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BiSH『GiANT KiLLERS』特集インタビュー



BiSH『GiANT KiLLERS』特集インタビュー

みんながBiSHを楽しめて「BiSHが自分の人生だ」と思えるようになってきてる。

 楽器を持たないパンクバンドとして日本中で人気沸騰中のBiSH。様々なジャンルの老若男女から愛され、ひとつのポップアイコン/ロックアイコンになりつつある彼女たちが、新作『GiANT KiLLERS』の表題曲はもちろん、BiS「FiNAL DANCE」へのアンサーソングとも言えるナンバーなど各収録曲についてや、幕張メッセを目前に控え表現者としての向上心が増してる今を語ってくれた。また、リンリンには℃-ute解散公演の話も。

インタビュー参加メンバー:

セントチヒロ・チッチ(担当:見た目は真面目、中身は悪女 これでも彼氏は2人まで)
アイナ・ジ・エンド(担当:おくりびと)
モモコグミカンパニー(担当:あまのじゃく)
ハシヤスメ・アツコ(担当:メガネ)
リンリン(担当:無口)
アユニ・D(担当:僕の妹がこんなに可愛いわけがない)

松隈ケンタへの伝言「ご出産おめでとうございます。……うらやましい人生ですね」

BiSH『GiANT KiLLERS』特集インタビュー
▲左から時計回り:アイナ/モモコ/ハシヤスメ/アユニ・D/チッチ/リンリン

--今回のインタビューでは、松隈ケンタ(BiSHサウンドプロデューサー)の音楽的才能とメンバー6人の個性のぶつかり合いがBiSH史上最大の開花を感じさせるの完成を記念し、松隈さんとの対談を実現!……する予定だったのですが、おめでたいことに松隈さんのジュニアが誕生! 現在、お子さんとご実家にいらっしゃるそうなので、まず皆さんからお祝いのメッセージをお願いします。

アイナ:松隈さん、おめでとうございます! すごく切れ長の目のお子さんの写真がSNSに上がっていたので、将来的に松隈さんの女の子バージョンに育つんだろうなと思いました。絶対に博多美人になると思うので、楽しみにしています。

モモコ:松隈さんの結婚式に行かせてもらったんですけど、奥さんもキレイだったし、可愛い女の子に育つんだろうな。おめでとうございます!

ハシヤスメ:ご出産おめでとうございます。ニニ(松隈家の愛犬)と一緒に写っている写真を見て「すごいあったかいなぁ」と思いました。松隈さんには、これからさらに楽しい生活が待っていると思うのです。

チッチ:誰?

一同:(笑)

ハシヤスメ:初めてなんですよ、出産のお祝いメッセージ送るの! これからもいろいろあると思いますが……レコーディングとかで赤ちゃんの顔見たいです。ベロベロバーしたいです!

アユニ・D:おめでとうございます。赤ちゃん、会いたいです。絶対良い匂いするんで、会いたいです。これからもよろしくお願いします。

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▲チッチ

チッチ:ご出産おめでとうございます。松隈さんは私たちにいつも優しくしてくれていたので、ちょっと寂しいんですけど……

--妹が生まれてお姉ちゃんがかまってもらえなくなる寂しさ?

チッチ:そうそう。でも本当に楽しみにしていたんです。とある寒い日に一緒に歩いていたんですけど、そのときに「子供ができたんだよー」って報告してくれて、だから私もずっと楽しみにしていて、実際に生まれてこれから会えるのも楽しみなんですけど、私たちBiSHがもっと売れて、松隈さんのもとにもっとお金が入るようにして、みんなでハッピーになれたら良いなって。

--それによって松隈さんのお子さんの生活レベルも変わってくると(笑)。そう考えるとめちゃくちゃ影響力ありますね。

チッチ:影響あるんですよ(笑)。なので、私たちも頑張るので、松隈さんに似たファンキーな女の子に育ってほしいなと思います。

リンリン:……ご出産おめでとうございます。……うらやましい人生ですね。

一同:(笑)

--仕事も上手くいって……

リンリン:結婚して、子供も生まれて、自分にとっては人生のゴールみたいな感じなので、うらやましいです。

--松隈さんは、BiSHにとってどんな存在なんでしょう?

