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chay×Crystal Kay「あなたの知らない私たち」インタビュー
80年代の洋楽ポップスをルーツに持ち、カラフルかつポップな楽曲によってJ-POPシーンにおける確かな存在感を確立しつつあるchay。彼女自身が敬愛するCrystal Kayをフィーチャーした新曲「あなたの知らない私たち」(ドラマ『あなたには渡さない』主題歌)は、スリリングで濃密な大人の恋愛をテーマにしたナンバー。従来のピュアで愛らしいラブソングとは一線を画したこの曲について、chay、Crystal Kayの2人に聞いた。
強い言葉が並んでいるけど、意外と共感してもらえると思うんですよね。
――chayさん、Crystal Kayさんは以前から交流があったんですか?
chay:4年くらい前にフェスでご一緒したのが最初かな。その後も歌番組やイベントでお会いすることが何度かあって。ガッツリ一緒にやるのは、今回が初めてですね。
Crystal Kay:chayさんは“かわいくて、歌が上手な女の子”というイメージでしたね。しかもギターが弾けるから、かっこいいところもあって。弾き語りって憧れます。
chay:私はCrystal Kayさんの曲をずっと聴いていて、大好きなんです。本当に憧れの存在なので、今回のフィーチャリングを受けていただけたことがとても嬉しくて。
――以前からコラボレーションしたいという気持ちもあった?
chay:ありました。漠然と「音楽でご一緒できたらいいな」と思っていたんですが、なかなかきっかけがなくて。「あなたの知らない私たち」に参加していただいたのは、ドラマ(『あなたには渡さない』)サイドから「どなたかと一緒に歌うのはどうですか?」と提案してもらったことがきっかけなんです。デビューしてからずっと一人で活動してきて、コラボ、フィーチャリングは自分の楽曲ではほとんどやってなかったのですが、去年5周年を迎えて「新しいことに挑戦したい」という気持ちも強くなってきて。なので提案を聞いたときは「ぜひやりたいです!」と思いましたね。ドラマの内容も、私がこれまで表現してきた音楽とはまったく違う大人の世界だったので、ぜひCrsytal Kayさんと一緒に歌いたいなって。
Crystal Kay:オファーが来たときはビックリしましたね。最初は「まさか」という感じだったんですが、すぐに「どういう曲になるんだろう?」「どういう化学反応が生まれるのかな」と楽しみになって。実際、かなり個性が強い曲になりましたからね。歌っていても気持ちいいんですよ、この曲。
chay:そうですね。私はピュアなラブソングのイメージが強いと思うので、「あなたの知らない私たち」は真逆かなって。
Crystal Kay:色でいうとワインレッドみたいな感じかな。初めて聴いたときから「いい曲だな」って思いましたね。すごくキャッチ―だし、80年代後半、90年代前半あたりの懐かしい雰囲気もあって。
――作曲は本間昭光さん(いきものがかり、ポルノグラフィティなどの楽曲を手がけるプロデューサー)ですね。
chay:本当にいい曲だし、ドラマのストーリーや世界観にもピッタリだったので、すごく嬉しかったです。Crystal Kayさんとの掛け合いも多いんですよ。
Crystal Kay:chayさんの歌ははっきり言葉がわかるし、きちんと表情もつけているので、私も歌詞を伝えることを意識して歌いました。あとはちょっと悪いキャラで歌ったかも(笑)。
chay:確かに(笑)。キー設定もいつもより低めなんですよ。ハッピーな曲は高めのキーにして張り気味で歌うことが多いんですが、この曲は大人っぽくてダークな印象なので。妖艶な感じを出すために、いつもより息を多めにしてみたり、語尾をけだるくしてみたり。新しい挑戦もたくさんありましたね。
Crystal Kay:歌い分けは(アレンジャーの)武部聡志さんと3人で決めました。「どうしようか?」って話し合いながら。
chay:武部さんのアレンジも素晴らしかったですね。しかも生バンドで、ホーンも入って。オケのレコーディングも見学させてもらったんですけど、そこでさらに気持ちが盛り上がりました。
Crystal Kay:ホーンが加わると情熱的になるし、ちょっとラテンの感じもあって。
――濃密な恋愛模様を描いた歌詞に関しては?
Crystal Kay:好きです。インパクト大ですね。
chay:強い言葉が並んでいるけど、意外と共感してもらえると思うんですよね。「あなたの知らない私たち」というタイトル通り、彼氏やダンナさんに対して秘めている部分は誰にでもあると思うし、どんな女性にも嫉妬深いところを持っているんじゃないかなって。もしかしたら、自分自身も気付いてないかもしれないけど…。
Crystal Kay:うん。自分が歌い出すところも好きですね。「欲しいものさえ諦めちゃ 人生楽しめないでしょ」という歌詞なんですが、まさにその通りだなって(笑)。すごくダイレクトな歌詞だし、歌っていて気持ちいいんですよ。想像のなかでは思っているんだけど、こういう言葉を口に出せない女性も多い気がするし。
chay:だからこそ、歌うとスカッとするんですよ(笑)。
――ドラマのなかでこの曲が流れたときはどう感じました?
chay:主人公は木村佳乃さんが演じている主婦・上島通子なんですが、ダンナさん(萩原聖人)がとんでもないことをやってるんですよ。通子は取り乱すこともなく、冷静にふるまっているんですが、第1回目の最後で思い切りダンナさんをビンタしてくれて。
Crystal Kay:ビンタ“してくれて”って(笑)。
chay:「水でもぶっかけてやればいいのに!」と思いながら観てたから、「ビンタしてくれた!」と思って(笑)。そのシーンと同時に「あなたの知らない私たち」が流れた回もすごく良かったし、嬉しかったですね。
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リリース情報
関連リンク
Interview:森朋之
Photo:Yuma Totsuka
あなたの知らない私たち
2018/12/05 RELEASE
WPCL-12969 ¥ 1,320(税込)
Disc01
- 01.あなたの知らない私たち
- 02.あともう少し
- 03.Kiss me -Xmas version-
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