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【Live Hackasong 参加企業インタビュー】レコチョク



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2001年の創業以来、「音楽は夢を見る」をテーマに音楽とITを結びつけることによって、新たな音楽体験を提供してきたレコチョク。
昨年に続いての参加となったハッカソンに期待することや、テクノロジーと音楽の関係について同社の松嶋陽太氏、松木佑徒氏に話を聞いた。

2年連続でのビルボードジャパン×Cip協議会のハッカソンに参加

--2016年に続き、ビルボードジャパン×Cip協議会のハッカソンに参加いただくことになりました。今回ご提供いただく技術について教えてください。

松木佑徒(事業システム部ミュージック・アーキテクトグループ プロダクトマネージャー):レコチョクで展開している配信サービスのAPIの一部を解放します。楽曲に紐づいたアーティスト情報や、ジャケット写真、試聴音源などに加えて楽曲の検索もできるので、検索システムと試聴音源などの組み合わせや、検索とジャケット写真などを組み合わせて使っていただければと思っています。ユーザーの入力に対してリアルタイムでAPIを呼び出してもよいですし、事前にAPIを使ってデータを引っ張っておいて、そのデータを何かと組み合わせて使うという使い方も考えられると思っています。

--さらに今回は、docomo Developer supportにもご協力いただき、ドコモが開発した音響技術が本ハッカソンで先行公開されるそうですね。

松木:音楽を聴かせるとコードを呼び出すことができるAPIを今回のハッカソンのために先行公開していただくことになりました。当社のAPIを使って呼び出した試聴音源を聴かせるとコードを判別できるので、例えばコードで分類したレコメンドサービスなどが考えられるのではと思っています。

松嶋陽太(事業システム部部長):その他にも、レコチョク・ラボが保有するDJI Phantom4やChromecast Ultraなどの備品も提供させていただきます。レコチョク・ラボは、当社の次世代のサービスや音楽マーケット創造に向けた研究開発機関で、今は主にVRのコンテンツ制作、音楽配信サービスでのAIなどを研究しています。また、異業種や大学の研究室など教育機関とパートナーシップを組みながら、とにかく様々な角度から調べたりツールを作ってみるなど、将来のために自由な発想をもって日々、取り組む機関となっています。

--レコチョク・ラボではVRのコンテンツ制作を研究されているとのことですが、昨年以降VRは私達にとって、とても身近な体験になりました。

松嶋:昨年、レコチョク・ラボとしてライブのVRコンテンツを米vantave.tv社と共同制作しました。その際に米国で公演撮影からVR動画を制作するまでに必要なプロセスを学びました。その後、自社でもVRコンテンツを制作、アプリを開発し、商品化しましたが、コンテンツを量産するようなフェーズには至っていません。今年5月にはリアルタイムでのVRライブ配信の実験を実施するなど、研究開発は進めています。VR体験というのは、自分自身の感想ですが、脳の思考がヴァーチャルの世界に持っていかれてしまうような感覚になり、ものすごく体力を要します。エクササイズに近い感覚ではないでしょうか。今後も、これまでの経験を生かし、VRの没入感を生かしたコンテンツを制作し、VR体験による“本物の臨場感”の実現を目指していきたいですね。

--レコチョク・ラボは自社で開発を手掛けられることもあれば、海外の企業とともに一つのプロジェクトを展開されることもあるのですね。

松嶋:むしろ、どんな企業や学校と組むのが良いのかを、国内外含めてリサーチするという方がメインですね。そこで面白い技術を持った企業と出会った場合は、その技術を日本で展開するために必要なことを検討するのもレコチョク・ラボの仕事です。そして特に事業として展開できる可能性が高いプロジェクトについては、松木などラボに所属していないスタッフも参加してプロトタイプを開発するなど、各部署と連携しながら進めています。

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