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THE YEAR of AOR ~2016年のAORを総括。SONY AOR CITY1000・WARNER AOR BEST SELECTION 1300 人気TOP 10も発表

“THE YEAR of AOR

 元祖AORといわれるボズ・スキャッグス『シルク・ディグリーズ』の発売から40周年となった2016年。 ビルボードライブでは数々のAORアーティストが来日し老若男女問わず多くのオーディエンスを魅了した。さらにソニー・ミュージックからはAOR CITY 1000、ワーナー・ミュージックからはAOR BEST SELECTION 1300と、世界初CD化の作品を含むAORの名盤が一挙に再発され活況を呈したAORシーン。 そんな2016年を振り返るべく、2016年に行われたAORアーティストの公演の模様を一挙に公開。さらに、AORの伝道師として今年も大車輪の活躍をした金澤寿和氏と中田利樹氏からの総括コメント、AOR CITY 1000、AOR BEST SELECTION 1300、それぞれのコレクションの人気トップ10も発表する。


SONY “AOR CITY 1000” 人気タイトルTOP10

CD

『シルク・ディグリーズ』
ボス・スキャッグス

(SICP-4840)
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AORがここから始まったといわれる金字塔。60 年代から音楽活動を始め、評価を高めていたボズ・スキャッグスの名を一躍世界的なものにした通算7作目。全米アルバム・チャートで2 位を記録。ジェフ・ポーカロ(ds)やデヴィッド・ペイチ(p)など、後にTOTOとしてデビューする腕利きミュージシャンが奏でるスムーズで洗練されたサウンドとボズのシブいソウルフルな歌声で、アダルト・コンテンポラリーというジャンルを一気に世に広めた。グラミー賞を受賞した「ロウダウン」(全米3位)、ボズの代名詞的なバラード「ウィアー・オール・アローン」を収録。このアルバムからTOTO、レス・デューデックという新しいミュージシャンを誕生させた。


CD

『ロマンティック』
エアプレイ

(SICP-4843)
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今やグラミー賞常連プロデューサーとして名高い若き日のデヴィッド・フォスターと、スティーリー・ダンとの名演などで知られる人気ギタリスト、ジェイ・グレイドンが組んだスーパー・ユニット唯一のアルバム。レコーディングには、スティーヴ・ルカサー(g)やジェフ・ポーカロ(ds)などTOTOの面々を筆頭に西海岸の一流ミュージシャンが勢揃いし、ヴォーカルには後にボストンに参加するトミー・ファンダーバークをフィーチャーしている。本国以上に日本で絶大な支持を得て、AORのマスターピースとして人気を獲得している。ジェイ・グレイドン自らによる2010年リマスタリング音源を使用。


CD

『バリー』
バリー・マニロウ

(SICP-4884)
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1943年生まれ、NY・ブルックリン出身。ピアニスト/作家/アレンジャーとして下積みを経て1973年にデビュー。「悲しみのマンディ」「歌の贈りもの」「涙色の微笑」「コパカバーナ」など多くのヒットを放ち、これまでに8千万枚以上のセールスを記録している。1980年にリリースされた本作からは、ジェラード・ケニーと共作した「メイド・イット・スルー・ザ・レイン」が全米トップテン入り(アダルト・コンテンポラリーでは4位)。アルバムは全米15位を記録。この時期、英国や日本など米国外でもマニロウの人気に火がつき、大規模なコンサートが成功を収めていた。


CD

『アイ・ゴー・クレイジー』
ポール・デイヴィス

(SICP-4880)
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1948年、ミシシッピ州生まれ。60年代後半にカントリーの世界でソングライターとして注目を集め、その後1970年にソロ・デビュー。本作は5作目にあたる彼の代表作で、オープニングの「アイ・ゴー・クレイジー」は全米チャート最高7位まで上昇し、40週連続してチャートインするロングセラーになった。後にこの曲は映画『なんとなく、クリスタル』(原作は田中康夫)のテーマで使用され話題を呼んだ。他にもビーチ・ボーイズのカバー曲「ダーリン」など、ウェストコースト的なレイドバックした雰囲気が充満したアルバムになっている。デイヴィスは2008年、60歳で亡くなっている。【日本初CD化】


