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ビルボードジャパン 2016年上半期TOP ARTIST & TOP SONG ランキング発表
ストリーミング元年となった昨年以来、ビルボードではジャパンチャートにオーディオ&ビデオストリーミングサービスのデータの合算を進めてきました。その後「総合チャートとしてJAPAN Hot100とHot Albumsを作っているのだから、それらのデータを全て合算して各週で接触率が高いアーティストを紹介するチャートを作っては」というユーザーからのアドバイスを頂きました。
こちらを受けて作った本年上半期合計データを本特集では紹介して、全く新しい視点を提供するランキングをぜひお楽しみ頂きたいと思います(計算ルール:毎週生成するJAPAN Hot100全順位の各データのポイントに、同じく生成するHot Albums全順位の各データの1.5倍(市場規模を考慮)を加え、新たにランキングを生成しました)。
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三代目は合算対象曲として「R.Y.U.S.E.I.」を筆頭に37曲で合計188,291.53ポイント、アルバムは6タイトルで141,947.94を獲得。2位のAKBは38曲で合計299,619.86、アルバムは2タイトルで20,326.125ポイントを獲得しています。両アーティスト共にチャートインした楽曲はほぼ同じですが、フィジカルメインでポイントを積み上げたAKBに対し、デジタルやTwitter、MVなどバランス良くポイントを積み上げた三代目が総合力で上回りました。
躍進を遂げたback numberとONE OK ROCKについて同様に見てみると、back numberは21曲で145,395.21ポイント、アルバム6タイトルで140,797.725ポイント。ONE OK ROCKは30曲で183,440.78ポイント、アルバムは7タイトルで60,129.915ポイントでした。前者は「クリスマスソング」と「ヒロイン」、後者は「Wherever you are」をフックにポイントを積み上げ、ヒット曲満載となった『シャンデリア』がアルバムでのポイントを積み上げたback numberが上位となっています。またこのランキングではback numberはルックアップで1位、ONE OK ROCKは動画再生で1位と、ユーザー動向に違いがありました。
グループアーティストが大半を占めるなか、西野カナと星野源がトップ10に入っています。西野カナは31曲、211,064.22ポイント、アルバム7タイトルで64,211.925ポイント、星野源は12曲で124,361.47ポイント、アルバム4タイトルで104,856.57ポイント。共にルックアップで3位、4位と強いアーティストですが、西野カナは三代目やAKB並みに楽曲の接触率が高く、星野源はアルバムでの接触率が比較的高くなっています。
このように、トップアーティストでも各データごとに違いがありますが、ヒット曲をフックに、曲単位で高ポイントを積み上げるアーティストと、アルバムでポイントを積み上げるアーティストとに分類でき、今年度上半期にどちらに比重を掛けて露出展開してきたのか、ということが分かります。
各データのポイントから、いくつかのデータ指標のみで合算したのがこちらの3つのランキングです。
ダウンロードとTwitter、動画再生を加えた『Buzz』。こちらではネット上で話題になってダウンロードされた楽曲の多いアーティストが分かります。今年の上半期ではCMタイアップで話題を呼んだONE OK ROCKが動画再生を増加させ、ダウンロードに繋がる結果となりました。
ダウンロードとストリーミング、ルックアップを加えた『Contact』。CDを買わないけれども興味のあるアーティストがランキングされ、コアファンよりもライトユーザー層に訴求したアーティストが分かります。こちらは昨年躍進したback numberがトップに。ルックアップのポイントが牽引したことから、大きくファン層を拡大したことが分かります。
CDセールスとルックアップを加えた『Physical』。こちらはシングル曲でポイントを積み上げるタイプのアーティストが並びます。2位の嵐はルックアップでも2位となっていて、他のジャニーズ勢とは異なり、コアファン以外にもファン層が浸透している安定の訴求力を見せました。
「SUN」
¥1,296(税込) / VICL-37059
2015/05/27 RELEASE
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「海の声」
¥250 (税込)
2015/12/2 RELEASE
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「君はメロディー」
¥1,646(税込) / KIZM-90421/2
2016/03/09 RELEASE
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こちらではアーティストランキングではなく、Hot100で前述の3種類のランキングを作りました。
『Buzz』『Contact』共に“浦島太郎”こと桐谷健太、西野カナ、星野源が目立ちます。アーティストランキングではグループアーティストが多数入りますが、こと“曲”単位にフォーカスすると、ソロアーティストのほうがライトユーザー層を巻き込む形で訴求していることが今年上半期のトレンドと言えます。
また、『Physical』では躍進著しい乃木坂46と欅坂46がともに上位に食い込んできました。「ハルジオンが咲く頃」「サイレントマジョリティー」両曲が、ファン層を拡げるキラー・チューンであることがよく分かる結果です。
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