Billboard JAPAN


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【SUMMER SONIC 2016】&【Billboard JAPAN Party!】ライブ&フォト・レポート

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 2016年8月20日~21日にかけて千葉・QVC マリンフィールド&幕張メッセと大阪・舞洲サマーソニック大阪特設会場にて行われた【SUMMER SONIC 2016】。13年ぶりにサマソニのステージに戻ってきたレディオヘッド(もちろんファン待望のあの曲も披露!)と今年久しぶりの新作を発表したアンダーワールドをヘッドライナーに迎え、マーク・ロンソン、ファーギー、チャーリー・プース、ザ・チェインスモーカーズなど米ビルボード・チャートを賑わすアーティスト達や星野 源、METAFIVE、和田アキコらの日本人アーティストも多数出演した。
 Billboard JAPANは、昨年同様ビーチ・ステージにて“Billboard JAPAN Party!”を開催。言わずと知れたファンク・レジェンドのラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーションを筆頭に、90年代を代表するトップR&B女性グループ=SWV、そしてフィリー・ソウルの申し子ことミュージック・ソウルチャイルドがBillboard JAPANにしかできない灼熱のサマーパーティーを演出した。
 本特集では、“Billboard JAPAN Party!”の模様とともに、【SUMMER SONIC 2016】東京公演のライブ&フォト・レポートをお届け!

TOP Photo: (C)SUMMER SONIC All Rights Reserved.

RADIO FISH
13:10~ @ BEACH STAGE
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星野 源
14:05~ @ MARINE STAGE
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雨が心配されるマリンステージでは、14時過ぎに星野源のステージがスタート。小雨が降っていたなか、「地獄でなぜ悪い」が始まると太陽が姿を現し、マリンステージは快晴に。星野も「晴れて良かった」と笑顔を見せた。「化け物」「桜の森」と人気曲を演奏したあと、10月5日にニュージングル「恋」をリリースすることを発表。会場をさらに盛り上げた。さらに、快晴のマリンステージで日焼け止めのCMソングにもなった「夢の外へ」を披露。日差しが強まっていく会場にピッタリの曲となった。「Crazy Crazy」ではハンドマイクでステージを駆け回り、観客は思い思いに体を揺らし楽しんでいた。その後は、何度歌っても飽きないという「SUN」「Week End」「時よ」と立て続けに演奏し、長岡亮介(ペトロールズ)らが務めた豪華バックバンドとともに会場をハッピーな空気に包み、ステージに幕を下ろした。

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YAMATO
14:40~ @ BEACH STAGE
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WEEZER
14:05~ @ MARINE STAGE
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先日、満員の新木場スタジオ・コーストにて単独公演を行ったウィーザーがマリンステージに登場。同公演でもそうであったように、最新作の楽曲を中心にというよりも代表曲を惜しみなく披露していくセットリストで、観客も名曲の数々を噛みしめるように受け止める。ミドル・バラ―ド「パーフェクト・シチュエーション」では、リヴァース・クオモ(Vo&Gt)が、自身の娘ミアを引き入れ、キーボードとして参加せるといった、微笑ましい親子共演の場面も。中盤では、多くの国外アーティストが「トーキョー!」と呼びかける中、正しく「チバ―!」と叫んだ米ポップ・パンクバンド=アリスターのフロントマン、スコット・マーフィーがゲスト出演し、最新作『ウィーザー(ホワイト・アルバム)』のオープニングナンバー「カリフォルニア・キッズ」を、日本語歌詞バージョンで披露するなど、日本への愛を感じるような演出も嬉しいステージだった。

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CHARLIE PUTH
15:35~ @ MOUNTAIN STAGE
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サマソニ初登場となったチャーリー・プースは、ラフな装いでマウンテンステージに登場し、「マーヴィン・ゲイ」でショーをスタート。寝起きかと思わせるようなクルクルでボリューミーな髪の毛をかきあげながら歌う姿は一瞬で女性のハートを掴み、会場は黄色い歓声に包まれた。「もの凄く楽しんでいるよ。まるでセリーヌ・ディオンの気分だ」と、「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を口ずさむ場面も見られ、おちゃめな姿も愛くるしい。MCではスマイル全開のチャーリーだが、歌となると真剣モードに切り替わる、そのギャップに魅せられた観客も多いはずだ。「ウィ・ドント・トーク・エニモア」や「ワン・コール・アウェイ」など人気楽曲を熱唱し、最後は「シー・ユー・アゲイン」で会場が一体となって大合唱。感動的なパフォーマンスでショーを締めくくった。

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ZUSHAN
15:45~ @ BEACH STAGE
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FERGIE
16:40~ @ MARINE STAGE
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ファーギーが、サマソニ東京最大のマリンステージ出演で日本にカムバック!日本のファンを前にして感極まったのか「泣きそう」と言う彼女に、こちらもついウルっときた。ソロ・アルバムを出したのが2006年…。年月の経過を感じたのだが、今年41歳の彼女は抜群のプロポーションで、年齢を全く感じさせなかった。ショー自体は前半がソロ、中盤に往年ロック・カバー、そして後半はブラック・アイド・ピーズの楽曲で構成され、どれもファーギーの力強いボーカルが活きたパフォーマンスだった。アコースティックでしっとり聞かせる「ビッグ・ガールズ・ドント・クライ」やプリンスをオマージュした新曲「Love Is Pain」で、それを証明した。後半は「ブン・ブン・パウ」や「ザ・タイム(ダーティー・ビット)」などBEPメドレーでマリンを一瞬でダンスホールに変え、最後は「アイ・ガッタ・フィーリング」でアゲアゲMAX! 途中の大雨を忘れさせてくれる、そんな熱いステージを見せてくれた彼女に拍手を贈りたい!

