Hey Ned,

ここロンドンにある、太陽がサンサンと降り注ぐ自宅のバルコニーから書いています。

ここ最近、モスコワを経てのベイエリアでのショーなどでプレイして、そこら中を飛び回って忙しくしていたので、今日は自宅でのんびりオフ日を楽しんでいます。 実は、先週の金曜日に、あなたの相棒のヘイミッシュ・スチュワートとロンドンでプレイをしたんですよ。
僕はあなたとヘイミッシュの大ファンで、今度ヤング・ガン・シルヴァー・フォックスで東京を訪れる時に、お二人のプレイを見られたらいいなと、とても楽しみにしています。

同時期にビルボードライブでお互い、ショーがあるなんて、とってもクールですね。 とても記憶に残る出来事となることでしょう！


良い一日を過ごしていることを願っています。
そしてまたお話できることを楽しみにしています。


Best,

Shawn

Hi Shawn

親切にどうもありがとう。私も君に会えることを楽しみにしているよ。ビルボードライブでのライブはとても楽しいもので、スタッフも会場の雰囲気も最高。実にラッキーだよ。

今回が君の初来日になるのかな？　もうすでに知っているかもしれないけど、日本の夏っていうのは、かなりキツイよ。暑くてムシムシしているからね。だから、服装には気を付けたほうがいいぞ。

ヤング・ガン・シルヴァー・フォックスは大阪でもライブをするの？　大阪は面白いモノで溢れた楽しいところだよ。

ちょうど今、引っ越しの準備中だから、ここらで失礼するよ。お元気で。


Regards,

Ned

Hey Ned,

返信ありがとうございます。

日本には5回ほど行ったことがあるのですが、2007年以降一回もないので、来日をとても楽しみにしているんです！

夏の時期に日本に行ったこともあるのですが、かなりの猛暑でヘトヘトでした!!!

7月にビルボードライブで行われるダイアン・バーチのライブで演奏することになっているので、今年は2回、日本で夏を過ごすことになります。

ご質問いただきましたが、ヤング・ガン・シルヴァー・フォックスは大阪でも公演があるんです。

ここでいくつか伺いたいことが…
あなたのご友人でもあるクイン・ルークから、あなたがLAにあるドヒニー・ドライヴの名前の由来になった家系の生まれだと聞きました。本当なのでしょうか？それとも、よくある都市伝説でしょうか？
（注釈：ドヒニー・ドライヴはビバリーヒルズやウェスト・ハリウッドなど走る主要道路）

もうひとつ、「ア・ラヴ・オブ・ユア・オウン」には、どなたがドラム参加しているでしょうか？ドラムが最高にカッコいいです。ヘイミッシュに知っているか尋ねると、「もしかしたらゲイリー・マラバーかもね」と言っていました。誰だったか覚えていらっしゃいますか？

おっと、引っ越しの途中なんですね。楽しい引っ越しなんて、あるんでしょうか、ハハ！

それでは、お元気で。


Best,

Shawn

Hey Shawn

君はしょっちゅう飛び回っているようだから、何も心配いらなさそうだ。

日本の夏は語り草になっていて、今年のフェスも大汗をかきそうだ。

大阪でもライブがあるんだね、それはいいことだ。私は大阪が大好きでね。面白おかしい街だって大評判だよね（いい意味で）。

クインが言ったことは本当だよ。曾祖父が当時、あの場所に土地を持っていて、今に至るわけだ。

ヘイミッシュの記憶も正しい。あれはゲイリー・マラバーだよ。君が聴いた「ア・ラヴ・オブ・ユア・オウン」は、メロディーが決まった後にヘイミッシュと私がササっと弾いたデモ・ヴァージョンだったんだよ。ヘイミッシュがベースを弾いているんだ。

引っ越し作業は、ひたすら我慢の連続だ。気遣いどうもありがとう。


Be well,

Ned

Hey Ned,

引っ越しのほうはいかがでしょうか!?

