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八神純子×尾崎裕哉 スペシャル対談



八神純子×尾崎裕哉 スペシャル対談

2018年3月に行われた“billboard classics festival”にて初共演を果たした、八神純子と尾崎裕哉。パシフィコ横浜 国立大ホールのステージ袖で尾崎のパフォーマンスを観ていた八神がその歌声に惚れ、自身のラジオ番組『八神純子MUSIC TOWN』に出演をオファー。念願の出演が決まったという事で、収録スタジオに潜入させてもらった。 同じマエストロが指揮するbillboard Classicsのステージに立つという共通点以外にも、長い海外生活で得た欧米の感覚や、尾崎と同世代の子供を持つ八神、ということで打ち合わせの時点から和気あいあい。O.A.に入りきらなかった貴重なトークもぜひお楽しみいただきたい。

出会いはbillboard classicsのステージ

八神純子:尾崎さんとは、先日行われた“billboard classics festival”で初めてお会いすることになったんですけれども・・

尾崎裕哉:お世話になりました!

八神純子:いえいえこちらこそ!私、尾崎さんが歌ってらっしゃるのをずっと舞台の袖で見ていて。

尾崎裕哉:あ、ほんとですか。ずっとですか?

八神純子:いい声してるなと思って!そしてその後、素敵でしたってひとこと言いたくて、舞台の袖で「背が高い方だなあ。」って思いつつずっと待ってて。

尾崎裕哉:ありがとうございます。照れますね。

八神純子:素晴らしいパフォーマンスでした、みたいなことを私が言ったら、真っ直ぐ私の方をご覧になって「どうもありがとうございます」って。目をそらさないでお話になる方で、すごく素敵だなと思ったので、ぜひまたお話ししたいなと思いました。

尾崎裕哉:良かった!目を見て!

八神純子:(笑)っていう風に言われませんか?

尾崎裕哉:たまに、目をしっかり見て話すよね、っていうのは言われますね。

アメリカで過ごした幼少期 ~ 父【尾崎豊】の音楽との出会い

八神純子:みなさん同じところから話が始まるとは思うんですが、尾崎さんは【尾崎豊さんの息子さん】ですよね。私はこのあいだ声を聴かせていただ時に、上手な歌を歌う人は世の中に今いっぱいますけれど、あの時、尾崎さんの歌は心に届く歌っていう風にすごく感じたんですね。心に届くうまい歌を歌える人ってなかなかいないので、私は同じ心に届く歌を届けようと思っているシンガーとして、とても感動したんです。

尾崎裕哉:嬉しいです。

八神純子:なので、どういうところからこの歌ができてきたのかなあという話をお聞きしたいんですけれども、子供のころはどんな子供だったんですか?

尾崎裕哉:僕は5歳くらいからボストンに母親と二人で暮らし始めて。アメリカの学校の子供たちって、しゃべりたくてしゃべりたくてしょうがない人たちがいっぱいいるんですよ。

八神純子:その通りですね。

尾崎裕哉:クラスで輪読とかする時もすぐ意見を言ったり手を挙げたりとか。僕はどっちかというと何もしゃべらない、誰も俺には絶対指ささないでみたいな、常に陰に居たいタイプだったんですよ。誰も見向きもしないような少年でした。

八神純子:人に歌を聴かせるのも嫌だった?

尾崎裕哉:そもそも人前に立つのがすごく嫌だったんです。ただ、僕の父親が尾崎豊で、あるいはミュージシャンで。彼の音楽は毎年日本に帰国してお墓参りに行っていたときに、車の中でCDが流れてたんですよ。良い歌だなって毎回思っていて、それを何年か繰り返し聴いてるうちに自然に覚えていって、12歳くらいの時に、初めて自分でCDを録って聴いてみようと。当時あったSONY CLIEっていう電子手帳にアルバム二枚分くらいを入れられて、夏休みずーっとそれだけを聴くみたいな。そうすると、不思議なもので体の中に記憶があるから、脳内で再生できるんですよ。鮮明に流れる。

八神純子:なるほどね。

尾崎裕哉:それをやってるうちに、じゃあちょっと自分も一緒に歌ってみようかなって歌った時に、ヘルツ単位、というか息遣いまで全部、合わせることができたんです。人間って面白いもので、うまくできたという成功体験があると、ものすごくいい気持ちになるじゃないですか。やりたいことかどうかは分からない、でもこれはできることだ、しかも上手くできることなんだっていうのがすごいあって。

八神純子:自分の自信に繋がったということですか。嬉しいですよね、そういう時って。

尾崎裕哉:そうなんです。それがすごい嬉しくて、いつか僕も音楽にかかわる仕事をしたいと思っていたんですが、いかんせん人前に出るのが嫌いなので、ずーっと、コピーする事で満足してたんです。

八神純子:そこが自分のゴールだったというか。

尾崎裕哉:そうなんですよ、もうそれだけで満足で。ただアルバムを全部聞き終えて、71曲全部歌えます、脳内再生もできますって言った時からが、自分の本当の音楽のスタートだったのかな、と思います。

八神純子:そうなのね。その殻から出てきた、友達の前で歌ってみようかなとか、ちょっと披露したいなって思い始めたのは、いつ頃だったんですか?

尾崎裕哉:それが結構長くて。二十歳の時にようやく曲を書き始めようと思ってつたないながら書いてたんですけど、その時ラジオのパーソナリティをやるきっかけを頂いて、フジロックフェスティバルで自分の番組の公開収録をやると。そこで、人前で歌ってみないかっていうディレクターの一押しもあって、父親の曲のカバーとジョン・メイヤーのカバーを・・・

八神純子:ジョン・メイヤーも素晴らしいアーティストですよね。

尾崎裕哉:「Neon」って曲がすごい好きだったので、まあギターもそんなにうまくないんですけど、どうせだったらチャレンジしてやりたいって言ってやったのが、初めての機会でした。

▲ John Mayer - Neon (legendado) [Live in LA]

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尾崎裕哉「SEIZE THE DAY」

SEIZE THE DAY

2017/10/04 RELEASE
TFCC-89636 ¥ 1,528(税込)

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Disc01
  1. 01.Glory Days
  2. 02.シアワセカイ
  3. 03.愛か恋なんて(どうでもいいや)
  4. 04.君と見た通り雨

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