Special
東京パフォーマンスドール『Summer Glitter』上西星来単独インタビュー
「自分が帰ってくる場所があるって素敵なことだな」
先代・東京パフォーマンスドールも立った日本武道館や横浜アリーナ、そして世界中で活躍するグループになることを目標に掲げ、衝撃的な舞台【PLAY×LIVE『1×0』】でデビューしてから4周年を迎えた新生・東京パフォーマンスドール。SCANDALのRINAが作詞を手掛けたことでも話題の新作『Summer Glitter』リリースタイミングで人気メンバー・上西星来への単独インタビューを敢行! そのクール&ビューティーなビジュアルの内側に燃え滾る青い炎、ぜひ感じ取ってもらいたい。
モデルになる夢叶う「当時のマネージャーさんと抱き合いながら泣きました」
--2017年夏は上西さんにとってどんな季節になっていると感じますか?
『Glitter』 -Music Video-/東京パフォーマンスドール(TPD)
--今までは夏を味わう余裕がなかったんですね。ちなみに、プライベートではどんな夏を過ごしていたんですか?
上西星来:プライベートではバーベキューをしたり、フエルサブルータに行ったりもしました。フエルサブルータは品川で今開催されている海外のエンタテインメントショーなんですけど、いきなり個室みたいなところに入って、そこからどんどん幕が開いていって、大きなステージが見えて、おそらく夏のお祭りがテーマになっていると思うんですけど、お神輿が出てきたり、太鼓が鳴り出したり、いきなり客席に水が降ってきたりするんです。そこでも「夏だな~」と実感することが出ました。--TPDの新作『Summer Glitter』もめちゃくちゃ夏らしい内容で、各所でパフォーマンスされていますが、この楽曲と共に過ごしているTPDの夏はいかがですか?
上西星来:野外でのライブもあって、すごく夏を感じられるステージが多かったんですけど、今年の夏はメンバー9人揃ってライブをすることがあまり出来なかったんです(※高嶋菜七と浜崎香帆は舞台【魔都夜曲】に出演していた都合上、夏の前半は共に立てないステージが多かった)。でも久しぶりに9人で立てたステージがすごく楽しくて「やっぱり9人でライブが出来るのは素敵なことなんだ」って改めて感じることが出来た夏でもありました。--7人で【TOKYO IDOL FESTIVAL 2017】をはじめ、夏のイベントに出て行くのはどんな気持ちだったんですか?
上西星来:「7人でもやっていける」という自信を持ってやっていました。でもどうしても、リーダー菜七の大きな存在と、歌やダンスだけでなく全体をまとめてくれる香帆の存在、このふたりの穴をどう埋めるか。というところは毎回考えましたね。それによって、いつも以上に入念なミーティングをしたり、メンバー同士が空気を読み取って「ここはもっと盛り上げなきゃいけない」と感じ取ったり、そういうことが自然と多くなっていって。なので、すごく良い経験になったと思います。--それは上西さんにとって新しい感覚だったんですか?
上西星来:新しい感覚でした! いつもならちょっと引っ込んでしまうメンバーも前に出て声を出したり、いつも以上にメンバー同士で助け合うことが出来たので、それは新鮮でした。--新作『Summer Glitter』にはどんな印象を持たれていますか?
上西星来:リード曲の「Glitter」は夏のキラキラした輝きをイメージさせてくれる楽曲なんですけど、私的には“灼熱の夏”とか“暑い夏”というよりは“爽やかな夏”のイメージ。あと、歌詞も今回は1回聴いただけでシチュエーションとか気持ちをイメージしやすいと思います。女の子はきっと共感してくれると思うし、男性には「女の子はこういうものなんだよ」と分かってもらえればなと(笑)思うような曲になっていて、個人的にもすごく好きです。--その歌詞を手掛けたSCANDALのRINAさんとは、今作を歌う上でのアドバイスをもらったり、コミュニケーションを取る機会はあったんですか?
