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Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー



Maison book girl  『river (cloudy irony)』 インタビュー

 「目標は“闇堕ちしたPerfume”」と掲げていたら本家Perfumeの古巣である徳間ジャパンからメジャーデビューできちゃった件から、4人から見た各メンバーのキャラクター像、和田輪へのイジメ(?)問題、矢川葵の中に棲む魔物、コショージメグミが天才ともバカとも言われてきた真相、井上唯が受けた想定外の衝撃、生半可なアイドルが多い昨今におけるブクガの説得力、エヴァいメジャーデビューシングル、コショージにってのBiSとブクガ、そして発売日が被っている欅坂46へのライバル心(?)等、話題満載で語ってもらいました。ブクガ、相当面白いです。

「え!? マジで闇堕ちしたPerfumeじゃん!」って思って(笑)。

--今春のインタビュー(http://bit.ly/2fDDI65)で「目標は“闇堕ちしたPerfume”」と語っていましたが、その後、まさかのPerfumeの古巣である徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビュー決定。どんな気分でした?

Maison book girl / cloudy irony / MV
Maison book girl / cloudy irony / MV

矢川葵:お母さんにすぐ言いました。「Perfumeさんがメジャーデビューしたところだよ!」って。お母さんもそれで「えー!?」ってなってて(笑)。あと、1年前のワンマンライブが終わったあたりで「2年目はまたもうひとつ上へ行けるようになりたい」って思っていたので、それが具体的に何なのかまでは考えてなかったんですけど、こうして2年目で「メジャーデビューします!」ってなったときは「ちょっと大きめな階段上っちゃったな」って(笑)。三段飛ばしぐらいしたような気持ちになりました。でもすごくうれしいです。

コショージメグミ:私は「絶対メジャーデビューする」って思ってたんで、メジャーデビューも普通にアルバムが1枚出来たぐらいの気持ちかもしれないです。葵みたいに「三段飛ばしで嬉しい」とかじゃなく「ここからだな」って。ようやく最初の地点に来れたぐらいの気持ちです。

井上唯:私、Perfumeさんがメジャーデビューしたところって知らなかったんですけど、ファンの人から「Perfumeといっしょだよ!」って言われて「え!? マジで闇堕ちしたPerfumeじゃん!」って思って(笑)。

和田輪:Perfumeさんは、音楽を自発的に聴き始めた時期から聴いてて。小学生ぐらいのときに過去の曲を掘って聴いてたんですけど、そのあとにアーバンギャルドさんとかCAPSULEさんとかテクノポップを聴くようになっていたので、Perfumeさんは自分にとってルーツ的なところもあって。なので、同じところからメジャーデビューできたのはうれしい。

--そもそもなんで“闇堕ちしたPerfume”を目標に掲げていたんですか?

和田輪:あの頃は、自分たちがどういった完成形に向かっていけばいいのか分からない時期だったんですよ。それで例えば「セカオワとかどう?」とか言ってたよね(笑)?

Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー
▲左から:矢川葵/井上唯/コショージメグミ/和田輪

コショージメグミ:「セカオワかな?」みたいな。

井上唯:分かりやすいお手本がなかったんですよ。

和田輪:私たちが目指すべきところがどこなのか分からなくて。

井上唯:でも「Perfume」って名前が出たときに、私的にしっくり来て。

--私達は結構Perfumeっぽいんじゃないかと。

一同:(笑)

--笑っちゃいましたね(笑)。そう思ったからしっくり来たんじゃないの?

井上唯:今世に出ている方々の中から探すとしたら「強いて言うならPerfume」って感じでしたね。ボイトレの先生とかに「世界観はセカオワとかじゃない?」って言われてたんですけど、最終的にPerfumeに辿り着きました。

Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー
▲左から:コショージメグミ/和田輪

和田輪:ブクガのライブにはPerfumeが好きな人も結構来るので。

コショージメグミ:カナダに結構いました、Perfumeファン。

井上唯:いた!

矢川葵:PerfumeのTシャツを着た人が結構来てくれました。

--徳間ジャパンからのメジャーデビューもそうですし、カナダ遠征もそうですし、ここに来てデカい動きが増えてますよね。カナダはなんで行くことになったんですか?

コショージメグミ:バンドが好きなカナダ人の方がいて、その方はアイドルにあんまり良い印象を持ってなかったんですよ。でも「ブクガを観てハマっちゃった」って言ってくれて、それで呼んでくれました。

和田輪:毎年日本のバンドを呼んでカナダでツアーをやってる人なんですけど。

コショージメグミ:それで10日間ぐらいいました。

矢川葵:カナダ旅行と言っても過言ではないぐらい楽しめました。ライブは4回ぐらいしかなかったんですけど、ずっと「楽しいね」って言ってました(笑)。

Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー
▲左から:矢川葵/井上唯

コショージメグミ:「帰りたくなーい」って。

井上唯:それぐらい良いところなんですよ、カナダ。行く前は「海外なんて行ったら死ぬ」と思ってたんですけど、いざ行ってみたら全然楽しかった!

--ブクガのライブはカナダでも評判は良かったんですか?

