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高見沢俊彦(Takamiy/THE ALFEE)『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』インタビュー
「続けてきた者のみが分かる感覚なんじゃないですかね」
高見沢俊彦(Takamiy/THE ALFEE)単独インタビュー再び!ソロ25周年記念ベストアルバム『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』についてはもちろん、THE ALFEEの通算ライブ本数日本バンド最多記録更新や、小説家デビュー、新たなライフワークになりつつある【INNOVATION CLASSICS】、還暦を迎えてから始まる表現者の生き様などTakamiy節全開で語ってくれた。
伝説の日本初単独オールナイトコンサートから30年「30年後に会いましょう」
--今年7月29日と30日の2日間、横浜アリーナで【31st Summer Best Hit Alfee2017夏フェスタ】を開催。この公演をもってTHE ALFEEは“通算本数2639本”という日本のバンドとしては最多となる記録を更新しました。
高見沢俊彦-「Night of Rouge」プロモーション映像
--その日の公演で「今日の日を遠い夏の忘れられない思い出としたい。30年後に会いましょう。アルフィーは永遠です」と高見沢さんは語りましたが、30年後はデビュー73年目になりますから、もうギネスどころじゃない記録になります。
高見沢俊彦:ギネスどころじゃないですよね(笑)。1987年に日本初となる単独オールナイトコンサートをやっているんですけど、今年がそこからちょうど30年後だったんです。それがあったから「30年後に会いましょう」という言い方をしたんですよ。「30年前に来た人?」と聞いたら結構いたんで「そっか、30年間も来てくれてるんだ!」と思って、だったら「30年後も来て」みたいな! そういう想いもちょっとありましたどね、桜井は「こっちがもつかどうか分からない」と言ってましたが(笑)。--(笑)。ちなみに、30年前に日本初となる単独オールナイトコンサートに挑戦することになった背景には、どんな経緯があったんですか?
高見沢俊彦:その前年の1986年に【TOKYO BAY AREA】(※後のお台場となる埋立地で開催された10万人コンサート)をやって、その年のクリスマスイヴにですね、実は横浜スタジアムの特設テントでオールナイトコンサートをやろうとしていたんですよ。でもオールナイトと言うと四六時中、一晩中ずっと音を出している訳じゃないですか。騒音問題で中止命令が出ちゃったんですよ。途中で。それで「朝までは無理だ」ということがあったもんですから、「来年やろう、どっかでオールナイトやりきろうぜ」という……若かったねぇ(笑)。--意地みたいなものもあったんですかね?
高見沢俊彦:そうなんですよね。だから「来年やろう」と言ってしまったんですよ。クリスマスイヴに朝までやりきれなかったので、その悔しい想いを翌年1987年の日本平で晴らしたというか、落とし前をつけたと言うんですかね。前年にオールナイトコンサートの最後に歌おうと思っていた曲をやったりして。「夜明けのLANDING BAHN」という曲なんですけど。そういった歴史もあり、どんどん繋がっていった結果が今のTHE ALFEEなんだろうね。--歴史と言えば、高見沢俊彦ソロの歴史も25周年を迎えました。
高見沢俊彦:そうですね。1991年から始めてそれぐらい経っちゃいましたね。--今から約25年前、高見沢さんがソロ活動を開始した理由は何だったんでしょう?
THE ALFEE - 「あなたに贈る愛の歌」プロモーション映像
--バンド活動がお休みの期間にやったりしますよね。
高見沢俊彦:そうでしょ? でも僕は両方やってますから、忙しいは忙しい(笑)。でも自分の場合はそれだけTHE ALFEEへの想いが強いからソロ活動もしている感覚ですね。--そんな高見沢さんのソロ25周年を飾るベストアルバム『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』がリリース。こうして改めてソロ曲を聴くと非常に自由度が高いですよね。例えば「騒音おばさん VS 高音おじさん」とか。
高見沢俊彦:凄いよね。これはクドカン(宮藤官九郎)の作詞ですけどね、この詞が先に僕のものとへ届いて、そこから「どういう曲にしようか?」というところで思いっきりヘヴィメタルになったんですけど、この曲に入ってるセリフパートは阿部サダヲくんですし、グループ魂も参加してますからめちゃくちゃですよ(笑)。でもソロは自由にというか、誰かとコラボするなら僕に興味を持ってくれている人とやりたいんですよね。2007年のアルバム『Kaleidoscope』(※つんく♂、みうらじゅん、綾小路翔、向井秀徳、浦沢直樹らが参加したコラボ色全開の作品)のときは「どんな詞が出てくるか楽しみだな」ということで他のアーティストに作詞を頼んだんですけど、そうすると僕に向かって書く訳ですから、みんながどのように僕を捉えているのかが分かるし、客観的に見ることが出来る。だから「宮藤官九郎の場合は、俺のことを“高音おじさん”だと思ってるんだな」と(笑)。で、リリー・フランキーさんの場合は“スーパースター”だった訳ですよ。そういうのって面白いよね。- 還暦は「終わり」だと人は言うけど、僕は「始まり」だと思っているから
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リリース情報
美旋律 ~Best Tune Takamiy~
- 2017/08/30
- 通常盤[TYCT-60106(CD)]
- 定価:3,240円(tax in.)
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
美旋律 ~Best Tune Takamiy~
2017/08/30 RELEASE
TYCT-69117/8 ¥ 4,180(税込)
Disc01
- 01.Fantasia ~蒼穹の彼方
- 02.騒音おばさん VS 高音おじさん
- 03.エデンの君
- 04.Thanks for Your Love ~PartⅡ
- 05.月姫
- 06.へびめたバケーション! ~筋トレ編
- 07.青空を信じているか?
- 08.VAMPIRE ~誘惑のBlood~
- 09.雷神の如く
- 10.禁断の果て
- 11.ULTRA STEEL
- 12.Super Star
- 13.誘惑の太陽
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