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ウーター・へメル来日記念インタビュー~高橋海 from LUCKY TAPESが選ぶおすすめの楽曲&コメントも公開~
シルキーな歌声で聴くものを虜にするオランダのSSW、ウーター・ヘメル。2017年4月にリリースした約3年ぶりのオリジナル・アルバム『AMAURY』を携え、6月に来日公演を行う彼に、インタビューを実施。新作アルバムの内容や、盟友であるベニー・シングスについて、そしてビルボードライブ公演の内容までたっぷりと語ってもらった。さらに、来日公演に向けてビデオ・メッセージも到着!
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今作にはピアノのサウンドを取り戻したかった!
――前作『ポンパドール』から約3年を経てオリジナル・アルバム『AMAURY』をリリースされましたが、その間どのように過ごしていましたか?
ウーター:この3年の間にインドネシア、韓国、オーストリア、日本、中国、それからオランダをツアーで回ったよ。あとは休暇でカナダ、ノルウェー、スイス、カリフォルニア、スウェーデン、スペインとカリブ海に行ったんだ。ベルギーにも引っ越しをしたけど、今はもうオランダに戻ってきた。こうやって並べてみると色んな所を回りすぎて少し目まいがするね!それから特別なプロジェクトのレコーディングもしたよ。お気に入りは日本のアニメの「ユーリ on Ice」。それにやっと、髪を切りにいけたんだ!ハハハ。前の髪型にうんざりしちゃっててね。
▲『Oh! スケトラ!!! ユーリ!!! on ICE /
オリジナル・スケートソングCOLECTION』
――たくさんの国に行かれたんですね。日本のアニメ「ユーリ on Ice」がお気に入りということですが、劇中歌にヴォーカルとして参加されていましたが、日本のアニメはお好きですか?
ウーター:僕はアニメのヴィジュアルが好きなんだ。すごくカッコいいと思うし、ストーリーもドラマチック。「ユーリ on Ice」から話が来たことは光栄に思うよ。素晴らしいシリーズだよね。
――アルバム『AMAURY』のお話に戻りますが、今作はママズ・ガンのアンディ・プラッツと共同プロデュースで制作されていますね。どのような経緯で共同プロデュースとなったのですか?
ウーター:「Keep Watch」と「Soul Sold」は僕が書き始めた曲で、2016年の1月に韓国で披露した曲がいくつかあるんだけどそれも自分で書いたよ。その後、このアルバムを完成させようと思って色々な人たちと一緒に書いたりしたんだけど、ママズ・ガンのアンディ・プラッツと出会ってから、この人とアルバムを完成させるって決めたんだ!それで、彼と一緒に作曲からレコーディングまでイギリスで一緒にすることになったんだよ。僕たちはとても良い曲をたくさん作ることができて、最終的には前に作っていた曲を外すことに決めたくらい。アンディとは凄く馬が合って、このアルバムをより良い形にしていくことができたよ。アンディと一緒に作ったお気に入りの曲は「When All the Bars Have Closed Again」。この曲は、作曲してからデモとしてレコーディングした曲で、数週間後にもう一度、録り直そうと思っていたんだけど、2人ともそのデモのサウンドの虜になってしまってね。だからこの曲はプロデュースされた曲ではないんだ。ピアノの音色と歌声だけ。イギリスの田舎の静かな夜に歌った曲なんだ。
Mamas Gun - Pots Of Gold OFFICIAL VIDEO
――本作でも盟友、ベニー・シングスがプロデュースした楽曲が収録されていますが、デビュー・アルバムから一緒に音楽を作り始めて10年。彼はどのような存在ですか?
ウーター:ベニー・シングスのおかげで僕はソロとしてのキャリアを積むことができたと言えるよ!僕が一度も曲を書いたことがなかったときに、彼は僕に自信を見出してくれた。ファースト・アルバムのサウンドを彼と一緒に形作ったんだ。彼は僕にとってプロダクション、ビート、サウンドを学ぶために凄く重要な人物なんだ。
――シンセ・サウンドを軸に制作された前作とは変わり、今作は全編バンド編成でレコーディングされており、よりジャズ感が強い原点回帰とも言える作品かと思いますが、何か変化はあったのですか?
ウーター:このアルバムの中の僕が書いた曲はもっとアコースティックなアプローチを求めたんだ。それに今作にはピアノのサウンドを取り戻したかった!でもほとんどの曲にシンセ・サウンドも残っているよ。
――「SHACKLED」はアカペラの楽曲ですが、このような楽曲を制作しようと思った理由は何ですか?