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PANIC! AT THE DISCO
16:55~ @ MOUNTAIN STAGE
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2004年のデビュー以来、幾度のメンバー脱退を経験し、現在はオリジナル・メンバーがフロントマンのブレンドンのみという波乱万丈なキャリアを歩みつつも、最新作『デス・オブ・ア・バチェラー』では、遂に全米1位バンドとなったパニック!アット・ザ・ディスコ。新作からThe B-52'sをサンプルした「Don't Threaten Me with a Good Time」でパーティームードを演出すると、デビュー作収録の「Time to Dance」など新旧ヒット・ナンバーを次々と投下。中盤のハイライトとなった映画『スーサイド・スクワッド』挿入歌の「Bohemian Rhapsody」のカヴァーでは、ブレンドンによるシンプルなピアノ弾き語りから、30代に近づき大人の魅力と深みが増した、柔軟性のあるヴォーカルワークが炸裂したドラマチックな展開で観客を鼓舞。そして「この曲は親友スペンサーのために書いた曲。彼に捧げるよ!」という涙ものの「This Is Gospel」から、大量のコンフェティがゴージャスに会場を包み込んだ「Victorious」でフィナーレを迎えた。貫録さえ感じさせるソリッドなパフォーマンスはもちろんだが、なによりもフロントマン、ソングライターとしてバンドを今まで引っ張ってきた、ブレンドンのアーティストとしての凄味とバンドにかける情熱がヒシヒシと伝わってくるステージだった。

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SAM FELDT
16:50~ @ BEACH STAGE
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VINAI
17:55~ @ BEACH STAGE
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ALESSO
18:10~ @ MARINE STAGE
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18時を過ぎ、暗くなっていくマリンステージに登場したのがアレッソ。ステージが始まる前は雨が降り天候が心配されていたが、開始時刻直前になると雨は止み、サマソニ初登場となる貴重なステージを見ようと大勢の観客が会場に押し寄せた。「Anthem」からスタートしたステージは、昼間に水曜日のカンパネラや星野源がライブを行った同じ会場と思えないような、ダンスフロアと化していた。「This Summer」「Under Control」「Cool」など人気曲をたたみかけ会場を盛り上げるなか、レーザーやバックの映像などステージ演出でも観客を盛り上げる姿は、まさに“EDMの貴公子”。ラストでは「Heroes」をプレイすると、会場からは大合唱が起こった。曲終盤ではアレッソがDJ卓に上がり、日の丸の国旗を掲げた。ステージ終了後にも日本国旗がモニターに映し出され、アレッソの日本愛を感じるステージとなった。

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JAGA JAZZIST
18:10~ @ GARDEN STAGE
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“エクスぺリメンタル・ジャズ”というと、いささか小難しい印象だが、浮遊感溢れるグルーヴ、北欧ならではポップネスと鉄板のバンド・アンサンブルで、前日から降り続いた雨のせいで沼化したガーデン・ステージを巨大なダンスフロアへと変えたジャガ・ジャジスト。レインボーに輝く無数のライトと楽器に埋め尽くされたステージ上。メンバー全員による入念なリハを経て、昨年リリースされた最新作『スターファイアー』から「Big City Music」でライブがスタート。ギター、ベース、管楽器、シンセサイザー、ドラムが緻密に組み立てる、緩急がある変則的なリズムとグルーヴに自然と体が動いてゆく。メンバーも次々と楽器を変え、万華鏡のようなカラフルなサウンドスケープが、まるでジェットコースターのように展開。赤毛&髭がトレードマークのドラマー、マーティンによるMCとメンバー紹介をはさみ、ラストは「Oban」で終了。50分間で計4曲という短いセットだったものの、夕暮れのガーデン・ステージは、何ともいえない高揚感に包まれていた。