CD

『ラヴ・オール・ユア・ブルース・アウェイ』
ルー・ロウルズ

(SICP-4862)
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1933年、シカゴ生まれ(2006年没)。幼い頃から教会で歌い、高校時代あのサム・クックと同級生だったというのは有名な話。後年、レコーディングにも参加し、素晴らしい掛け合いを聴かせてくれた。1962年にデビューし、ヴェルヴェットのようなスムースな歌声とジャズ~ソウルの要素をミックスしたスタイルで「別れたくないのに」(全米2位)など多くのヒットを残した。本作はレコードのA面にAOR楽曲、B面にジャズ・スタンダードを配した異色作。プロデューサーにジェイ・グレイドンを迎え、デヴィッド・フォスターやペイジズ(Mr.ミスター)の2人、キーンの2人、ロビー・ネヴィルらが参加している。【世界初CD化】


CD

『ウーマン・ニーズ・ラヴ』
レイ・パーカーJr.&レイディオ

(SICP-4856)
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1954年、デトロイト生まれ。スティーヴィー・ワンダーのバックバンドに抜擢されたことをきっかけに音楽業界でその名が知れわたる。1978年に自身のグループ、レイディオを率いてデビューを果たし、いきなり「ジャック&ジル」がトップテン入りするヒットを記録。本作は4作目で、人気を決定づけたベストセラー。R&Bチャートで1位(全米4位)を獲得した「ウーマン・ニーズ・ラヴ」のライトでオシャレなサウンドは“ブラコンの聖典”として当時のOLや女性大生~AORマニアまでをトリコにした傑作。他にも「ザット・オールド・ソング」など、この時期のレイ・パーカー・サウンドの集大成ともいえるアルバムだ。


CD

『チェンジング・タイド』
ナイジェル・オルソン

(SICP-4847)
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英国出身、1949年生まれのドラマー/シンガー。エルトン・ジョンのバンドのドラマーとしての活動が有名(現在もバンドに在籍)。1975年ソロ・デビュー後、活動の拠点をアメリカに移し、1979年には「涙のダンシング・シューズ」が全米18位のスマッシュ・ヒットを記録した。本作は4枚目のアルバムで、ヴォーカルやドラムなどほぼすべてのレコーディングを自分で行ったポップな作品。「愛はどこへ(Should We Carry On)」は、エアプレイのアルバムにも収録されているデヴィッド・フォスター&ジェイ・グレイドンによる甘いバラード。他にも、トニー・シュートがソングライターとして参加している。【世界初CD化】


CD

『ウェルカム・トゥ・ザ・リアル・ワールド』
Mr.ミスター

(SICP-4913)
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ロサンゼルスをベースに活動していた敏腕スタジオ・ミュージシャンたちによるバンド「ペイジズ」のリチャード・ペイジ(vo/b)とスティーヴ・ジョージ(key/sax)を中心に結成された4人組。デビュー作では満足する結果を残すことができなかったが、このセカンド・アルバムからは「ブロークン・ウィングス」と「キリエ」の2曲が連続して全米ナンバーワンとなる大ヒットを記録。アルバム自体も全米1位を獲得している。緻密に作りこまれたサウンドとドラマティックなメロディーの妙は、AORファンの間でも高く評価されている。バンドは1987年に3作目をリリースして活動を停止した。


CD

『ハード・キャンディ』
ネッド・ドヒニー

(SICP-4867)
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1948年、ロサンゼルス出身。ジャクソン・ブラウンらと共にアサイラム・レコード契約第1号アーティストとして1973年にデビュー。本作はコロムビア移籍第一弾となるアルバムで、元祖AORと呼ばれる名盤。プロデューサーにソウルの名門スタックスで数々のレコーディングに参加してきたギタリスト、スティーヴ・クロッパーを起用。ドヒニーのソウル趣味を巧みに料理し、小粋で洒落た作品に仕上げている。コーラスでイーグルスのグレン・フライとドン・ヘンリー、リンダ・ロンシュタット、J.D.サウザーらが参加している他、若き日のデヴィッド・フォスター(p)の名前も。「恋は幻(Get It Up for Love)」はカバー・バージョン多数。


CD

『KIMIKO』
笠井紀美子

(SICP-4926)
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1945年、京都生まれ。60年代から本格的に活動を始め、70年代は海外アーティストと次々にアルバムを制作。その後L.A.に拠点を移し、ハービー・ハンコック(p)との共演盤『バタフライ』(1979年)など、ジャズ/フュージョン/R&Bなど幅広いジャンルで作品を残している。本作は80年代に入って最初のアルバムで、プロデューサーにミニー・リパートン作品で知られるリチャード・ルドルフを招き、ジェイ・グレイドン、リチャード・ペイジ、マーク・ジョーダンというAORキーマンを配したアーバン・コンテンポラリーな作品。「アイム・ソー・マッチ・イン・ラヴ」はスティーヴィー・ワンダー曲。

AOR CITY 1000オフィシャルHP : www.sonymusic.co.jp/aorcity1000/

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