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倖田來未『W FACE~inside~』『W FACE~outside~』インタビュー



倖田來未『W FACE~inside~』『W FACE~outside~』インタビュー

「どっちの倖田來未が好きですか?」

 歌謡曲/J-POP=~inside~、洋楽=~outside~の二面性を打ち出した新アルバム『W FACE~inside~』『W FACE~outside~』、何があろうと攻めの姿勢を貫いてきた音楽とライブにより新たなるピークへ踏み出している現状、まさかの和田アキ子×八代亜紀×倖田來未のコラボレーション共演、2度目の47都道府県ツアー等、今回も熱くストレートに語ってもらった。倖田來未、2017年現在のモード。ぜひとも感じ取ってほしい。

新たなるピークへ「妥協をせず、何にも巻かれず、音楽活動を続けてきた結果」

--前回のインタビュー(http://bit.ly/2hsDH7Q)で「ロングツアーをとにかく完走するっていうのが一番のテーマ。1/47じゃなく1/1の感覚でひとつずつの公演をお届けしたい」と仰っていましたが、初の47都道府県ツアー(http://bit.ly/2n4xixX)はいかがでした?

倖田來未 / KODA KUMI LIVE TOUR 2016 ~Best Single Collection~」trailer1
倖田來未 / KODA KUMI LIVE TOUR 2016 ~Best Single Collection~」trailer1

倖田來未:年々踊るボリュームも増えてきているというか、どんどんアクティブになってきているんですけど、年齢を重ねてきているから普通に考えて体力は落ちるじゃないですか。そのギャップを埋めなきゃいけないから、リハーサルは大変だった印象があるんですけど、いざツアーが始まってファンの前に出て行くと、自然と100%以上の力が出ちゃうんですよね。なので、意外と楽勝でした(笑)。

--あれだけ踊り倒して「楽勝」って凄いですね(笑)。本番になると無敵になる。体力落ちているどころか、超人化してるじゃないですか。

倖田來未:ただ、今回のツアー【KODA KUMI LIVE TOUR 2016 ~Best Single Collection~】はベストシングルコレクションツアーということもあって、ここまで盛り上がると思ってなかったんです。昔から観てくれている人は「懐かしい!」「この曲もやってくれるんだ!」ってなるとは思っていたんですけど、会う人会う人に「今回のライブ、後味がめちゃくちゃ良かった」とか「今回のツアー、良いらしいじゃん! 今度行く」みたいなことを言われるとは想像していなくて。私の中では凄い演出が出来た訳でもなかったんです。

--十分凄い演出でしたけどね。

倖田來未:でも自分の中では「もっと出来たな」って。

--東京ドームでスーパーダイブしたり、空中にベンツ吊り上げてそこから登場したり、ジープで客席走り回ってきた倖田來未からしたら……ですよね?

倖田來未:そうそう! だから「ホールでも観覧車ぐらい入れられるでしょ?」みたいな感覚なんです(笑)。Zeppには入れたことがある訳だから。そういう自分からすると演出はちょっと抑え目だったなって。その分、歌とダンス、そして私自身がすごく目立ったライブではあったんですけど、それが大絶賛されたから「え、これでいいの?」と率直に思ったんですよね。でもみんな「後味がよかった」「また来たいと思えた」って言ってくれたから、そういうライブが出来たんだなと思って。

--バランスが絶妙だったんでしょうね。

倖田來未:そういう意味では想像以上の評価を頂けたので、今年はそれを上回るというかね、最低でも対等に持っていかなきゃいけないというプレッシャーから、毎日ライブのこと考えてます!

