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鈴木愛理『Do me a favor』ソロデビュー記念インタビュー
℃-ute解散からちょうど1年経った本日、
その未来を語った鈴木愛理インタビュー解禁。
その未来を語った鈴木愛理インタビュー解禁。
解散から1年後に振り返る℃-ute、水面下で動いていた日々の葛藤、自ら方向性を提案したソロ活動に懸ける想い、カメレオンスタイルで未来を切り拓いた渾身のアルバム『Do me a favor』、ハロプロOG初の日本武道館ワンマンへの意気込み、“アイドルが憧れるアイドル”の更なる高みへ……等々、ぜひご覧下さい。
℃-uteとBuono!のラストライブの違い「ステージから捌けてから大号泣」
--℃-uteラストライブ(https://bit.ly/2shz83Z)~解散から丸1年経ちますが、今振り返るとどんなグループだったなと思いますか?
℃-ute『ファイナルスコール』(℃-ute[Final Squall])(Promotion Edit)
--今仰ったように紆余曲折もありましたし、メンバー同士本気でぶつかり合いながら活動していましたけど、その結果として凄まじい輝きを放つグループになりましたよね。
鈴木愛理:℃-uteが初めて全員おんなじ方向を向いたのは初の日本武道館に向けて頑張っているときで、そのおんなじ方向を向いている感覚というのはステージ上で分かるんですよ。「あ、今揃ってる! 気持ち良いな!」みたいな。みんなの背中とか見ながら「最高!」と思う瞬間がいっぱいあって。ネガティブ発言することも多かった、自信なさげな℃-uteだったけど、そんな私たちが「最高!」って自分たちのことを言えるようになったのは本当にファンのみなさんのおかげだし、みんなのおかげで自信を持つことができたんですよね。なので、つんく♂さんが「ほめられ伸び子のテーマ曲」という曲を書いてくれているんですけど、大人になってから「本当にそうだね! ウチらのことじゃん!」と言い合ったりもしてて(笑)。そんな流れもあったりして、グループとして活動するということが℃-uteというグループで出来てよかったなって思います。--さいたまスーパーアリーナでのラストライブはどんな思い出になっていますか?
鈴木愛理:私はBuono!でのラストライブ(https://bit.ly/2x7IMpW)もやっていて、それからの℃-uteラストライブだったので、そのふたつの違いも明確に感じていて。Buono!は歴史を完全に振り返って「今までありがとう」感をモロ出しにして、最後はメジャーデビューシングル曲「ホントのじぶん」で終わるというアットホームなラストライブだったんです。でも℃-uteは「ライブで歌って踊って「格好良い、可愛い」って言われるそれ自体が℃-uteだ」という認識があったので、絶対に泣かずに終えたいっていう。今の℃-uteが体現できる最高潮を見せたい!っていうライブだったんですよね。なので、Buono!は気持ちの赴くままに、泣いても別に大丈夫だし……--実際に泣かれていましたしね。
鈴木愛理:はい、ボロ泣き! 過呼吸になるぐらい(笑)。でも「それもロックだ!」みたいなまとめ方。でも℃-uteの場合はセンターを務めさせてもらっている曲も多かったので、私が泣いたら曲がまとまらくなるなって個人的に思っていて。特に中澤裕子さんたち(中澤裕子、道重さゆみ、和田彩花)がメッセージをくれた直後に歌うあのゾーンは、私がファルセットで歌うパートがめっちゃ多かったので、「ここで泣いたらボロボロになる」と思って「絶対に泣かない、絶対に泣かない」って心に決めながら中澤裕子さんたちのメッセージを聞いていたんです。なので、気はずっと張りっぱなしだったし、「私はハロプロのアイドルとして15年間活動してきたから、それの有終の美をここで見せるんだ!」っていうライブで。だからステージから捌けてから大号泣しました。--あとから映像をご覧になったと思うんですが、どんな感想を持たれました?
鈴木愛理:メンバー全員で集まって観たんですけど、3年ぐらい前の映像を観ている感覚でした。「これ、自分たちなんだね? 変な感じだねぇー!」って言いながら。私、持ち歌をステージ以外ではあんまり歌わなかったんですけど、今はカラオケとかでも全然歌いたいと思うんですよね。なんかそういう感覚なんですよ。すごく昔の出来事みたいに感じるから「1年前、℃-uteだったのか。マジか!」みたいな。--そんなハロプロ及び℃-uteで駆け抜けた15年間。気付けば「℃-uteが憧れ」とか「愛理ちゃんは憧れ」とハロプロに限らず様々なアイドルから言われるようになっていました。どんな気持ちになりました?