ここ数年で、あなたとあなたの音楽に注目が集まっていることを嬉しく思っています。

ご自身の過去のアルバムをどう思っていらっしゃますか？個人的に気に入っているアルバムや楽曲はございますか？

この2～3年で世界各国でのライブをし始めてみて、あなたの生活がどう変化していったか、ちょっぴり気になっています。

ライブでお気に入りの街があれば教えてください。

それでは、ここで失礼します。
お体にお気をつけて。


Best,

Shawn

Hi Shawn,

こっちは暑くて、引っ越しには向いていないんだけど、そろそろ片付きそうだ。

自分でも昔の作品は気に入っていて、ファースト・アルバム（『ネッド・ドヒニー』）には特に一番の思い入れがあるんだ。制作中は大きな希望に満ち溢れていたんだ。

どれに絞るのは難しい選択なんだが、確実にお気に入りリストに入るのは、「ポストカーズ・フロム・ハリウッド」、「ア・ラヴ・オブ・ユア・オウン」「恋は幻」、「ザ・デビル・イン・ユー」、「ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・フォー・ミー」、「スタンドファスト」。それほど持ち曲は多くなくて、人生で初めて書いた10曲が『ネッド・ドヒニー』に、その次に書いた10曲が『ハードキャンディ』に、そしてそのまた次に書いた10曲が『プローン』に収録されているんだ。

はじめはソロライブにかなり緊張していたけれど、私もかなり力を付けてきて、今では曲達が勝手に演奏をしてしまうくらいまでだ。バンドライブだとソロよりも色々と利点があるけれど、コントロールするのが大変なんだよね。

ニューヨークでのライブは楽しくて好きだ。ロンドンはいつも温かく迎え入れてくれて、それは東京や大阪も同じくらいだね。

君たちの『AM Waves』のレビューを読んだんだが、高評価じゃないか。君たちのこと、もう少し教えてくれよ。いつから音楽に興味を持ち始めたんだ？どんな人達から影響を受けたの？


Best,

Ned

Hey Ned,

人生で初めて書いた10曲がファースト・アルバムに収録されているという話はとても興味深いです！
きっと物凄い集中力で曲を作っていたんでしょうね！

私については、楽器を弾き始める前、子供の頃から音楽が大好きで、10歳の時にギターを始めて、その後すぐにドラムも叩き始めました。
一番最初に影響を受けたのは70年代のラジオだったと思います。
アーティストで言えば、ビートルズ、ジミ・ヘンドリックス、チャック・ベリー、ローリング・ストーンズ、ザ・フー、スティーヴィー・ワンダーといった、いわゆる“クラシック”な人たちですね。

ロック、ソウル、ブルース、ファンク、ジャズ、カントリーのサウンドトラックや、ポップ・ミュージックのラジオを聴いて育ちました。
メインストリームにいるアーティストと無名のアーティスト、両方を同時にむさぼるように聴いています。常に楽しみとインスピレーションを探しているんです。
正直言って、今もまだこうして探し続けていますが、もっとたくさんの音楽のスタイルがあるということに長い年月をかけて気付きました。

それでもやはり、70年代は私にとって本当に魔法のように魅力的です。その時代から今日という日までずっと。本当に素晴らしい数多くのミュージシャン、歌手、作曲家、アーティスト、プロデューサー等がいましたね。1970年代に彼ら自身がやりたいことをやっていた。個人的には黄金時代だったと思っています。

とにかく、こうしてあなたと会話できていることは、あなたの音楽と同じくらい私にとっては特別なことなんです。

日本でお会いできることを楽しみにしています！

Take care Ned.
Best,

Shawn

Hi Shawn,

ようやく引っ越しが終わったよ。引っ越しってものは何度やっても楽にはならないね。

今はスタジオに入って、新しい作業を始めるための準備をしているところだ。ソングライティングの複雑さを考える時間というのはとても面白いね。70年代の核だった無邪気さは、全て消えてなくなってしまった。でもライブ・ミュージックには、まだその魔法が残っているんだよ。

私も君に日本で会えることを楽しみにしているよ。

Be well,

Ned