Billboard JAPAN


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GANG PARADE、【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】出演インタビュー



 2019年12月8日にTOKYO DOME CITY HALLにて開催された、ストリーミング・サービスから新たなヒットを生み出すライブイベント【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】。その出演権を懸けた新人応援企画<STARTERS MATCH>では、2019年4月にメジャーデビューしたばかりのGANG PARADEが見事1位を勝ち取り、3000人のオーディエンスを前に完全燃焼のパフォーマンスを見せつけた。
 そんなGANG PARADEより、月ノウサギ、テラシマユウカ、ハルナ・バッ・チーン、ユメノユアの4人がBillboard JAPANのインタビューに登場。【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】の感想から普段の音楽の聴き方、SEVENTEEN、ヒプノシスマイクなどメンバー内で流行っている音楽について、さらには2020年の抱負も語ってもらった。

【NOW PLAYING JAPAN】だから来ているお客さんもいる

――<STARTERS MATCH>優勝、おめでとうございました。早速ですが、【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】に出演した感想をお願いします。

月ノウサギ:ホールは何度か経験したことあるんですけど、TOKYO DOME CITY HALLは初めてで、すごい良い経験になりました。<STARTERS MATCH>に参加して立てたステージということも大きかったです。あとGANG PARADEを知らない人もたくさんいた会場だったので、良い緊張感を持てた日でしたね。まさか自分たちの出番の前に「粉雪」を聞ける日が来るとは……。

▲【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】当日の様子

ユメノユア:今回はバンドのみなさんと一緒にライブすることができて、非常に良い経験になったなと思ってます。【NOW PLAYING JAPAN】は、音楽が好きなお客さんが多いんだろうなって印象があったので、そういう人たちにGANG PARADEの楽曲だったりパフォーマンスだったりが届いていたらいいなと思います。

ハルナ・バッ・チーン:たくさんの人に見てもらえる良い機会でした。会場を見渡した時に知らない方達がずっと見てくださったので、すごいド緊張しました。

――普段とはまた違う緊張でしたか?

ハルナ:変な緊張でした。アイドルを知らない方が初めてアイドルを見るきっかけにもなるかもしれないと思って。私の人生の中においてもすごい良い経験をさせてもらいました……!

テラシマユウカ:今まで一緒にやったことがないような方達ばっかりで、お客さんからの見られ方がすごい新鮮でした。一番びっくりしたのが、【NOW PLAYING JAPAN】だから来てる、音楽好きだから来てるって方が結構いらっしゃって。Twitterで#ナウプレジャパンで検索したら、「出演者、誰も見たことないけど」って方もいらっしゃったり。あと私はサイダーガールさんがずっと好きで、ご挨拶した時は声が出なかったくらい緊張しました(笑)。

――いつもと違う雰囲気のなかでのライブだったと思いますが、パフォーマンスで何か意識したことはありましたか?

月ノ:どういうお客さんがいるからどういうライブができたらいいよね、というのは話し合ったりするんですけど、根本的にはいつもやってきたことを丁寧にやろうと思ってました。特に会場が広かったので、雑にならないようにやろうねって話はしましたね。今までと違うお客さん相手だし、どういう反応が返ってくるかも読めなかったので、あんまりそこに囚われ過ぎることなく、いつも通りの自分達の良さを出せたらいいねって。

――本番でその良さは出せたと思いますか?

ハルナ:出せました! 結構緊張したんですけど、変に縮こまりすぎず、「GANG PARADEですけどどうですかー?」みたいな気持ちでステージに立てました。

――ライブでは、他のアーティストのファンの方も一緒に盛り上がってましたよね。

ハルナ:「Plastic 2 Mercy」で、みなさん指定席であんまり動けないはずなのに、肩組んで一緒に跳んでくださったり、手を挙げてくださったりして嬉しかったです。

月ノ:普段はオールスタンディングの会場が多いので盛り上がりがわかりやすいんですけど、席ありの会場はまだ経験が少なくて不安でした。でも、(ナウプレでは)自分達の色が出せたと思います。

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クリスマスに向けて、プレイリストで気持ちを整える?

