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Juice=Juice宮本佳林“激動の日々総括&未来への布石”単独インタビュー



Juice=Juice宮本佳林“激動の日々総括&未来への布石”単独インタビュー

気持ちは常に120%でいきたい(笑)。
私という人間が在るのはみんなのおかげです。

 ハロプロのエース、宮本佳林に初の単独インタビュー敢行! 駆け抜けた5人時代~二度の日本武道館ワンマン~新体制への想い。休養中の葛藤~そこで見出だした未来~世界ツアーで得たもの~新作への想い。和田彩花卒業発表~上から二番目の先輩へ~宮本佳林の理想像~120%爆発したい自分。こんな私を支えてくれるファン等々“激動の日々総括&未来への布石”とも言えるスペシャルインタビューとなっています。ぜひご覧下さい。

いつか卒業してもどんな形であれ人を笑顔にできる職には就いていたい

--【LIVE MISSION FINAL at 日本武道館】開催直前インタビュー(https://bit.ly/2fqf0U3)以来約1年半ぶりにお話を聞かせて頂くのですが、この間にメンバーも増えたり、海外ツアーもあったり、2度目の武道館公演もあったり、いろんなストーリーがありましたよね。今現在、自身の中でJuice=Juiceはどんなグループになっていると感じていますか?

宮本佳林:5人(宮崎由加/金澤朋子/高木紗友希/宮本佳林/植村あかり)時代に平均年齢がどんどん上がっていっていて、最初の頃に出させてもらっていた楽曲たちが年相応になってきたというか……

--デビュー曲「私が言う前に抱きしめなきゃね」からして大人びた楽曲でしたもんね。

Juice=Juice 『私が言う前に抱きしめなきゃね』[Hug me before I ask you to] (Dance Shot Ver.)
Juice=Juice 『私が言う前に抱きしめなきゃね』[Hug me before I ask you to] (Dance Shot Ver.)

宮本佳林:そうなんですよ。それに背伸び感がなくなって来ていたんですけど、去年の6月に新しく2人(梁川奈々美/段原瑠々)が入ってきたことによって、初期にあった「頑張って大人っぽくなりたいと思っている女の子」という楽曲のイメージをもう一度表現できるようになった。なので「こういう手があったのか!」と思いましたね。それによって表現の幅も広がっているし、とっても素敵なグループになってきたんじゃないかなと思います。

--5人時代は、1年半で225回ものワンマンライブを経て初の日本武道館公演を実現したりと、あの時代のJuice=Juiceにも特別な思い入れはあると思うのですが、今振り返るとどんなグループだったなと思いますか?

宮本佳林:あの頃のJuice=Juiceは、良い意味で“家族”みたいなところがあって。メンバー間で「今はちょっと話し掛けないでおこう」とか「今は応援するときだな」とかそういう空気を肌で感じ取ってくれるメンバーたちというか……私もね、感じ取っているつもりではいるんですけど、KYらしいので(笑)。でも一緒にいてすごく居心地の良いメンバーたちだなと思っていましたね。

--その5人での日本武道館公演は、どんな思い出になっていますか?

Juice=Juice『Wonderful World』(Promotion edit)
Juice=Juice『Wonderful World』(Promotion edit)

宮本佳林:最初の武道館って1回しかない訳ですけど、その武道館公演をすごく素敵なものに出来て良かったなと思っています。あの武道館が1回目で良かったなとすごく思ったし、それによって、2人が新たに入ってきてからの武道館に対しても「こういう気持ちを新人の2人にも感じさせてあげたいな」と思うことができました。

--初の武道館に至るまでの225回のワンマンライブ。本当に前代未聞のミッションだったと思うのですが、あれを成し遂げたこと自体にはどんな感慨を持たれていたんでしょう?

宮本佳林:すごく自信になりました。225回のワンマンライブの中には欠席者が出ちゃった公演もありましたし、声が出ないとか、体調が悪いとかあったんですけど、でもそれを乗り越えてきたからこそ、たくさんのライブを重ねることの大切さ。練習ももちろん大事なんですけど、本番のそのときその瞬間にどんなことが出来るか、どんなものを出していけるか。という勝負の中で、アドレナリンがないと出てこないものもたくさんあって、そこで作れた引き出しだったり対応能力だったり、そういうものは物凄く培われたなと思います。アイドルだからとかアイドルじゃないからとかじゃなく、ライブで何かを伝えていく人間として、歌やダンスを観に来てくれる人がいる者として「やってよかったな」と思いました。

--あのミッションは、限界を超えて、確実に5人を覚醒させていくプロジェクトでもあったと思うのですが、そこはどう思われますか?

Juice=Juice『CHOICE & CHANCE』(MV)
Juice=Juice『CHOICE & CHANCE』(MV)

宮本佳林:出来るか出来ないか分からないぐらいのことをやる。それは本当に凄いことだなと思うし、限界を超えちゃったことで欠席とかいっぱい出ちゃったんですけど、そういう中でも何とか対応していく。それはメンバー5人が居たから出来たことだなって物凄く思います。

--大変なこともありましたが、5人の絆を強くしていくストーリーでもありました。ゆえに昨年のJuice=Juiceの体制が変わる状況に対して様々な意見が飛び交ったと思うんです。あのときは正直どんな気持ちだったんですか?

