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MONSTA X 独占インタビュー:全米5位デビューや新作『FANTASIA X』について



MONSTA Xインタビュー

 昨年、<マーヴェリック・レコード>と契約を果たし、北米進出にも注力し、世界的な活動を本格化させたMONSTA X 。K-POPシーンの中において、デビューから5年、アグレシッヴなダンス、際立つヴォーカル力、ラップを巧みに操るオンリーワンのスタイルでトップに躍り出た。そんな彼らは、2017年からワールド・ツアーにチャレンジし、世界の音楽ファンに向けての一歩を踏み出した。そして、アメリカのレーベルと契約し、英語圏のファンに向けての全曲英語によるフル・アルバムをリリースしたのだ。これは、他のK-POPグループが挑戦したことのない大計画だった。

 今の音楽業界は、誰でも世界同時に音楽配信できる。メディアを使わずとも音楽はすぐに届けられるといったことが利点となる時代だ。その反面、新人などは、音楽が溢れて、聞き手に届くまでに時間がかかるという欠点もある。そんな中で、本国だけでなく、日本でもオリジナルな活動を続けてきた彼らが、あえて正面を切ってアメリカで活動をしていくには、かなりの時間を割かなくてはいけない。しかし、グループのもつパワーは、それすらも乗り越える。2019年、彼らはアメリカの主要TV、ラジオ番組、ラジオ局のイベントなどにも積極的に出演し、ついには北米ツアーの最終公演を、ロサンゼルスのステイプルズ・センターで行う快挙を成し遂げた。そして2020年2月14日、MONSTA Xは、初の全曲英語アルバム『ALL ABOUT LUV』を発売し、ビルボード・アルバム・チャート初登場5位にランクインされたのだ。

 アルバム・リリース・タイミングで『ザ・ケリー・クラークソン・ショー』などの人気番組に招待され、アニメ番組『ぼくらベアベアーズ』では、メンバーがアニメキャラで登場。そこで使用された2015年のヒット曲「HERO」が再び注目され、「HERO (Rooftop Ver.)」のMV再生回数が1億回超えとなった。アメリカは広い。ツアーを回るにしても、主要都市を回っただけでは知名度は上がらない。2020年の彼らは、本来ならば、ソウルからスタートし、6月からはミネアポリスを皮切りに、7月11日のロサンゼルスまで、約1か月間【2020 MONSTA X World Tour US/Canada】をスタートさせる予定だった。もちろん、他のアーティスト同様、彼らも新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ツアーを延期している。しかしアーティストは、そのクリエイティヴ活動を止めることはできない。さらなる高みを目指し、MONSTA Xは、2020年も世界に目を向けて活動の扉を再び開ける。

 それでは、アメリカでの活動、5月26日に韓国でリリースされた8枚目のミニ・アルバム『FANTASIA X』についての独占インタビューをお届けする。

僕たちにとって今までにない、特別な挑戦といえるアルバム

――まずは、全米ビルボード・アルバム・チャート初登場5位おめでとうございます。英語圏で全曲英語で勝負して5位という快挙を成し遂げたわけですが、トップ5にランクインした時はどんな気持ちでしたか?

ショヌ:とても嬉しかったですが、信じられなかったというのが正直な気持ちでした。アルバムを愛してくださったファンのみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。

ミニョク:実感が湧かないんです。不思議な気持ちで、夢のようでした。

キヒョン:実は、いまだに信じられません。本当にありがとうございます。

ヒョンウォン:とても感動しました。最初は信じられなかったのですが、本当に嬉しかったです。

ジュホン:ビルボードという言葉は、僕にとって夢のような響きでしたから、ただただ光栄に思ってます。

I.M:正直、実感が湧かなかったです。これからももっと良い姿をお見せできるように頑張ります。


▲ショヌ


▲ミニョク

――全曲英語アルバム『ALL ABOUT LUV』はMONSTA Xにとって、どんな挑戦となった作品ですか?

ショヌ:アメリカにも認めてもらえた、僕たちにとって名誉と言えるアルバムです。そして世界中のファンの皆さんに少しでも近づけるきっかけとなったアルバムだと思っています。

ミニョク:最初の一歩となったアルバムです。

キヒョン:全然違うジャンルの音楽に挑戦したので、僕たちの新しい姿をお見せできて本当によかったです。

ヒョンウォン:初めてだったのでわくわくしていたし、海外のファンの人たちを近くに感じることができたアルバムです。

ジュホン:すべての歌詞が英語なので、僕たちにとって今までにない、特別な挑戦といえるアルバムです。

I.M:またひとつの新しい試み、挑戦ができたアルバムとなりました。新しく出る音楽も楽しみにしていてください。


▲キヒョン


▲ヒョンウォン

――「You Can’t Hold My Heart」のMVが公開になり、Radio Disneyチャートでは、日本のオリジナル曲「Wish On The Same Sky」が1位になったりと、アメリカのラジオでもMONSTA Xのサウンドが流れています。自分たちのアメリカでの人気を肌で感じた瞬間は?

