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BiS1st(ゴ・ジーラ/アヤ・エイトプリンス/パン・ルナリーフィ/トリアエズ・ハナ)『アゲンストザペイン』インタビュー
「危機的状況だよ。多分このまま行くと解散じゃないの」
今、BiSは危機的状況らしい。キャプテンが「解散」の可能性をも感じるほど危うい空気が流れているらしい。2011年~2014年7月8日まで活動していたBiS、今現在は「旧BiS」と表現される時代のBiSは常に「危機的状況」であったゆえ、もっと言えば「解散」を目標としていたグループゆえ、あの時代のBiSの場合はグループ存続の危機以上の危機(って何だよ?って話だが、まぁちょくちょくあったのだ)に直面したときのみ「危機的状況」というワードを使用していたように記憶しているが、今現在活動しているBiS、そもそもの発起人であるプー・ルイも卒業しちゃって、完全に新世代によるBiSとなったBiSは「解散」でなく「継続」を希望し、その上で「旧BiS超え」、もっと言えば、その旧BiSを人気実力共に先に超えていってしまった「BiSH超え」を目論んでいる訳であり、もっともっと言えば「絶対に世界変えるんだ」とまで宣言している訳であり、こんなところで「解散」する訳にはいかないのである。ゆえの「危機的状況」。詳しくは、現在、BiS1stとBiS2ndに分かれているBiSの代表であるBiS1st(ゴ・ジーラ/アヤ・エイトプリンス/パン・ルナリーフィ/トリアエズ・ハナ)の4人の話をご覧頂きたい。
ここで終わらせる訳にはいかないから「私がBiSを背負って守らなきゃ」
--47都道府県を巡るツアー【I don't know what will happen TOUR】もいよいよ12月29日のZepp Tokyoでファイナル。その場で第2回【BiS.LEAGUE】の最終結果発表とクライマックスモードに突入していますが、今現在のBiSはどんな状況や状態にあると実感されていますか?
ゴ・ジーラ:9月から今の体制での活動がスタートしたんですけど、アヤがBiS1stに入ったことで「ライブのクオリティを上げたい」と、出来るだけ格好良いライブを毎回目指していたんです。でもライブ制作の方から「現状のままで100点は獲れるけど、120点を目指さなきゃいけない」と言われて、それを課題に頑張っていて。そんな中、11月の3日と4日に北海道で公演があったんですけど、そこで観たBiS2nd(キカ・フロント・フロンタール/ペリ・ウブ/YUiNA EMPiRE/ムロパナコ/ネル・ネール/ミュークラブ)のライブがあんまり好きじゃないライブで。何が好きじゃないか解析したところ、旧BiSのライブ映像とか観ていると心にグッと来るんですよね。だからそれがBiSなんじゃないかなと思ったんです。でもBiS2ndのライブはグッと来なかったんですよね。刺さるはずの歌詞が全く刺さらない。--なるほど。
ゴ・ジーラ:そこで「私たちはこれまで格好良いライブを目指していたけど、そうじゃなくてBiSのライブをしなきゃ」と気付いて、1曲1曲が持つ意味をちゃんと考えてライブに臨むようになったんですけど、そしたら終演後に「いつもと違った」と褒めてくださる関係者の方が増えて、実際に自分たちもいつもと全く違う感覚でライブがやれていたんですよね。だから今は「BiSのライブをする」ということを一直線に考えてます。--今までぼんやりしていた方向性のイメージを固めた訳ですね。また、ゴ・ジーラと言えば、10月11日 渋谷CLUB QUATTRO公演で「3月4日に両国国技館でワンマンライブをやったのに、47都道府県ツアーのファイナルはZepp Tokyo。規模が小さくなってしまった」と悔しさを滲ませていましたよね。
