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【SUMMER SONIC 2016】&【Billboard JAPAN Party!】ライブ&フォト・レポート
2016年8月20日~21日にかけて千葉・QVC マリンフィールド&幕張メッセと大阪・舞洲サマーソニック大阪特設会場にて行われた【SUMMER SONIC 2016】。13年ぶりにサマソニのステージに戻ってきたレディオヘッド(もちろんファン待望のあの曲も披露!)と今年久しぶりの新作を発表したアンダーワールドをヘッドライナーに迎え、マーク・ロンソン、ファーギー、チャーリー・プース、ザ・チェインスモーカーズなど米ビルボード・チャートを賑わすアーティスト達や星野 源、METAFIVE、和田アキコらの日本人アーティストも多数出演した。
Billboard JAPANは、昨年同様ビーチ・ステージにて“Billboard JAPAN Party!”を開催。言わずと知れたファンク・レジェンドのラリー・グラハム&グラハム・セントラル・ステーションを筆頭に、90年代を代表するトップR&B女性グループ=SWV、そしてフィリー・ソウルの申し子ことミュージック・ソウルチャイルドがBillboard JAPANにしかできない灼熱のサマーパーティーを演出した。
本特集では、“Billboard JAPAN Party!”の模様とともに、【SUMMER SONIC 2016】東京公演のライブ&フォト・レポートをお届け!
TOP Photo: (C)SUMMER SONIC All Rights Reserved.
2016.08.20 SATURDAY
MARINE STAGE星野 源 / WEEZER / FERGIE / ALESSO / UNDERWORLD MOUNTAIN STAGE
CHARLIE PUTH / PANIC! AT THE DISCO / THE OFFSPRING SONIC STAGE
BULLET FOR MY VALENTINE / AT THE DRIVE-IN BEACH STAGE
RADIO FISH / YAMATO / ZUSHAN / SAM FELDT / VINAI / THE CHAINSMOKERS GARDEN STAGE
JAGA JAZZIST / HIATUS KAIYOTE
14:05~ @ MARINE STAGE

雨が心配されるマリンステージでは、14時過ぎに星野源のステージがスタート。小雨が降っていたなか、「地獄でなぜ悪い」が始まると太陽が姿を現し、マリンステージは快晴に。星野も「晴れて良かった」と笑顔を見せた。「化け物」「桜の森」と人気曲を演奏したあと、10月5日にニュージングル「恋」をリリースすることを発表。会場をさらに盛り上げた。さらに、快晴のマリンステージで日焼け止めのCMソングにもなった「夢の外へ」を披露。日差しが強まっていく会場にピッタリの曲となった。「Crazy Crazy」ではハンドマイクでステージを駆け回り、観客は思い思いに体を揺らし楽しんでいた。その後は、何度歌っても飽きないという「SUN」「Week End」「時よ」と立て続けに演奏し、長岡亮介(ペトロールズ)らが務めた豪華バックバンドとともに会場をハッピーな空気に包み、ステージに幕を下ろした。
14:05~ @ MARINE STAGE

先日、満員の新木場スタジオ・コーストにて単独公演を行ったウィーザーがマリンステージに登場。同公演でもそうであったように、最新作の楽曲を中心にというよりも代表曲を惜しみなく披露していくセットリストで、観客も名曲の数々を噛みしめるように受け止める。ミドル・バラ―ド「パーフェクト・シチュエーション」では、リヴァース・クオモ(Vo&Gt)が、自身の娘ミアを引き入れ、キーボードとして参加せるといった、微笑ましい親子共演の場面も。中盤では、多くの国外アーティストが「トーキョー!」と呼びかける中、正しく「チバ―!」と叫んだ米ポップ・パンクバンド=アリスターのフロントマン、スコット・マーフィーがゲスト出演し、最新作『ウィーザー(ホワイト・アルバム)』のオープニングナンバー「カリフォルニア・キッズ」を、日本語歌詞バージョンで披露するなど、日本への愛を感じるような演出も嬉しいステージだった。
15:35~ @ MOUNTAIN STAGE

サマソニ初登場となったチャーリー・プースは、ラフな装いでマウンテンステージに登場し、「マーヴィン・ゲイ」でショーをスタート。寝起きかと思わせるようなクルクルでボリューミーな髪の毛をかきあげながら歌う姿は一瞬で女性のハートを掴み、会場は黄色い歓声に包まれた。「もの凄く楽しんでいるよ。まるでセリーヌ・ディオンの気分だ」と、「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を口ずさむ場面も見られ、おちゃめな姿も愛くるしい。MCではスマイル全開のチャーリーだが、歌となると真剣モードに切り替わる、そのギャップに魅せられた観客も多いはずだ。「ウィ・ドント・トーク・エニモア」や「ワン・コール・アウェイ」など人気楽曲を熱唱し、最後は「シー・ユー・アゲイン」で会場が一体となって大合唱。感動的なパフォーマンスでショーを締めくくった。
16:40~ @ MARINE STAGE

