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超特急『a kind of love』インタビュー



インタビュー

 2018年4月4日、新体制となった超特急の再出発を告げるニュー・シングル『a kind of love』がリリースされた。ボーイズ・グループによる王道ポップス路線を直球で貫く表題曲「a kind of love」をはじめ、これまでのファニーでハチャメチャな超特急像を塗り替えるような新曲が揃っていると同時に、その振付にはやはり、超特急ならではのエッセンスも含まれているという、新たな船出の汽笛として鳴らすにはピッタリの1枚だ。


 心機一転、終着駅として掲げる東京ドーム、そして8号車(※)の笑顔に向けて邁進せんとする彼らが今作に懸けた想い、早くも次なるツアーを控えたメンバー6人に語ってもらった。


※超特急ファンの呼称

6人体制の超特急を存分に知らしめることができる曲

――新体制となってから初のシングル『a kind of love』が4月4日にリリースされます。ソロ・ヴォーカルになったことで、タカシさんの歌との向き合い方に変化があれば教えてください。

タカシ:自分自身、ヴォーカリストとして考えさせられる時間がすごく多くなりました。それは6人体制になって必然的にっていうのもあるんですけど、負担とかでは全然ないです。メイン・ダンサーは目で楽しませてくれる。で、耳で楽しませる人は僕一人なので、ライブではどうすればより一層楽しんでもらえるだろうか、自分はヴォーカリストとしてどうあるべきなんだろうか、っていうようなことは、今までより一層深いところまで考えるようになってきてます。

――やはり背負う重みが増した実感がある?

タカシ:まぁ違うって言ったら嘘になりますけど、でもそれも全部みんなで一緒にバネにして、ポジティブに変えて超特急として前に進んでいきたいなって気持ちです。そのための今作なので。

――ダンサーの皆さんには、末っ子担当のタカシさんがこのようにヴォーカリストとして前進していこうとする姿はどのように映っていますか?

ユーキ:今までの曲はヴォーカルの掛け合いが多かったんですけど、それをすべてタカシが歌うことになって、今まさに一番の壁にぶち当たっているところだと思うので、その雄姿というか、戦ってる姿には応援したい気持ちになります。

――表題曲「a kind of love」はすごく前向きで、最近の曲の中でもかなりストレートに気持ちを伝えるようなものですが、この曲の第一印象はいかがでしたか?

カイ:爽やかだなぁと。単純な言葉ですけど、王道のポップスというか。今まで超特急にはわりと変わった曲が多かったので、逆にこれを超特急がやったらどんなパフォーマンスになるんだろうと。あとはやっぱり一番初めに曲を聴いた時は、どんなダンスになるんだろうなっていつも考えますね。どういうパフォーマンス、フォーメーションになるんだろうなぁって、毎回楽しみにしてます。

――この曲を聴いた時にはどんな振付のヴィジョンが見えましたか?

カイ:系統としては「Yell」とか「My Buddy」とかそっちの方向性なので、振りもそっち系なのかなって思ってたんですけど、全然違いましたね(笑)。

――これまでも予想を裏切る振付は多かったですか?

カイ:そうですね。やっぱり振付の先生の発想はすごく偉大なので。自分たちでは到底思いつかないような振付だったり構成だったり、本当にたくさん引き出しを持ってらっしゃる。

――そんな自分たちにはない発想を超特急の振付として落とし込むために、メンバー間でブレストしたりするのですか?

カイ:今回の振付に関して言うと、僕たちの振付をたくさん手掛けてくださっているえんどぅさんが担当してくださったんですけど、歌詞の意味だけでなく超特急に対する想いとかも振付やフォーメーションにたくさん込めてくださるので、それをメンバーそれぞれが自分なりに解釈して振付で表現する、っていうのが一番ですね。

――今作でセンターを務めているのがリョウガさん。ある意味で再出発の曲となるこの「a kind of love」で、リーダーであるリョウガさんがセンターを張るわけですが、グループを引っ張っていく立場という意味で、なんとなく予感はしていたりしたのでしょうか?

リョウガ:僕は基本的にあまり前にグイグイ出て、みんなを引っ張っていくっていうタイプでもないんですけど…。でも、6人体制になって初めてのシングルがリリースされるこのタイミングで、8号車のみなさんはきっと不安も期待も抱えているわけで、だからこそ、これからもついていっていいだって思ってもらいたいんです。なので、僕もいつもと違って胸を張って、みんなを引っ張る勢いで、もちろんメンバーのサポートも受けながら、センターとしての役目を全うしなくてはいけない。そのプレッシャーはやっぱり重く感じもするんですけど、曲はただただ良いですから。

――ミュージック・ビデオについてはいかがでしょうか?

リョウガ:これから6人で走っていくっていう決心を表してますし、ビデオの後半ではスカイダイビングをしてるんですけど、それが超特急が今後もっと色々なことに挑戦していくっていう意思表示だったり。きっと8号車のみなさんやこれから超特急を知ってくださる方々に対しても、この6人体制の超特急を存分に知らしめることができる曲なんじゃないかなと思います。

――スカイダイビングはメンバーみなさんの希望で?

ユーキ:案自体はスタッフさんからいただいたんですけど。

カイ:わりと前から何かある度に「スカイダイビングやってみたいよねー」とは言ってたんですけど、今回の撮影で僕らから「やりたい」と言ったわけではないんですよ。他にもバンジーとか、やったことないことを「やってみたいよね」って話したりはしていて、それを聞いたスタッフさんが汲み取ってくれたのかなぁとは思ってます。

――そういえば前回のインタビューで、タクヤさんが武道館公演の冒頭のリフターが高くて怖かったと話されていましたが。

タクヤ:バラエティ的に面白くないなとは思うんですけど、スカイダイビングは全然怖くなかったです。リフターとはもはや次元が違うっていうのもありますし、そもそも僕は高いところに滞在するのが苦手なタイプで、スカイダイビングとかジェットコースターとかには好奇心旺盛に挑戦できますし、結構スリルを味わうのは好きだったりするんですよ。



▲超特急「a kind of love」MUSIC VIDEO


――では逆に、一番怖がってた方は?

タカシ:僕は結構怖かったです。

カイ:現地に行くまでは「意外と大丈夫かもね」とか言ってたんですけど、実際にスカイダイビングするロケーションに到着して、講習とか受けるんです。「姿勢はこうです」とか。その講習の後に「楽しみだねー」って5人で話してたんですけど、タカシは一人でウロウロしながら落ち着きがなくて(笑)。

タカシ:だんだんリアルになってきて。「こうしないととんでもないことになりますから」とか言われると。

――ただMVの作風はロード・ムービーなので、クライマックスで戦々恐々とした姿が映ってしまうと…。

タカシ:でも公開された時に早速8号車の方に気づかれてました(笑)。「顔がこわばってる」って。飛ぶ前にみんなで円陣を組むシーンがあるんですけど、一人だけ表情が曇りまくってるっていう。

――そのスカイダイビングという“決意の挑戦”に向けて、各メンバーがそれぞれの場所から1か所に集合する、というのがビデオのストーリーとなっていますね。

ユーキ:1回バラバラになったピースをまた一から整い直して再出発、というのを分かりやすく表してると思います。

――ファンの不安を解消したいという思いが強いですか?

ユーキ:「超特急なら東京ドームやれる」とか「もっと応援したい」とか、そういう前向きな気持ちになってもらいたいというか。超特急はさらに高みを目指していくよ、っていうのを見せられたらなって思います。

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