上西星来:はい。これまでの戦闘モードみたいなイメージとは違って「等身大の女の子の一面を見せていきたいな」と思って書いたんだよと教えて下さったり、私たち二十歳ぐらいの世代って大人の皆さんから見ると「まだ子供だな」と思われたりするけど、実際は考えていることがもう大人だったりするから、そこらへんの葛藤も歌詞で表したいと思って下さったみたいで、そういうお話を聞かせて頂きました。--今回こうしてご一緒する前は、SCANDALのRINAさんにどんな印象を持たれていました?
SCANDAL 「少女S」/ Syoujo S ‐Music Video
--上西さんはそのバンドでどのパートを務めていたんですか?
上西星来:あの、当時は楽器をやりたくなくて……(笑)。--では、ボーカル?
上西星来:はい、ツインボーカルで助け合いながら歌っていました(笑)。--なんていうバンド名だったんでしょう?
上西星来:え、言うんですか! ……LOVESTRUCK(ラブストラック)という名前でした。良い香りの香水があって、それに「LOVESTRUCK」と書いてあったので「可愛いじゃん」と思って。--そのLOVESTRUCKの元メンバーと……
上西星来:アハハ! 恥ずかしい(笑)!--SCANDALのRINAさんが後に出逢うという、人生は何が起きるか分かりませんね。
上西星来:本当にそう思います。--21歳現在の上西星来、自分ではどんな女の子だなと思いますか?
上西星来:周りからは「ゆったりしてる」とか「ほわほわしてる」とか言われるんですけど、実は内面は“青い闘志”といいますか冷静にメラメラしているので、語るときはすごく語る21歳だと思います(笑)。--それはTPDに入る前から変わらず?
上西星来:そうですね。3才のときからずっとクラシックバレエをやっていたので、発表会のときは「絶対に真ん中じゃなきゃいけない」と思っていましたし、その頃から闘志は燃やしていました。--何がきっかけでクラシックバレエをやろうと思ったんですか?
上西星来:とんねるずさんの番組を観ていたとき、とんねるずさんがお笑いでバレエをやっていたらしくて「ママ、これやりたい」って私が言い出したみたいなんですよね。それでまず近所のバレエ教室に通い出したんです。--バレエを始めたきっかけがとんねるずって凄いですね(笑)。
上西星来:そうなんですよ(笑)。それから「もっとレベルの高い教室に通いたい」と言い出して、より本格的にクラシックバレエの道を歩むことになりました。2分の1成人式ってあるじゃないですか。そのときは「将来の夢はバレリーナ」と言っていて。それぐらいバレエに対する想いは強かったんですけど、本心では「このレベルではなれない」とも思っていたんですよね。で、中学生のとき、親友と自転車漕ぎながら「私、バレリーナにはなれないと思うんだよね」と初めて口にして、それで「本当の本当はモデルになりたいんだよね」と話したんです。でもその胸の内は親友にしか言えなくて、お母さんには黙っていて……--なんでモデルの世界に夢を抱くようになったんですか?
上西星来:雑誌が好きだったから。ファッション誌が大好きで「その誌面の中の人になりたい」という野望が強すぎて、本当はそっちの道に進みたかったんです。--今現在『Ray』専属モデルとして活躍されていますけど、幼い頃の夢を叶えたというのはどういう感覚なんですか?
上西星来:今でも信じられないです。なので、撮影中に「あのときの夢見ていた世界に今いるんだ。本当に撮影してるんだ……なんでだろう?」と思ったりします。--『Ray』専属モデルに決まったときのことは覚えてます?
上西星来:カメラテスト的なオーディションに何回も出させて頂いていて、私は絶対に専属モデルになりた過ぎて、それを本気でアピールしていたんですけど、いざ「専属モデルに決まりましたよ」と聞いたときは、当時のマネージャーさんと抱き合いながら泣きました。ビックリし過ぎて。それですぐにお母さんにも電話しましたし、一緒に自転車漕ぎながら私の夢を聞いてくれた親友にも電話して「決まったよ」って報告しましたね。--順番的にはTPDでデビューしてからのモデルデビューですよね。TPDにはどういう経緯で入ろうと思ったんでしょうか?