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BULLET FOR MY VALENTINE
18:40~ @ SONIC STAGE
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THE CHAINSMOKERS
19:05~ @ BEACH STAGE
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東京1日目のビーチステージは、シンガーポールのダンスミュージック・ビーチフェス【ZoukOut】とのコラボレーション。国内はもとより世界でも活躍しているYAMATOのDJプレイで幕を開け、シンガポールの人気DJ・ZUSHANがその流れを引き継いでいく。日が傾いてくる時間帯には、トロピカル・ハウスシーンを引っ張るオランダの若きDJ・サム・フェルド、バウンス系EDMデュオ・ヴィナイが卓越したスキルでオーディエンスを踊らせる。そして、この日のビーチステージのトリは、ザ・チェインスモーカーズ。「クローサー」が、9月3日付米ビルボード・ソング・チャートで自身初の1位を獲得したことも話題となったニューヨーク在住のDJ兼プロデューサーの2人組が、暗くなったビーチのダンスフロアをさらに盛り上げる。彼らのヒット曲「#Selfie」「ロージズ」などはもちろん、ジャスティン・ビーバー「ラブ・ユアセルフ」なども繋いでいく、EDMの枠にとらわれない選曲で集まったオーディエンスは体を揺らし続けていた。

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HIATUS KAIYOTE
19:30~ @ GARDEN STAGE
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UNDERWORLD
19:40~ @ MARINE STAGE
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すっかり雨が止んだマリンステージに、1日目のヘッドライナー・アンダーワールドがほぼ定刻に登場するとオーディエンスは大歓声で迎えた。広いステージには、カールとリックの2人だけのシンプルな構成で、最新アルバムから「アイ・エグゼイル」「イフ・ラー」でスタート。そして、「ツー・マンス・オフ」「スクリブル」というアンセムを続けてプレイ。カールが気持ちよさそうに両手を上げて煽ると、観客もそれに答えるように手を上げて音に身を任せていた。そして終盤戦に、「レズ」が流れると無数の光るバルーンが投げ込まれ、会場はさらにヒートアップ。曲に合わせて青・赤・オレンジなどカラフルに光るバルーンがアリーナを跳ねる様子は言葉を失う光景だった。最後はみんなが待っていた「ボーン・スリッピー」。さらに打ち上げ花火が上がり、大興奮のままステージは終了となった。

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THE OFFSPRING
20:05~ @ MOUNTAIN STAGE
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オフスプリングが6年ぶりにサマソニに帰ってきた!会場であるマウンテンステージには、昔からのファンと思われる30~50代の男性ファンが多数駆け付け、開演前から熱気に包まれていた。パンクの立役者である彼らのパンクさは相変わらず健在で、「ユー・ゴナ・ゴー・ファー・キッド」で観客をスタートから汗だくにさせた。「コンニチハ、サマソニ。コンニチハ、東京!久しぶりに戻って来れて嬉しいよ」という言葉に大歓声が上がる。ロック全開、ノンストップで繰り広げられる往年のヒット曲にオーディエンスもジャンプしたり、ヘッドバングしたりで、心から思いっきり楽しんでいた。中でも、オフスプと言えばこの曲とも言える代表曲「プリティ・フライ」で一段と盛り上がりを見せ、“Aha Aha”コールが沸き起こった。「君たちがベスト!We love you guys!」と嬉しい言葉ともに衰え知らずのライブを見せつけたオフスプリング。ロックはまだ死んでいないということを証明してくれた。

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AT THE DRIVE-IN
18:40~ @ SONIC STAGE
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この日のソニックステージのトリを務めたのはアット・ザ・ドライヴイン。「アークアーセナル」、「パターン・アゲインスト・ユーザー」と、3rdアルバム『リレーションシップ・オブ・コマンド』の冒頭2曲が披露されると、ステージにはラウドで叙情的なサウンドが響き渡り、彼らの抑えられない、というよりも抑える気のない激情が、早くも観客を巻き込み渦巻いていた。バンドのアフロツートップ、セドリック・ビクスラー(Vo)とオマー・ロドリゲス(Gt)のキレにキレまくったパフォーマンスも冴えわたる。続く「スリープウォーク・カプセル」では、日本で話題となった“例の空耳”大合唱も起こり、その後も、3rdアルバムの楽曲を中心に、熱量の大きいショーが展開される。アット・ザ・ドライヴイン完全復活宣言ともいえるようなステージだった。

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2016.08.20 SATURDAY

HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER
DEERHUNTER / ÁSGEIR / DINOSAUR JR. / JOHN GRANT / MATTHEW HERBERT / SAVAGES / ANIMAL COLLECTIVE / TEMPLES

DEERHUNTER
23:15~ @ RAINBOW STAGE
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サックス、パーカッションのサポート奏者も加え、6人編成の最新モードで登場したこの日のディアハンター。ハットをかぶり、ロング・ジャケットを羽織ったブラッドフォード・コックスは、すっかり“ロック・スター”役が板についている。ライブは、2009年のEP収録の「Rainwater Cassette Exchange」にはじまり、「Revival」、「Breaker」と彼ららしいグルーヴィーな曲が続く。ブラッドフォードがギターを弾く場面も以前より減り、シューゲイザー的と言われることの多かったノイズ・ギターは潜まった。そして、その開けた空間でこれまで以上にファンキーに弾けるサックスやブラッドフォードの歌。終盤は、ライブ定番曲の「Desire Lines」で催眠的なロック・ジャムを聴かせ、ラストの「Snakeskin」で目の覚めるようなダンス・パンクのグルーヴを叩きつける。そんな鉄板の展開にも、バンドの成熟を感じるステージだった。

