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<Raychell&夏芽 スペシャル対談>RAISE A SUILEN ~2人がたどり着いた頂~
バンドリ!プロジェクトから生まれた第3のリアルバンド「RAISE A SUILEN」。バックバンドからスタートし、その後、Raychell(Ba.&Vo.)、夏芽(Dr.)、倉知玲鳳(Key.)の3名で「THE THIRD(仮)」を結成。さらに2度のライブを経て、小原莉子(Gt.)と紡木吏佐(DJ)が加入して、現在の正式バンド名に至る。
バックバンドとしての高い演奏技術はもちろん、オリジナル楽曲では独自の世界観と音楽性を感じさせて、観客を魅了。さらにデビュー後73日で日本武道館公演を成功させるなど、目覚ましい活躍を見せている。
そんなRAISE A SUILENの盟友であり立役者でもあるRaychellと夏芽に、2人が歩んできた道のりとたどり着いた先にあったものを、じっくり語り合ってもらった。
初めての出会いは審査する側とされる側
――今回は対談ということでお二人に存分に語り合っていただきたいんですが、お二人で語り合うことはありますか?
夏芽:結構語りますね。語らないことはない(笑)。
Raychell:今はRAS(RAISE A SUILEN)を一緒にやらせてもらっているので、バンドについて語り合うことが多いですね。たとえば「夏芽はこのライブどう思う? どう魅せたい?」とか。夏芽がバンド経験が1番豊富で、いろんなスタイルを知っているので、そのあたりのことを聞くことが多いですね。
夏芽:真面目な話だけじゃなくて、ライブ前にバカみたいな話もしてますよ(笑)。
Raychell:2人とも辛いものが好きなので、リハーサル中に「辛いの食べに行こうねー」とか。
夏芽:辛いラーメンをよく食べに行きます。ストレス発散に(笑)。
――そんなお二人が初めて出会ったのは、いつ頃になるんでしょうか?
Raychell:4年前ぐらいですね。私がソロシンガーとして活動していて、【a-nation 2016】に出演する前です。うちの事務所(エースクルー)が開催していたオーディションに夏芽が来て、私は審査する側で初めて会ったんです。
夏芽:そうでした(笑)。
Raychell:夏芽はそのときから金髪で、すごく背も高かったんですけど、服装が花柄フリフリシャツにショートパンツで、露出多めで(笑)。「え? これで(ドラムを)叩けるのかな?」と思ったんですけど、パフォーマンスしたらすごい派手で。でもお話してみたら、また話し方がおっとりしていて。とにかくギャップがすごかったですね。
夏芽:私も覚えてます! 私はオーディションに行くまで、Raychellがどんな人か知らなかったんです。そしたら、たまたまオーディションの前の日に「ソロシンガーのレイチェルです」っていう人に会ったんですよ。それが結構お年をいった方で「えっ!?」って(笑)。結果、別人だったんで「良かったー」って。それは置いといて、初めて会ったときは「うわ、すごい綺麗な人だ!」って思いました。オーディションのときに席から立って、近くまで来てくれたんですよ。そしたら「背が高い! 細い! 綺麗!」と。でも、そのときは挨拶程度であまり会話はなかったですね。
Raychell:そのあとに、バックバンドを全員女子でまとめて【a-nation 2016】に出演させていただくんですけど、そのときに夏芽に入ってもらって。
夏芽:でも【a-nation 2016】のときは、そこまでしゃべる時間がなかったよね。
Raychell:それ以降、出演するときは「自分だけじゃなくて、ドラムとギターが欲しい」ってなって彼女にお願いするようになりました。ギターは、事務所の後輩の大塚紗英ちゃんに入ってもらって。
夏芽:2人でじっくりしゃべるようになったのは、2017年の【ブシロード10周年ライブ】あたりからかなー?
▲夏芽(左)、Raychell(右)
お互いに初めて知る幼少時代と音楽の種
――お二人は幼い頃、どんな子供だったんでしょう? お互いに聞いたことはありますか?
2人:ないですねー!
夏芽:私は2人姉妹の長女なんですけど、おとなしかったんですよ。1個下の妹はギャグとか言って人を笑わせたり、活発で元気で甘えるのも上手だったんだけど、私は心の中で思ってることを表現することができなくて……。家族にも「あれ、いたの?」って言われるぐらい。
Raychell:えー、意外。そうなんだ!
夏芽:でも秘めてるものはずっとあったんです。小学校低学年のときに、勇気を出して「アイドルになりたい!」って言ってみたら、「何か歌ってみてよ」って流れになって……。恥ずかしくなっちゃって、わざとへたくそに歌ってみたんですよ。そしたらダメ出しされて諦める、みたいな(笑)。高学年になるまでは、いるのかいないのか、分かんない子でしたね。
Raychell:えー! 本当に? 今こんな金髪で主張激しいのに(笑)?