ゴ・ジーラ:これまで中野ヘビーシック~下北沢シェルター~渋谷WWW~恵比寿リキッドルーム~赤坂ブリッツ~両国国技館と旧BiSと同じ流れを汲んで進んできて、横浜アリーナをBiSに任せてもらえなかった(※同じ事務所のBiSHが先に実現)のは私たちの責任だと思うし、そこは重く受け止めなきゃいけない。 パン・ルナリーフィ:プーちゃん(※プー・ルイ/元BiSリーダー)とサキちゃん(※カミヤサキ/現GANG PARADE)が居た頃は、BiS全体をふたりが引っ張ってくれていて、それがあたりまえの環境になってしまっていたから、新体制が始まってからは「これまでの自分のままじゃいけないな。芯を持って頑張ろう」と自分なりに精一杯やってきていたつもりなんですけど、今現在、ツアーファイナルのZepp Tokyoが埋まっていない状況で……それは焦りでしかなくて。--正直、今のBiSって何と戦っているのか、何を目標としているのか、よく分からないですよね。それこそ【BiS.LEAGUE】も天下一武道会みたいにメンバー同士でバシバシ戦うのかなと思ったらそんなこともなかったし、アヤの100kmマラソンとそれに対してゴジが物申したくだり以外は「BiS1stは良い、BiS2ndは良くない」という話題しか耳に入って来なかったし、かつて無理やりストーリーを作り続けて来たBiSとは思えない状況が続いている。そんな燻った状況下で「アゲンストザペイン」を聴いたとき、歌ったとき、どんなことを感じたか教えてほしいです。
アゲンストザペイン / BiS1st 新生アイドル研究会[OFFiCiAL ViDEO]
--アヤはどうですか?
アヤ・エイトプリンス:私もいろいろと諦めが悪いので、いろいろ思うところはあるんですけど、今回の「アゲンストザペイン」で「世に羽ばたきたい」と思っているし、私はこの曲自体がそういう決意の曲だと捉えているので、いつでもそう想いながら歌ってます。--ハナはどうでしょう?
トリアエズ・ハナ:私は入ったばっかりというか、プー・ルイさんたちが在籍していた時代を体感していないのでアレなんですけど、でも自分なりに今までの自分の経験と重ね合わせたりとか、BiSとして、BiS1stとして「もっと考えなきゃな」と思ったりしていて。なので、自分にとっても大切な曲だし、これを最初に歌えたことが本当に嬉しい。今後のBiSの歴史にも残る曲だと思うし、何かが起こる度に深みが増して育っていく曲だと思うので、最初にこの曲を歌えていることが幸せだなといつも思っています。- BiSに対してはいろいろな気持ちがある。嫌いでもあるし、好きでもあるし。
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リリース情報
アゲンストザペイン
- 2018/11/14
- 通常盤[CRCP-10417(CD)]
- 定価:1,080円(tax in.)
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- 完全生産限定盤の詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
BiSに対してはいろいろな気持ちがある。嫌いでもあるし、好きでもあるし。
--パンは……え、どうして泣いてるの?
パン・ルナリーフィ:(涙を溢れさせる)なんか…………良くも悪くも今までのBiSから変わるときだと思うんですけど……BiSとしてのコンプレックスだったり、BiSが大好きな気持ちとか……BiSに対してはいろいろな気持ちがあるじゃないですか。嫌いでもあるし、好きでもあるし。っていうのがぜんぶ詰まっていると思います。--「好きだけど、嫌い」という感情は、今も昔もBiSの中核かもしれませんよね。ちなみに、今現在は、BiSと対峙したときにどんな感情が湧き上がりますか?
パン・ルナリーフィ:好きだからこそ……考えなければいけないマイナスな事柄から逃げ出しそうになったりするんですけど…………うーん、上手くまとまんない。--図らずも涙々のインタビューになっていますが、これが今のBiS全体のムードだったりするんですかね? この状況下で「全然ハッピー!」みたいなメンバーもいるの?
ゴ・ジーラ:………(アヤを見て笑う) アヤ・エイトプリンス:え、待って! 私!? そんなことないよ!一同:(爆笑)
アヤ・エイトプリンス:そうやってさー! 思われがちなんだけどさー! ゴ・ジーラ:アヤ以外はわりとまぁ…… トリアエズ・ハナ:でも私も今いちばんたのしい。 アヤ・エイトプリンス:そうだよ! ハナのほうがハッピーだよ! トリアエズ・ハナ:毎日BiSが好きになっています。--おぉー。なんで好きになっていってるんでしょう?