鈴木愛理:ありがたいなと思います。「なんで知ってんだろ? ℃-uteのことをなんで知っているのか教えてくれ!」ってめっちゃ思います(笑)。でも私がアイドルをずっとやってきて唯一付いたキャッチフレーズが「アイドルが憧れるアイドル」だったので、それはもう嬉しかったし、もちろん謙遜する気持ちもあるけど、「胸を張っていよう!」と思いながら℃-uteの解散まで活動できたので……やってきてよかったなというか、何でか分からないけど、そんな風に言ってもらえるのって……自分が小さい頃にモーニング娘。さんに憧れていたように、そう想ってもらえる立場になっているんだなって。ただ、ソロになったから「今度はこのまた上の憧れの人にならきゃいけないんだな」っていう、また新しいスタートラインに立った感覚もあるから不思議です!--そのソロ活動を始動させるまではどんな日々を過ごしていたんですか?
鈴木愛理:6月に解散して、みんなで卒業旅行でハワイへ行って、そこから帰ってきてすぐに楽曲制作は始めていたんです。なので、6月の末ぐらいからソロ活動はスタートしていて、でも母が体調を崩したりして、家族で支え合ったりとか、看病やお見舞いに行ったりしていて、音楽活動もありながら家族がすごく心配だったんですけど、それによって家族と過ごす時間が増えたので、「あ、家族って本来こうやって過ごすものなんだな」と学べたんです。「土日にこんなテレビ番組がやっているなんて知らなかった!」みたいな(笑)。そもそも土日に次の日のことを考えずに過ごす感覚も初めてだったし、すべてが新鮮に感じられて。それは経験できてよかったです。- ソロ活動案を自らプレゼン~初めての強気「出来るんだったらやりたい」
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
ソロ活動案を自らプレゼン~初めての強気「出来るんだったらやりたい」
--ソロの楽曲制作はどのように進めていったんですか?
鈴木愛理:制作というもの自体、℃-uteのときはしたことがなかったんですけど、楽曲選びはもちろん、ホームページの打ち合わせ、デザインの打ち合わせ、衣装やグッズの打ち合わせ、コンセプトの打ち合わせ、そのぜんぶの打ち合わせにイチから入れてもらって動いているので、とにかく打ち合わせという仕事が多いんですよ! だから水面下では忙しく動いてはいました。ただ、表に立ち続けていたのにその機会が急になくなって、その間にお話を頂いていたお仕事も全部受けられなかったので、正直焦ってはいました。私以外のメンバーは常に動いていたし。岡井ちゃんはテレビに出続けていて、矢島も中島も舞台が始まっていて、萩原も留学していて、私だけまだ担当マネージャーも決まらず、宙ぶらりで……という時期がわりと長かったんですよ。それで落ち込むこともあって、珍しく地下3階まで落ち込みました。今まで15階ぐらいに居て、落ち込んでも0階だったのに、初めて地下3階まで行って「私、まだ落ち込む伸びしろあるんだ!」って。--落ち込む伸びしろ(笑)。
鈴木愛理:それで感動したんですけど!--え、感動したんですか?
鈴木愛理 × SPICY CHOCOLATE『#DMAF』(Airi Suzuki × SPICY CHOCOLATE [#DMAF])(Promotion Edit)
--その水面下の期間を終えて、ファンの前で今再び歌えている状況にはどんなことを感じていますか?
