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妄想キャリブレーション『アンバランスアンブレラ』インタビュー



妄想キャリブレーション 『アンバランスアンブレラ』 インタビュー

でんぱ組.incを輩出した秋葉原ディアステージから誕生した6人組アイドルユニット 妄キャリこと妄想キャリブレーションがニューシングル『アンバランスアンブレラ』を9月28日にリリースする。
自らを“秋葉原の体育会系”とし、ライブでは一番の運動量だと自負する彼女たちが、前作に引き続きDJ'TEKINA//SOMETHINGをサウンドプロデュースに迎え、“MOSO EDM”と銘打ちアイドルならではのかわいらしい世界観とエネルギッシュなビートが弾ける独自のサウンドを展開するこの新作について訊いた。

“秋葉原の体育会系”はライブパフォーマンスの運動量が一番

▲YouTube「妄想キャリブレーション 『ちちんぷいぷい♪』Short Ver.」
▲YouTube「妄想キャリブレーション 『ちちんぷいぷい♪』Short Ver.」

--妄想キャリブレーションのコンセプトには、“みんなで夢に向かって妄想する、恋しちゃいそうなアイドル”というものがありますが、一番の魅力をご自身で評するなら?

胡桃沢まひる:やっぱりライブ!その一言に尽きると思います。自称なんですけど“秋葉原の体育会系”と言っていて、ライブパフォーマンスの運動量が一番と言っていいほどすごいんですよ。フォーメーションなども完全に決まっていますし、ひとりが間違えたら全員が狂っちゃうくらいシビアな移動もあったりして。私たちは全員ダンスや歌の経験がほぼほぼ無かったので、妄キャリのダンスだけを特訓して作り上げたものなんです。妄キャリのダンスだけは誰にも負けないし、その練習量は異常なほどだと思っています。

桜野羽咲:その泥臭さがライブににじみ出ちゃっていて(笑)、かっこつけたいんですけど、すごいアーティストさんのようにいかないというか。泥臭い部分も私たちらしさ、強みだと思います。

--妄キャリのライブはお客さんも含めてすごい熱気ですよね。

星野にぁ:自分たちが一番だと思いこんでやっているので、そういう気持ちが出てるのかもしれないですね。

胡桃沢まひる:ファンの方との一体感は私たちも実感しています。それはメンバーが一番にライブを楽しんでいるからこそ、一緒に楽しんでもらえるというか。今回の新曲もノリやすいダンス、真似しやすいフリがあるので、自己完結型のステージというよりも、同じダンスフロアで踊っているような一体感を味わえるステージになっているのは強みですね!

--確かにミュージックビデオなどを見ていると、腹筋が割れているメンバーもいますよね。

妄想キャリブレーション『アンバランスアンブレラ』インタビュー
▲左から:桜野羽咲/水城夢子/双葉苗
星野にぁ/雨宮伊織/胡桃沢まひる

桜野羽咲:こういう取材が無い日はレッスンがあって、筋トレや体幹トレーニングを毎日のようにやっているので、自然と付いちゃうんですよ。

星野にぁ:まひるなんて自ら進んでプロテイン飲んでるくらいですから(笑)。

胡桃沢まひる:秋葉原の体育会系っていう自負はあって、運動会などもやってるんですよ。それくらいアスリート並の体力が私たちのライブには必要なので、身体を鍛えておくことに無駄はないんです。

--アスリート系アイドル?

星野にぁ:そこまでいうとハードルが上がっちゃうので、“秋葉原の体育会系”なんです(笑)。できなそうだけどできる、みたいな。

水城夢子と雨宮伊織はムードメイカー、そして破壊神

--結成が2013年、水城さんと雨宮さんが加入してからでも2年ほど経っていますが、この6人の結束は高まりました?

水城夢子:めちゃめちゃ深まりましたね。さらけ出せない場所は無いというか。お風呂も一緒に入りますし、365日ほとんど毎日メンバーの誰かと会いますから、ちょっと落ち込んでいる時とか本当は顔を見たくない時とかも、ずっとずっと一緒にいます。家族のような関係ですね。

雨宮伊織:ライブやっていてもそうなんですけど、“ここにいるな”っていうのがオーラで感じられます。私は一人暮らしだからメンバー以外と話さない日も多くて、夢子に限っては寝る2分前まで話してたりしますし。最近、演技の台本を色んなサイトから探して、練習したりしてます。

--演技?