トリアエズ・ハナ:今までの人生でちゃんと努力したことがなかったんですよ。なんとなくのらりくらりと生きているタイプというか、器用貧乏だったんですけど、合宿オーディションのときもそうだし、BiSに入ってからも「頑張るって凄いことだな」と思って。普段生きていて、頑張ることって恥ずかしいことだったりもするじゃないですか。頑張ろうとすると「あいつ、どうしたの?」みたいな感じになる。そういう経験をしていたんですけど、BiSは頑張ってもいい場所というか……--頑張らざるを得ない場所ですよね(笑)。
トリアエズ・ハナ:そう! 頑張る場所じゃないですか! そういう場所に居られていることはすごく幸せなことだなと思って。BiSに入って「努力することって楽しいな」と思えているんです。だから毎日BiSが好きになっていってる。--ちなみに、今回はBiS1stのみのインタビューになるので、BiS2ndについても皆さんに語って頂きたいのですが、BiS2ndは今どんなグループになっているなと感じますか?
CHANGE the WORLD / BiS-新生アイドル研究会-[OFFiCiAL ViDEO]
--BiSにとって大切な曲を軽んじているように感じたんですね。
ゴ・ジーラ:ムロも「アゲンストザペイン」前のMCで「他の曲はみんなの為に歌っているけど、この曲は自分の為に歌います」みたいなことを言い出して、もう泣きながら「上から靴投げてやろうか!」と思うぐらいだったんですけど、さすがに北海道のお客さんに失礼だと思って出来なかったんですけど……結局そんな感じで怒っても変わらなかったから、おこがましいですけど、今は「出来るだけ良い方向に引っ張ってあげよう」という気持ちになっていて。本当はちゃんと戦いたかったんですけど、このままだとBiS全体がつまんない状態になって落ち込んだまま終わっちゃうから、無理やりにでもBiS2ndを良くしようと思うようになりました。だから先週も「危機的状況だよ。多分このまま行くと解散じゃないの」っていう話をして、BiS2ndの練習も観に行って「ライブ観ててヤバいと思ったら私は卵投げるからね」とまで伝えて。これで引っ張れなかったらぶっ壊します。--「このまま行くと解散」と感じるぐらいの危機的状況なんですね。
ゴ・ジーラ:私はそう感じています。--ヤバイじゃないですか。
一同:…………
リリース情報
アゲンストザペイン
- 2018/11/14
- 通常盤[CRCP-10417(CD)]
- 定価:1,080円(tax in.)
- 詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
尊敬し合えて気持ちをぶつけ合える「10人でその関係性を築き上げることを私は諦めたくなくて」
--残り1ヵ月半で「やっぱりBiSってすげぇな」と思わせないといけない訳ですよね。
アゲンストザペイン / BiS2nd 新生アイドル研究会[OFFiCiAL ViDEO]
--他のメンバーはこの状況からBiSをどうしたいと思っているんでしょう?
アヤ・エイトプリンス:このあいだまでは、私も「この4人こそが最強メンバーだ!BiSだ!」と思われるように頑張って活動していたんですけど、BiSにはキャプテン会議というモノがありまして、BiS1stキャプテンのゴジ、BiS2ndキャプテンのムロ、そしてスタッフさんたちで週イチで話し合っているんですけど、その会議の空気がヤバいという話だったり、いろんな話を聞いている中で「この4人だけのことを考えていたらBiSは終わる」と思って。だから今までメンバー内で見過ごしていたこと、そのひとつひとつと向き合ってクリアーにしていかなきゃいけないと思って、昨日もペリとムロと話し合ったんですけど、今週中にBiS2ndメンバー全員と話し合って、今まで思っていても言えないでいたことをぶつけ合いたいなと思っています。--その結果、どんな方向に持っていきたいと思っているんでしょう?