ウーター:アカペラの曲が大好きで、前からアカペラの曲を録ってみたかったんだ。この「SHACKLED」で念願の僕の歌声だけのアカペラ曲をリリースすることができたよ:) この曲は、自己喪失と不安の連鎖の気持ちを皮肉に嘆いている歌なんだ。。
――今作で自身が気に入っている楽曲はありますか?
ウーター:タイトル曲の「AMAURY」がお気に入り。これは長い間、理解に苦しんだ曲で、自分でもこの曲が何を意味するのかよくわからなかったんだ。この曲を聴くうちに、この曲が一体どんな曲なのかクリアになったんだ。これは自分にとっての自由を探す方法なんだってことがね。
LUCKY TAPES / レイディ・ブルース
――日本版のボーナス・トラックとして収録されている「So MUCH Better」でLUCKY TAPESとコラボレーションをしていますが、彼らのどのような音楽性に共鳴し、共作に至りましたか?
ウーター:彼らとのコラボレーションはとても楽しかったよ。直接会ったことはないから、インターネットを通してコミュニケーションを取ったんだ。彼らは凄くフレッシュなバンドで、僕はそこが好きなんだよね。
――日本内に限らず、今後コラボレーションしてみたいアーティストはいますか?
ウーター:アイアン・アンド・ワインがすごく好きでね。彼の歌詞は素晴らしいよ。今まで彼にコンタクトを取ったことはないんだけど、彼と一緒に曲を書いてみたいんだ。それから、僕が大好きなブラジルのシンガー、ホーザ・パッソスともコラボしてみたいね。
――ジャズとポップスをクロスオーバーさせた作品が主なスタイルとなっていますが、楽曲を制作するにあたって何か重視していることはありますか? また、ジャズを基盤とした音楽作りを行っているルーツを教えて下さい。
ウーター: 僕にとって、歌詞から伝えるメッセージはサウンドから伝わる感情と同じくらい大切なんだ。その曲自体が持つストーリーが、僕に歌い続けていきたいと思わせてくれる。10代の時にジャズを聴き始めたんだけど、すぐに夢中になったよ。
Hey Now (official video)
――何度かジャパン・ツアーを行っていますが、日本に来て楽しみにしていることはありますか?
ウーター:日本に行けること自体が楽しみなんだ。食べ物、雰囲気、それからフレンドリーな人たちと会えることをいつも楽しんでいるよ。
――今回のビルボードライブ公演はどのようなステージを予定していますか?
ウーター:今回の公演では、僕の昔の曲をスペシャル・バージョンで披露しようかなと思ってるんだ。きっとファンも喜んでくれると思う!そしてもちろん、新曲を大阪と東京で披露することができるから本当に楽しみだよ!
Wouter Hamel Video Message for Billboard Live Tour 2017
「So MUCH Better」でコラボレーションしたLUCKY TAPESが選ぶおすすめ楽曲&コメント公開!
高橋海 from LUCKY TAPESのおすすめ3曲
01. Breezy
Breezy - Official video
LUCKY TAPESのある曲のインスピレーションにもなっているこの曲。
02. Don't Ask
Don't Ask - new official video
疾走感の中にあるこの曲の核となるシンコペーションとコーラスワークが心地いい。
03. Shackled
今回の新譜から1曲。声だけで構成されるゴスペルのようなアレンジが圧巻。途中のギターソロも最高!
来日について 高橋海 from LUCKY TAPES
Instagramのストーリーで、リハの様子や海外公演の様子なんかをちらっと見ているので期待値は高め!バンドセットでの来日ということで今回観ないと絶対に損!
LUCKY TAPES
高橋海、田口恵人、高橋健介いよる3人組ロック・バンド。2015年にデビュー・アルバム『The SHOW』をリリース。ホーン・セクションやコーラス、パーカッションなどを加えた総勢10名のライブ・パフォーマンスも、各地のライブハウスやフェスで好評を博し、一躍注目バンドへと成長する。2016年7月に、toeの美濃隆章氏を共同プロデューサーに迎えた2ndアルバム『Cigarette & Alcohol』をリリース。ウーター・へメルの最新アルバム『AMAURY』のボーナス・トラック曲「So MUCH Better」でコラボレーションしている。
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