和田輪:想像していたよりはずっと良かったと思います。

コショージメグミ:カナダの新聞というか、フリーペーパー? にもブクガが載ったんですよ。あれ、なんだったんだろう? すごく大きく載せてくれて。いろんなアーティストと出演したイベントの記事のはずなんですけど、ブクガだけどーん!って。おそらくブクガを呼んでくれた方のプッシュがあったんだと。テレビ取材も来たんですよ。だからカナダのテレビにブクガが流れたんです。でもウチら英語喋れないから、インタビューなしでリハの映像だけだったんですけど(笑)。

--メジャーデビューまでの2年間、ブクガはどんな道程を辿ってきたなと思いますか?

Maison book girl / bath room / MV
Maison book girl / bath room / MV

コショージメグミ:コショージ的には、最初からずっと同じことをやってきた感じ。それが今「ブクガ独自の世界観」って言われるようになった。2年経ってみんなが「ブクガってこういう感じ」と認識し始めた。あと、これは結成当初に思ったんですけど、「コショージが好きなことをしていいんだなぁ」って。「こういう曲を歌いたい」って言ったらそういう曲が出来るし。そこから何も変わりなくここまで来た感じがします。

井上唯:私は、最初は何を目指しているのか全然分からなくて、歌もダンスも未経験だったし、何をどう頑張っていいか……頑張り方も分かんないし、本当に手探りな感じだったんですけど、いろんな方と出会って、ワンマン含めライブも重ねて、時間をかけてやっと私自身がブクガのことを分かったと思っていて、ようやくブクガを作っていける一員になった感じがします。だから最初の頃って写真見ても愛想悪いし「尖ってんなー」って感じなんですよ。それに比べたら丸くなったと思います(笑)。

コショージメグミ:ブクガの始動が決まった頃、私が出演していた舞台を観に来てくれたんですよ。でも挨拶しないんですよ。「しろよ!」と思いました(笑)。

井上唯:全然覚えてない。

コショージメグミ:多分緊張してたんだよね。恥ずかしがり屋さんなんですよ、唯がいちばん。でもそこからは変わったと思う。

--途中加入の和田さんはいかがでしょう?

Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー
▲和田輪

和田輪:入った当時は、曲とかはすごく良いけど、このフィールドで、これをやっていくって、これからどうしたらいいのか分からなくて、すごく手探りでした。でも歌とかダンスとかパフォーマンスが、ブクガのことを何も知らない人がパッと見ても「形になってる」と思えるぐらいにやっとなれて、サクライさん(サクライケンタ/Maison book girlプロデューサー)とかコショージのやりたかったことをメンバーも理解して、やっと伝えられる段階になった。そしたらメンバーにやりたいことも出てきたし、やっと腑に落ちた感じがあったんですよね。だから「これからいっぱいやることあるぞ」って感じです。

--和田さんがブクガの新メンバーとして初めて登場したライブ(http://bit.ly/2fmeV8d)を観てるんですけど、結構異様な状況での「はじめまして」だったじゃないですか。

和田輪:(笑)

--みんなで泣きながら脱退するメンバーの衣装を切ってるし、脱退する子も寂しくなって「辞めたくない!」って泣きながら叫んでるし、そこに新メンバーとして「はじめまして、和田輪です」って出て行くのって……

井上唯:カオス!

--この状況の中で受け入れてくれるのか不安にはなりますよね(笑)。

和田輪:ファンの人たちもそうだったんですけど、ここ3人がしきりに「これから大丈夫かな? どうする? どうする?」って言ってるんですよ。「ごめんね、私で!」ってずっと思ってました(笑)。

Maison book girl『river(cloudy irony)』インタビュー
▲左から:矢川葵/井上唯/コショージメグミ/和田輪

--そこからどうやって馴染んでいったの?

一同:…………

--まだ馴染んでないの?

一同:(爆笑)

--さすがに馴染んだでしょ?

コショージメグミ:さすがにね(笑)。

和田輪:人見知りだから時間はかかりました。

井上唯:でもオーディションのときに初めて観たときから「歌うめぇ!」とは思ってました。あの中から新メンバーを選ぶなら、私だったら「和田しかいないな」って。キャラクター性も立ってたし。

矢川葵:私も人見知りなんで、これは和田ちゃんじゃなくてもそうだったんですけど、しばらくは「本当に信用して良い人なんだろうか?」っていう壁はあって。コショと唯ちゃんは最初からイジり倒してたんですけど、私は様子を見てましたね。でもだんだんと、面白いし、歌も上手いし、全然良い人だったので「信用してもいい!」ってなりました。

和田輪:コショージと唯ちゃんは「受け入れてくれてる」ということだったとは思うんですけど、入った直後にイジり倒してきてて、当時はすごく怖かったんです。ゴミ呼ばわりされてたんですよ! いじめっ子気質なんです、コショージは。

コショージメグミ:違うよ!「もし自分の体がゴミだったらどうする?」っていう話をしてたんだよ。

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  1. コショージは左脳を使ってないんですよ。右脳ばっかりで生きてきたらしく
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Maison book girl「river (cloudy irony)」

river (cloudy irony)

2016/11/30 RELEASE
TKCA-74435 ¥ 1,834(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.cloudy irony
  2. 02.karma
  3. 03.14days
  4. 04.cloudy irony (instrumental)
  5. 05.karma (instrumental)
  6. 06.14days (instrumental)

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