――今、会場のお話もありましたが、他のアーティストのライブも観に行きますか?

ユメノ:私は週に1回くらい、スキマがあれば観に行きます。一番最近は、渋谷のTSUTAYA O-EASTでLOW IQ 01さんとHAWAIIAN6さんの対バンを観ました。もちろん仕事とかで行けない日もあるんですけど、行ける時はスマホで探して行きます。

テラシマ:私はこの仕事をする前は結構行ってました。それこそサイダーガールさんは、バンド結成前にボーカルのYurinさんが一人でやっていた時から何回か観に行ってました。ニコニコ動画で活動していらっしゃった方で、その界隈で「Riot of color」ってユニットがあって、そのライブが私の地元の大阪でやることが多くて、よく観に行ってました。

▲Riot of color『SHUFFLE』

――最近もニコニコ動画で音楽を聞くことはありますか?

テラシマ:そうですね……やっぱり最近はストリーミングで聞くことが多いですね。アーティストさんも配信でリリースする方が多くなってきたので。

――他のみなさんもストリーミング・ユーザーですか?

月ノ:はい。私は父の影響でL'Arc~en~Cielさんが好きで、最近配信をスタートされたのでずっと聞いてます。

――聞く時はプレイリストで聞いてますか? それとも検索から?

月ノ:どっちもありますね。「2019年あなたが聞いた曲のまとめプレイリスト」をずっと聞いていた時期もあります。そういうプレイリストが聞けるのも、ストリーミング・サービスならではですよね。

ユメノ:私はストリーミングも使うけど、CD買います。ストリーミングで最新の音楽を聞いて、そこで気になったアーティストを掘ってみたりしつつ、CDショップにも行ってスタッフさんのレコメンドを読んで、気になったものを買ったりします。

――CDを買ったら、聞くときもCDで聞きますか?

ユメノ:CDはまずパソコンに入れますね。あと、歌詞カードは絶対見るようにしています。

ハルナ:私はストリーミング・サービスの愛好家です。「音楽を探す」みたいなボタンから、10月だったらハロウィンに聞きたい曲とか、3月だったら卒業シーズンにおすすめの曲が出てくるじゃないですか。それを一気にダウンロードして、その季節の気分になるっていうのをいつもしてます。この前もクリスマスの楽曲を10月の段階で全部ダウンロードして、クリスマスに向けて気持ちを整えてました。

月ノ:ハロウィン飛ばしてクリスマス(笑)。

ハルナ:あと、この前友達にくるりさんを勧められて、アルバムを何枚か聞いてたら「ランチ」って曲を好きになったんです。歌詞の〈未来の事を話したい〉って一文がすごい好きで。朝ご飯を作る奥さんとか、おじいちゃんおばあちゃんのことを書いた歌詞なのかなあと勝手に解釈してるんですけど、〈未来の事を話したい〉って歌詞初めて聞いたなと思って。その歌詞を聞くためだけに何回も聞いてます。

――キラーフレーズだったんですね。

ハルナ:私、歌詞見ながらこの人はどういう想いで歌詞を書いたのかな?とか勝手にイメージするのが好きなんです。「ランチ」を初めて聞いた時、これは好きな世界観だと思って。帰り道に聞くと幸せな気持ちになりますね。

テラシマ:私は『ヒプノシスマイク』にハマってます。最初、何者なのかわからなくて調べたら「はじめてのヒプノシスマイク」みたいなプレイリストがあって。それでハマっちゃいました。少し気になるアーティストがいる時、代表曲がわからなくても「はじめてプレイリスト」があれば一回聞いてみようってなりますよね。

――入口としてプレイリストがあると入りやすいですよね。『ヒプノシスマイク』にハマったきっかけは何だったんですか?

