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GLIM SPANKY 3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』インタビュー



GLIM SPANKY  3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』 インタビュー

「今後10年、20年先、世界のロック・シーンの中でポジションを確立するために」

GLIM SPANKYがBillboard JAPAN.comのインタビューに初登場! 松尾レミ(vo,g)、亀本寛貴(g)二人の関係性や音楽リスナーとしての彼ら、そして9月13日にリリースの3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』の話では楽曲の話はもちろん、サイケデリック的アプローチをする理由について多くを語ってもらった。そこでの話、GLIM SPANKYの二人からは真摯に世界のフィールドで戦っている意識を感じる。シンプルに、楽しそうに音楽を語るGLIM SPANKYの二人を是非チェックしてもらいたい。

GLIM SPANKY松尾&亀本の関係「尊敬しますね。同じミュージシャンとして」

GLIM SPANKY 3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』インタビュー

--誕生日にプレゼントを送ったりと、お二人は非常に仲が良いですね!

松尾レミ:高校時代の先輩後輩(松尾レミ 高1、亀本寛貴 高2)の間柄からの付き合いで、もう10年になりますけど、いつもこんな感じです。

亀本寛貴:実際歳が1つしか変わらないし、本当そうですね。

松尾レミ:高校のときは亀(=亀本)が先輩なので、いまほどフランクじゃなかったかな…

亀本寛貴:フランクだったでしょ(笑)。

松尾レミ:まあフランクだったけど。当時は先輩がバンドに入ってるって感じだったんですけど、高校卒業しちゃったらもう関係ないんで、言いたいこと言いまくってたらこんな感じになりました(笑)。

--こうして自然と二人でGLIM SPANKYを続けて来れたのは、お互い信頼する部分があったからなんでしょうか?

松尾レミ:そうですね…。自分が作る曲をまず亀に渡して、ギターリフとかアレンジして返ってくるアイデアは信頼できるというか。高校生のときに初めてそうやって作ったときから「この人はちゃんと曲のことを考えて、曲が求めるサウンドを、ギターリフを作ってくれるんだな」と思ったのがキッカケで一緒にやろうと思ったので、そういった面は尊敬と言うか、いまも変わらずあります。

亀本寛貴:センスが良かった?(笑)

松尾レミ:んー、ちゃんと私の思い描いていた音に+αをつけて返してくれる。そこは良いところです。

--亀本さんは?

亀本寛貴: 「自分の創作活動とかに対して粘り強い」なんか成績表に書いてあるコメントみたいになっちゃった(笑)。僕は細かいことは気にしない性格で、それも考えすぎない的な良さがあると思うんです。でも、松尾さんは粘り強くて、最後まで納得がいくまで労を惜しまず頑張るってところが凄くエライなと思いますし、尊敬しますね。同じミュージシャンとして。

松尾レミ:そうなんだ、わからん(笑)。

亀本寛貴:それと、松尾さんがいつもと違うお化粧とかしてきたら「今日の色違うね!」っていうと、

松尾レミ:「よくわかったねぇ!」

亀本寛貴:って、褒められることはありますね(笑)。あと服とか「そんなの持ってたんだ?」って聞いたり、僕ってすぐ気付くじゃん?

松尾レミ:そうそう。私にゲイの友達がいるんですけど、彼らってオシャレに対してすごく敏感なんですよね! そういう友達はマスカラの色をちょっと変えただけでも気付いてくれるんですよ。その友達以外で気付いてくれる男の人は、亀くらいですね。それは亀の面白いポイント。

亀本寛貴:音楽以外で松尾さんの良いなと思うところがあって、よく僕は注目を浴びようとふざけるんですけど、松尾さんだけがちゃんと反応してくれるんですよ。これは本当に嬉しい! 僕がうぇーい!とかやってると周りのみんなは面倒臭がって完全無視するんですけど、松尾さんだけはクスクスって笑ってくれるんです。

松尾レミ:私的には面白いから(笑)。

亀本寛貴:ふざけたものに対して、誰かに笑ってもらえたらやった方の勝ちですよね(笑)。だから、松尾さんが笑ってくれるのはマジで嬉しい。

--本当いい相棒ですね(笑)。 逆に、ここはちょっと…的なところは?

GLIM SPANKY 3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』インタビュー

亀本寛貴:あるんだけど…、言ったら松尾さん怒るから……。ってところが怖い!

松尾レミ:だって、言われたら嫌なことって人間だれにだってあるから。

亀本寛貴:そう言って怒るんでしょ?