上西星来:TPDはモデルになりたくて入った訳ではないんですけど、母が芸能界に入るきっかけとして「こういうオーディションがある」と勧めてくれて、それに受かった結果としてTPDに入ったんです。オーディションでは、西野カナさんの「Best Friend」とAKB48さんの「ハート型ウイルス」とSCANDALさんの「少女S」を歌いました。--バレリーナやモデルを夢見たり、芸能界に入る為のオーディションを受けたりと、幼い頃からステージに立つような仕事に憧れていたんですかね?
上西星来:そうですね。幼い頃からバレエのステージに立っていましたし、お祭りでよさこいを踊っていろんな人から写真撮られたりもしていたので、今振り返ってみると憧れていたのかもしれないですね。でも自分から学級委員に立候補したりするタイプではなかったです。--では、学校ではどんな子供だったんですか?
上西星来:授業で挙手とかもできない引っ込み思案な子。でも……高校1年生のときは女の子から結構モテました(笑)。--女の子から? 女子校だったんですか?
上西星来:いえ。--あ、共学なのに男子じゃなく女子にモテていたんですね(笑)。
上西星来:恋愛とかそういうんじゃなくて、「憧れる」みたいな感じで話しかけてくる女の子が多くて、「わー、こんな私にありがとう」と思っていました。- TPDデビュー前夜「これまでの人生では一番尖っていた時期でしたね」
- Next >
リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
TPDデビュー前夜「これまでの人生では一番尖っていた時期でしたね」
--上西さんってビジュアル的に「プライドが高そう」とか「近寄りがたい」みたいなイメージを持たれがちだと思うんですけど、実際に話してみると真逆の性格だったりもして(笑)。でもその学生時代に「憧れる」と話しかけてくる子は、きっと上西星来に高貴なイメージを抱いていたんでしょうね。
上西星来:「プライドが高そう」とか「近寄りがたい」とか今仰っていたこと、そのままよく言われるんですよ(笑)。小学生の頃からずっと言われてきて、でも「喋ると全然イメージと違うね」みたいな。それを知って話しかけてくれた女の子もいたと思うんですけど、でも男の子は喋りかけてくれなかったですね。--そんな女の子が新生TPDのメンバーとなり、また新たな人生を歩み始めていく訳ですが、先代のTPDのことは知っていたんですか?
上西星来:音楽番組の「あの時代を振り返る」みたいな企画で見たことはあったんですけど、詳しくは知らなくて。あと、新生TPDに入ることとなったオーディションは、女優・タレント・モデル・ガールズグループなどなど幅広く募集しているものでしたので、合格者がどうなるのかわからない部分もあって、ある日合格者全員が集められて「あなたたちは、東京パフォーマンスドールです」と発表されたんですよね。だから当然驚きましたし、「え! 私にやっていけるのかな?」「グループ活動なんて出来るのかな?」と思いました。--ほとんど初対面同士のメンバーですもんね。どうやって歩み寄っていったんですか?
上西星来:私から話し掛けました。平賀さんが仰っていた通り、私は「気が強そう」とか思われがちなんで、こっちが黙っていたら誰も話し掛けてこないと思って。--その当時から「TPDのメンバーとして生きていく」覚悟は決まっていたんでしょうか?
上西星来:覚悟は決めていました。ただ、いざ上京するとなると……--娘が東京で暮らしていくことに対しては、家族はどんな反応だったんですか?
上西星来:両親は「やるしかないんじゃない。東京行きなよ! 何を迷ってんの?」みたいな感じでした。--自分はちょっと迷っていたんですか?
