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ラリー・グラハム チョッパー奏法のパイオニアが約13年ぶり新譜をリリース
スライ&ザ・ファミリーストーンのグルーヴ・マスターとして首謀者スライ・ストーンの音楽を支え、スラップベースの創始者として後進のミュージシャンに絶大な影響を与えてきたラリー・グラハム。彼が自身のグループ、グループ、グラハム・セントラル・ステーションを率いて1999年の『GCS2000』以来、13年ぶりとなるの新譜『レイズ・アップ』をリリースする。プリンスとラファエル・サディークをゲストに迎え、オリジナル曲はもちろん、「イッツ・オールライト」や「イット・エイント・ノー・ファン・トゥ・ミー」といったオリジナル人気曲のリメイク、スティーヴィー・ワンダー「ハイアー・グラウンド」のカヴァーも収録されている。その超ド級のファンク・グルーヴの集大成ともいえる最新アルバムを紹介。
最新アルバム『レイズ・アップ』全曲紹介
01. GCSドラムライン
13年ぶりのオープニングはグラハム・セントラル・ステーションのメイン・メンバーたちで繰り広げられるマーチング・バンド。わくわく感高まるこの演出は4作目『ミラー』の1曲目「ウォーキン・パーティ」でも行われている。02. スロウ・アンド・ダウン・ザ・ファンク
本格的な幕開けを告げる本楽曲では「これを待ってったんだろ?」とばかりにラリーのご機嫌なスラップがたっぷり聴ける。メンバーも自己紹介のようにそれぞれソロを持ち回り披露。03. イッツ・オールライト 〔ニュー・マスター〕
GCS絶頂期に残した75年の名盤『ダイナマイト・ミュージック』のから人気ナンバーをニュー・マスター。当時よりもグルーヴを増したかのようなベースがうねり、ファンキーに聴く者の体を動かす。04. レイズ・アップ
プリンスっぽさ全開のこの曲で二人の相性がいかに良いか判るミドルビートなファンク・ナンバー。タイトに刻まれていく絶品のグルーヴを聴けば立ち上がらずにはいられない。05. シュッダ・クッダ・ウッダ
引き続きこの曲でも聴き逃せないプリンスの存在感。湿度たっぷりのギターがクールなスロー・ナンバー。二人のボーカリストとしての魅力を存分に楽しめる一曲。06. ウエルカム・トゥ・アワ・ワールド
バンド・メンバーによるアカペラ曲。このアルバムの第二章の始まりを告げるように「私たちの世界へようこそ」「さぁ、おいで、カモン、カモン」とハッピーであり続けるファンクの世界に導かれる。07. イット・エイント・ノー・ファン・トゥ・ミー 〔ニュー・マスター〕
前曲で告げられた第二章は当時のファンク界を震撼させた1974年のデビュー作からニュー・マスター。そのデビュー作と同様にアカペラの前曲をイントロのように使いつなげられている。08. ハイアー・グラウンド
スティーヴィー・ワンダーの代表作をアシュリング・コールがメイン・ヴォーカルとしてソウルフルに展開。オリジナルよりも当然グイグイ押してくるベースと波打つようにうねるドラム。そこに挟み込まれるホーン・アレンジが秀逸。09. ノー・ウェイ
ラリーの奥さんであるティナと娘のラティアがヴォーカルとして参加したミディアム・テンポのラブ・ソング。ファンクのノリはそのままに「君を失うなんてありえない」と最愛の家族たちと歌で掛け合う。10. ホールド・ユー・クロース
ヴォーカリストとしても一流の彼が歌うスローなソウル・バラード。オーセンティックなアレンジとスウィートなメロディがアルバムに花を添える。11. ムーヴィン
スロー・バラードから一転、座った観客を再び立ち上がらせるかのような一曲。プリンスもギターで加わり、ファンク・グルーヴはどんどん熱を帯びていく。12. ナウ・ドゥ・ユー・ワンタ・ダンス 〔ニュー・マスター〕
77年のGCS5作目『ダンス・ダンス・ダンス』からのニュー・マスター。「オークランドからファンクをブチ込みにやってきました!」と、当時と何一つ変わらない極上のグルーヴ。13. ワン・デイ
アルバムのラストを飾るのはラファエル・サディークとの共演作。ヴォーカルとギターに迎え、ソウル、ファンクの栄光の未来を共に歌う珠玉のナンバー。ラリー・グラハム:プロフィール
ラリー・グラハム(Larry Graham、1946年8月14日 - )アメリカ合衆国テキサス州生まれ。アマチュア時代に所属していたバンドでドラムが抜けたリズムの穴を埋めるべく、スラップ奏法を編み出す。1967年に加入したスライ&ザ・ファミリー・ストーンにて彼のスラッピングとグレッグ・エリコのドラムによる絶品のファンク・グルーヴは瞬く間に世間の注目を集めていく。しかし、バンドの首謀者であるスライに解雇されたのか、脱退したのか、71年の『暴動』を最後にグループを離れる。その後、プロデュースの依頼があった新人バンド、ホット・チョコレートを乗っ取り(?)ラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーションとして73年にデビュー。凄まじいファンク・ナンバーを世に送り出していく。幾多のメンバーチェンジを経て、バンドを継続させるも79年に解散。ソロに転向し、ベーシストとしてではなく、ヴォーカリストに転向して80年にリリースした「ワン・イン・ア・ミリオン・ユー」が大ヒットする。90年代に入り、レア・グルーヴ再評価の熱が高まり、その期待に応えるようにグラハム・セントラル・ステーションを再結成。プリンスが復活を全面プロデュースした『GCS2000』は大きく話題となった。
注目の作品をピックアップ!
ラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーション 来日公演
その超ド級のファンク・グルーヴを生で体感。新作『レイズ・アップ』を携え、ラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーションがビルボードライブにやってくる。クラブを揺るがすダイナマイトな夜となること間違いなし!
- ビルボードライブ大阪公演:2012/11/26(月) 〜 11/27(火)
- ビルボードライブ東京公演:2012/11/22(木) 〜 11/24(土)
INFO: http://www.billboard-live.com
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