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まらしぃ『PiaNoFace』インタビュー
YouTubeやニコニコ動画など、動画投稿サイトでの活動で一躍注目を集めた、1990年生まれの新世代ピアニスト/作曲家のまらしぃが、4月26日、約1年半ぶりの新作オリジナル・アルバム『PiaNoFace』をリリースする。そして、その発売を記念して5月に東京・大阪のビルボードライブにて、そのリリース・ライブも開催。彼にとって初の海外録音も話題の新作を引っ提げて、果たしてどのような公演が行われるのか。様々なカルチャーの交差点で活躍するまらしぃのインタビューをお届けする。
「オリジナルが良かった」って言って貰えると、やっぱりすごく嬉しい
――新作アルバム発売、そして5月のリリース・ライブの決定、おめでとうございます。
まらしぃ:ありがとうございます。約1年半ぶりにアルバムを出させて頂くので、世に出たての子たちをライブで聴いて頂きつつ、皆でワイワイ出来たら良いなと思います。今のところ、他にリリース・イベントの予定も無いので、5月が(ライブでの)初お披露目の舞台になると思います。
――リリース・ライブは、全曲書き下ろしのオリジナル楽曲で構成された新作が中心になるそうですね。カバーとオリジナルを演奏するときで、心持ちは違いますか?
まらしぃ:オリジナルはやっぱり少し恥ずかしいですよね(笑)。でも、不安が大きい分、「オリジナルが良かった」って言って貰えると、やっぱりすごく嬉しいです。とは言え、「僕の作品を聴け!」みたいな気持ちは全く無いので、気軽に遊びに来て貰えればと思います。
――今回、ナッシュビルで初の海外録音にも挑戦されたそうですね。
まらしぃ:エンジニアさんからの提案ですね。その方が前にナッシュビルで、ミックス・ダウンの作業をされたときに、日本の音とあまりにも違うことに興奮したらしくて、「オススメはナッシュビルだ!」って言われるのを聞いているうちに、ナッシュビルに決まってました。
――なるほど(笑)。実際現地に行ってみて、どうでしたか?
まらしぃ:新しいビルや街が、ポコポコ出来てきてるんですけど、ちょっと道を外れたりすると、いわゆる昔ながらのアメリカの郊外というか。郊外と言っても、スケール感というか大きさや広さは、日本とは全然違うんですよ。ナッシュビルと言えば“音楽の街”と、すごく謳われてますけど、それよりは僕は、映画とかで見たような、高い建物があまりなくて遠くに山が見えて…っていうアメリカっぽい雰囲気が凄く印象的でした。
――なるほど。一方で高いビルとかもあるんですね。
まらしぃ:はい。新しく作ってるみたいです。僕も聞いた話なんですけど、ニューヨークとかロサンゼルスとかで音楽を作ってる方が、ナッシュビルの方に移って来ているらしくて、それに伴って引っ越しや移住してくる方が少しずつ増えているみたいです。ちょっとずつ開発しているみたいで、近代的なビルとかが工事中のとこも多かったですね。
――街自体がさらに発展してきている段階なんですね。そんな中、今回、録音で使用されたブラックバード・スタジオはどんな所でしたか?
まらしぃ:どうなんでしょう…。エンジニアの方が、昔ながらの、ヴィンテージの機材やマイクにえらく興奮していましたね。
まらしぃスタッフ:スタジオの補足をすると、マーク・バッセンバーグというエンジニアさんが、ビートルズが好きで「ブラックバード」という名前を付けたそうです。スタジオ自体もいっぱいあるんですけど、ヴィンテージ・マイクとか卓とかコンプとか、日本だとスタジオに1つしかなかったり、高価でなかなか売ってないようなものが、十何本もあって使い放題、みたいな感じでした。
――すごい環境ですね…
まらしぃ:僕は、その辺はめちゃくちゃ疎いので「オススメのやつで!」ってお願いしたら、(エンジニアが)凄く嬉しそうにセッティングしてました(笑)。
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