チッチ:松隈さんは……お父さんじゃないけど、見守ってくれている感じがする。松隈さんがいるからこそBiSHがあるし、楽曲に対する想いとかすごいから、私たちもそれに引っ張られて良いものが生まれるというか、松隈さんはひとりひとりの良いところを見つける天才なんです。

--実際にはどんなところを見出してもらってきたんでしょう?

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▲アイナ

アイナ:この前、TeddyLoidさんと新曲のレコーディングをしたんですけど、松隈さん以外の方とレコーディングをするのが初めてだったんです。やっぱり全然違くて、TeddyLoidさんのときはすべて自分に任せられる感じだったんですよ。「アイナ・ジ・エンドを出そう」って。だから松隈さんに言われてきたことをフルで思い出して、ドラムを聴くとか細かいことも含めて思い出して歌ったら、すごく良くて悔いのないものになったんです。なので、松隈さんに教えてもらったことを外でも活用していけるようになった気がするし、松隈イズムを持って立ち向かえばどこでも堂々と歌うことが出来るんだなって思いました。ライブ中も勝手に出てくるんですよ、松隈さんが教えてくれたことが。

--師匠の教えをどこでも体現できるようになったんですね。

アイナ:やっと気付けるようになってきたんです。昔は言われたことに対して、分かんないなりにとりあえずやってみる感じだったんですけど、今は例えば「あ、ドラムがここ4つ聴こえる! この4つに音をハメればギターと重なってめっちゃ良い曲になる!」ってライブ中に分かるようになって。「あ、これだ! 言ってたの!」って理解できるようになりました。

--モモコもそういうエピソードあります?

モモコ:レコーディングのときに「どこ歌いたい?」って聞かれることがよくあるんですけど、今回の「GiANT KiLLERS」も「ここをモモコに歌わせたら良い表現ができる」とか考えてセレクトしてくれてると思うんです。「歌詞が伝わりやすい声」って言われたこともあって、私の声はスッと通り抜けないらしいんですよね。「ん?」って感じになる(笑)。なので、そういうことも意識して歌うようになりました。

--リンリンもシャウトだったり象徴的なパートを振られることが多いですけど、松隈さんからどんなアドバイスを受けたりしますか?

リンリン:……「好きにやってくれ」って。

--そうなんですね(笑)。チッチは?

チッチ:私は精神面がコンディションに出やすいので、それを全部見抜かれて「声、出てないね。今、こう思ってるでしょ?」みたいな。それで「たしかにそう思ってたな」と思って立て直したり、自分が今聴いてる音楽とかも変わったら「変わったでしょ?」って言われたりするから凄いなと思うんですけど、その上で「チッチらしく歌って」と私の場合はよく言われます。何か要望があればもちろん「こう歌って」と言われるんですけど、今回のミニアルバム『GiANT KiLLERS』に関してはいろんな歌い方をしましたね。

--メンバーによって生かし方が違うんですかね?

チッチ:違うと思います。そこはいろいろ考えてきてくれてるし、でもその場で「こっちのほうが面白い」と思えばすぐ切り替えたりもしますね。

--アユニの場合はどうですか?

BiSH『GiANT KiLLERS』特集インタビュー
▲アユニ・D

アユニ・D:……私はまだ自分らしい歌い方みたいなものがないので、何も考えないで歌うと棒読みみたいな、無表情な歌い方になるので、松隈さんに「こういう風に意識して」「こういう風になりきって」と言われることが多いです。でもそれを意識して歌ったら出来るようになりました。

--あっちゃんは?