鈴木愛理:「やっぱり私は歌を選んでよかったな」って。いちばん最初は選ばないつもりだったんです。本当に私は歌を歌うことが好きなんですけど、ハロプロ及び℃-uteのアイドルとして15年活動してきて、すごく素敵な経験をたくさんさせてもらったから、自分自身の気持ちが、今までを超えることが出来ないんだったらもうやりたくないなって。これ以下のことをやるんだったら、好きな歌が嫌いになってしまいそうだし、中途半端にやるんだったら歌を軸にして仕事はしたくないと思っていたんです。あと、グループのアイドルからひとりになってシンガーとしてやれる自信もなかった。でも結婚する訳でもないし(笑)、いろいろ考えているときに「鈴木は歌って踊ってエンターテインメントなライブをやってくれ」と言われたから「ん?」と思ったんですよ。「そんなことさせてもらえるのかしら? ウソでしょ?」って。それでビックリしながら一度持ち帰らせてもらって、本当は歌がやりたかったから、ひとりで歌をやるとなったらやりたいことはいっぱいある訳ですよ。それを全部きちんと伝えなきゃと思って、自分で資料にまとめてプレゼンしたんです!--ソロデビューする上での展開案を自らプレゼンしたんですね?
鈴木愛理 Do me a favor -Dance side Trailer-
--おぉー!
鈴木愛理:初めての強気(笑)。でも人生懸かってるから! だからあんまり弱気じゃいられないなと思って、自分の意思がちゃんとしてるならそれを言おうと思って。そしたらスタッフと意見が合致したので、「じゃあ、やります!」ということで決まりました。--愛理さんがプレゼンした案には、具体的にどんなものがあったんですか?
鈴木愛理:バンドサイドとダンスサイドのどっちもやりたいとか。それは楽曲もそうなんですけど、ライブのスタイルとしてもどっちもやりたいと伝えて。あとは「自分はアイドルだ」と肯定するということ。そこは絶対にブレたくない。尖ったアーティストだけやるとかはイヤだ。そういうことを話していったらすごく理解してくれていたので、「じゃあ、やります!」となったんです。なので、本当は元々好奇心旺盛だし、忙しいのは全然大丈夫だし、体力にも自信があるんで、機会があれば女優とかも本当はやりたいんですけど、まずは歌の活動をちゃんとレールに乗せたい。今は、ツラいと普通は思うようなことがあっても自分が好きで選んだ道だからツラくないです! 苦労が楽しいです(笑)。--なんで今ちょっと照れたんですか(笑)?
鈴木愛理:アハハハハ!--その道を選んだ愛理さんに対して事務所は日本武道館というステージを用意しました。ハロプロOG初の武道館ワンマンライブになる訳ですけど、報告を受けたときはどんな気持ちになりました?
あいりちゃんねる 日本武道館で使用する「鈴木愛理 無線対応ペンライト:MTP」紹介動画
--自分はZepp Tokyoでのライブを観させて頂きまして、いくつも印象的なポイントがあったんですけれども、その中のひとつがBuono!と℃-uteの歌をそのメンバーであった鈴木愛理が再び歌っているという喜び。それは両グループのファンからしても、愛理さん自身の中にもあったんじゃないですか?
鈴木愛理:そうですね。でも曲選びはすごく考えていて。私の中で「この曲はこの子の印象が強い」という曲は避けました。Buono!の「Independent Girl~独立女子であるために」とかは嗣永のイメージが強いけど、でもあの曲自身も強いので「やってみたいな」と思って歌ったんですけど、基本的には℃-uteの曲を選ぶときも他のメンバーの印象が強い曲は選ばないようにしましたね。私がもしファンだったら絶対にそのメンバーの姿がフラッシュバックするから、複雑な気持ちになると思ったんですよ。私だったらイヤだなと思って、それはやめようと。あと、思い出の「ファイナルスコール」は5人の姿のまま終わらせたいし、「ホントのじぶん」も3人じゃないと歌いたくないし……そういう感じでいろいろ考えながら選んでいきました。--その選曲も素晴らしかったです。鈴木愛理が歌い続けていくことに何の違和感もないし、そこには喜びしかなかった気がします。
鈴木愛理:よかったぁー!!--「初恋サイダー」に関しては、Buono!や℃-uteを追いかけていなかった人でも喜ぶキラーチューンになっていて、先日の【ビバラポップ!】でも大変な盛り上がりだったそうですね。
鈴木愛理:自分でもビックリするぐらい、たくさんのアイドルの方が歌ってくれているんですよね。ただ、Buono!でも【ゆび祭り】以外に対バンなどで歌ったことはないので、あんなにあの曲が盛り上がるなんて……自分自身も初体験だったので驚きました。--アイドルシーンのアンセムみたいになっていますよね。
鈴木愛理:有難いですね!リリース情報
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
鈴木愛理とコラボしてくれる方はいつでも連絡ください(笑)
--そして、ソロデビューアルバム『Do me a favor』収録曲も先んじてライブで披露されていましたが、あれだけ多種多様な音楽性に挑戦しているといろいろ成立させる難しさがあるはずなんですけど、いずれも鈴木愛理が歌う意味がちゃんとある楽曲として響いていたことにも驚きました。
鈴木愛理 Do me a favor -Band side Trailer-
--ソロデビューアルバム『Do me a favor』はどういった作品を目指して、あれだけ多種多様な楽曲に挑戦することにしたんでしょうか?