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ÁSGEIR
23:30~ @ SONIC STAGE
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DINOSAUR JR.
00:40~ @ RAINBOW STAGE
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JOHN GRANT
00:55~ @ SONIC STAGE
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黒Tシャツ(ちなみにアイスランドのレコ屋<Lucky Records>のもの)&ハーフパンツに靴下とスニーカーという、休日のお父さんのような出で立ちで「オハヨウゴザイマス!」と颯爽と登場すると、体を左右に揺らしながら「You & Him」に突入、ジワジワと会場を温めていく。続く「Grey Tickles, Black Pressure」、そして「Vietnam」では自身が敬愛する日本人トランぺッター、近藤等則氏がステージに。ジョン特有のややレフトフィールドなポップセンスと近藤氏のアヴァンギャルドな魅力が見事融合されたスリリングで官能的な展開に。ジョンの魅力の一つは、自由自在に操るバリトン・ヴォイスだが、名曲「GMF」では熱のこもった、ディーヴァさながらの歌唱で魅せ、心地よいベース音がステージを包み込んだラストの「Disappointing」ではステップを踏みながら、まるでポップスターのようにキュートに歌い上げた。観客の入りがや少な目だったのが残念だが、観る者をすべてをいろんな意味で虜にした個性豊かな逸材であることは間違いない。

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MATTHEW HERBERT
01:55~ @ SONIC STAGE
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SAVAGES
02:35~ @ RAINBOW STAGE
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ANIMAL COLLECTIVE
03:05~ @ SONIC STAGE
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キャリア史上屈指のポップ作『ペインティング・ウィズ』を引っ提げての来日となったアニコレ。そのライブ・セットはいかに?と思ったが、やはりアニコレはアニコレだった。壇上に置かれた3つのアニマルな頭像も笑えたが、原曲の形をまったく留めない演奏、そのズブズブのアシッド・ジャムの数々は、頭像の比じゃないくらいに笑えた。00年代以降のインディ・ミュージックのシーンを牽引した実験精神と諧謔。散々焦らしておいて、ラストの最新アンセム「FloriDada」で、まさかの演奏ミス!というズッコけた流れも、逆に言えば、彼らのアティチュードの象徴だろう。10年後も20年後もこんな感じだったら最高に感動的だな~。

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TEMPLES
04:00~ @ RAINBOW STAGE
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2016.08.21 SUNDAY

MARINE STAGE
ELLE KING / [Alexandros] / TWO DOOR CINEMA CLUB / THE YELLOW MONKEY / RADIOHEAD

MOUNTAIN STAGE
/ MAYER HAWTHORNE / THE JACKSONS / MARK RONSON / FLO RIDA

SONIC STAGE
METAFIVE / KING / JAMES BAY / SUEDE / THE 1975

BEACH STAGE
hyukoh

RAINBOW STAGE
和田アキコ

GARDEN STAGE
BADBADNOTGOOD

ELLE KING
12:05~ @ MARINE STAGE
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正午を回ったころ、マリンステージには白いTシャツに白いパンツ姿、そして青く染めた髪を束ねたエル・キングが登場した。デビュー・アルバム『ラヴ・スタッフ』の収録曲「ジャクソン」からスタート。マリンステージにエルのハスキー・ヴォイスが鳴り響くと更に観客が集まってきた。ギターを弾いたかと思うと、今度はバンジョーを弾きながら歌い上げ、ロックからカントリー調へ自由自在に変化する独特のスタイルでステージを盛り上げる。「東京が世界で1番お気に入りの街になったわ!今日ここに集まってくれてありがとう!昨日はカラオケにも行って本当に楽しかったの。」と初来日を思う存分楽しんでいるようだった。そして、最後にはヒットソング「エクシズ・アンド・オーズ」を披露し、会場を熱気に包んだままステージを後にした。

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12:40~ @ MOUNTAIN STAGE
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2日目のマウンテンステージに12:40から登場したのが、デンマーク出身のムーだ。MØの文字が大きくスクリーンに浮かび上がると、TOKYOとプリントされたTシャツを着たムーが登場。多くの観客で埋め尽くしていたマウンテンから歓声が鳴り響いた。「Don't Wanna Dance」で、くねくねダンスを披露し、「コンニチハ!」と叫ぶ度に、オーディエンスは大興奮だ。「True Romance」や「Waste Of Time」などを披露し、「Pilgrim」では曲中で流れる“Ayo”をシャウトしながら客席へ降り、観客とハイタッチ。最後に彼女を一躍有名にした「リーン・オン」に合わせて観客全員がジャンプしてダンスして、大合唱もして会場を大きく揺らせた。ムーはどこまで進化していくのか、今後の活躍が楽しみだ。

