Special
Disco Fever presents YUKA MIZUHARA インタビュー
映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の日本公開40周年を記念し、DISCO FEVERプロジェクトとソニー・ミュージック、ユニバーサル・ミュージックがタッグを組み今再び日本にディスコ・ブームを巻き起こしている。そんな中、3月に東京ミッドタウン日比谷にオープンしたビルボードカフェ&ダイニングで「"Hana-Kin" TOKYO DISCO LOUNGE supported by DISCO FEVER」が開催された。DJには大瀧詠一のアルバム『A LONG VACATION』等のレコード・ジャケットのイラストを手掛けた永井博をはじめ、モデルとして国内外のファッション誌をはじめ、パリ・コレクションに出演しながらも、DJとしても活動するYUKA MIZUHARAが登場。ダンスフロアのあるクラブイベントとは違ってダイニングでのプレイとあって、どのDJも"聴かせる"選曲でディスコ=踊るという概念とはまた違った、お酒と食事を楽しみながらゆったりとディスコ・サウンドに浸る贅沢な時間を提供した。
今回は、モデルとして国内外のファッション誌をはじめ、パリ・コレクションに出演するなど同世代の女性たちからファッションアイコンとしての支持されながらも、DJ活動をはじめ音楽の分野へも活躍の場を広げているYUKA MIZUHARAにプレイ前にインタビューを慣行。この日も溌剌としたフレッシュなアナログ・プレイを披露した彼女に音楽的なバックボーンや、DJを始めたきっかけ、自身の定番のディスコ・チューンまで、幅広く話を聞いた。
「いいセンスしてるね。これだったら、ちゃんとレコードとか集めたらいいんじゃない?」
--佑果さんのSoundcloudや普段のDJを聴いていると、ディスコ、ファンクから和モノのソウルまで、かなり幅広く音楽を聴いているんだなという印象ですが、子供の頃はどんな音楽を聴いていたんですか?
YUKA MIZUHARA:親の影響が強かったと思います、うちの父がファンクとかディスコ、ロック、オールディーズなどを聴いていて、母はクラシックやオペラをよく聴いていたんです。だから、子供の頃から色んな音楽を聴いていたかな。あと、小さい頃はディズニーの音楽も、いつも家で流れていました。ファンタジーな世界観の音楽を聴いて、幸せな気持ちになってましたね。--そもそも、DJを始めたきっかけは?
YUKA MIZUHARA:5年くらいモデルの仕事もやらせてもらってるんですけど、(モデルを始めて)3年くらい経った時に、テイ・トウワさんと会うチャンスがあったんです。テイさんと共通の知り合いがいて、「テイさんがイベントやってるから、よかったらどう?」と誘ってくれて。で、会いに行ったらいきなりテイさんから「レーコディングしよう」と言われて。「うわあ、マジっすか!?」って。「一回、試しでやってみたいから、来てみて」と。テイさんが一度、うちの姉(水原希子)と「The Burning Plain」でお仕事をしていて、世界観がとてもカッコイイなーと思って見ていたのと、もともとDeee-Liteの大ファンだったので、とてもドキドキしながらスタジオに行ったのを思い出します。結局、当時テイさんが作っていたアルバム『EMO』に参加させてもらって、MV「Brand Nu Emo」にも出演させてもらったんです。--いきなりセンセーショナルなキャリアのスタートですよね。
YUKA MIZUHARA:そうなんです。それで、MVの撮影の日、現場でヘアメイクをやっている時に勝手に自分が好きなファンクとか、ディスコをかけてたら、ちょうどテイさんが来て「いいセンスしてるね。これだったら、ちゃんとレコードとか集めたらいいんじゃない?」と言ってくれて。ある日、テイさんが、自身のレコードを家にボンって送ってくれたんです。--すごい!テイさんのヴァイナル・コレクションが自宅に…
YUKA MIZUHARA:しばらくして、テイさんから「レコード集めてる?」と聞かれて、「少しずつ買ってます」と答えたら「俺、<records>ってイベントやってるから、今度出てくれない?」って。それで、何もできないまま、レコードを持って行って掛けさせてもらった。でも、お客さんも楽しんでくれて、イベントをレギュラーでやる話までもらったんです。それがきっかけで、いろんな繋がりが増えて行って。そのまま2年ぐらい続けていって、今があるという感じですね。--DJを始めたきっかけは、テイさんのお墨付きだったんですね。
YUKA MIZUHARA:いつもテイさんにテストされているような感じもあるんですけど、「成長してるね!」って言ってくださることもある(笑)。DJとしてのテクニックを教えてくれることもあって、テイさんのことはとってもリスペクトしています。一緒に立てるだけで幸せですね。--モデル業と並行してDJ業も行ってますが、自己表現という点において両者に共通点はありますか?