--そもそもなんで今年も47都道府県ツアーやるんですか? 日本2周目ですよ(笑)。

倖田來未:そうなんですよ!「2周目やります」と言われたとき「えぇ~!?」ってなりましたもん。私もひっくり返りました(笑)。でも去年47都道府県ツアーをやってみて、初めて行った場所の方とかが物凄く喜んでくれたんですよ。やっぱり自分から足を運んでそういう場所にも行くというのは、すごく価値があるなと思えたんです。「倖田來未、観てみたいな」と思ってくれていた人たちが実際に観に来てくれた。そういう人たちが今年もまた足を運んでくれるかもしれないし、将来的にアリーナツアーにも来てくれるかもしれない。なので、その感謝の気持ちを直接また伝えに行きたい思いとまたイチからね、初めましての人たちに倖田來未を知ってもらいに行く感覚もあって、今年も日本一周やらせて頂きたいなって思ったんです。

--たしかに、地元に来てくれないと観に行けない人はたくさんいますもんね。

倖田來未:私もなかなか京都から出ていかなかったですもん。大阪とかよく知らないぐらいだったから。「ドリカムのライブ行きたい!」と思ったときもチケット獲れなくて京都から出られず……だからライブを観れるようになったのはデビューしてからなんですよ。それぐらい一歩踏み出すのって難しかったりするから、こういう機会に「地元に来てくれるんだったら観たい」って思ってくれたらなって。

--僕も何公演か伺わせて頂いて、DVD化された凱旋公演も観させて頂きましたけど、今回のツアーはMCも印象的で。倖田來未は15年前から同じことを言ってるなって。

倖田來未『W FACE~inside~』『W FACE~outside~』インタビュー

倖田來未:ちょっと待って(笑)。それっていいの!?

--いや、悪い意味じゃなくて!

倖田來未:今、バカにした(笑)?

--バカにする訳ないでしょ(笑)! いつでも倖田來未は愛や夢や人生について語り、歌ってきた。何を発信しても揚げ足を取られるような時代に、純粋なメッセージが鼻で笑われてしまうような時代に、それでも人間臭く涙ぐみながら愛や夢について語る。こんなポップスター、なかなかいないよなって改めて思わせてくれたツアーでした。

倖田來未:……嬉しい。それっていつもライブの最後に歌っている「walk」の響き方にも通ずるところがあると思うんですけど、倖田來未にもピークがあって、そのピークから一度落ちて、またそこから少しずつ戻って来ていると自分では思ってるんです。そういう時期を経て、今また歩きだしているときだから愛や夢について泣きながら語っちゃうところもあると思うんですよね。特に去年の47都道府県ツアーは、戻って来てくれたファンがいたりね、チケット即完の公演も多かったりして、そういう状況を見たり聞いたりすると嬉しくって。そんな今だからこその言葉でもあり、その言葉の重みや深みでもあったのかなって。

--今「ピークから一度落ちて」と表現されていましたが、自分の中ではどの時期がそれに当たるんですか?

倖田來未 / 「愛のうた」(from New Album「WINTER of LOVE」)
倖田來未 / 「愛のうた」(from New Album「WINTER of LOVE」)

倖田來未:私の中では「愛のうた」がピークで、その後は落ちていってる感覚でしたね。悔しかったです。

--その感覚の中でどうやってモチベーションを保ち続けてきたんですか?

倖田來未:結婚して子供が生まれて休んでいた時期もあったりしたので、そうなるとどうしても「以前より集客が落ちてる」みたいなことにもなったりして。それはツラいですよ。……でも変わらず、ブレず。倖田來未の良さは“音楽と素直に生きている”ところだと思っているので、そこだけは譲らない。妥協をせず、何にも巻かれず、音楽活動を続けてきた結果が今なのかなって、47都道府県ツアーをやってもお客さんがしっかり入ってくれる現状に繋がってるのかなって思いますね。喋り方とかはね、昨日も「おしとやかに話す」と言いながらぶわぁぁ!って咬ましてきちゃったんですけど(笑)。

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インタビュー写真

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Koda Kumi「W FACE~inside~」

W FACE~inside~

2017/03/08 RELEASE
RZCD-86309 ¥ 3,850(税込)

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Disc01
  1. 01.BRIDGET SONG
  2. 02.Bring It On
  3. 03.喜びのかけら
  4. 04.Stand by you
  5. 05.好きでして
  6. 06.君想い
  7. 07.On my way
  8. 08.What’s Up
  9. 09.Promise you
  10. 10.My fun

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