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[Alexandros]
13:15~ @ MARINE STAGE
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真昼の太陽のもと、ショーの始まりを告げる定番のオープニングナンバー「Burger Queen」が流れる中、登場したのは[Alexandros]。前回出演の2013年には、自身らがリスペクトするビーディ・アイの代打としてマウンテンステージに立った彼らだが、今年は念願のマリンステージでのプレイとなる。オープニングに続いて披露された「Run Away」のドライブ感と美しいメロディーが、涼し気に吹く海風とよくマッチしていた。ニューウェーブ的なサイケデリック・エレクトロ・サウンドを取り入れた「Boo!」や「Girl A」といった楽曲は、最大規模を誇る同ステージによく映えており、彼らの目指すところがスタジアム・ロックであることに他ならないことを確信させる。その勢いは、パッショネートなラテンのビートを刻む「Waitress, Waitress!」でも衰えることはない。新曲やヒット曲を織り交ぜつつ、「次はマリンステージ一杯に集めて見せます!」といった宣言とともにステージを締めくくった。

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MAYER HAWTHORNE
13:50~ @ MOUNTAIN STAGE
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昨年、タキシードとして出演したメイヤー・ホーソーンが今年はソロでマウンテン・ステージに登場。都会のバーでお酒を楽しむどこか悲しげな男という設定で、この日もハットにモノクロシャツでクールに決めていた。「ブレックファスト・イン・ベッド」が醸し出すグルーヴィーな雰囲気に、観客も気持ちよさそうにスウィング。片手にビールがとても合う。ドラムを叩いたり、ギターをかき鳴らしたりと歌だけでなく、パフォーマンスでも観客を楽しませた。メイヤー名義のステージとはいえ、観客も大いに期待していたタキシードの代表曲「Do It」も披露され、会場の盛り上がりは最高潮に。「ラヴ・ライク・ザット」でさらに盛り上げた後は、ティアーズ・フォー・フィアーズの名曲「ルール・ザ・ワールド」で締めくくった。これだけ大きなステージをクールに、そしてファンクに決めるアーティストは、なかなかいないだろう。

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TWO DOOR CINEMA CLUB
14:30~ @ MARINE STAGE
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続いてマリンステージに登場したのは、イギリスは北アイルランド出身トゥー・ドア・シネマ・クラブ。デビュー・アルバム『ツーリスト・ヒストリー』が世界的なヒットを生み、2012年に開催されたロンドン五輪の際には、フロントマンのアレックス・トリンブル(Vo)が開会式で歌唱するなど、いまやイギリスの国民的なバンドとなった彼ら。ライブは、キャッチ―で煌びやかなギターフレーズをまき散らしながら4つ打ちビートで疾走する「シガレッツ・イン・ザ・テアトル」で幕を開ける。続いて、「アンダーカバー・マーティン」、「チェンジング・オブ・ザ・シーズンズ」と、キラーチューンを惜しみなくプレイ。今年10月にリリースされるニュー・アルバムの収録曲も披露されたが、多方面の音楽の影響を感じさせながらも、バンドの持ち味であるキャッチ―なポップネスにより磨きをかけたナンバーとなっており、集まったファンらの、彼らのネクスト・ステップに対する期待もより高まったはず。来年の1月には単独来日公演も決まっており、今後の彼らの動きから目が離せない。

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METAFIVE
14:45~ @ SONIC STAGE
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まだアクトがスタートしていないソニックステージには、続々と人が集まっていた。始まる前から会場はすでに超満員。今か今かと待ちわびる観客が大勢いた。開始時刻になると、モニターに“METAFIVE”の文字が映し出され、高橋幸弘らメンバーがステージに登場。今年リリースしたアルバム『META』から「Albore」「Maisie's Avenue」「Gravetrippin」「Luv U Tokio」を披露した。「いきますよー」と徐々にメンバーの興奮も高まってきたのか、「ちーば、ちーば」と“千葉コール”を起こし、集まった観客もそれに応えた。会場のボルテージが上がっていくなか、人気曲「Don't Move」「Disaster Baby」を演奏後、ラストの「Luv Pandemic」ではモデルの水原佑果がゲスト・ヴォーカルとして登場。POPな曲調に合わせて踊るキュートな姿を見せた。この日のライブは「気合が入っている」と高橋が語っていたように人気曲を立て続けに披露し、ステージは入場規制がかかるほど。今の好調なMETAFIVEを見せつける、圧巻の45分間となった。

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hyukoh
14:50~ @ BEACH STAGE
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ここ半年くらいジワジワと話題になっていた韓国の4人組ロック・バンド、hyukoh(ヒョゴ)。その待望のサマソニのステージは、今年、最もバズを巻き起こしたものの一つとなったのではないだろうか。とにかく演奏が圧倒的に上手くて、若者らしい荒々しさもある。そして、ヴォーカル=オ・ヒョクの歌は最高にソウルフル。バック・スクリーンに流れる映像も気が利いてて、2016年らしいスタイリッシュさも兼ね揃えたライブだった。「COMES AND GOES(와리가리)」のようなメロウさのあるナンバーも、あるいは「A Splendid Barn(멋진헛간)」のようなドライブ感のあるロックンロールも、格段にかっこ良くやれてしまう懐の深さも含めて、年内にリリース予定だというデビュー・アルバムが楽しみで仕方ない。