鈴木愛理:ずっとアイドルをやっている中で「愛理ちゃんって全体的に平均点だよね。」とよく言われていて、アイドルや学校の成績としてはそんなに悪い言葉ではないんですけど、ひとりで活動していく上では「個性がない」と言われいるのと同じなので、問題だなって。でも私はめっちゃポジティブなので、「良い方向に考えちゃおう!」「だったらその個性がない感じが個性です!」ということにしちゃえばいいんだと思って、何色にでも染まれるキャンパスみたいになれるよう全てにおいて実力をつけることにして、それでテーマを「カメレオン」にして今回のアルバムは作ることにしました。ただ、レコーディングは毎日1曲ずつやるから良いんですけど、ライブでは立て続けにいろんなタイプの楽曲を歌うから切り替えが大変だし、バンドサイドとダンスサイドでは喉の使い方も違うみたいで、その上での体調管理とかも難しくて。それでも「欲張ったけど、どっちもやって良かったな」と思ってますね。--今「カメレオン」という表現もありましたが、結果的にあらゆる方向性に振り切れたアルバムを完成させて、様々な個性が感じられるライブも出来るようになっていますよね。
鈴木愛理:赤い公園さんやSCANDALさんに楽曲を依頼したときも、そのグループの色をモロ出しにしてくださいとお願いしていて、そこに自分が染まっていく感じにしたかったんです。それ以外の選曲をするときも、直感で選んで、年代の違う両親に「どれが好き?」って聴いてもらったり、アイドルが好きな弟にも「アイドル好きにはどの曲が響くかな?」って聴いてもらったりして、だから本当に多種多様な楽曲が揃ったと思いますし、テンション感も違いすぎてどれかひとつ「これが好き」と自分では選べないアルバムになったと思います。しあわせな悩み!--グループ時代は5人いれば当然ながら5色の歌声を織り交ぜた楽曲が楽しめる訳で、聴き手が飽きないものを作りやすい。でもそれに聴き慣れたリスナーからすると、5が1になった時点で物足りなさを感じてしまう。なので、そこの難しさはあるだろうなと思いながら『Do me a favor』を聴いたら、ちゃんとその難題を乗り越えたアルバムになっていて驚きました。
鈴木愛理:本当ですか!? やったぁー!!!--まさにカメレオンボイス。それを「15年目の新人ソロシンガー」のデビューアルバムでちゃんと体現できている。これがどれだけ重要かと言ったら、このタイミングで「あー、やっぱりそういう感じになっちゃうのね」と思われたらお終いだった訳じゃないですか。
鈴木愛理:本当にそうなんですよ!--そこについて物凄くいろいろ考えて乗り越えたんだろうなって。
鈴木愛理:「乗り越えた」って言ってくれたー! よかった!--例えば、山崎あおいさんが作詩作曲した「君の好きなひと」。僕は山崎あおいさんのこともシンガーソングライターとして取材させて頂いていて……
鈴木愛理:昨日、あおいちゃん家で曲を作っていたときに平賀さんの話になって、「明日会いまーす」って話してたんです(笑)。--そうなんですね(笑)。だから僕はどんな歌を生み出してきたかよく知っているので、「山崎あおいと鈴木愛理が組んだらどんなものが生まれるんだろう」と思っていたら、お見事な化学反応を起こしていて、ここまで切なさとトキメキが絶妙に重なったラブソングが生まれるものかとキュンキュンしてしまいました。
鈴木愛理:アハハハ! 大成功!! この曲はこじらせてますよねぇー。愛理も大好きです。--なので、今作は、鈴木愛理がいろんなアーティストの色に染まっていく作品である一方で、参加しているアーティストの皆さんにとっても新境地を開拓できているアルバムになっているんだと思います。
鈴木愛理:えー! 恐れ多い!--そんな化学反応も生み出している一方で、今井了介作詞作曲による「DISTANCE」ではまた違った驚きがあって。今井さんも楽曲を手掛けてきた安室奈美恵的なアプローチにここで踏み込む大胆不敵さ。そして当然ながらクオリティも高いという……このテンションで1曲ずつ触れていくと4時間ぐらいかかるのでまとめますが(笑)、今作は「攻めのアルバム」になっていると断言できます。ゆえに本人は大変だったと思うんですけど……
