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ビルボード・ヒッツ!ボーイズIIメンからブライアン・マックナイトまで、90年代のR&Bシーンを彩った男性シンガー/グループの代表曲10曲を厳選
近年、90年代を彷彿させるような、生音を活かした横ノリのR&Bサウンドがリバイバルしている。2016年では、ブライソン・ティラーの「ドント」や、 トゥエンティ・ワン・パイロッツの「ストレスド・アウト」、ジェレミーの「ウィ」などが、90年代のR&Bテイストを取り入れ、大ヒットしている。ラッパー、マックルモア&ライアン・ルイスの2ndアルバム『ディス・アンルーリー・メス・アイヴ・メイド』や、チャンス・ザ・ラッパーの『カラーリング・ブック』も、90年代テイスト満載で、アラフォー以降の世代には懐かしい感覚が蘇ってくる。そこで、90年代のR&Bシーンを彩った男性シンガー/グループたちの、年代別代表曲10曲を振り返る!
Photo by Fred Duval/FilmMagic
「ラヴ・ユー・ザ・ライト・ウェイ」
ジョニー・ギル
米ビルボード・ソング・チャート最高位3位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1990年間チャート23位
80年代はニュー・エディションのメンバーとして活躍したジョニー・ギルが、1990年にリリースしたソロ3作目となる『ジョニー・ギル』から1stシングルとしてリリースした、自身最大のヒット曲。当時流行だったニュージャック・スウィングを取り入れたダンス・ナンバーで、PVでも見事なダンスを披露している。アルバムからの2ndシングル「My, My, My」も、不朽のR&Bクラシックとして受け継がれるヒット(最高位10位)を記録した。
「アイ・ライク・ザ・ウェイ」
ハイ・ファイヴ
米ビルボード・ソング・チャート最高位1位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1991年間チャート8位
90年代の男性R&Bグループを代表する、ハイ・ファイヴのデビュー・アルバム『ハイ・ファイヴ』からの2ndシングルで、彼らが唯一首位を獲得したタイトル。ニュージャック時代からヒップホップ世代へ移行した、当時最先端のブラック・ミュージックは、時代を超えて、今聴いてもクオリティが高いと思える。2007年、メンバーのトニー・トンプソンが、自宅アパートの外で遺体で発見され、意外な形で再注目を浴びる…。
「エンド・オブ・ザ・ロード」
ボーイズIIメン
米ビルボード・ソング・チャート最高位1位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1992年間チャート1位
黒人男性グループとしては、初の年間チャート首位を獲得した、ボーイズIIメン最大のヒット曲。エディ・マーフィー主演の映画『ブーメラン』の主題歌に起用され、当時最長記録となる13週のNo.1をマークしたことも、話題となった。1994年の2ndアルバム『II』は、アメリカだけで1200万枚を売り上げ、「オン・ベンデッド・ニー」など3曲のTOP10ヒット(内2曲が首位)を輩出している。
「レイトリー」
ジョデシィ
米ビルボード・ソング・チャート最高位4位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1993年間チャート15位
ハーモニーが素晴らしいコーラス・グループ、ジョデシィが唯一TOP10入りを果たしたナンバー。もとは、1980年にスティーヴィー・ワンダーがリリースしたアルバム『ホッター・ザン・ジュライ』に収録されていたバラード曲で、原曲はピアノ1本の弾き語りだが、こちらは90年代風にアレンジされた、ミディアム・チューンに仕上っている。オリジナル・アルバムには収録されておらず、MTVアンプラグドで披露したものがシングル化した。
「バンプ・アンド・グラインド」
R・ケリー
米ビルボード・ソング・チャート最高位1位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1994年間チャート11位
デビュー25周年を迎えた今も第一線で活躍し続けている、R&B界のドンことR・ケリーのデビュー作『12プレイ』から2ndシングルとしてカットされ、自身初の首位をマークしたキャリアを代表する1曲。男性版セックス・シンボルとして確立したのも、エロチシズムを漂わせるこの曲あってのもの。以降、「アイム・ユア・エンジェル」(1998年)の首位獲得含め、10曲のTOP10ヒットと8曲のR&Bチャート首位を獲得している。