ファーギーが、サマソニ東京最大のマリンステージ出演で日本にカムバック!日本のファンを前にして感極まったのか「泣きそう」と言う彼女に、こちらもついウルっときた。ソロ・アルバムを出したのが2006年…。年月の経過を感じたのだが、今年41歳の彼女は抜群のプロポーションで、年齢を全く感じさせなかった。ショー自体は前半がソロ、中盤に往年ロック・カバー、そして後半はブラック・アイド・ピーズの楽曲で構成され、どれもファーギーの力強いボーカルが活きたパフォーマンスだった。アコースティックでしっとり聞かせる「ビッグ・ガールズ・ドント・クライ」やプリンスをオマージュした新曲「Love Is Pain」で、それを証明した。後半は「ブン・ブン・パウ」や「ザ・タイム(ダーティー・ビット)」などBEPメドレーでマリンを一瞬でダンスホールに変え、最後は「アイ・ガッタ・フィーリング」でアゲアゲMAX! 途中の大雨を忘れさせてくれる、そんな熱いステージを見せてくれた彼女に拍手を贈りたい!
16:55~ @ MOUNTAIN STAGE

2004年のデビュー以来、幾度のメンバー脱退を経験し、現在はオリジナル・メンバーがフロントマンのブレンドンのみという波乱万丈なキャリアを歩みつつも、最新作『デス・オブ・ア・バチェラー』では、遂に全米1位バンドとなったパニック!アット・ザ・ディスコ。新作からThe B-52'sをサンプルした「Don't Threaten Me with a Good Time」でパーティームードを演出すると、デビュー作収録の「Time to Dance」など新旧ヒット・ナンバーを次々と投下。中盤のハイライトとなった映画『スーサイド・スクワッド』挿入歌の「Bohemian Rhapsody」のカヴァーでは、ブレンドンによるシンプルなピアノ弾き語りから、30代に近づき大人の魅力と深みが増した、柔軟性のあるヴォーカルワークが炸裂したドラマチックな展開で観客を鼓舞。そして「この曲は親友スペンサーのために書いた曲。彼に捧げるよ!」という涙ものの「This Is Gospel」から、大量のコンフェティがゴージャスに会場を包み込んだ「Victorious」でフィナーレを迎えた。貫録さえ感じさせるソリッドなパフォーマンスはもちろんだが、なによりもフロントマン、ソングライターとしてバンドを今まで引っ張ってきた、ブレンドンのアーティストとしての凄味とバンドにかける情熱がヒシヒシと伝わってくるステージだった。
18:10~ @ MARINE STAGE

18時を過ぎ、暗くなっていくマリンステージに登場したのがアレッソ。ステージが始まる前は雨が降り天候が心配されていたが、開始時刻直前になると雨は止み、サマソニ初登場となる貴重なステージを見ようと大勢の観客が会場に押し寄せた。「Anthem」からスタートしたステージは、昼間に水曜日のカンパネラや星野源がライブを行った同じ会場と思えないような、ダンスフロアと化していた。「This Summer」「Under Control」「Cool」など人気曲をたたみかけ会場を盛り上げるなか、レーザーやバックの映像などステージ演出でも観客を盛り上げる姿は、まさに“EDMの貴公子”。ラストでは「Heroes」をプレイすると、会場からは大合唱が起こった。曲終盤ではアレッソがDJ卓に上がり、日の丸の国旗を掲げた。ステージ終了後にも日本国旗がモニターに映し出され、アレッソの日本愛を感じるステージとなった。
18:10~ @ GARDEN STAGE

“エクスぺリメンタル・ジャズ”というと、いささか小難しい印象だが、浮遊感溢れるグルーヴ、北欧ならではポップネスと鉄板のバンド・アンサンブルで、前日から降り続いた雨のせいで沼化したガーデン・ステージを巨大なダンスフロアへと変えたジャガ・ジャジスト。レインボーに輝く無数のライトと楽器に埋め尽くされたステージ上。メンバー全員による入念なリハを経て、昨年リリースされた最新作『スターファイアー』から「Big City Music」でライブがスタート。ギター、ベース、管楽器、シンセサイザー、ドラムが緻密に組み立てる、緩急がある変則的なリズムとグルーヴに自然と体が動いてゆく。メンバーも次々と楽器を変え、万華鏡のようなカラフルなサウンドスケープが、まるでジェットコースターのように展開。赤毛&髭がトレードマークのドラマー、マーティンによるMCとメンバー紹介をはさみ、ラストは「Oban」で終了。50分間で計4曲という短いセットだったものの、夕暮れのガーデン・ステージは、何ともいえない高揚感に包まれていた。
19:05~ @ BEACH STAGE