鈴木愛理『DISTANCE』(Airi Suzuki[DISTANCE])(Promotion Edit)
一同:(笑)
鈴木愛理:でも本当に「分布図を作ったときにいろんなところに点が付くようなアルバムにしたい」と元々思っていてそれが出来たなって。でも今回の分布図上の点を繋げた円がひとつあるとしたら、今後はそれをもっと大きくしたいというか、どんどんエッジも効かせていきたいし。でもその中でも自分らしさは絶対ブレちゃいけないなと思っているので、自分を持ちながらやっていく。……「またこれから楽しみだなぁ!」と思います。今作が納得のいくというか、すごく勉強になったアルバムだったし、ぜんぶ好きな曲になるってなかなかないことだと思うし、今回のテーマは「1曲も飛ばさず最後まで聴いてもらうこと」だったので、それが叶うといいなって思ってます。みんなに聴いてもらえるのが楽しみ! ぐふふ……--楽しみすぎて笑い方がおかしくなってます(笑)。日本武道館に立つこともそうだし、今作のようなあらゆるシーンに対してアプローチできるアルバムを作ったこともそうだし、グループ時代に出来なかったことをやっていることもそうだし、広げるということに対しての意識がすごく強いですよね。どこにでも行こうとしているし、誰とでも会おうとしている。
鈴木愛理:そうですね。元々守りよりも攻めの姿勢で生きていきたいタイプなんですけど、それを今になって全開に出している。暴走を始めている感じです(笑)。どちらかと言えば「当たって砕けろ」タイプなんです。どのみち後悔するなら、やってみて失敗してから後悔したいなって。新人だし「あんまり出過ぎたことはするなよ」と言う人もいるかもだけど、私はやります! いろいろやりたいなと思うし、なので、鈴木愛理とコラボしてくれる方はいつでも連絡ください(笑)。リリース情報
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
私の夢~「アイドルの未来ってあるんだな」と思ってもらいたい
--たくさんいると思いますよ。それこそ今回のアルバムを聴いたら「自分だったらこうする」「私だったら鈴木愛理にこういう曲を歌ってもらいたい」と思うんじゃないかと。
鈴木愛理:そうやって思ってもらえるように、私も常にスキルを上げておかなきゃなって思います!--なんかベタ褒めしまくっちゃいましたが……
鈴木愛理:照れちゃって、クレヨンしんちゃんみたいになっちゃった(笑)。ハハハ~!--いや、本当に素晴らしいアルバムだと思います。あと、先ほどのお話の中で刺さったワードがあったんですけど、「自分はアイドルだ」と肯定するということ。自分としては、今の鈴木愛理もアイドルという感覚なんですか?
鈴木愛理×赤い公園『光の方へ』(Airi Suzuki × AKAIKOEN [To the light])(Promotion Edit)
--めちゃくちゃ残ってますんで安心してください(笑)。でも今振り返ると℃-uteも本当に多種多様な楽曲を歌っていたじゃないですか。ザッツアイドルなものからその真逆を行くものまで。そのバックボーンも今生きているんでしょうね。
鈴木愛理:そうですね。℃-uteのメンバーはわりと自分たちのことを俯瞰で見ることが最後のほう出来ていたんです。例えば、自分が好きなアーティストのライブを観に行くと「毎回この曲やるよね?」という曲がやっぱり聴きたい曲だったりする。歌う側は毎回その曲をやっているけど、観に来る側は1回だけかもしれないし、定番の曲を聴きに来ている人もいる訳だから。ということで、まだ小さい頃に頂いた「大きな愛でもてなして」とか「まっさらブルージーンズ」とか「都会っ子 純情」とかは最後まで歌い続けてきたんです。なので、今回の鈴木の1stアルバムの曲たちはそういう曲たちに……なるんですかね?--でもそうなっていく可能性は大きいですよね。そんな楽曲たちを直接お届けする7月9日【鈴木愛理 1st LIVE ~Do me a favor @ 日本武道館~】は、自分の中でどんなライブに出来たらいいなと思っていますか?