テラシマ:『ヒプノシスマイク』ってディビジョンがあるじゃないですか。私が最初に知った時は東京しかなかったんですけど、オオサカ・ディビジョンが出来た時に大阪出身やし聞いてみるかと思って聞いてみたら、めちゃくちゃビビッときたんです。今、メンバーのユイ・ガ・ドクソンも一緒にハマってて、突然口ずさみ出しますね。

▲『ヒプノシスマイク』より「あゝオオサカdreamin' night」

月ノ:楽屋でいきなり歌い出すよね(笑)。

テラシマ:超声低いキャラクターがいるんですけど、それを突然楽屋でモノマネし始めるんです(笑)。

――急にモノマネされるとビックリしそうですね(笑)。他にもメンバー同士で好きな曲をおすすめし合うことはありますか?

月ノ:カミヤサキがSEVENTEENさんすごい好きで、私も勧められてハマりましたね。私とカミヤサキとユイ・ガ・ドクソンとキャン・GP・マイカの4人でライブも観に行きました。

テラシマ:(SEVENTEENの)CD配られたんですけど、CD聞くやつないからまだ聞けてない(笑)。でもそれで気になって、ストリーミングで何曲かダウンロードしたんですよ。「CALL CALL CALL!」って曲が本当に好き。曲中で突然電話のベルの音がするんですけど、それが面白くって。

▲SEVENTEEN「CALL CALL CALL!」

――勧めたい曲がある時にストリーミングがあると便利ですよね。

全員:うんうん。

テラシマ:めっちゃ便利です。最近はストリーミング配信先行も増えてるし。

月ノ:私達も11月に出したアルバム(『LOVE PARADE』)は2か月前くらいからストリーミングで先行配信してたんですよ。聞いてからライブに行くと「知ってる曲だ!」ってなるからいいですよね。

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きっかけがあっても、心に引っかからないとその先を聞こうとは思わない

――音楽の聴き方の多様化にあわせて、ビルボードでは8種類のデータを合算したチャートを作っています。年末にはストリーミングやダウンロードなど様々な年間ランキングが発表されましたが、どういう時に「この曲はヒットしているな」と感じますか?

ハルナ:この前、休日にいろんなものを買わなくちゃいけなくて何個も駅に行った日があったんですけど、Official髭男dismの「Pretender」がどの駅でも流れてて。ストリーミングのアプリ開いたらおすすめの楽曲でも出てきて。その日一日ずっと流れてました。何駅に行っても……。

――曲に追いかけられてるみたいですね。

ハルナ:そうです。でも、街って何千人の人が歩いてるじゃないですか。そこで流れてるって本当に浸透してなきゃできないことだと思います。

テラシマ:最近、曲を先に知って後からアーティストさんを知ることが多くて。それこそ「Pretender」も最初は誰の曲か知らなかったんですよ。「なんか聞いたことあるな?」って、後からOfficial髭男dismの曲だって知って。そういうのがヒットなのかなと思います。どこで聞いたって記憶もないんだけど、サビ歌えちゃうみたいな。

▲Official髭男dism「Pretender」

月ノ:今ハルナとユユさん(テラシマ)が言ったように、街中に音楽って溢れてるし、いろんなところで聞けるじゃないですか。でも聞けたとしても、心に引っかからないとその先聞こうと思わないと思うんですよ。そこでいいなと思わせる何かがあるのがヒット曲なのかなと。いろんなところで流れてても、“心に残る何か”がなかったらもっと広がることってないと思います。

ユメノ:ヒットは心に残るものを与えられた数だと思うので、共感する部分が強ければ強いほど広がっていくんじゃないかなって思います。街で流れている曲も、流すことを決める人には刺さっているはずで。お金で買える部分もあると思うけど、お金で買えない部分も絶対あると思ってます。「Pretender」もそうだと思うんですよね。いろんな人に刺さり続けた結果のヒットだと思うから、まずは誰か一人にでも刺さらないと始まらないのかなと思います。