YUKA MIZUHARA:共通点は楽しいってことかな。音楽は本当にいろんな作品があるので、(曲が)自分に全く合わない時もあるし、その分、好きな作品には心から反応しています。だから、DJをするときは120%心から楽しんでやってますね。
--DJの経験も増えてきて、手応えを感じる時はどんな時ですか?
YUKA MIZUHARA:みんなが踊ってくれる時。やっぱり、みんなを踊らせることがDJの役割だと思ってるので、<どのタイミングでオーディエンスがアガるか?>っていうのをもっともっと模索していきたいし、自分なりの感覚を掴んでいきたいと思っています。みんなが踊って「イエーイ!」ってアガってる時が、私も一番元気が出ますね。この1年くらいでだんだん、自分も楽しんでDJできるようになってきたと思います。
--DJを初めて、音楽の聴き方も変わりましたか?
YUKA MIZUHARA:ここ数年は、自分で色んな曲を探しにいったり、レコードを見つけに行ったりすることが多くなりました。そうしてたら好きな音楽がもっと増えてきて。音楽って、無限にあるじゃないですか。だから、ディグればディグるほど、それぞれの良さに気がついていって。「このトラック、今、こうやって使われてるんだ!」とか。
--サンプリングの醍醐味というか。
YUKA MIZUHARA:そうです。サンプリング(・ソース)を見つけるのも楽しくて。本当に止まらないです。
--レコードでDJをしてらっしゃいますよね?
YUKA MIZUHARA:そうです。レコードで(音楽を)ディグるっていうのは、奥が深い気がしていて。Apple Musicにも無い、全然知らない音源がいっぱいあるし。ネットにない音を探すのが凄く好きです。
- クラブのようなパーティーとは、違う楽しみ方がある気がします。
- Next >
イベント情報
"Hana-Kin" TOKYO DISCO LOUNGE supported by DISCO FEVER
2018/5/25
Start 18:30
Billboard cafe &dining
【Time Table】
18:30- 広瀬亮
19:30- ZUKIE (MIDNIGHT ROCK)
20:30- DJ Celly
21:30- TJO
詳細:http://www.billboard-live.com/cafe/
関連リンク
Interviewer:渡辺志保
クラブのようなパーティーとは、違う楽しみ方がある気がします。
--あまり人には教えたくないかもしれませんが、お気に入りのレコード・ストアはありますか?
YUKA MIZUHARA:そうですね。エリアによって色々あるんですけど、例えば渋谷だったら、テクノを探すならTECHNIQUE、あとはユニオン、レコファンも好き!レコファンは音質とか盤の管理もしっかりしていて、安心して買える気がして。それに、1フロアに置いてあるレコードの(ジャンルの)幅も広いですし。時間があると本当に行っちゃいますね。あとは、COCONUTS DISKってお店があって、そこはセレクトがすごく素敵なお店なんです。適当に選んで買っても、素敵なレコードに当たるので結構通ってます。COCONUTS DISKとは今、姉と一緒にコラボのカセットテープを作らせてもらっていて。私がデザインとMIXを担当したんですが、これは本当にゆるい音で作りました。
--ちなみに、一番最初に買ったCDは何だったか覚えてますか?