水城夢子:私が“夢子ちゃん”になって、伊織に“伊織くん”をやってもらって、「んねぇ?え?」って甘えてます。

星野にぁ:それを寝る前にふたりでやってるの?ヤバくない?(笑)

胡桃沢まひる:私たちは会ったこともないんですよ、伊織くん。

雨宮伊織:恥ずかしがり屋だから夜しか出てこないんです(笑)。私たち、妄想ストーリーっていう小ネタというか寸劇みたいなのをリリースごとにやってたんですよ、最近はやれていないんですけど。そこで目覚めてしまったんです。

--確かに雨宮さんは話し方もハスキーでかっこいいですよね。ちなみに、男視点で見た時に一番魅力的なメンバーは?

雨宮伊織:自分も含めれば自分です(笑)。でも、本気で付き合うとしたらうーちゃん。あの白いスベスベの肌をいつまでも撫でていたい……(舐め回すように桜野羽咲を見つめる)。性格的には、夢ちゃん。

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▲左から:雨宮伊織/胡桃沢まひる

水城夢子:えー、照れるー☆

雨宮伊織:飽きないんですよ。ユーモアがあるので。

--つまり、ユーモア担当が雨宮さんと水城さんなんですね。

胡桃沢まひる:ムードメイカーですね。良くも悪くも破壊神というか(笑)。でも芸人担当は他にいるんですよ!

星野にぁ:ツッコミ役って言われるんですけど、やりたくてやっているわけではなくて、他の5人がボケなので致し方なくやっているんです。でも、それについては最近悩んでいることがあって、テレビを観ながら独り言のようにツッコんでるんです……。ご飯を食べながら自然とツッコんでいて、ヤバいなって……。

胡桃沢まひる:すごいプロ意識……。

雨宮伊織:でもプライベートでは意外とボケ倒してますよ(笑)。

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双葉苗:各メンバーの女性的魅力、胡桃沢まひる:妄キャリの現在地

--さて、ここまで双葉さんが一言も発していないので、あえて訊きます。女性として一番魅力的なメンバーは誰だと思いますか?

双葉苗:え!? ……誰もダメです(笑)。うー(桜野羽咲)はお姉ちゃんに欲しいタイプ。夢子とはふたりだと会話が成立しないので疲れちゃいそう。(星野)にぁはグループに入ってから一番初めに仲良くなったので、そういう目で見られない。(雨宮)伊織は、たまにご飯を作りに来て欲しい人。(胡桃沢)まひるはお母さんで、ライブ終わりとかによく泊まりに行くんですけど、衣装をポンッてその辺に置いてお風呂に入って寝ると、次の日の朝にはもう洗濯が終わって乾いてるんですよ。しかも「ご飯できたよー」って起こしてくれる!素晴らしいですよ!

妄想キャリブレーション『アンバランスアンブレラ』インタビュー
▲左から:水城夢子/双葉苗/星野にぁ

胡桃沢まひる:楽屋とかが汚いと片付けたくなるし、グループの時間管理とかもやるようになって、女らしさよりも母親らしさが出てきてしまっていると思いますね。性格が几帳面なので、メンバーみんなのおしりを叩くというか、「ほら、そろそろやるわよ!」みたいな(笑)。長女っていうのもあると思うんですけど、小中高と学級委員をやってたからですかね?

--胡桃沢さんはある種、一番冷静な視点から自分たちを見られるところもあるんですかね。では、妄キャリは今のアイドルシーンではどのような位置にいると思いますか?

胡桃沢まひる:アイドルにはやっぱり偏見があると思うんですよ。一般の方の中にはアイドルを受け付けない人も多いと思うし、私自身もアイドルはキラキラした世界でちやほやされて、苦労も無く生きている人たちだと勘違いしていた部類の人間だったので。
妄キャリはアイドルを好きな人、ファンやオタクと呼ばれる人たちからは、ある程度認知してもらっていると思うんです。でも、一般層の人たちにも知ってもらうことに対しては、まだ片足が入ったくらいの状況ですので、さらに先に行きたい。そういう偏見すらも越えて受け入れてもらうことが大切だと思っています。

--その目標を考えると、今年6月にSony Music Recordsに所属したことは大きな前進だった?