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THE YELLOW MONKEY
15:50~ @ MARINE STAGE
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スタンドまでパンパンに人が詰めかけたマリンステージには、THE YELLOW MONKEYがこの日の5番手として姿を現す。メンバーが演奏を始めると、ジャパニーズ・レジェンド 由紀さおりが白のドレスを身に纏って登場というまさかの展開。「夜明けのスキャット」を歌い始めると、途中から吉井和哉がステージに登場し由紀さおりの肩を抱きながらデュエット。2人の歌声が響き渡る予想外の展開にも観客はシンガロングで盛り上げた。丁寧に由紀さおりを送り出したあとは、ベストアルバムのような選曲で会場を揺らす。「BURN」「ROCK STAR」と序盤からエンジン全開で、MCでは新曲を作ることを宣言したあと、最新曲「ALRIGH」を披露した。その後も「SPARK」「バラ色の日々」「LOVE LOVE SHOW」などバンドの代表曲を連発し、「JAM」でラストを飾った。メンバー全員の気持ちが充実して、この舞台をとても楽しんでいるような表情でパフォーマンスをしていたのが印象的だった。

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KING
16:05~ @ SONIC STAGE
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フェスの夕刻。少し疲れた身体にじっくりどっしり染み入るメロウ・グルーヴ。先日のビルボードライブの来日公演も大盛況だったキングは、この日も変わらずハイブリッドで美しい超モダン・R&Bでリスナーを魅了した。「The Greatest」「Red Eye」…ドラム・マシンを筆頭に醸しだされるローファイさと複雑なアレンジを両立させつつ、聴き心地は極めてマイルドというユニークな“キング・サウンド”に、観客もしばし恍惚のひと時を過ごした。11月には単独公演で日本に戻ってくるとのことで、ますますその注目度を高めて行くだろう。

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THE JACKSONS
16:30~ @ MOUNTAIN STAGE
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良くも悪くも、フェスというのは“一見さん”にアピールしたもの勝ちの世界。そこではヒット曲の数とエンターテイメントとしての強度がまず最初に問われるわけだけど、その意味でジャクソンズを超え得るアーティストなど果たして今回のサマソニにいたのだろうか? 「Can You Feel It」等、ジャクソンズ名義のヒット曲はもちろん、ジャクソン5時代の「I Want You Back」や「ABC」、さらにはマイケルの「Rock With You」まで披露…。中盤、ファン落涙必至のミニ・ドキュメンタリー映像まで取り込み、リスナーと貪欲に兄弟のストーリーを共有しようとする姿勢も◎。そんな最高のエンタメ・ショウを影に日向に成立させる、タフなダンスとコーラス・ワークにも脱帽するしかない。天晴れ!

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BADBADNOTGOOD
16:50~ @ GARDEN STAGE
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JAMES BAY
17:25~ @ SONIC STAGE
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約半年ぶりに日本に戻って来たジェイムス・ベイ。初登場となるサマソニのソニック・ステージは、話題のシンガーを一目見ようと集まった観客で超満員となった。トレードマークのハット姿で颯爽と登場すると、「コライド」でショーをスタート。ギターをガンガンにかき鳴らす姿に観客も大喜びだ。「レット・イット・ゴー」では観客に歌わせようとチャレンジしたものの、少し難しかったか、大合唱とまではいかなかった。しかし「ベスト・フェイク・スマイル」で勢いを取り戻すと「もっと騒げ!」と煽るジェイムスにオーディエンスは手拍子とジャンプで反応。ラストの「ホールド・バック・ザ・リヴァー」前には、イントロを引き立たせるために観客を黙らせる場面も。そのじらしも甲斐あって、出だしのギターの音色が響きわたった瞬間、大歓声が上がった。「また近いうちに戻ってくるよ!」とステージを後にしたジェイムス。彼の言葉通り、また日本に来てくれる日を楽しみにしたい。

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和田アキコ
17:40~ @ RAINBOW STAGE
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今年、初登場となる“和製R&Bの女王”和田アキ子の姿を見ようとレインボーステージには幅広い世代の観客が集まった。黒のパンツスタイルで和田アキ子が登場すると会場からは大きな拍手と「アッコー!」の掛け声が沸き起こり、1曲目「古い日記」ではオーディエンスが「はっ!」の大合唱。MCでは、「すごい楽しみにしていました!今日は楽しい思い出を作りましょう!」と語り、「笑って許して」へ。もちろん「アッコー!」のタイミングはバッチリ。「あの鐘を鳴らすのはあなた」やスタンダードナンバー「Summertime」「Teach Me Tonight」では、その歌唱力を存分に発揮し観客を魅了。ラストは、「本当に楽しかった!ありがとう、みんな!サマソニ!」と感謝の言葉を述べて「夢」を歌い上げた。女王の圧倒的な貫録を見せつけて、ステージの幕を下ろした。