ハシヤスメ:今回のミニアルバム『GiANT KiLLERS』は、歌によって「こういうキャラで歌ってほしい」と指示されることが多くて。例えば「GiANT KiLLERS」は「エレベーターガールみたいな感じで歌って」と言われたり、その一方で「VOMiT SONG」は「巨乳のおねえさんみたいな感じで歌って」と言われたり、私は「○○になって」と言われることが今回は多かったですね。なので「VOMiT SONG」の「優しい嘘って知ってるもんねあたし」のくだりは巨乳のおねえさんとして歌ってるんです。自分の中のイメージとしては、待ち合わせをしてて、そこに男性がいて「会う気がないなら はっきり言ってよね」とちょっとぶりっ子した感じで言ってる。そんな巨乳のおねえさん。

--本当に6人それぞれプロデュースのされ方が異なるんですね。だからあれだけ6人それぞれの個性がバランスよく際立っている。

ハシヤスメ:そうだと思います。特に今回の作品は。

--今作『GiANT KiLLERS』は、どんな作品に仕上がったと感じていますか?

BiSH / GiANT KiLLERS[全曲試聴MOVIE]
BiSH / GiANT KiLLERS[全曲試聴MOVIE]

アイナ:今までのPVにもなってる曲とか「オーケストラ」「プロミスザスター」といったシングル曲は、サビになったらアイナとチッチで歌を回している感じが多かったんですけど、今回の「GiANT KiLLERS」は全員がサビを歌ってて、本当に6人でマイクリレーしている感じがして、それでBiSHの声色の表現が広がってるんですよね。初めて仕上がりを聴いたとき「新しいBiSH」という印象を受けました。だからこそ「振り付けも新しい感じにしよう」と思ったし、新しい何かを探すようになりましたね。

チッチ:今までの作品はテーマや裏テーマがあったんですよ。『KiLLER BiSH』だったら“生と死”とか。でも今回は特にテーマはなくて、それで5曲集めてみたらすごくいろんな表情が出てきたんですよ。特に表題曲「GiANT KiLLERS」は、今までのBiSHの楽曲イメージになかったから「これがリード曲なんだ? なんでだろう?」と思ったぐらいで(笑)。でもその意味もなんとなく分かってきて、お客さんも参加しやすい曲だから、これを幕張(※7月22日に幕張メッセ イベントホールにて開催される【BiSH NEVERMiND TOUR RELOADED THE FiNAL “REVOLUTiONS”】)でやったらめっちゃ楽しいだろうなと思ったし、そういうところまで松隈さんはきっと考えてるんですよね。で、今回はメンバーが作詞している曲がほとんどなんですけど、書いたメンバーの個性が際立った曲ばっかりなんです。最初は「オーケストラ」「プロミスザスター」を好きな人が「GiANT KiLLERS」を聴いたらどうなるんだろう?と思ったりもしたけど、でも「Nothing.」とか「VOMiT SONG」は好きだと思うし、逆に激しい曲が好きな人からしたら「GiANT KiLLERS」は待ち望んでいた曲だと思うし、そういう面でもバランスは良いんです。

--全方位型の作品であると。

チッチ:今回、初回生産限定盤には『iNTRODUCiNG BiSH』という過去曲のベスト盤が付属されるんですけど、ミニアルバム『GiANT KiLLERS』だけでも今のBiSHのベストというか、今のBiSHの良いところが全部出てるし、歌詞も含めて今のBiSHに合ってると思いました。

--表題曲「GiANT KiLLERS」は、松隈さんが「そろそろ爆裂系やらせてくれ!」と思っていたのかなという感じもして、満を持して打ち出してきたのかなって。

チッチ:思っていたんですかね(笑)。でも実際に松隈さんもレコーディングのときにすごくワクワクしてました。「ひとりひとり歌っていって「ウォーウォー!」叫ぶの、楽しそうやない?」みたいな。それが形になったのは、私もすごく嬉しいです。

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  1. 「横アリのBiSさん、すっごいな! 私たちにこんなことが出来るのか?」
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BiSH「GiANT KiLLERS」

GiANT KiLLERS

2017/06/28 RELEASE
AVZD-93683/4 ¥ 11,000(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.GiANT KiLLERS
  2. 02.Marionette
  3. 03.Nothing.
  4. 04.社会のルール
  5. 05.VOMiT SONG

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