松尾レミ:だって、ヤなこと言われたら嫌じゃん!

亀本寛貴:僕は別に嫌じゃないよ。「ごめんな」って思う。

松尾レミ:って言うのがイヤ!(笑)

亀本寛貴:別に僕の嫌なところとかないんでしょ?

松尾レミ:ひと言多い! デリカシーがない! でも、そういうのはもう家族みたいな感じなんで、しょうがないなってなる。

亀本寛貴:そうそう。僕もしょうがないなって思うから、別に直してほしいところとかないんですよね。

松尾レミ:そうだね。でも、面白いポイントでもあるんだけど、迷惑に思うところがあって、(亀本が)よく奇声をあげるんですよ。変な恐竜の生まれたときの鳴き声みたいなのを街ナカとか電車内でやるんですよ! で、周りのみんなが驚いてこっちを見るのが恥ずかしい。

亀本寛貴:でも面白いでしょ?(笑)

松尾レミ:ちょっとおもしろい(笑)。

リスナーとしてのGLIM SPANKY/この夏に見た印象に残ってるアーティストは?

GLIM SPANKY 3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』インタビュー

--そんな一面も聞けて嬉しいです(笑)。話は変わりまして、これまで多くの楽曲に触れてきていると思いますが、リスナーとしての二人はどのように音楽を聴いたり、知ったりしていますか?

亀本寛貴:ストリーミング・サービスなども利用していて、月にたくさんの曲を聴いていますね。買うのはだいたいLPを1~3枚/月、多いときで10枚/月とかですね。定期的に買うようにしていて、CDも含めると5枚/月くらいフィジカルを買ってます。

松尾レミ:私はホントに好きなアーティストがアナログ盤を出したときには絶対買います。最近買ったのはテンプルズ(Temples)ですね。Apple Musicとかサブスクで見つけたいいなと思うバンドの作品もたまに買うんですけど、それもやっぱりレコードです。それと、私は結構Shazam(音楽検索サービス)したり、知り合いのDJとか、カルチャーに詳しいレコード好きの方に「最近ビビッときた音源ないか?」って聞きまくってます。

亀本寛貴:松尾さんはインディーとか、まだあまり知られてないアーティストを探したりするよね?

松尾レミ:そうそう。気になるインディーのアーティストの作品とかあるんですけど、日本だとあまりレコードが置いてなくて買えないんです。

亀本寛貴:僕は逆に誰もが知るようなビッグネームの名盤から最新の作品ばかり聴いてますね。だから、あまり幅は広げていってない感じです。

--GLIM SPANKYは今年も多くのフェスに参加して、海外のアーティストのライブを見る機会も多かったと思うんですが、この夏に見た印象に残ってるアーティストは?

亀本寛貴:個人的には【ソニックマニア2017】のカサビアン(KASABIAN)が凄かった! それと、【フジロックフェスティバル '17】で観たザ・レモン・ツイッグス(The Lemon Twigs)も超ステキだったよね?

松尾レミ:ザ・レモン・ツイッグスはめっちゃ良かった! 今日の私服も彼らのTシャツ着てきたんですよ! そのくらいライブがめっちゃ良かったですね。若さ溢れるあのライブは、やろうと思ってできるライブじゃない。あとビルボードライブで見たKTタンストール(KT Tunstall)も凄かった! 一人でのライブなのにあれは凄いと思いましたね。めっちゃ酔っ払って観てたんですけど(笑)。

亀本寛貴:あれもすごいし、楽しかった! 結構ライブ見に行くよね?

松尾レミ:常に行けるものは見に行ってますね。参考にもしてます。

亀本寛貴:普段からよくライブは観に行ってるんですけど、特に夏はイベントも多くて。大きなイベントだと、誰もが知るアーティストがどのイベントにも出演されていて、ほぼ先輩の方だったりするんですけど、そのステージを観たときに、自分たちと同じフェアな環境で、また一味違った音を出していたりするから非常にやる気が出ますね。あのレベルへ到達するには、もっと研究して、根本的にもっと音楽に対する考え方をアップデートしていかないと とか、イベントに出させてもらうときは感じますね。

松尾レミ:ステージの作りとか、照明の演出とか、そういうものもすごく勉強になりますね。

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GLIM SPANKY「BIZARRE CARNIVAL」

BIZARRE CARNIVAL

2017/09/13 RELEASE
TYCT-69116 ¥ 4,070(税込)

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