東京1日目のビーチステージは、シンガーポールのダンスミュージック・ビーチフェス【ZoukOut】とのコラボレーション。国内はもとより世界でも活躍しているYAMATOのDJプレイで幕を開け、シンガポールの人気DJ・ZUSHANがその流れを引き継いでいく。日が傾いてくる時間帯には、トロピカル・ハウスシーンを引っ張るオランダの若きDJ・サム・フェルド、バウンス系EDMデュオ・ヴィナイが卓越したスキルでオーディエンスを踊らせる。そして、この日のビーチステージのトリは、ザ・チェインスモーカーズ。「クローサー」が、9月3日付米ビルボード・ソング・チャートで自身初の1位を獲得したことも話題となったニューヨーク在住のDJ兼プロデューサーの2人組が、暗くなったビーチのダンスフロアをさらに盛り上げる。彼らのヒット曲「#Selfie」「ロージズ」などはもちろん、ジャスティン・ビーバー「ラブ・ユアセルフ」なども繋いでいく、EDMの枠にとらわれない選曲で集まったオーディエンスは体を揺らし続けていた。
19:40~ @ MARINE STAGE

すっかり雨が止んだマリンステージに、1日目のヘッドライナー・アンダーワールドがほぼ定刻に登場するとオーディエンスは大歓声で迎えた。広いステージには、カールとリックの2人だけのシンプルな構成で、最新アルバムから「アイ・エグゼイル」「イフ・ラー」でスタート。そして、「ツー・マンス・オフ」「スクリブル」というアンセムを続けてプレイ。カールが気持ちよさそうに両手を上げて煽ると、観客もそれに答えるように手を上げて音に身を任せていた。そして終盤戦に、「レズ」が流れると無数の光るバルーンが投げ込まれ、会場はさらにヒートアップ。曲に合わせて青・赤・オレンジなどカラフルに光るバルーンがアリーナを跳ねる様子は言葉を失う光景だった。最後はみんなが待っていた「ボーン・スリッピー」。さらに打ち上げ花火が上がり、大興奮のままステージは終了となった。
20:05~ @ MOUNTAIN STAGE

オフスプリングが6年ぶりにサマソニに帰ってきた!会場であるマウンテンステージには、昔からのファンと思われる30~50代の男性ファンが多数駆け付け、開演前から熱気に包まれていた。パンクの立役者である彼らのパンクさは相変わらず健在で、「ユー・ゴナ・ゴー・ファー・キッド」で観客をスタートから汗だくにさせた。「コンニチハ、サマソニ。コンニチハ、東京!久しぶりに戻って来れて嬉しいよ」という言葉に大歓声が上がる。ロック全開、ノンストップで繰り広げられる往年のヒット曲にオーディエンスもジャンプしたり、ヘッドバングしたりで、心から思いっきり楽しんでいた。中でも、オフスプと言えばこの曲とも言える代表曲「プリティ・フライ」で一段と盛り上がりを見せ、“Aha Aha”コールが沸き起こった。「君たちがベスト!We love you guys!」と嬉しい言葉ともに衰え知らずのライブを見せつけたオフスプリング。ロックはまだ死んでいないということを証明してくれた。
18:40~ @ SONIC STAGE

この日のソニックステージのトリを務めたのはアット・ザ・ドライヴイン。「アークアーセナル」、「パターン・アゲインスト・ユーザー」と、3rdアルバム『リレーションシップ・オブ・コマンド』の冒頭2曲が披露されると、ステージにはラウドで叙情的なサウンドが響き渡り、彼らの抑えられない、というよりも抑える気のない激情が、早くも観客を巻き込み渦巻いていた。バンドのアフロツートップ、セドリック・ビクスラー(Vo)とオマー・ロドリゲス(Gt)のキレにキレまくったパフォーマンスも冴えわたる。続く「スリープウォーク・カプセル」では、日本で話題となった“例の空耳”大合唱も起こり、その後も、3rdアルバムの楽曲を中心に、熱量の大きいショーが展開される。アット・ザ・ドライヴイン完全復活宣言ともいえるようなステージだった。
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公演情報
【SUMMER SONIC 2016】2016年8月20日(土)、21日(日)
QVCマリンフィールド&幕張メッセ / 舞洲サマーソニック大阪特設会場
INFO: http://www.summersonic.com/
関連リンク
Photo: (C)SUMMER SONIC All Rights Reserved.
ア・ムーン・シェイプト・プール
2016/06/15 RELEASE
BGJ-5106 ¥ 2,739(税込)
Disc01
- 01.Burn The Witch
- 02.Daydreaming
- 03.Decks Dark
- 04.Desert Island Disk
- 05.Ful Stop
- 06.Glass Eyes
- 07.Identikit
- 08.The Numbers
- 09.Present Tense
- 10.Tinker Tailor Soldier Sailor Rich Man Poor Man Beggar Man Thief
- 11.True Love Waits
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