ショヌ:もちろん5位になった時もそうですが、アメリカで活動しているときに、ファンのみなさんと直接会う機会があるので、そんな時に実感します。

ミニョク:僕はまだよくわかりません。少しずつ感じていきたいです。その分、もっといい姿をお見せできるように、僕たちも成長しようという気持ちが大きくなります。

キヒョン:う〜ん……まだ僕も実感が湧かないんですが、僕たちがアメリカでも愛されて、みなさんに関心をもっていただけているということは、【Jingle Ball Tour】に参加した時に感じました。

ヒョンウォン:そうですね。【Jingle Ball Tour】でファンのみなさんに会えた時に感じました。アルバム・プロモーションの時にも良い思い出ができました。

ジュホン:アメリカで道を歩いている時、僕に気づいて声をかけてくれたファンの人がいたんですが、そんな時に実感しました。

I.M:アメリカでフル・アルバムが発売になってプロモーションをした時に、少しずつ実感しました。もっと上手くなりたいという気持ちが大きくなりました。


▲ジュホン

――この1年で数多くの洋楽アーティストとイベントなどで共演してきましたが、そういったアーティストからどんな刺激を受けましたか?

ショヌ:スティーヴ・アオキ先輩! サウジアラビアでのイベントで共演させていただきましたが、ステージマナー(舞台での立ち居振る舞い)が素晴らしかったんです。(フレンチ・)モンタナ先輩の余裕を感じられるステージも際立っていました。

ミニョク:ザ・チェインスモーカーズと一緒に歌った時に観客とのテチャン(一緒に歌うこと)が凄かったです。

キヒョン:そうですね。ザ・チェインスモーカーズのステージが、とてもフリーな感じで、オープンマインドのところが良かったです。

ヒョンウォン:僕が日頃聴いているアーティストの方たちと一緒にお仕事ができて光栄でした。

ジュホン:刺激というより学ぶことが多かったです。観客と共感しようとする心がかっこ良かったです。

I.M:アーティストだけが歌うのではなく、途中で歌を観客にふって歌わせる姿がかっこよかったです。


▲I.M

――世界へと活動の場を広げていくことでメンバー自身が成長した点は?

ショヌ:平常心を取り戻す方法。

ミニョク:ステージでの余裕。

キヒョン:着実に英語の実力が上がりました。

ヒョンウォン:もっと挑戦したいことが増えました。

ジュホン:音楽を通してメッセージを伝えたい、という音楽的な成長が大きかったです。

I.M:広い視野です。


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 『ALL ABOUT LUV』の成功はアーティストとしてのMONSTA Xを新しい景色が見える場所へと誘った。言葉のひとつひとつには、アメリカでの挑戦で得た自信が伺える。そして彼らは個々の活動も積極的だ。ショヌはダンス面でケンドリック・ラマー、ザ・ウィークエンドをよく聴き、ダンス練習を欠かさない。ミニョクは音楽番組の司会を担当しているが、現在メンバーの中でファンの前に立つ機会が多く、その責任を担っている。キヒョンはヴォーカル力をいかし、ドラマのOST(オリジナル・サウンドトラック)などに参加している。先日YouTubeでイマジン・ドラゴンズの「ビリーヴァー」をカバーした映像をアップしていた。かねてからロックを歌ってみたかったと言う。DJ H.ONEとしても知られるヒョンウォンは、もっと幅広いDJのジャンル、スタイルを勉強中。ジュホンは、事務所の後輩でもあるCRAVITYに楽曲提供。力強いサウンドにしたのは、新人グループのエネルギーが感じられる作品にしたかったからだと言う。そしてI.Mは、アメリカの経済専門誌『Forbes』でグローバル・ミュージシャンの一人に選ばれ、メディアに対する接し方のマナーが絶賛されている。そしてアメリカの新人アーティストELHAEに声をかけられて、彼の曲にフィーチャリングで参加。次はLAベースで活動しているトレバー・ダニエルとコラボもしたいと語っている。

 日本では、去る4月15日にオリジナル・シングル『Wish On The Same Sky』をリリースしたMONSTA X。世界へと羽ばたく彼らではあるが、日本デビュー3周年に、日本でのバラード曲のリリースは、ファンへの大きなプレゼントとなり、日本での活動への思いも募らせた。

 そしてついに、韓国アルバム『FANTASIA X』が発売になった。タイトル曲「FANTASIA」は、MONSTA Xらしい華やかでパワフルなサウンドで、彼らの描く壮大な世界観が楽しめる作品である。MONSTA Xは、新作をリリースするにあたり、舞台での立ち居振る舞い、より難易度の高いダンスへの挑戦、ステージング、見る人を巻き込み圧倒するエネルギーの放出、音楽面での幅広い視野などを念頭において新作を制作していったと言う。そして曲作りにおいては、メンバー全員がほぼ全曲細かい部分から関わるようになり、曲作りだけでなく、振り付け、ダンス構成に至るまで、メンバー全員で参加した作品として完成した。

メンバーによる各曲紹介&日本のファンへのメッセージ

――まずタイトル曲「FANTASIA」について教えて下さい。エネルギッシュでエスニックなメロディーを生かし、ダイナミックなシンセサウンドで構成された楽曲ですね。

ショヌ:中毒性のあるサビとリズム、ビートがポイントです。

ミニョク:リズミカルな部分を振り付けで完璧に生かしました。

キヒョン:中毒性があり、ダンス全体がポイントです。

ヒョンウォン:最初のジュホンのラップがかっこいいので注目です。

ジュホン:君の世界を広げて!! 熱く!