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MARK RONSON
18:10~ @ MOUNTAIN STAGE
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SUEDE
18:55~ @ SONIC STAGE
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RADIOHEAD
19:00~ @ MARINE STAGE
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世界最高のバンドが、伝説的な2003年以来、13年ぶりにサマソニに帰って来た。その異様な興奮が開演前の場内を包んでいた。こだわりの照明セットとともに、最新作『ア・ムーン・シェイプト・プール』のツアーの一環としてやってきたレディオヘッドは、冒頭5曲を新作から披露。ストリングスを大胆にドラムに差し替えた「Burn the Witch」は、彼らの“ロック・バンド”ぶりを実感する迫力があり、2曲目の「Daydreaming」は鳥肌が立つほどに美しかった。それ以外にも、新作の曲は、彼らが20年以上をかけて築いてきた緊密なアンサンブルの魅力をことごとく湛えていた。今回のツアーは、特に『OKコンピューター』以前の過去曲を、彼らには珍しく積極的に演奏していることでも注目を集めていたが、この日も「Airbag」や「Let Down」、そして大合唱の「Creep」などを披露。その度に大きな喝采が起きた。(一方で、「Pyramid Song」や「There There」が演奏された大阪のセットリストを魅力的に感じた人も少なくなかっただろう。)いずれにせよ、やはりライブのクオリティ自体は総じて、安定した今のレディオヘッドのそれ。つまり最高峰。アンコールのラストでは「Street Spirit (Fade Out)」が披露され、トム・ヨークのファルセットが夜空に溶け込んでいった。蒸し暑い夏の夜に、愉快なロックンロール・サーカス団が現れ、そして去って行った。演出の妙もあって、伝説というより、そんな童話のような感触のあるショウだった。

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FLO RIDA
19:50~ @ MOUNTAIN STAGE
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マウンテンステージのトリとして登場したのは、フロー・ライダー。1曲目から「今夜もグッド☆フィーリング」で会場は大盛り上がり。「ホエア・ゼム・ガールズ・アット」では、会場の女性ファンに向け薔薇を投げ入れ、「今夜はロウ☆ロウ☆ロウ」ではステージに上がることの出来たラッキー・ガールたちと共に会場を更に盛り上げる。“ICHIRO 51”のマイアミ・マーリンズのユニフォームに着替えて再登場すると、「アイシテマス、イチロー!」と叫びながら、「俺たちワイルド・ワンズ」「情熱のホイッスル」「クラブ・キャント・ハンドル・ミー」などアゲアゲチューンを披露。ステージを降り観客のもとへ行き、シャンパンをファンに浴びさせると、今年の大ヒットソング「マイ・ハウス」を披露。その後もサイン入りTシャツを観客席に投げ入れるなどファンサービス満載のステージとなった。観客は高く上げた手を下ろす暇もなく、ヒットソングのオンパレードでフロー・ライダーは今年のマウンテンステージを締めくくった。

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THE 1975
20:35~ @ SONIC STAGE
SS

ニュー・アルバムのテーマカラーであるピンクとホワイトを基調にネオンカラーに彩られた、こだわりの照明、ステージセットやプロジェクション(マシューによると今回はフル・プロダクションの70%を再現したとのこと)をバックに、最新作から「Love Me」でライブがスタートすると、すぐさま黄色い声援とシングアロングに包まれたソニック・ステージ。後半にかけては「Robbers」、「You」などの初期の楽曲やライブのハイライトの一つでもあったゴスペル調の壮大な1曲「If I Believe You」などのメロウでムーディーなナンバーでクールダウン。アップテンポなナンバーばかりではなく、こういったスロウなナンバーを織り交ぜた、フェスだということを忘れさせてくれるようなステージングは、バンドとしての腕の見せ所。パフォーマーとしての自信の表れと言えるし、もちろん観客も彼らの世界観にどっぷりと陶酔していた。ラストは「Chocolate」~「The Sound」~「Sex」のキャッチーなシングル曲3連発で多幸感に満ちたフィナーレを迎えた。今回で3度目のサマソニ出演となる彼らだが、類稀なるポップセンスと徹底した美学(マシューの髪が始終風でなびいているのも含め)が見事に化学反応を起こしたバンドの集大成と呼べる圧巻のステージだった。

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2016.08.21 SUNDAY

BILLBOARD JAPAN PARTY!
MUSIQ SOULCHILD / SWV / LARRY GRAHAM & GRAHAM CENTRAL STATION

2014年は90’sヒップホップ・アーティスト、2015年は新旧のファンク・バンドが集結しビーチ・ステージを大いに盛り上げたBillboad JAPAN Party!。3回目を迎えた今年は、これまで幾度となくビルボードライブでオーディエンスを魅了してきたR&B界のトップガールズグループ「SWV」、フィリー・ソウルの申し子「ミュージック・ソウルチャイルド」、ファンク・レジェンド「ラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーション」が登場。時にセクシー、時にメロウに、そして時にファンキーに、夏を彩るオトナのサマー・ビーチ・パーティーを繰り広げてくれた。