夏芽:黙っててもいれば分かる、みたいなね(笑)。
Raychell:私はその逆で、活発で男の子みたいな感じで、どこに行くにも元気に駆けずり回って体中ケガして、朝から晩まで外で遊んでいるような子でした。兄がいて、近所の子も男の子や男兄弟が多かったので、男の子に交じってゲームしたり鬼ごっこしたりしてましたね。
夏芽:私と全然違う(笑)。
Raychell:友達も同学年の子は少なくて、お兄ちゃんの友達とサッカーしたりバスケしたり。鬼ごっこしたりかくれんぼしたりが好きでした。ただ、その頃から歌が好きだったので、キーボードとかラッパとか、音が出るおもちゃばっかり買ってもらってましたね。
夏芽:私はもともと音楽に疎くて……。仲のいい友達のお姉ちゃんが音楽に詳しかったんです。で、その友達が流行りの曲とかいろいろ教えてくれるんですけど、悔しくて。「私も詳しくなろう!」って音楽番組とか見始めてから、すごい好きになっていきましたね。
Raychell:悔しくて見始めたの(笑)?
夏芽:悔しくて(笑)! 昔から負けん気が強かったんで、「私も知ってるぜ!」みたいな。
――お二人がミュージシャンを目指したキッカケは?
夏芽:幼稚園から小学5年生くらいまでピアノを習ってたんですけど、嫌々やってたので全然弾けません(笑)。ドラムに関していうと、中学1年生です。私はT.M.Revolutionさんが大好きで、それまでバンドは聴いてなかったんですけど、友達から「西川(貴教)さんに似てるドラムの人がいるよ」って教えてもらって、その方がLa'cryma ChristiのドラマーのLEVINさんだったんです。それで初めて「バンド」や「ドラム」というものを意識して、「なにこれ、めちゃくちゃカッコイイじゃん!」って。そこからバンドに目覚めました! そのあとに、MV番組で見かけたSEX MACHINEGUNSにがっつりハマってから、いろんなバンドを聴くようになりましたね。ドラムやりたいなって思ったのは、中学1年生の後半ぐらいだったんですけど、やり方が分からなくて……。実際に始めたのは高校1年生から。それまでは演劇部だったので(笑)。
Raychell:演劇部!? 初耳(笑)!
夏芽:幼稚園のときのお遊戯会でめっちゃ褒められたんですよ。で、中学1年生のときに演劇部に入ったんですけど、あんまり人気がなくて廃部になっちゃって。そのあとに吹奏楽部の子に「打楽器、人足りないからやってよ」って誘われて、2年からは吹奏楽部で木琴をやってました。
Raychell:私も歌うことが大好きで、小さい頃から「将来は歌手になりたい」と思ってました。父親がもともとバンドマン……それこそドラマーだったんですけど、父も音楽がすごく好きで、父の聴く曲をよく聴いていました。父のCDの棚からこっそり借りて、「ビートルズはこういうものなんだ」とか。
夏芽:えー、楽しそう!
Raychell:私もこう見えて、小学生低学年の頃にピアノを習ってたんですよ! でも嫌々やってたので、2年ぐらいで辞めちゃって。そこからバレーボール部に入ったんです。そしたら、その部の先生がすごく厳しい人で、「塾も何もかも全部辞めて、バレーボールだけに専念しろ」って。
夏芽:えー、厳しい……。
Raychell:ただ、音楽がすごい好きだったので、歌だけは続けてたんです。小学生の頃、生まれて初めてカラオケに行ったときに、採点で90点代を取ったんですよ。で、そのときに「歌上手だね」って褒められて。「あ、私、歌上手なんだ!」って(笑)。以降、休みの日は毎日のように友達とカラオケに通ってましたね。
夏芽:わかる、そういう周りの言葉って大事だよね(笑)。
Raychell:でも中学校卒業のときに、オーディション番組に行こうと思ったら、部の先生に止められて……。当時キャプテンをやっていたんですけど、「そんなチャラチャラしてどうするんだ、絶対行かせない」って。すごく悔しかったんですけど、高校もバレー部の推薦で入ったので、高校卒業するまでずーっと解放されなかったですね。
夏芽:スポ根だね。
Raychell:完全に! 上下関係も厳しいし、厳しい環境だったけど、そのときに励ましてくれたのが音楽でしたね。窮地に立たされたときに、当時観てたアニメの歌詞とか勇気づけられる曲を頭の中でループして、なんとか頑張ってました。
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