上西星来:迷っていました。親から離れたことないのに「私が東京行くの?」って。あと、友達と離れるのも本当にイヤだったので……--普通だったら家族や友達と毎日過ごす生活がまだ何年も続く訳じゃないですか。でも結果的に今の道を選んだのは、それを手離してでも掴みたい何かがあったということですよね。
上西星来:その頃、高校1年生の自分の中に「真剣にやっている」と言えるものがひとつもなくて。バレエもお休みしていたので、頑張っているものがなかったんです。でも「東京に行ったら絶対見つかる」と思って。--新生TPDは【PLAY×LIVE『1×0』】(※TPD主演の“演劇と映像、歌とダンス”が融合した舞台シリーズ)でデビューを果たす訳ですが、本番初日を迎えるまでの期間はどんな日々だったんですか?
上西星来:一言で……ツラい。一同:(笑)
上西星来:あのときには一生戻りたくない(笑)。でも今振り返れば自分のタメになった濃い内容の毎日でした。上京する前は自分の時間は好き勝手使って、たくさん遊んで、たくさん自分がやりたいことをして、たくさん自分の食べたいものを食べる。そういう毎日だったので、自分の好きなことしかしなかったんですけど、その舞台【PLAY×LIVE『1×0』】本番までの日々は、学校に行って、稽古場に行って、帰って寝る。それの繰り返しで、その毎日が「本当につまんない」と思っていました。--具体的には、どんなことがツラかったんですか?
上西星来:学校との両立だったので、テスト期間がキツかったですね。限られた時間の中で勉強もしなきゃいけないし、稽古でセリフも覚えなきゃいけないし、演技も歌もダンスもやったことがなかったのでたくさん怒られるし……もう頭がパンパン。--その時期の支えって何だったんですか?
上西星来:支え……あんまり覚えてないですね。その頃の私は「支えなんていらないよ!」と思うぐらい本当に尖っていたので。これまでの人生では一番尖っていた時期でしたね。--尖っていないと立っていられない感覚だったんですかね?
上西星来:そうかもしれない。メンバーとも喋りたくないときはずっと一人でいたり、その頃は心の中でモデルを目指していたので、スタイルを気にして一人だけご飯を全然食べなかったり、人のマネは絶対にしたくないから自分独自のものを常に意識していたり、学業でも負けたくないから必死に勉強したり……--では、当時は周りのメンバーをライバル視していた?
上西星来:思いっきりライバル視していました。仲間だけど、まずはこの中で一番にならないと絶対にダメだと強く思っていて。--それだけ必死だった日々を経て迎えた【PLAY×LIVE『1×0』】本番初日。あの日のことは覚えていますか?
東京パフォーマンスドール(Tokyo Performance Doll)/PLAY×LIVE『1×0』EPISODE 1 Official Digest
--そんな安心を与えてくれた家族の話も掘り下げたいのですが、星来さんはどんな家庭で育ったんでしょうか?
上西星来:家族構成は、父、母、妹と私です。--お父さんはどんな人?
上西星来:父はクールです。無駄に喋らない。あと、父は学生時代からずっとサッカーをやっていて、今もサッカーのコーチをしているので、それぐらい長いスパンでひとつのことを“続けることの大切さ”を教えてもらったり、社会で生きていく厳しさも教えてもらっています。「やるならやり切れ」というタイプ。--では、少しでも弱音を吐いた日には怒られたり?
上西星来:あ、それはないです。--それは黙って聞いてくれるんですか?
上西星来:そもそも父に弱音を吐かないです。--では、誰に言うんですか?
上西星来:え?「挫けそう」みたいな話ですか?--うん。あ、もしかして誰にも言わない?
上西星来:言わないかも(笑)。--その性格こそ父譲りなんじゃないですか?
上西星来:かもしれないですね。父は寡黙に努力し続ける人なので。--ツラくてメンバーの前で泣き出しちゃうこともないんですか?
上西星来:絶対にない。--そういう姿を見せたくない?
上西星来:見せたくない訳じゃないんですけど、「なんで星来ちゃん泣いてるの?」って思わせたくない。--心配させたくない?