――確かにチャートを見ていても、何か一つの指標に突出している曲より、ストリーミングもされている上でラジオでもかかっているとか、複数に伝播したタイミングで世の中に広がっていく印象があります。そういう意味で、ストリーミングは買われる回数じゃなくて聞かれた回数なので、よりリアルな数字で面白いですよね。

ユメノ:今は一曲200円で買うより、ストリーミングでいろんな音楽を月900円で聞ける方がハードル低いのかなと思います。「なんでCD買うの?」ってよく聞かれるんですけど、音楽に対してお金を出すこと自体が難しくなってるのかなって。でもストリーミングは聴くことで音楽にお金を出すことにも対応できてるからいいなと思います。

――では最後に、【NOW PLAYING JAPAN LIVE vol.4】のオンエアは年明けなので、2020年の意気込みをお願いします。

ハルナ:私は……。2000年間、時ってずっと続いてるじゃないですか。

――いきなり壮大な話に(笑)。

ハルナ:私もその中の数年生きてきたんですけど、毎年「今年面白かったな」とか「楽しかったな」とか、絶対上回るものがあるんですよ。2019年も上回ることが多かったんですけど、2020年は自分から上回るものを作っていけたらなと。

――上回る一年になるといいですね。

ハルナ:したいです。

月ノ:(小声で)します。

ハルナ:します! いろんなことします!

全員:(笑)

テラシマ:2020年はオリンピックで日本にいろんな人が集まるから、それこそ街中で曲が流れていたら外国の方に広まるチャンスなのかなと。海外進出を狙っていきたいです。

――「GANG PARADE」はアルファベットだから、海外の方も検索しやすいですしね。

テラシマ:実際、海外のファンの方も何人かいらっしゃって、私達のライブのために日本に遊びにきてくれたりしてるんで、そういう人をもっともっと増やしていけたらいいなと思います。

――2020年は良いきっかけになるかもしれません。

テラシマ:あとオリンピック選手が誰か聞いてくれへんかなあ(笑)。私達もそうなんですけど、ライブ前に自分達の気持ちを高めるために音楽聞いたりするじゃないですか。私は最近OKAMOTO’Sさんの曲に励まされてるんですけど、そういう感じでギャンパレの曲でオリンピック選手を励ませたらなと。

――それは夢がありますね。

テラシマ:狙ってます!

月ノ:私は、2019年も新しいことに挑戦させていただいた年だったんですけど、2020年はもっと変化を恐れない年にしたいです。GANG PARADE自体、いろんな変化を経てここまでたどり着いたグループなんですけど、変化をどんどん武器にしてパワーにして、大きくなっていく年にしたいなと思います。

ユメノ:2019年もメジャーデビューがあったり、ナウプレみたいなイベントに出させてもらったりしたんですけど、でもまだまだWACKの力をすごい借りてるなと思う瞬間があります。WACKのファンの方だったり、アイドルを好きな人にはだいぶ届くようになっているけど、それ以上のところにはまだちゃんと浸透してるなって実感は全然ないので、2020年はもっと果敢に攻めていきたいなと思っています。GANG PARADEの音楽はすごいかっこいいものをやっているという自信がメンバーにもレーベルにも事務所にもあるので、チーム一丸となって2020年代の音楽シーンを引っ張っていける存在になりたいです。

Interview by Naoko Takashima / Mika Fuchii
Photo by Ryuji Tatsumi

GANG PARADE「LOVE PARADE」

LOVE PARADE

2019/11/13 RELEASE
WPZL-31666/8 ¥ 13,200(税込)

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Disc01
  1. 01.らびゅ
  2. 02.ブランニューパレード (AL ver.)
  3. 03.Wake up Beat!
  4. 04.ALONE
  5. 05.Youthful Hero
  6. 06.Ready Go!
  7. 07.FAKE and FANTASY
  8. 08.POISON
  9. 09.Plastic Smile
  10. 10.Wonderful World
  11. 11.LOVE COMMUNICATION

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