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JAY'ED『Here I Stand』インタビュー
2008年にメジャーデビューし、「ずっと一緒」「Everybody」などのヒット曲や、JUJUとのコラボによる名曲「明日がくるなら」で名を馳せたR&Bシンガー JAY'EDが、オリジナルアルバムとしては約3年ぶりの新作『Here I Stand』を完成させた。
昨年よりLDH所属となり、旧友でもあるEXILE ATSUSHIとの共同プロデュースのもと、PKCZ(R)、今市隆二(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)、DOBERMAN INFINITY、Crystal Kay、AKLOら豪華客演陣を招いて作り上げた新たな傑作について語ってもらった。
どこかに“そうじゃない自分”も感じて苦しんでいた
▲YouTube「【JAY'ED】 Here I Stand -Music Video-」
--来年でメジャーデビュー10周年を迎えます。
JAY'ED:そもそもの活動としては10年以上にはなるんですが、そういっていただけた方が初々しい感じがしますよね(笑)。インディーズの頃はよりクラブを意識した曲を作っていましたし、メジャーデビューしてからはもっと幅広くやっていこうと模索していました。初めてクラブ以外の場所で歌うことができましたし、ブラックミュージックに興味が無い人たちにも、自分の歌を通じて繋がることができました。なので、良かったと思いますし、ものすごく勉強させてもらいましたね。人種やジャンルを問わずに繋がることができると知った期間でした。
--それは今だから言えることなのでしょうか。
JAY'ED:当時はずっとどこかに“そうじゃない自分”も感じていて、苦しむところは苦しんでいたと思います。インディーズの頃とは見られ方も違いましたし、昔から応援してくれていた人たち全員がメジャーでの僕に満足していたわけではないとも思います。ただ、僕は想像できるんですよね、もしメジャーに行っていなかったらどうなっていたのか。でも、当時、今の自分は想像できてなかったと思います。確かにやりながら僕自身ものすごく意識していたし、そのバランスは悩んでいたんですけど、今回3年ぶりにリリースする上で、世の中の音楽の聴き方も変わってきたとも思っています。 配信やインターネットの影響で、邦楽も洋楽も垣根なく聴く人が増えたと思いますし、アーティストも変わってきた。洋楽のテイストのサウンドも増えてきて、昔以上に免疫がついたところもあると思うから、そこまでバランスを考えすぎなくてもいいのかなって。
--そうした意識は今回のアルバム『Here I Stand』にも表れていて、5年前のJAY'EDさんだったら鳴らさなかった音、歌わなかった歌が収録されています。
JAY'ED:『Here I Stand』というタイトルだけあって、強い決意で挑みました。とにかくこれをきっかけ、のろしにして、またしっかり作っていこうと。1曲でも多く、たくさんの人に気に入っていただこうと作った作品です。共同プロデュース EXILE ATSUSHIとの出会い
--本作はEXILE ATSUSHIさんとの共同プロデュースになっていますが、JAY'EDさんは昨年よりLDHに所属しました。
JAY'ED:3年ほど前、フリーになってライブをやっていた時期も生活はできたんですけど、ゼロから作品を作って人を感動させるっていう、アーティストとしての勝負をしなくなっていたんです。やっぱり段々と“過去の曲で食べていく在り方はどうなんだろう……?”って、もう一度仕切り直してもっともっと曲を作って届けていきたい、という思いが強くなってきて。そんな矢先にATSUSHIくんから“良かったらうちに入らない?”って話を頂いて、……最初はお世辞だと思ってました(笑)。でも、翌日には長文のメールでもう一度誘って頂いて、ゼロからやり直したいっていう気持ちを伝えて、是非お願いしますとご返事しました。
--“EXILE ATSUSHI”というアーティストは、どのように見ていましたか?
JAY'ED:僕がインディーズでヒップホップやクラブミュージックをやっていた当時、クラブはポップスへの対抗心が強かったですから、EXILEはある種の標的にされるところもあって。僕はブラックミュージックがバックグラウンドにある人がもっと日本のシーンに出てきて欲しいっていう思いの方が強かったから、何のヘイトも無く応援していましたね。シーンの底上げになって周囲の理解度が高まることの方が大事というか。ATSUSHIくんと初めてお会いしたのも僕がまだクラブで歌っていたころで、バーカウンターでDOBERMAN INCのメンバーからATSUSHIくん、MAKIDAIさんとUSAさんを紹介されて、みんなでATSUSHIくんの家に遊びに行くことになったんですよ。そこで、ATSUSHIくんに呼ばれて違う部屋に行ったら、ATSUSHIくんはJodeciっていうR&BグループのDVDを流し始めて、音楽に対する思いをものすごく熱く語り始めてくれたんです。色んなアイディアを出しながら、“いつかこういうのをやりたいんだよね”って。
日本でトップを張るグループのフロントマンが自分と近いものを持っていた。僕はそれがすごく嬉しかったですし、日本のシーンでブラックミュージックをやりたいという意識がシンクロしたんです。その日から“いつか一緒にできたらいいよね”って、会うたびにお互い話していて(笑)。それがきっかけでLDHに所属させていただくことになりましたし、サウンドプロデュースという形で初めて一緒に仕事ができて本当に嬉しいです。
- また作品をリリースすることを自分のことのように喜んでくれる仲間たち
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リリース情報
Here I Stand
- 2017/06/21
- 通常盤[MUCD-1389(CD)]
- 定価:3,240円(tax in.)
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関連リンク
Interviewer&Photo:杉岡祐樹
Here I Stand
2017/06/21 RELEASE
MUCD-8105/6 ¥ 4,180(税込)
Disc01
- 01.The Paradise
- 02.Must Be MAGIC
- 03.Without You feat.Crystal Kay
- 04.ずっと一緒 feat.Duran (RED DIAMOND DOGS/Made in Asia)
- 05.Beautiful Days
- 06.blind
- 07.All I Did Is Grind feat.AKLO
- 08.P.B.E feat.今市隆二 (三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)
- 09.明日がくるなら ~JAY’ED Solo version~
- 10.MY WAY
- 11.Takers feat.DOBERMAN INFINITY
- 12.Everybody -PKCZ Remix-
- 13.Here I Stand
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