YUKA MIZUHARA:……何だったかなあ。確か、中1の時に買ったマイケル・ジャクソンの『Off The Wall』だったと思います。「Rock With You」とかが入っているアルバム。マイケルは、『Bad』に入っている「Man In The Mirror」もすごく好きで。自分で買ったのは、あの時代のマイケルのCDが最初だったと思います。ポップスの中でキングだなと思う人は、やっぱりマイケル。一発でグルーヴが出来上がるあの感じが堪らないし、実際にライヴとか見たらどれだけ鳥肌が立つんだろうって思うくらい、天才的な才能を持つアーティストだと思っています。音楽を聴いてそんな感想を抱いたのも、マイケル・ジャクソンが一番最初だったかな。
--今日のイベントは、クラブでのDJとは違って、少しスノッブな雰囲気ですよね。色んな現場でDJすることが多いと思いますが、今夜みたいなテイストのイベントはどうですか?
YUKA MIZUHARA:今日のイベントに来てくださってるような世代の方は、私が掛けるディスコやファンクも、当時、実際に当時聴いていた大人の方も多いと思います。だから、踊らなくても楽しんでくれるのかな?と思いますね。クラブのようなパーティーとは、違う楽しみ方がある気がします。
--今日のようなイベントでプレイする、佑果さんにとっての定番のディスコ・チューンはありますか?
YUKA MIZUHARA:あります!例えば、ジョージ・ベンソン「Give Me The Night」、マーヴィン・ゲイ「I Want You」…… あとは、グローヴァー・ワシントン・Jr.の「Just The Two Of Us」ですね。
--どれも大人の色気が漂う曲!他に、最近ハマっている曲やアーティストがいれば教えてください。
YUKA MIZUHARA:最近、タイラー・ザ・クリエイターがディー・ライト(註:テイ・トウワが在籍していた音楽グループ)をサンプリングしている曲を見つけて…ちょっと待って下さい…「I Ain’t Got Time!」です!この曲が収録されているタイラーのアルバム『Flower Boy』も、スティーヴ・レイシーやリル・ウェイン、カリ・ウチスが参加していてすっごく良かったですね。彼女はファッション・センスも最高だし、見ていて元気になるアーティストです。そういえば、去年、タイラーが来日した時にたまたま原宿で彼に会ったんですよ。BEAMS RECORDSで試聴していたら、タイラーがお店に入ってきてビックリしました。
--今後の予定や、楽しみにしていることは?
YUKA MIZUHARA:Taico ClubとかRAINBOW DISCO CLUBなどのフェスに行ってみたいですね。音楽フェスは、サマソニやフジロックも含めて毎年どこかしらに遊びに行っています。今年の夏は違う国にも遊びに行きたいです。あと、大好きなYMOが今年で結成40周年なんですが、細野晴臣さんと坂本龍一さんがそれぞれヨーロッパで公演を行うらしく、それに行ってみたい。ファッション面では、姉と一緒にブランド<OK>を運営していて、今後、浴衣や水着など作っていこうと思ってるんです。その撮影のディレクションをする予定で、他にも絵を描いたり、写真を撮ったりするのも好きなので、そういったことを<OK>でやりたいですね。みんなが好きだと思ってくれる、可愛いものを作りたいなって。みんなも待っててくれると嬉しいな。
イベント情報
"Hana-Kin" TOKYO DISCO LOUNGE supported by DISCO FEVER
2018/5/25
Start 18:30
Billboard cafe &dining
【Time Table】
18:30- 広瀬亮
19:30- ZUKIE (MIDNIGHT ROCK)
20:30- DJ Celly
21:30- TJO
詳細:http://www.billboard-live.com/cafe/
関連リンク
Interviewer:渡辺志保
関連商品