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Do As Infinity 『Do As Infinity X』インタビュー

Do As Infinity 『Do As Infinity X』 インタビュー

 ここに来てあらゆる面でレベルアップを遂げているDo As Infinity。自ら「完璧」と評する13周年公演の話を通じ、Do Asのサウンドプロデュースを手掛けるグルーヴマスター 亀田誠治の凄み、伴 都美子(vo)結婚による影響/変化、発売前に全曲生披露した10thアルバム『Do As Infinity X』、作詞家 川村サイコの存在、大渡 亮(g)の休肝日作りへの挑戦等について語ってもらった。

亀田誠治擁する“今のDo As”のバンドとしての凄み

インタビュー写真

--先日、Do As Infinityファンによる伴ちゃんの結婚を祝う会に参加したんですけど、男性より女性ファンの方がショックを受けていて意外でした。

伴 都美子:えぇ~~!? そうなんだ(笑)。

大渡 亮:普通は逆だよね?

--そんな男前の伴ちゃんから結婚報告もあった、先日のアニバーサリーライブ【Do As Infinity 13th Anniversary -Dive At It Limited Live 2012-】は、2人の中ではどんな公演になりました?

伴 都美子:短い期間にすごく集中して作り上げたので、やりきった感がありました。最高に楽しかった。

大渡 亮:このライブに合わせてバンドメンバーを一新したんです。思うところあっての人選だったんだけど、それが本当に功を奏し、Do As史上最もアンサンブルの良い面子で新旧ナンバーを表現することができて。僕の中でひとつ到達しちゃった感がすごくある。物凄く集中力の高い、高レベルな内容だったと自負していますね。これを継承していくのは大変だぞ……って思うぐらい、完璧。この充実感や手応えはお客さんも感じ取ってくれていると思うんですけど、作戦がすべてが上手くいったライブでした。本当に最高でしたね! 演奏してて楽しかった。

--観客側からしてもあの公演は何もかも衝撃的で。亀田誠治を加えたバンドの凄まじさ。冒頭から超絶テクニックと爆発的なエモーションによる、Do Asの歴史から見ても最大級にダイナミックな合奏だったと思います。

大渡 亮:そうなんですよ。言いたかないけど、近年はちょっと……そうしたくないけど、結果として予定調和になってしまったことが多くて。フィジカルなところとエモーショナルなところ、あと偶発的なものをもっと高次元に昇華できる手はないものかと思っていたので、それをこのタイミングで実現できたっていう喜びがありますね。

--そこで歌っていた身としてはいかがでした?

伴 都美子:リハーサルからワクワクして歌っていたし、本当にただただ純粋に楽しくステージに立てましたね。

--実際、楽しそうでしたし、今年観たバンドでナンバーワンでした。あれだけのライブができた要因って、伴ちゃんの歌や亮さんのギターにこれまで以上に爆発力が出てきているからだとも思うんですけど、そこは自覚的ですか?

伴 都美子:私の場合はどれだけ歌に集中できるかだから、それがちゃんと出来ていたのかな?

--集中力の高さもありますけど……前ってあんなにシャウトしまくってましたっけ?

伴 都美子:(笑)

--ここ最近、めっちゃ叫んでます。

伴 都美子:自分のノリに合ってるんですかね(笑)?

--あそこまで叫ばれたら誰でも高揚しますよ。亮さんはDo Asの爆発力についてどう思いますか?

大渡 亮:無駄を廃して個々の役割をより明確にした結果なんだと思います。ずっと「なんだかなぁ?」って不安定さを感じていたけど、ギターが2本いて、ベースがいて、コード楽器が3人いるということでパートの割り振りを「この人はこの為に、自分はこの為に」ってもっと明確にしていったこと。それが爆発力というところに結果として繋がってるんじゃないかな。作戦勝ち。で、それが手に入ったのは、ひとりグルーヴマスターがいてくれたから。亀田さんはプロデューサーやアレンジャーとして長けているってだけじゃなく、やっぱりベーシストとして誰よりも正確なグルーヴを持っているから、みんながその幹に集まれる。今まではみんなが良いところ取りをしようとして、組み合わせによってはその人の良さが引き出されないで、むしろ悪さばっかりが目立っちゃったりした。だけど、ひとり確固たる軸ができると、それにみんな寄り添ってひとつのものを作れる。正直、今回は亀田さんの存在が一番デカかった。

伴 都美子:亀田さんとはずーっとアルバムを作ってきてるんですけど、ああやってDo Asのステージに立ってくれたのは初めてで。いやぁ~……素晴らしい方ですよね。って改めて実感しました。

--ちなみに今後も亀田さんはDo Asのステージに立ってくれるんですかね?

伴 都美子:「出たい」って言ってましたよ(笑)。

大渡 亮:楽しんで頂けたみたいで「次の14周年ライブもこのメンバーでやろう」なんて言ってたけど、まぁでも実現できるならそうしたいって本当に思いますね。

--あの日はどの楽曲も鳥肌モノだったんですけど、凄みという意味では「科学の夜」の全身全霊ぶりは半端なかったですね。亀田さんの独創的なベースソロから始まって、終盤にビートが走り出して亮さんのギターで締め括るまで、ずっと「これは凄い」って言ってましたよ、俺。

大渡 亮:前回も前々回も曲調やメッセージでそういうムードになってるんだけど、よりまた凄い感じになったなって。僕もかなりエモーショナルに展開できるというか、やり甲斐があって、結果を残せた感がありますね。最近、実はそのライブの映像を観たんですけど、「科学の夜」からの流れというのは、自分で言うのもアレだけど……凄い。凄い高次元ですべてのパートが噛み合ってる。今まで自分たちのライブを食い入るように観ることはなかったんですよ。やっぱりライブ中は楽しいけど、二次元になってしまうと「ふーん」っていう感じが正直あって。でも今回は「あのとき、俺が感じた衝動や衝撃は間違いじゃなかった」って映像でも、しかもスウィッチングアウトのものでも感じられたんで、これはお客さんにビシビシ伝わっていただろうなって改めて思いました。

--で、その「科学の夜」のアウトロからクロスオーバーさせて「冒険者たち」のイントロを亀田さんが弾き出すという、あの演出。よく考えられてるなって思いました。

大渡 亮:あれはリハーサルでは何度か失敗してたんですけど、本番はすべて完璧に。俺もそこの映像観ていて「格好良いな!」って思っちゃって(笑)。そういう意味でもあの日のライブは、これまでJ-POPという枠組みの中で活動していて、初めて紛う事なきロックを見せられたライブだったんじゃないかなって思います。かなりロックしてましたから。

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Do As Infinity「Do As Infinity Ⅹ」

Do As Infinity Ⅹ

2012/10/10 RELEASE
AVCD-38557 ¥ 3,300(税込)

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Disc01
  1. 01.ヨアケハチカイ
  2. 02.東京亜熱帯
  3. 03.Work!
  4. 04.蓮華
  5. 05.mannequin
  6. 06.コペルニクス
  7. 07.Right now
  8. 08.送電線
  9. 09.また明日も少しだけ頑張ろうとおもう
  10. 10.ROCK DAYZ

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