アヤ・エイトプリンス:私の理想のグループ像は、メンバー10人がちゃんと尊敬し合えて、ちゃんと気持ちをぶつけ合って、でも仲が良い。やっぱりそういうグループをBiSで作りたいなとずっと思っているから、10人でその関係性を築き上げることを私は諦めたくなくて。12月29日にどうなっているのか、何を言われるのか、全然分かんないんですけど、私は最後までそれを目指したいなと思っています。--パンはここからどうしたいと思っていますか?
パン・ルナリーフィ:これは私の話になっちゃうんですけど、自分の中で突っかかっているモノを早急に無くして……その突っかかっているモノに対してマイナスになっているヒマはないので、すべての力をBiSに注がなければいけないので……--何が突っかかってるの?
パン・ルナリーフィ:わかんないです!--(笑)
パン・ルナリーフィ:わかんないから悩んでるんです!--じゃあ、どうやってそれを取り除くの?
パン・ルナリーフィ:気合いですね! というか、BiSのことをもっと本気で考えていたら……こんな人ではないはずなので(涙を溢れさせる)。突っかかりとか言ってる場合じゃないし。何よりBiSのことをもっともっと考えて動いていきたいと思っています。--BiS史上最も終末感漂う「アゲンストザペイン」みたいな新曲が生まれて、いろんな結果が出るツアーファイナルもちょうど年末にあって、BiSの2018年はどんな風に締め括られるんですかね?
アヤ・エイトプリンス:メンバー全員と逃げずに向き合いたいですね。その上で「私たちがBiSだ!」って自信と誇りを持って、12月29日のZepp Tokyoに10人で立ちたい。その為に死にものぐるいで頑張って、2019年は「BiSの年だね」とみんなに言ってもらえるようにしたいです。 ゴ・ジーラ:ツアーを9ヶ月間まわってきていて、最初に目指していた「BiS1st、BiS2ndの全員がちゃんと立っている状態」。今からでも遅くないはずだからソレを形にしたいし、ちゃんとBiSを創り上げたいなと思っています。ただのアイドルグループじゃないし。これまで「BiSはBiSだけど、BiSじゃない」みたいなところがあるなと思っていたんですけど、その状況からZepp Tokyoで脱出して「BiSはこうだ!」というモノを提示したい。その為にも10人引っ張って……「引っ張られたくない」と言う人もいっぱいいると思うんですけど、そしたら引きずっていこうと思います(笑)。首根っこ掴まえて!--そう言えば、新体制初日の金沢公演でもネルとハナの首根っこ掴まえてましたよね(笑)。「パプリカ」のスクワットで。あそこから始まっていたんですね。
トリアエズ・ハナ:たしかに(笑)。私はまだ加入してから5ヶ月しか経っていないんですけど、私は私なりに「BiSを続けていきたい」と思っているんですよ。その為にもっと考えたいと思っています。人に嫌われるのがイヤで意見とかあんまり言ってこなかったんですけど、私の同期は個性強いし、ムロはすぐ泣くし、ネルとか怒りにくいし……一同:(笑)
トリアエズ・ハナ:でもちゃんと話せるようにがんばります!--では、最後にパンさん、お願いします。
パン・ルナリーフィ:最初に【BiS.LEAGUE】をやると言われてから時間が結構経って、当初の私は「最強になる」みたいなことを言っていて、まだそんな風になれていないんですけど、でもひとりひとりがBiSメンバーとしての存在をもっと確立させて、その上でBiSの存在をもっと確立させなければいけなくて。今、Zepp Tokyoのチケットが売れ残っているんですけど、BiSのことをもっと頑張っていたらもっとたくさんの人に好きになってもらっていた訳で、そしたらこんな状況にはなっていないんですよね。だから2018年の残りの日々で如何にそう出来るか。まず「BiSを好きになってもらう」というそもそものところが足りていないので、そこを必死に頑張って、Zepp Tokyoを埋めて、そこに来てくれる人をもっと熱狂させられるようなグループにしたいです。その為にもまず私たちがもっとBiSに熱狂的になりたいと思います。リリース情報
アゲンストザペイン
- 2018/11/14
- 通常盤[CRCP-10417(CD)]
- 定価:1,080円(tax in.)
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
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