I.M:本当にダンスが最高です!


――個人トレーラーがありますが、エピソードを教えて下さい。

ショヌ:野外撮影で寒かったんですが、それに負けずに色々な姿をお見せすることができたと思っています。

ミニョク:最初のコンディションが最高だったので、全体的に写りが良かったと思います! 個人的にはとても気に入った映像です。

キヒョン::個人で別々に撮影を進行したので、メンバーそれぞれの空間が違いました。僕の場合は地下でしたが、埃で少し大変だった記憶があります。

ヒョンウォン:とても寒い日でした。でも映像にはその姿があまり見えないので良かったです。

ジュホン:キーを持っていく役でしたが、本当の映画俳優になった気がして楽しかったです。

I.M:僕の撮影の時は、エキストラで出演したみなさんが外国の方たちだったので、不思議な感じでした。海外で撮影している気分でした。

――それではアルバムの中の他の楽曲について教えて下さい。まずはジュホンさん作詞・作曲・編曲、I.Mさん作詞のサブタイトル曲「Flow」からお願いします。

ショヌ:人生流れるままに生きよう、強迫観念の中で生きないでという曲。強烈なビートと叙情的なメロディーラインがポイントです。

ミニョク:心と目を満足させる曲だと思います。

キヒョン:歌詞通り、流れるままに、という曲です。

ヒョンウォン:歌詞が心に響く曲です。

ジュホン:僕が作った曲です。白鳥に例えた曲で、水面上の白鳥は華麗で美しいけれど、水面下の白鳥の足は誰よりも速く水をかき大変。時にはその足を止めて、ただ水の流れに身を任せて生きてみよう、人生たまには流れに任せてもいいんじゃないっていう曲なんです。

I.M:強くて、叙情的なジュホンプロデュースの曲です。

――次はロックのアプローチで始まる「Cheotic」。

ショヌ:強烈なエネルギーに溢れたビートがポイントです。

ミニョク:メロディーが素晴らしいんですよ。

キヒョン:個人的に好きな爆発的なメロディーの曲です。

ヒョンウォン:キヒョンの高音が印象的な曲なので、そこにも注目して見てください。

ジュホン:壮大さが滲み出る曲です。

I.M:混乱しちゃうけれど好きです。

――ハウスダンス・ジャンルの「Beautiful Night」。

ショヌ:ヴォーカル・ソング!

ミニョク:可愛い歌です。

キヒョン:初の試みの曲なので、MONBEBE(ファンの愛称)の反応が楽しみです。

ヒョンウォン:軽いタッチで聴ける曲です。

ジュホン:ドライヴしながら聴くのに最適です。

――そして「It Ain’t Over」。

ショヌ:リズミカルな雰囲気が気に入っています。

ミニョク:個人的に、僕のヴォーカルパートがお気に入りです。

キヒョン:リズム感ある楽しい曲ですね。

ヒョンウォン:独特なリズムの曲がポイントだと思います。

ジュホン:リズムが洗練された曲だと思います。

I.M:曲を書いてくれたのがBrotherSu兄さんなんですよ。(『TAKE.1 - Are You There?』収録曲「Underwater」、『FOLLOW-FIND YOU』収録曲「Monsta Truck」を書き下ろしている)

――最後にトロピカルなサウンドをいれた「Stand Up」。この曲も作詞・作曲・編曲はジュホンさん、I.Mさんが作詞に参加している曲ですね。

ショヌ:ポジティヴなエネルギーに溢れている曲。ファンのみなさんの反応が気になります。

ミニョク:必ずコンサートで歌いたいです。

キヒョン:可愛くて、愛おしくて、希望に満ちた曲です。

ヒョンウォン:聴くと気分が良くなる曲です。

ジュホン:僕がファンのみなさんにプレゼントしたくて作った曲です。僕たちの情熱で落ち込んでいるみなさんを奮い立たせて、ファンに力をあげたいという思いで書いた曲です。

I.M:楽しい曲です!

――それでは最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

ショヌ:大変な時期ですが、もう少し我慢して、次に会えるのを約束して、1日でも早くそういう日が来るよう! その日まで元気でいてください。愛してます。

ミニョク:いつも僕たちと同じ場所にいてくれてありがとうございます。僕たちもいつもみなさんのそばにいます。

キヒョン:僕たちのMONBEBE! 長い間会えていないけれど、本当に会いたいし、会える日までみんな元気でいてください。愛してます。

ヒョンウォン:いつも待っていてくれて感謝しています。早く会いたいです。愛してます。

ジュホン:いつも会いたいと思っているし、みなさんがいるから僕がいます。愛してます。

I.M:(日本語で)愛しているよ。いつも。

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