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<インタビュー>超特急が「今だからこそ伝えたいこと」を表現した配信ライブ、Blu-ray化された3日間を振り返る
2020年12月25日、26日、27日の3日間にわたり開催された超特急のオンラインライブ【Superstar】。開演まで放映された番組ではリョウガがメガホンをとり、本編ではユーキ総合演出のもと3日間異なるテーマの中、カイ、タクヤ、タカシがそれぞれ衣装をプロデュース。メンバーそれぞれが大きく制作に関わった配信ライブのBlu-ray化が満を持して決定した。 Billboard JAPANでは5人にインタビューを行い、衣装、演出、3日目に披露されたソロコーナーまで、各々のこだわりポイントを訊いた。
――配信ライブ【Superstar】のBlu-rayがリリースされます。今回はどんな作品になっていますか?
カイ:5枚組というボリュームがまずやばいよね(笑)。全部見たらどれくらいかかるのか分からないくらいですが、今はどうしても家にいる時間が増えていると思うので、何回でも見ていただきたいですね。
リョウガ:今までのライブBlu-rayは8号車ありきの映像だったんですけど、今回は配信ライブを映像にしたということで、8号車がいないことを逆手にとった映像向きの演出になっています。超特急のライブを見たことがある方も、今までと違った雰囲気になっているので、そういう部分も楽しんでいただけると思います。
ユーキ:超特急のライブって“今だからこそ伝えたいことを表現する”ということをモットーにしていて、この3日間のライブの中では、楽しい日もあれば過去を振り返る日もあり、でもまた未来を見ていくという、人生の過程を表現しているライブになっていて、2020年の超特急のエピローグになっています。カメラワークや内容は、8号車が求めているようなシチュエーションやかっこいい角度を考えたので、また新しい発見をしながら見ていただきたいです。

――無観客ライブとして意識されたことはありましたか?
ユーキ:無観客だからこそ広がる選択肢を意識して作っていきました。逆側を向いたときのセンターステージからのライトの感じは、普段できない演出だったりするので。8号車との掛け合いをしている画を作れないという意味では、どうしたら8号車に見て楽しんでもらえるかを考えていきました。
タクヤ:直接会ってライブができないという状況下でもできることはなんだろうと考えたし、そのときの超特急がすべて詰まっているので、しっかり受け取ってほしいなと思います。
――今回はステージのバックに大きなスクリーンがありましたが、それも何か意図があったのでしょうか?
ユーキ:もともと大きいスクリーンを背負ってライブがしてみたいというのがまずありました。今回大きいスクリーンが背景にあったことで“テーマパーク”という世界観をどでかく背負えて華やかさもありつつ、カメラに抜かれたメンバー以外もバックで見ることができるのでいいなと思いました。

――今回のライブではどのようにセットリストを組んでいったのでしょうか?
ユーキ:テーマ別に分けていきましたね。12月25日は結成記念日だったので、お誕生日をお祝いするような「No More Cry」などを入れていて、2日目は“Story”というテーマだったので、超特急を原点から振り返っていくように、デビュー曲の「TRAIN」からスタートしてみたり。そして3日目は、未来の僕たちを見せたかったので、大人っぽく色気のある楽曲を入れてみたり、それぞれコンセプトに合わせて組んでいきました。
――3日間でカイさん、タクヤさん、タカシさんがそれぞれ衣装をプロデュースされていましたが、担当の日はどのように決めたのですか?
タクヤ:「どの日をやりたい?」という相談を3人でしました。カイは最初「え~またクリスマス~?」と言っていたんですが、数分後に「やっぱやるわ」に変わったので、彼の中で何かが降りてきたんだなと思いました(笑)。カイの脳内が垣間見えた瞬間でしたね。
カイ:25日は結成日でもあるんですが、毎年クリスマス公演の衣装を担当していて、もう3回目か4回目だったんですよね(笑)。でも今回は“テーマパーク”というテーマがあったので、また違ったアプローチで結成日を表現できるかなと思って、挑戦してみることにしました。
――どんな“テーマパーク”のイメージで作られたんですか?
カイ:最初の衣装は、テーマパークの支配人というイメージでした。“BULLET TRAIN WORLD”に遊びに来てくれる8号車を僕らが迎え入れる、という華やかさを出したかったので、シャツやジャケットのほうがいいかなと思って。例えばリョウガはフリルをつけてみたり、タクヤはストライプにしたり、メンバーそれぞれに「こうしたら似合うんじゃないかな?」というのを考えて作っていきました。
――メンバーそれぞれに似合う衣装を考えていったんですね。
カイ:1着目は遠くから見たら統一感があるけど、よく見たらそれぞれの個性がある。2着目はトップスが全員一緒。3着目は色もスタイルもそれぞれ違うものというふうに、3パターン魅せられたのではないかなと思います。今までキラキラした衣装が多かったので、3着目は私服っぽい衣装もやってみたいなと思ったのと、テーマパークなのでデートみたいな、僕らと一緒に遊んでいる気持ちになるようなイメージで選びました。
――8号車さんの妄想を掻き立るような衣装でしたね。
カイ:ぜひ妄想してもらいたいです!

――タクヤさんの「TRAIN」リバイバルバージョンの衣装もファン垂涎ものだったのでは。
タクヤ:超特急を振り返っていくストーリー仕立ての演出だったんですけど、曲の世界観だけでなく衣装でもはっきりと伝えたくて、「TRAIN」の衣装をリバイバルすることにしました。最近応援し始めてくれた方には「こんな衣装を着てたんだ」と思ってほしかったし、昔から応援してくれている方には懐かしい気持ちで見ていただきつつ、「成長したな」と思ってもらえたらいいなという気持ちも込めて、当時の衣装の何倍もバージョンアップした衣装にしました。
――2020年バージョンの「TRAIN」の衣装のこだわりポイントはありますか?
タクヤ:ただの青色ではなくて、よく見たら白に近いスカイブルーのような青だったり、左右で色味を変えたり、当時のものを生かしながら、色味やデザインを忠実に再現しつつ、その中でメンバーそれぞれが似合う丈感などでジャケットの形を決めていきました。
――3着目のスーツを着くずしたような衣装もタクヤさんらしくて素敵でした。
タクヤ:僕は超特急が着るジェンダーレスな衣装がすごく好きで、あえて女性が似合うような丈感の短いジャケットのシルエットを意識しました。シャツは4パターンくらい案を出したんですが、「“蜂”と8号車の“8”がかかっていいんじゃない?」とスタイリストさんに言っていただいたので、あのシャツを選びました。「a kind of love」にもすごく合うなと思ったんですよね。

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