宮本佳林:最初に「新メンバーが加入します」と言われたときは、素直に「超嬉しい!」という感じではなかったです。「5人じゃなくなるのは寂しい」という気持ちもありましたし。でも新メンバーが入ってくること自体は全然悪いことと思っていなくて、入るなら「また新しいJuice=Juiceになればいいな」という気持ちもあったし、それまでは「モーニング娘。になりたい」「アンジュルムに入りたい」って限られたグループに対してしかそういう言葉を聞けなかったんですけど、初めて新メンバーが入ってきたことによって「私はJuice=Juiceに入りたい」という目標になれるグループに一歩近づけた気がするので、そういう面ではすごく良かったなと思うし、もっともっと頑張ろうと思いましたね。

--ただ、最初は寂しさもあったと。

Juice=Juice『Fiesta! Fiesta!』(ショートVer.)
Juice=Juice『Fiesta! Fiesta!』(ショートVer.)

宮本佳林:もちろん最初は寂しかったし、メンバーが5人から7人になるということは単純に歌割りも減るし、それまで「この子のここのフレーズが好き」と思ってもらえていたパートが変わっちゃうことだってあるし、そういうことへの寂しさはありました。でも新陳代謝を上げていくというか……グループを継続していくには最も大切なことではあるので、それは良かったなと思います。

--たしかに両方の側面がありましたよね。最後まで5人で駆け抜けていくのも美しいですけど、今仰っていたようにモーニング娘。はもちろんアンジュルムも永続していく物語に変わっていった訳じゃないですか。最初のメンバーが全員卒業してもグループは続いていく。そういうグループにJuice=Juiceもなっていくのは、嬉しいことではありますよね。

宮本佳林:私もそう思っていますし、そうなる為に初期メンバーである私たちが頑張らなきゃいけないなと思いますね。具体的に数字とか場所で「こうならなきゃいけない」とは表せないんですけど、「ライブを観たいのに、チケット取れなくて観れない!」ぐらいのグループになりたいなとは思っています。

--そんな未来が広がる体制となった訳ですけれども、その矢先に「宮本佳林 機能性発声障害で活動休止」というニュースが飛び込んできました。

宮本佳林:(機能性発声障害に)なった当初は絶望というか……歌も歌えないし、1日休むと歌声って結構出なくなるんですよ。それを自分でも分かっていたし、あんまり動いちゃいけないとか制約があり過ぎて……私、お仕事していないと逆にストレスがすごく溜まるタイプなんですよ(笑)。でもお仕事を毎日毎日やっていると、物事に対して反省とか「次どうしよう?」と繰り返し考えることは出来ていても、自分自身の気持ちや感情を奥深くまで見つめることが出来ない。だからあの時期は気持ちの整理をしていったというか、私自身の夢だったり、今後どうしたいのか? 今だけを見つめてやってきてしまっていたので、休めたことでそういうことを考えることが出来たんです。最初は焦りが強すぎて何も考えられなかったんですけど、結果的に自分を見つめる期間になったなと思っています。

--そこで自分を見つめ直してみて、どんな結論に辿り着いたんですか?

宮本佳林:もう今年で二十歳になるので、未来についても考えたんですけど、ハロー!プロジェクトは卒業というものが待っているので、そのハロー!プロジェクトで活動するだけで終わりにするのか、その先も何かやるのか。辿り着いた答えは、「人を笑顔にしたい」と思って、笑顔になってくれている人を見て「うれしい」と思って、それで歌ったり踊ったりしていたら「凄いね」とか「楽しいね」と言ってくれる人がいたから、この世界で私は活動してこれたんです。というのが根底にあるので、やっぱり私はそれが運命なのかなという風に思っていて、だからハロー!プロジェクトにいる間はもちろんずっと人を笑顔にできるような人でいたいし、いつか卒業してもどんな形であれ人を笑顔にできる職には就いていたい。パフォーマンスすることがいちばん好きなので、パフォーマンスでそういうことが出来る人になっていたら嬉しいなって思います。

--歌やダンス、表情も含めてパフォーマンスしているときが「生きている」と最も実感できるタイプの人間だと思うんですけど……

宮本佳林:(笑)

--ゆえにパフォーマンスが出来ない日々はストレスだったと思いますし、でもだからこそ「パフォーマンスすることがいちばん好き」と気付けた期間でもあったのかなと。

宮本佳林:そうですね。練習と人の前でパフォーマンスするのは全然違うので、練習することも嫌いではないんですけど、やっぱり本番がすごく好きだし、メンバーと一緒にライブすることがすごく好きなんですよね。休んでいる期間は「迷惑をかけてしまっている」という心の痛みももちろんあるし、ステージに立てないことへのツラさもすごくあったし、Juice=Juiceは反省ノートというものを公演ごとにみんなで書いているんですけど、その時期は私がずっと担当していたんですよ。ステージに立てないから「書くことだけはやらせて」って。そしたらみんながどんどん成長している様が分かるんですよね。だから置いてけぼり感も凄かったし……なのでツラかったですけど、そうやっていろいろ感じ取れたことは良かったですね。

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