星野にぁ:私たちの努力だけではできないことが、こうして取材していただくことだったりテレビなどのメディアに出させていただくことだったりすると思います。妄キャリを知らない人が買う雑誌に出させていただいたりとか、それは大きいですね。

桜野羽咲:Sony Music Recordsに所属して最初にリリースしたシングル『ちちんぷいぷい♪』はEDMへの挑戦になっていたんですが、それも今までの私たちだったらできなかったことだと思っています。今回の新曲『アンバランスアンブレラ』でも再びEDMに挑戦して、ライブでやっていくうちにEDMの楽しさや深みを知ることができてきて、『ちちんぷいぷい♪』の魅力もどんどんわかってきたというか。

前作で理解したEDMの深みが出た新作『アンバランスアンブレラ』

▲YouTube「妄想キャリブレーション 『アンバランスアンブレラ』」
▲YouTube「妄想キャリブレーション 『アンバランスアンブレラ』」

--『ちちんぷいぷい♪』と『アンバランスアンブレラ』は共に“MOSO EDM”と銘打っていますが、そもそも皆さんはEDMって聴いていましたか?

星野にぁ:まったく(笑)。

水城夢子:EDMって言葉を初めて聞いた時も「何それ?」って(笑)。何となく言葉は聞いたことがあったとも思うんですけど……。

--EDMは音的な特徴も強く、パッと見のキャラクター性の強いジャンルだと思いますが、当初からすんなり受け入れられました?

胡桃沢まひる:最初はやっぱり戸惑ってましたね。でも、ライブを重ねるごとに、妄キャリなりのEDMの落とし込み方、まさに“MOSO EDM”っていうものを今年の夏くらいからようやくわかってきたというか。

星野にぁ:『ちちんぷいぷい♪』はいただいた楽曲を自分たちなりに考えてパフォーマンスしていたんですけど、『アンバランスアンブレラ』は作詞も含めて制作の段階から関わらせていただいて。どうしたらライブでみんなと楽しめるのかとか、サビの前にカウントダウンを入れてみたりとか、『ちちんぷいぷい♪』よりかわいらしい世界観にしたりとか、色んなことを自分たちで考えさせてもらいました。

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▲胡桃沢まひる

胡桃沢まひる:『アンバランスアンブレラ』はEDMっていうことを考えずに聴いてもらいたいです。最初は“あ、かわいい曲だな!”とか“キュンとくるな!”とか普通に聴いてもらって、後々の解釈でEDMだと気づいてもらいたいんです。
私たち自身がEDMじゃなく聴こえているので、それは妄キャリらしさが出ているというか、MOSO EDMにできているんじゃないかなって。EDMには楽しむダンスミュージックというモットーもあるので、楽しいっていうところからEDMだったと気づいてもらえたら嬉しいですね!

--確かに『アンバランスアンブレラ』は前作よりもかわいらしいメロディが印象的で、より妄キャリらしい楽曲になっていますよね。

胡桃沢まひる:曲を作ってくださったDJ'TEKINA//SOMETHINGさんには、私たちに会う前に『ちちんぷいぷい♪』を作っていただいたんですよ。その後に会って実際にお話しさせていただいて、レコーディングでひとりひとりのキャラクターを見てもらったりすることで、妄キャリらしさを汲み取っていただいたのが『アンバランスアンブレラ』だと思っています。

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ボツになった歌詞“君は私のWi-Fi” “全部溶かして、夏!”

--しかも、作詞に関しては妄キャリの皆さんもクレジットされています。

桜野羽咲:仮のメロディを聴かせていただいて、ひとりずつ歌詞を考えていって、作詞家の加藤哉子さんと一緒にみんなで発表会をしました。それはすごく恥ずかしかったです(笑)。

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▲左から:桜野羽咲/水城夢子/双葉苗
星野にぁ/雨宮伊織/胡桃沢まひる

--水城さんが以前ブログに“君は私のWi-Fi”って歌詞がボツになったって書いてました(http://amba.to/2cHGDXQ)けど、あれ、良い歌詞ですよね。

水城夢子:え、そうですよね!?わかりますよね?

--ごめんなさい、しっかり意味は分かってないかもしれないです(笑)。

水城夢子:うそー!でも嬉しいです!

雨宮伊織:そんな感じで、9割くらいはほぼほぼメンバーの言葉を採用してくださっていて、加藤さんが6人の妄想の辻褄を合わせてひとりの女の子の恋にまとめてくださったんです。

桜野羽咲:前々から作詞をやりたいって言ってたんですけど、いざやらせていただくとなるとすごい難しくて。メンバーの仕事をしている姿しかほぼほぼ見ないので、恋愛観とかを知る機会もないじゃないですか。言うのも聞くのも恥ずかしかったんですけど、前よりグッとメンバーのことを知ることができました。

--ボツになったけど気に入っていた歌詞とかありますか?

雨宮伊織:“全部溶かして、夏!”とか。

--J-WALK(現THE JAYWALK)みたいですね(笑)。これからも作詞は挑戦したい?