上西星来:はい。そう思わせちゃうぐらいなら「自分で消化するんだ」と思っちゃう。--家族の話に戻ります。続いて、お母さん。
上西星来:母は少し天然。しっかりしているんですけど、私のほうがしっかりしていると思います。母、冷蔵庫の中に賞味期限切れのものとか置いておくんですよ。家の鍵とかもすぐ無くすし、ちゃんとした格好をしなきゃいけない場所へ間違えてクロックス履いて来るし、よく「何やってんの?」と私がツッコんでます(笑)。でも実は私よりも闘志を燃やしているタイプでもあるんですよ。--何に対して?
上西星来:なんかいろんなものに対して(笑)。「TPD、もっと頑張ってほしい」とか言ってきますし、私個人に対しても「もっと頑張らな。アンタがこうしなきゃダメでしょ!」とか的確な意見を伝えてきますね。--続いて、妹さん。
上西星来:妹はアイドルが大好きです。いろんなアイドルのことを知っていて、ライブにもよく行っていますし。なので、インスタやツイッターに上げる画像は妹にチェックしてもらっています(笑)。「この写真はインスタ向きかツイッター向きか」とか教えてくれるんです。--そんなアイドルフリークの妹さんだと、TPDに対しての持論もあったりするんじゃないですか?
上西星来:そうですね。結構厳しいことを言ってきます(笑)。ただ、今回の『Summer Glitter』に関してはジャケット写真からして「良いんじゃない?」って。--なるほど。今まではちょっと物足りなかったんですかね?
上西星来:「なんで格好付けてんの?」と言ってました。「高校生には響かないよ」みたいな(笑)。--具体的ですね(笑)。
上西星来:すごく具体的なんですよ!「この曲は好きじゃない」とか「この曲のMVは好きじゃない」とかちゃんと言ってくれる。でもTPDのこと自体は大好きなんですよ。誰推しとかありますし。リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
憧れの存在「℃-ute鈴木愛理さんと出逢って上西星来は変わりました」
--誰推しなんですか?
上西星来:神宮沙紀です。あと、神宮沙紀と同じぐらいか二推しぐらいに高嶋菜七。そうやって推しがいるぐらいTPDのことは好きなんですけど、好きがゆえに厳しいことも言うんです。--家族の中にもプロデューサーがいるんですね。
上西星来:ちなみに、妹が今好きなグループは“ぐーちょきぱー”です。--あ、そうなんですね。
上西星来:“赤の流星”じゃなく“ぐーちょきぱー”です(笑)。※ぐーちょきぱー=櫻井紗季と飯田桜子と神宮沙紀の新ユニット。
※赤の流星=上西星来と脇あかりのユニット。
--あと、上西さんの親族にはもうひとりアイドルがいるんですよね。NMB48の上西恵さん。なんでも従姉妹だそうで。
上西星来:私がTPDに入る前にテレビでオーディション番組を観ていたら、たまたま恵ちゃんが映ったんですよ。それで「これ、どういうこと?」「今、オーディション受けてんねん」「え、恵ちゃん、アイドルになるの?」みたいな会話をしたんです。それから恵ちゃんはアイドルになるんですけど、私は以前から恵ちゃんに憧れていて、だから恵ちゃんがやっているアイドルにも興味を持つようになって、音楽チャンネルでよくアイドルのミュージックビデオを観るようになって。幼い頃からそうだったんですよ。恵ちゃんが焼肉でハラミを食べたら、私もハラミを食べるとか(笑)、タレもおんなじものを使うとか、とにかく全部に憧れて全部マネしていたんです。アイドルのMVを観て「私も撮ってもらいたいな」と思うようになったのは恵ちゃんの影響だと思います。--その従姉妹は、星来さんがTPDのメンバーになったことをどう思ってるんでしょう?
上西星来:恵ちゃんには「星来は芸能界に入ると思ってた」と言われました。あと、私がTPDに入ってから相談にも乗ってくれています。--そんな家族も親戚も応援してくれているTPD。そのメンバーたちは自分の中でどんな存在になっているんでしょう?