MUSIQ SOULCHILD
16:00~ @ BEACH STAGE
SS

前日の不安定な天気がウソのように晴れ上がった日曜日。容赦ない日差しが照りつける午後4時、Billboard JAPAN Party!のオープニングを飾るミュージック・ソウルがビーチステージに登場。「この暑さの中で彼の歌声を聴くのは、炎天下の中でフォンダン・ショコラを食べるようなものじゃないのか…」などと一抹の不安を抱えていたが、スティーヴィー・ワンダーの後継者とも称される歌声のクオリティと、息の合ったコーラスとダンスを披露しながら適度にオーディエンスを煽るバック・ヴォーカル陣とともに序盤から「Forthenight」、「IFULEAVE」、「Halfcrazy」といったヒット・ナンバーや新作アルバムのリード曲「I Do」を披露。そのセクシーかつメロウなパフォーマンスは、開演前の余計な不安を吹き飛ばし、暑さを忘れるほどに心地よいビーチを作り上げた。ラストは彼を一気にスターダムに押し上げた大ヒット曲「ジャスト・フレンド」、新作アルバムから「ウェイト・ア・ミニッツ」、そして再び代表曲の「バディ」とベスト・ヒット的な内容で会場を盛り上げ、一番手を見事に飾ってくれた。

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SWV
17:20~ @ BEACH STAGE
SS

オトナっぽさとストリートっぽさも兼ね備えたラメ入りの衣装をまとったココ、タージ、リリーが、夕暮れ時、ビーチステージのゴールデンタイムに登場。序盤から90年代の大ヒット曲「アイム・ソー・イントゥ・ユー」から「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」を畳みかけ、頭の3曲だけでもここに来た甲斐があったなと思わせるほど、一気にオーディエンスの心を鷲掴みにした。98年の活動を休止後2008年に復活を遂げ、今年2月にもアルバム『スティル』をリリースするなど精力的に活動続けさらに円熟味を増した彼女たちは、その後も「You're The One」や「Rain」、「エイント・ノー・マン」や「MCE」など新旧織り交ぜ、曲中のコール&レスポンスやMCでの軽快なトークでオーディエンスとコミュニケーションを図りながらも持ち味のコーラスワークをしっかり聴かせるメリハリのあるパフォーマンスを披露。終盤は復活後にリリースしたアップテンポな「Do Ya」「Co-Sign」で会場をヒートアップさせた後、「私たちを今日この場に呼んでくれるきっかけとなった曲」と語り、SWVが初めての全米1位を獲得した「ウィーク」を空が赤紫色に染まっていくマジック・アワーの絶好なタイミングで見事に歌い上げ、この上ない贅沢な時間をもたらしてくれた。

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LARRY GRAHAM & GRAHAM CENTRAL STATION
18:50~ @ BEACH STAGE
SS

Billboard JAPAN Party!の、そしてサマソニのビーチステージの大トリを飾ったのは、ビルボードライブでも幾度となくフロアを沸かせたラリー・グラハム。スラップ奏法の開祖であり、ファンク・レジェンドのパフォーマンスを観ようと大勢の観客が集まる中、グラハム・セントラルステーションのイントロが始まるや否や、ステージ脇の関係者出入り口から、いきなりラリーが客席にサプライズ登場。いきなりのファン・サービスから怒涛のファンク・ステージがスタート。「Ain’t No Fun To ME」、「It’s Alright」と立て続けに繰り出されるラリーのスラッピングとショーマンシップ、そしてバンドの圧倒的なグルーヴにオーディエンスは身を委ね、思い思いに体を揺らした。しかし、今回のラリーのステージのハイライトは、なんといっても今年4月に急逝した盟友プリンスへのトリビュート・パフォーマンスだった。ショー中盤にプリンスがライブで披露していた「Alphabet Street」と「Hey Mister Writer」のマッシュアップ、そしてアンコールでは名曲「パープル・レイン」を披露。「パープル・レイン」では、ともに音楽を作った友であり、心から通じ合っていたプリンスに捧げるラリーの渾身のプレイに呼応するように、オーディエンスが携帯電話のライトを高くかざし、会場が一体となり、この時、この場所でしかなしえない貴重なシーンを生み出すこととなった。もちろんショーのクライマックスは再びド級のファンク・パーティーを展開。ステージ袖にいたスタッフやSWV、ミュージック・ソウルチャイルドのバンドメンバー、さらにはマウンテンステージでのパフォーマンスを終えたメイヤー・ホーソンまでをステージに呼び込み、オーディエンスと共に「HIGHER」を思う存分歌い、踊り、年に一度のビッグ・サマー・パーティーを締めくくった。

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レディオヘッド「ア・ムーン・シェイプト・プール」

ア・ムーン・シェイプト・プール

2016/06/15 RELEASE
BGJ-5106 ¥ 2,739(税込)

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Disc01
  1. 01.Burn The Witch
  2. 02.Daydreaming
  3. 03.Decks Dark
  4. 04.Desert Island Disk
  5. 05.Ful Stop
  6. 06.Glass Eyes
  7. 07.Identikit
  8. 08.The Numbers
  9. 09.Present Tense
  10. 10.Tinker Tailor Soldier Sailor Rich Man Poor Man Beggar Man Thief
  11. 11.True Love Waits

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