鈴木愛理:今、めっちゃ考えているところで、今までの℃-uteとかBuono!の頭の使い方で考えたらセットリストが出来上がらないんですよ! そんなに抑揚がつくようなラインナップになっていないので。だから頭の中を一度リセットというか、ぐにゃぐにゃに柔らかくして考えなきゃいけないなって。だから「面白いものを作りたいぜ! いぇーい!」みたいな感じで絶賛考え中です(笑)。--この鈴木愛理ソロプロジェクトは、愛理さん自身がクリエイティブにどんどん口を出したり、鈴木愛理の頭の中にあるものを形にしていく。それを出来ていることがとても重要なところですよね。
鈴木愛理:そうかもしれないです。だから何て言われても自分次第。だから飛び込める!というか。それを一緒にやってくれる方々がいるこの環境もしあわせですし、みんながすごく攻めの姿勢で、かつポジティブで笑顔の多い現場になっているので、そういうスタッフやファンの皆さん含めてすべての方々が喜んでもらえるようなスタート……スタートラインと呼ぶにはデカ過ぎる会場なんですけど、でもそういう気持ちで日本武道館に臨みたいなと思っています。--℃-ute時代に「アイドルが憧れるアイドル」となって、その先に鈴木愛理ひとりの活動で日本武道館ワンマンを成功させるというのは、たくさんの後輩たちにとって希望になると思うんですよ。大袈裟じゃなく。
鈴木愛理:大志を抱けって感じですね。アハハハ!--え? でもそうですね(笑)。大志を抱ける訳ですよ!「あ、そんな未来が私たちにもあるかもしれないんだ」と思える訳じゃないですか。
鈴木愛理:でもそれは私の夢ですね。結婚とかそういうことじゃなくても「アイドルの未来ってあるんだな」と思ってもらいたい。今は特にアイドルが多い時代なので、そういう子たちのひとつの道しるべになるといいなと思ってます!--ただ、ひとつの成功を果たしたバンドやグループをソロになって超える。それが音楽の道で出来る可能性って確率としては相当低いじゃないですか。
鈴木愛理:そうなんですよね。私自身も、好きなバンドでもソロになったらなかなか観に行かなくなりますもん。--JUDY AND MARYのYUKIちゃんとか前例が数えられる程度しかない。で、アイドルになるとそこは皆無に等しい。
鈴木愛理:本当にそうなんですよ! 年齢的にも厳しくなってくるし。--でも鈴木愛理は難しさを分かっていながら目指すんですよね、その場所を。
鈴木愛理:そこに行けないと死ねないです(笑)。--では、そこが目標である。
鈴木愛理:そうですね。覚悟してもう一度この道を選んだので、やれるところまでやりたいです。その中でメンバーと共演したい想いも夢としてあって。別の道でがんばっている、例えば矢島の出演している映画の主題歌とか、例えば岡井ちゃんのレギュラー番組のエンディングテーマとか、そういう別次元だけど、仲間の仕事と絡んだ何か。それを実現するのはどっちも頑張らなきゃいけないんですよ。みんなそれぞれに大きくならないといけないんですけど、今もメンバーとそういう話をしながら実際に頑張ってる。別の場所にいるからこそ叶う夢。それを叶えたい。あとは、歌手をやっている以上は「愛理ちゃんの歌で元気が出ました」とか「思い出の曲なので、結婚式で流します」とか、そういう生活や人生の中のBGMとしてずっと生き続けてくれるような歌を歌いたいなと思っています。リリース情報
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
Do me a favor
2018/06/06 RELEASE
EPCE-7406/7 ¥ 3,850(税込)
Disc01
- 01.DISTANCE
- 02.未完成ガール
- 03.Good Night
- 04.光の方へ
- 05.Be Your Love
- 06.STORY
- 07.Moment
- 08.君の好きなひと
- 09.たぶんね、
- 10.いいんじゃない
- 11.perfect timing
- 12.Candy Box
- 13.私のそばで
- 14.#DMAF
- 15.start again
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