上西星来:心の支えでもあり、本当に大好きな存在です。--では、どんなグループになっていると思う?
上西星来:たくさんの経験をしてきて、パフォーマンスではどこにも負けたくないと思えるグループになってきていると思います。メンバーそれぞれの役割もハッキリしてきているので、ひとりひとりの個性も徐々に発揮できるようになってきているんじゃないかなと思います。でもまだまだ強みを作っていかないといけない。--上西星来さんから見て「好きだな、凄いな」と思うアイドルって誰だったりしますか?
℃-ute『ファイナルスコール』(℃-ute[Final Squall])(Promotion Edit)
--ファンから一瞬にして友達になったんですね(笑)。
上西星来:でも今でもすごく尊敬しています。彼女と出逢っていなかったら今の私はないし、彼女が「やっぱりアイドルって凄いな」と思わせてくれたんです。鈴木愛理さんと出逢って上西星来は変わりました。それぐらい影響受けてます。--そんな尊敬する先輩アイドルの影響も受けた上西さんから見て、現時点でのTPDの武器って何だと思いますか?
上西星来:総合のパフォーマンス。全部を詰め込んだパフォーマンスは武器かなと思います。あとは目に見えないけど、9人の結束力。--今「目に見えない」と仰いましたけど、そうした結束力や想いみたいなものがパフォーマンスにもちゃんと表出する。それが新生TPDの強みだと思うんですよね。テクニックとかクオリティとか格好良さとかそういうものを超えて、9人の想いが一体となって爆発する瞬間。そこに圧倒的にポジティブな力や光を感じて「なんか泣けてしまう」という感想が生まれる。中野サンプラザでのワンマンはまさにそういうライブでしたよね。
上西星来:ありがとうございます。自分の人生の中で「この光景が見れて良かった」と思いました。こんな私がデビュー前も含めて5年間、いろいろ積み重ねて活動してきて、そんな私にあの光景を見せてくれたファンの皆さんには感謝しなきゃいけないなって心から思いました。自分たちが厳しいレッスンとかについてきたからだけではなくて、そんな私たちにファンの皆さんがついてきてくれたから見れた光景だと思うので。そして、それを超える光景を見たいと強く思いました。--そんなTPDの未来を切り開いた中野サンプラザですが、デビューからそこに辿り着くまでの過程の中で「もう無理だ。辞めたい」と心が折れる瞬間はなかったんでしょうか?
上西星来:グループではないかな。いくつかツラい場面はありましたけど、TPDを辞めたいと思ったことは一度もないです。こんな大切なメンバーがいるのに裏切れない。--上西さんは『Ray』の専属モデルも務めていますし、舞台【ダブリンの鐘つきカビ人間】でヒロイン役を務めたり、三井住友銀行のCMにも出演されたりしていますが、そうしたソロでの活動にはどんなモードで臨んでいるんでしょう?
上西星来:グループの上西星来とは全く違う別の自分がいるような感覚ですね。「より自分でしっかりしなきゃ、ひとりで戦っていくぞ」という気持ちで臨んでいます。--では、そのソロ活動の中でいちばん大きな壁になった出来事は?
上西星来:やっぱり舞台【ダブリンの鐘つきカビ人間】です。演出家さんに「上西星来にヒロイン役は任せられない」といわれていると聞いたときは、悔しさと「代えられてしまう」という不安と自分の不甲斐なさに……涙が止まらなかったですね。もう心はズタズタでした。--その絶望からどうやって這い上がったんですか?
