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野宮真貴、音楽とファッションを語る。 ~渋谷系のポップアイコンがファッション指南をするのはなぜ?
気温もグッと下がり、冬の足音が大きくなってきたこの頃。元祖渋谷系の女王こと、野宮真貴の周辺が賑やかだ。先週、10月18日にはミニ・アルバム『野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。』をリリース。11月からは同作を引き下げたツアーがビルボードライブ大阪から開始する。
また、今週10月25日には書籍『おしゃれはほどほどでいい~「最高の私」は「最少の努力」で作る~』が発売。こちらは、前作にあたる書籍『赤い口紅があればいいいつでもいちばん美人に見えるテクニック』(2016年)からわずか1年というショート・スパンで届けられたファッションの指南書となった。これまでにも音楽とファッションの両面で時代をリードし、ライブや作品のディテールにおしゃれのエッセンスを詰め込んできた野宮真貴。2017年のホリデイ・シーズンのスタートを切るような冬のツアーを前に、“音楽とファッション”のつながりという点から話を聞いた。
「バンドの中に1人はおしゃれな人っているんですよ」
――野宮さんは音楽とファッション、どっちが好きになるのは早かったんですか?
野宮:ファッションですかね。物心ついたころからの服の記憶は全部あります。でも、そのすぐ後に、当時の歌謡番組をテレビで観て、歌手の方々に憧れていましたね。もともと歌をうたうのが好きで、歌番組も好きだったので、よく真似して歌ったりしていました。当時のテレビの中の歌手は、最先端の衣装を着て歌っているわけだから、歌と洋服という自分の“二大好きなもの”が歌手という職業ならできるんだ、と思って子供の頃から憧れていました。
――今でこそミュージシャンの格好も多様化していますが、当時テレビに出ていた人たちは本当に流行の最先端の格好をしていたんですね。最先端の服を着て、当時としては最先端の歌を人前で歌を披露する。そういう姿が野宮さんのロールモデルになったんですね。
野宮:そうですね。ヘアメイクとかも素敵でした。
――そこから中学生の頃には、すっかりロック少女になっていたそうですね。
野宮:中学校に入ってからは、友達からビートルズのレコードを借りてすごくハマって、その後はグラム・ロックに行きました。もともと洋服も好きだったから、ビジュアルと音楽の両方がすてきなアーティストに憧れていたんですね。当時だったら、デヴィッド・ボウイとかTレックス、あとニューヨーク・ドールズもすごく好きでした。まだMTVとかも無かったので、動く姿を観たことはなかったですね。
▲New York Dolls - Personality Crisis
――グラム・ロックって、当時はおしゃれというより少しエキセントリックな存在として見られていたんじゃないですか?
野宮:そうですね。おしゃれとダサいの紙一重的な感じなんだけど、そういうキッチュな感じが自分のベースにはあるんですよね。だから今でも、本物のダイアモンドももちろん好きだけど、ガラス玉でもデザインが良ければ同じくらい好きって言えますね。
――ある意味、それって渋谷系的なセンスですよね。ピチカートファイブの音楽とかも、“本物”へのリスペクトはありつつも、どこかにあえて荒っぽい部分を残している感じがするというか、パンクな感じがします。
野宮:そういうスピリットみたいなものは実はあるんですよね。全然ロックっぽく見えないかも知れないけど、ロックな気持ちというか、魂みたいなものを秘めている感じはある。
――野宮さんも中学生の頃からロックな魂を秘めていた?
野宮:そうですね(笑)。グラム・ロックの後はハードロックが好きになって、高校生の頃はKISS、クイーン、エアロスミスっていうのが三大バンドでした。女子がやっとロックを聴き出した時期でしたね。中学生の頃はロックの話が出来る女子って学校に一人くらいしかいなかったんですけど、高校生になったら女性もロックを聴くようになって、若干アイドルっぽい扱いもありましたね。『ミュージック・ライフ』でも、その三バンドが特集されて、コンサートでもみんなが「キャー!」って言っちゃう、みたいな。
――なるほど。でも、クイーンとかはおしゃれとは言い辛いですよね?
野宮:クイーンもフレディ(・マーキュリー)とかは、やっぱりちょっと真似出来ないけど(笑)、ドラムのロジャー・テイラーはすごくおしゃれさんなんですよ。ハードロックやメタルでも、バンドの中に1人はおしゃれな人っているんですよ。エアロスミスだったらジョー・ペリーはおしゃれですよね。
▲New York Dolls - Personality Crisis
――じゃあ、自分が注目して真似するのはその人?
野宮:そうそう(笑)。その頃からは、自分も音楽を聴いているだけじゃなくて、やってみようっていう感じで、アマチュア・バンドとかを組んでいましたね。
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ツアー情報
野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。
ビルボードライブ大阪
2017年11月2日(金)
1stステージ開場17:30 開演18:30
2ndステージ開場20:30 開演21:30
⇒詳細はこちら
博多Gate’s 7
2017年11月4日(日)
ステージ開場18:30 開演19:00
⇒詳細はこちら
ビルボードライブ東京
2017年11月10日(金)
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30
2017年11月11日(土)
1stステージ開場15:30 開演16:30
2ndステージ開場18:30 開演19:30
⇒詳細はこちら
ブルーノート名古屋
2017年11月24日(金)
1stステージ開場17:30 開演18:30
2ndステージ開場20:30 開演21:15
⇒詳細はこちら
書籍情報
『おしゃれはほどほどでいい~「最高の私」は「最少の努力」で作る~』
- 2017/10/25(水)発売
- 書籍
- 定価:1,404円(tax in.)
ツアー情報
BIJIN READING GLASSES
元ピチカート・ファイヴの野宮真貴がプロデュースする
老眼鏡に見えないスタイリッシュなリーディンググラスがJINSから発売。
Lady Cat Eye
オリジナルケース+セリート付き / 8,000円(tax out.)
Holiday Boston
オリジナルケース+セリート付き / 8,000円(tax out.)
9 to 5 Wellington
オリジナルケース+セリート付き / 8,000円(tax out.)
Cinema Lorgnett
+2.0 / ケース付き / 12,000円(tax out.)
※一部店舗限定販売
2017年10月26日(木)発売
詳細:https://www.jins.com/jp/bijinreading/
関連リンク
野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。
2017/10/18 RELEASE
UICZ-4406 ¥ 2,852(税込)
Disc01
- 01.雪やコンコ [feat.Smooth Ace]
- 02.Winter’s Tale ~冬物語~
- 03.ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル
- 04.おもて寒いよね
- 05.ウィンター・コンサート
- 06.冬がはじまるよ
- 07.Fun Fun Christmas -Maki Nomiya’s Tiny Magic de Paris [Bonus Track]
- 08.MC [Bonus Track]
- 09.哀しみのアダージョ(彼と彼女のソネット) [Bonus Track]
- 10.Melody Fair [Bonus Track]
- 11.ラブ・スコール [Bonus Track]
- 12.夢みる渋谷 YOU MAKE SHIBUYA (盆踊りヴァージョン) [feat.カジヒデキ & 長谷部健 渋谷区長] [Bonus Track]
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