだまだこれからなので。私だけの力じゃなく、皆さんと一緒に頂いたという感覚です。
--2冠獲得とかって実感は湧くものなんですか?
家入レオ:いや、全然湧かないですよ! でも電車に乗ってて、隣の女子高生とかの着信音が「Shine」だったりすると「あ!」ってなります(笑)。ちゃんと届いているんだなって。変な話ですけど、私が居ないところでも世界って回ってるんだなって。小さい頃って、私が見ている人たちはみんな架空の役者さんで、私が寝ているときとかは消え去っていると思っていたんです。でも、さっきみたいな出来事があると、私の見えないところでも世界は動いてるんだって実感できる。
--ちなみにチャートとかって気になるもの?
家入レオ:そこまで気にしないです。それはもう私がどうこうできる部分ではないので。私には本当に歌うことしかないし、正直に言えば、音楽って順位とか関係ないと思うんです。チャートの順番がちゃんと届いている順番かどうかは分からないし、売れているかどうかという数字の評価、特にそこは気にしたりしないです。今はとにかく「伝えたい」とか「叫びたい」っていう想いでいっぱいです。
--そして夏は【めざましライブ2012】【ROCK IN JAPAN FES. 2012】といった野外フェスに参戦。いかがでした?
家入レオ:とにかく楽しかったですね。もちろん、まだいろんな課題はあるんですけど、特に【ROCK IN JAPAN FES. 2012】はすごく楽しくて。出る前はいろんな大人から「独特な空気があるから」とか言われていて、実は怖かったんです。でも、いざステージに出てみたら、本当に「音楽って最高なんだ!」って思いました。オーディエンスの皆さんの熱気と重なったときの音楽、すごく素敵でした。
--さらに、9月には【第2回東京ガールズコレクション in 名古屋 2012】に出演し、ナゴヤドームで歌唱。今年デビューの新人がめったに歌える場所ではない訳ですが……。
家入レオ:いろんなものを教えてもらいました。当たり前なんですけど、ドームって大きいじゃないですか。でも「歌ってる」っていう実感を一番得られる場所でした。良い意味でも悪い意味でも声が反響するから、ちゃんと届いていることが分かったし。まだ来年のワンマンも経験していないのに言うのはおこがましいのですが、いつか本当にドームでワンマンやりたいなと思っているので、その為の一歩としてすごく大きなものを吸収できました。
--これだけ忙しく大きなトピックが続くと、いろんな感覚が麻痺したり、混乱したりしませんか?
家入レオ:今はこうやってベラベラ喋ってますけど(笑)メジャーデビュー前とかはダメでした。事務所やレコード会社からいろんな質問を受けたとき、「初めて会った人になんでそんな自分のことを話さなきゃいけないんだろう?」と思ってすごく黙っていた期間もあって。何がなんだか分からなくなって泣いちゃったりしたときもありましたね。やっぱり17歳なんですよ。だから気持ち的にいっぱいになっちゃう。でもそれが音楽に繋がって、今回のアルバム『LEO』が出来たのでよかったなって。
--家入さんって感受性強いじゃないですか。映画『レオン』観たら泣き腫らして、次の日怒られるぐらい(笑)。そういう人がジャパンフェスとかナゴヤドームとかに出ていくのって、凄まじく精神力を使うんじゃないかなって。
家入レオ:それはあると思います。音楽が鳴っちゃえばもう大丈夫なんですけど、前日とか数時間前は「どうしていいか分からない」ってなったりします。でも歌い出したら大丈夫。
--そうした様々な経験をしていく中で、着々とファンも増えていると思うんですが、その辺の実感はある?
家入レオ:うーん……、メッセージを頂くと嬉しいなと思いますし、年齢層がすごく広いんだなとは思います。小さい子は「サブリナ」を口ずさんでくれるし、同世代の方は「Shine」に共感してくれるし、子供がいる方には「「Bless You」を聴いて、子供をちゃんと愛しているか、改めて考えさせられました」と言って頂いたりしていて。
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リリース情報
LEO
- 2012/10/24 RELEASE
- 初回限定盤[VIZL-502(CD+DVD)]
- 定価:¥3,500(tax in.)
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- 通常盤[VICL-63931(CD)]
- 定価:¥3,000(tax in.)
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
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