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海蔵亮太『愛のカタチ』インタビュー
「幼稚園児が抱くようなシンプルな感情を持ち続けていたい」
生後まもなく歌うことの楽しさに目覚め、幼年期にはビブラートやシャウトもナチュラルに習得。そのあまりの早熟ぶりに幼稚園や小学校での合唱では否定されてしまい、人前で歌うことを辞めてしまったほどの天才シンガー・海蔵亮太(かいぞうりょうた)が、マイノリティな存在からマジョリティへと駆け上がっていくサクセスストーリー、そしてメジャーデビュー1周年記念盤『愛のカタチ』について語ってくれた。
小学校の合唱や校歌にアレンジ!? 目立ちすぎてマイノリティな存在へ
--KWC(Karaoke World Championships)の世界大会で2年連続優勝、現在はメジャーシーンで活躍されている訳ですが、そもそも歌うことの楽しさに目覚めたきっかけは何だったんでしょう?
海蔵亮太:歌うことの楽しさに気付いたのは、たぶん生後まもなくぐらいです。歌うことが大好きな家庭で、家族でカラオケに行くことが日課で、僕自身のカラオケデビューは生後数ヶ月(笑)。で、ちゃんと歌うようになったのは2才からで、毎週リリースされる新曲を聴いて覚えて歌うみたいなことをやっていて。--それは自発的に?
海蔵亮太:最初の頃は、上に歳の離れたきょうだいがふたりいるので、そのきょうだいたちから毎週課題のように「この新曲を聴いて覚えろ」みたいな感じでした。時代が時代だったらハラスメント扱いされていたかもしれないんですけど(笑)、でも僕自身もそれを楽しんでいた記憶がありますね。--そんなに幼い頃から歌われていたんですね。
海蔵亮太:家で誰かが歌い出したらみんな歌い出すような家庭だったんですよ。だから子供が生まれたら歌わせるのは通過儀礼だったし、お風呂場は基本的にレコーディングスタジオみたいな。--芸能一家だった訳ではないんですよね?
海蔵亮太:芸能一家ではないですね。ウチは肉屋なんです。精肉一家(笑)。--歌が大好きな精肉一家(笑)。
海蔵亮太:自我が目覚めた頃にはあたりまえのように歌が好きだったし、4,5歳ぐらいから自発的によく歌っていて、当時はきょうだいの影響でMISIAさんとかMr.Childrenさんとか広瀬香美さんとか槇原敬之さんとか好きで歌っていました。普通だったらそれぐらいの年齢のときは幼稚園に通って、そこでみんなと「かえるのうた」とか合唱して楽しんでいると思うんですけど、僕はそういうのは好きじゃなくて、それよりも「Everything」とか……--幼稚園児がひとりでMISIAの「Everything」?
海蔵亮太:ちょっとヤバい子供だったと思います(笑)。--そうなってくると、音楽の授業などで先生に目を付けられますよね?
海蔵亮太:そうなんです! 音楽の授業が苦手だったんですよ。みんなと合わせるのがあんまり得意じゃなくて、小学生のときも、ビブラートをかけるのが好きだったので、合唱でもひとりだけビブラートでガンガン歌っていたんですよ。そしたら友達にもすっごい怒られるし、先生にも注意されるし。「ひとりだけビブラートやらフェイクやら入れてくるんじゃねーよ!」みたいな(笑)。--面白いですけどね。
海蔵亮太:僕もそう思っていたから、例えば「翼をください」は普通に歌っていても「こんなんじゃ翼はもらえない」と思ってシャウト気味に歌ったり、神を崇めるように歌ったりして、でもそしたら「合唱はそういうもんじゃない」と言われて。あと、校歌のテストがあったんですけど、それも個性を出して歌ったら「溜めすぎ」とか「譜割りがぜんぜん違う」とか注意されて……--校歌にアレンジを加えまくったんですね(笑)。
海蔵亮太:「学校名をローマ字っぽく歌いすぎ」と言われました(笑)。個人的にはそっちのほうが絶対に良いなと思ったんですけど、なかなか理解はされませんでしたね。日本の教育上、そうやってハミ出すのはNGだったみたいで、逆にきちんと揃えて歌えるみんなのほうが器用だなと思っていました。--では、子供ながらに「自分はマイノリティだ」と感じていた?
海蔵亮太:すごく感じていました。少数派中の少数派だなってすごく思っていました。--目立ちすぎて「なんだ、あいつ」みたいになったり?
海蔵亮太:そうなるんですよね。それで人前で歌うのを控えるようになりました。だから友達とカラオケに行くこともすごく少なかったです。普通は中学生や高校生の頃ってみんなでカラオケ行くじゃないですか。でも自分は行きたくなくて、断る言い訳をいちいち考えるのも面倒くさかったので、小学生から高校生までずっとスポーツをやっていました。そうすれば「部活があるから」って逃げられるじゃないですか。- 自分の歌は受け入れられないと思っていた分……皆さんが神に見える
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ライブ情報
海蔵亮太 デビュー1周年記念盤『愛のカタチ』発売記念イベント
6/16(日)16:00~愛知・パレマルシェ 西春店 2Fアゼリアガーデン
6/29(土)14:00~/17:00~愛知・イオンモール岡崎 1F セントラルコート
インタビュー写真
リリース情報
愛のカタチ
- 2019/06/05
- プレミアム盤[CRCP-10430(CD)]
- 定価:2,000円(tax in.)
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
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