雨宮伊織:やりたいですし、私はみんなのソロ曲をメンバーで作詞したいんです。なんでもやってみたいタイプなので機会があれば!タイトルは「溶かして、夏」で(笑)。

アニメ好きの桜野羽咲と星野にぁにとっての「irony」カバー

--また、今作にはカップリングでアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』第1期のオープニングテーマだった「irony」をカバーしています。

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▲左から:桜野羽咲/水城夢子/双葉苗
星野にぁ/雨宮伊織/胡桃沢まひる

桜野羽咲:リアルタイムで観ていた作品なので、“まさか!”って思いです(笑)。

星野にぁ:私たちはみんなオタクなので妄キャリでアニメソングをやりたいっていう目標があるので、今回はカバーっていう形でDJ'TEKINA//SOMETHINGさんにアレンジしていただきました。

雨宮伊織:最近フェスとかに出させていただく機会も多いんですけど、妄キャリの曲よりも知っている人が多いと思うんですよ。なので、私たちを知ってもらうきっかけになればいいなって思いもあります。

桜野羽咲:「irony」の歌詞は妄キャリらしいというか、素直じゃないところとか(笑)、すごい近く感じています。

胡桃沢まひる:私たちってすごい不器用で、アイドル用語でいうところの“釣る”とか得意じゃないんですよ。言葉で表せないから、ライブを観て感じて欲しいというか……。そんな私たちを表してくれているような歌詞になっているので、自分と重ね合わせて歌えるんですよ。

双葉苗:元々知っている曲ではあったんですけど、歌詞的な意味でもすんなり入ってくる曲でした!自分たちなりに落とし込めたと思うので、これから大事にしていきたいです。言ってしまえば完成されている曲じゃないですか。聴いた人なりのイメージが完全にできていると思うんですけど、新しい視点で妄キャリなりの「irony」を伝えられたらいいかなって思います。

星野にぁ:ラジオで初めてオンエアした時も賛否両論あったんですよ。でも、私たちも大好きな曲で、思いを込めて歌ったので、聴いてもらえれば伝わると思います!

クリスマスに開催する新木場STUDIO COASTでのツアーファイナル

--本作リリース後も色々なイベント出演等が控えていますが、10月からは全国ツアー【ULTRA MOSO ∞ PARTY!!!!!!】もスタートします。

胡桃沢まひる:今年の1月1日にZepp Tokyoでワンマンをやった時、元日っていうのを言い訳にしちゃいけないんですけどチケット完売の満員ってわけではなかったんですよ。今回のツアーファイナルではまた、クリスマスっていう日本人にとって大切な日に同じくらいの規模になる新木場STUDIO COASTでライブをやるんですけど(笑)、クリスマスも妄キャリに……って思ってもらえるくらい愛を深めてもらえるステージにしようと思います!

星野にぁ:ツアーファイナルはそれまでのツアーで鍛えたものが出せると思いますし、その先に繋がるステージにできればと思ってます。

桜野羽咲:去年も秋から初めての全国ツアーをやって年明け1月にZepp Tokyoだったんですけど、2回目の全国ツアーなりの見せ方と、ソニーさんに所属してから大きい会場でワンマンをやるのも初めてなので、メジャー移籍した意味、意志みたいなものを見せられたらいいなって。

胡桃沢まひる:その日は日本中でクリスマスパーティが開かれていると思うんですけど、新木場STUDIO COASTを一番楽しい場所にしたいです! 妄キャリってワンマン頻度が少ないアイドルなので(笑)、その都度成長が見られるとも思うし、新しいことを始めてから初のワンマンなので、新鮮なものにしたいです!

--では、最後は水城さんに締めていただきましょう。

水城夢子:こうやって話してて、色の濃いというか個性の強い、特性の強い6人だとわかってもらえたと思うのですが……、個性の強い……、え?

妄想キャリブレーション『アンバランスアンブレラ』インタビュー

--誰も何も言ってないです(笑)。

水城夢子:妄想キャリブレーションを何卒よろしくお願いいたします。

YouTube「妄想キャリブレーション 『アンバランスアンブレラ』」
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妄想キャリブレーション「アンバランスアンブレラ」

アンバランスアンブレラ

2016/09/28 RELEASE
SRCL-9177 ¥ 1,324(税込)

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Disc01
  1. 01.アンバランスアンブレラ
  2. 02.irony
  3. 03.アンバランスアンブレラ -Instrumental-
  4. 04.irony -Instrumental-

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