上西星来:とは言え、私、一晩経つとよく分からない自信が出てくるタイプで、「絶対に見返してやる」と(笑)。そこから「ちゃんと努力すれば何かを掴めるはず」と思って日々懸命にトライしました。本番初日に演出家さんから直接「最初はどうなるかと思ったけど、星来は化けた。正直ここまでやれると思わなかった」と言ってもらえて。そのときに「……よかったぁ」って。あと、脚本を書いて下さった方ともその舞台で共演させて頂いたんですけど、その方のことが怖くて仕方なかったんですよ。役に対しても何にも言ってくれなくて、「私、全然ダメだと思われているんだろうな」って。でも初日の打ち上げが終わった後「ここまで何にも言ってこなかったけど、今日は本当によかった」と言ってもらえて、そこでも「……よかったぁ」と思いました。共演者の方からも「最初は背筋も悪いし、首も前に出てるし、この子がヒロインなの?と疑問に思ってた。でもあなたよくやってみせたわね」と言って頂けて……--絶体絶命の状態から起死回生のホームラン。本当によく巻き返してみせましたね。
上西星来:本当に嬉しかったです。でも舞台は毎日続くので、そこから落ちたら台無しじゃないですか。だから「絶対に「今日のほうが良かった」と言わせたい」と思って毎日舞台に立っていましたね。自分の中ですごく大きい影響を受けた期間でした。--そこから前述したように様々な活動が出来ている現状には、どんなことを感じています?
上西星来:いろんな活動をさせて頂けていることには本当に感謝しているんですけど、でも現状には全然満足していなくて、ここで止まるということは有り得ない。もっともっと上を目指したいし、いろんなことにもっともっとチャレンジしていろんなことを頑張っていきたいなと思います。--そうした様々な活動をしていく中で、TPDはどんな場所になっているんですか?
上西星来:TPDが一番です。TPDがないなんて有り得ない。そういう場所です。ソロ仕事で怒られて落ち込むときがあっても、TPDのみんなと会う度に「自分が帰ってくる場所があるって素敵なことだな」と思います。--そのTPDのみんなの中で自分はどんな存在になっていると思う?
上西星来:しっかりしているときもあれば、ツッコみたくなるときもある存在でしょうか。メンバーの中ではいちばん年上なので「しっかりしなきゃ」と思うこともたくさんあるんですけど、オフとかトーク場面になると……自分で言うのもアレなんですけど、ちょっと抜けた感じになる(笑)。--長女にもなるし、末っ子にもなるイメージはあります。
上西星来:すごく良い表現ですね!--ありがとうございます(笑)!
上西星来:ちゃんと頼られるメンバーになりたいです。年上ということもありますし、面倒見るのも好きなので、みんなからちゃんと頼られる存在かつ気を遣われない存在になりたい。--そんな上西星来がTPDで叶えたい夢は?
上西星来:叶えたい夢は、やっぱり愛知県の日本ガイシホールやナゴヤドームとか、そういう地元の大きい会場でライブがしたいです。--では、最後に、TPDのファンの皆さんと、これからTPDのファンになる可能性のある皆さんへメッセージをお願いします。
上西星来:ファンの皆さんには、どんなことがあっても私たちを信じてついてきてほしいです。逆に「ついていかなきゃいけない」と思わせる存在になっていきたいなと思いますし、これからTPDのファンになって下さる方には「今からでも全然遅くないよ」とハッキリ伝えたいです。置いてけぼりにさせないライブをしていくので、ぜひ一度観に来てほしいです。そして、皆さんにとってホームと思えるようなライブを築き上げていき、どんどん大きいステージに立っていけたらなと思います。Interviewer:平賀哲雄
Photo:Jumpei Yamada
リリース情報
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
Summer Glitter
2017/09/13 RELEASE
ESCL-4913/4 ¥ 2,547(税込)
Disc01
- 01.Glitter
- 02.Are you with me??
- 03.FREEDOM
- 04.紅 ~beni~
- 05.クレイジーコースター
- 06.どんがらがっちゃん!大行進
- 07.Glitter (KARAOKE)
- 08.Are you with me?? (KARAOKE)
- 09.FREEDOM (KARAOKE)
- 10.紅 ~beni~ (KARAOKE)
- 11.クレイジーコースター (KARAOKE)
- 12.どんがらがっちゃん!大行進 (KARAOKE)
関連商品