「キッス・フロム・ア・ローズ」
シール
米ビルボード・ソング・チャート最高位1位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1995年間チャート4位
1990年のデビュー曲「クレイジー」がUK(英国)をはじめとしたヨーロッパ方面の主要国でTOP10入りを果たし、徐々にアメリカでも浸透し始めた、「輸入型」タイプのR&Bシンガー。1994年にリリースされた2ndアルバムの2ndシングルとして発売され、翌1995年に公開された映画『バットマン・フォーエヴァー』に起用されたことでブレイクし、アメリカで初めてNo.1をマークした。その人気は根強く、2000年以降もコンスタントにアルバムをリリースしている。
「ツイステッド」
キース・スウェット
米ビルボード・ソング・チャート最高位2位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1996年間チャート10位
1987年デビュー、ニュージャック・スウィングをいち早く取り入れ、R&Bシーンに衝撃を与えたキース・スウェット最大のヒット曲。80年代のサウンドとは一転し、ヒップホップ感覚の横ノリがフロアでも大好評となり、当時のクラブではヘヴィプレイされていた。この曲を含む計6曲のR&Bチャート首位(アルバムも6作がR&Bチャート首位)をもつ、90年代のR&Bシーンを代表する一人である。
「ユー・メイク・ミー・ワナ...」
アッシャー
米ビルボード・ソング・チャート最高位2位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1997年間チャート14位
マイケル・ジャクソンに最も近い存在だと太鼓判を押された、R&B界のトップに君臨するアッシャーのブレイク曲。この曲が収録された2ndアルバム『マイ・ウェイ』からは、「ナイス&スロウ」(最高位1位)「マイ・ウェイ」(最高位2位)の大ヒットが生まれ、3rdアルバム『8701』(2001年)からは2曲、4th『コンフェッションズ』からは、2004年間首位をマークした「YEAH!」含む計4曲がNo.1をマークした、90年代の男性R&Bシーンで最も成功したシンガー。
「オール・マイ・ライフ」
K-Ci & JoJo
米ビルボード・ソング・チャート最高位1位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード1998年間チャート7位
兄弟で結成された、ゴスペル出身の実力派ユニット。デビュー曲「イフ・ユー・シンク・ユア・ロンリー・ナウ」(1995年17位)で聴かせた甘美なスロウで人気を博し、この「オール・マイ・ライフ」で初の首位獲得、大ブレイクを果たした。この2曲の他にも「テル・ミー・イッツ・リアル」(1999年2位)や「クレイジー」(2001年11位)などのメロウ・チューンがヒットがある。
「バック・アット・ワン」
ブライアン・マックナイト
米ビルボード・ソング・チャート最高位2位
米ビルボードR&Bチャート最高位1位
米ビルボード2000年間チャート20位
NY出身、ジャズやゴスペルなど幅広い音楽性とセンスを兼ね揃えた、90年代のR&Bシーンを語る上で欠かせない存在。ヴァネッサ・ウィリアムスとのデュエット曲「ラヴ・イズ」(1993年3位)で本格的にブレイクし、以降「ワン・ラスト・クライ」(1993年)や「ユー・シュッド・ビー・マイン」(1997年)などのヒットを経て、1999年の4thアルバム『バック・アット・ワン』とシングル「バック・アット・ワン」で頂点を極める。
☆来日記念特集はこちらから
Text: 本家 一成
レガシー~ボーイズⅡメン・グレイテスト・ヒッツ
2018/12/05 RELEASE
UICY-76234 ¥ 1,019(税込)
Disc01
- 01.モータウンフィリー
- 02.グッバイ・トゥ・イエスタデイ
- 03.エンド・オブ・ザ・ロード
- 04.スティル・オブ・ザ・ナイト
- 05.ヘイ・ラヴァー WITH LLクールJ
- 06.メイク・ラヴ・トゥ・ユー
- 07.ベンデッド・ニー
- 08.ウォーター・ランズ・ドライ
- 09.ワン・スウィート・デイ WITH マライア・キャリー
- 10.ドゥーイン・ジャスト・ファイン
- 11.シーズンズ・オブ・ロンリネス
- 12.ソング・フォー・ママ
- 13.パス・ユー・バイ
- 14.ローズ・アンド・ア・ハニーコーム (日本盤ボーナストラック)
- 15.サンキュー・イン・アドヴァンス (日本盤ボーナストラック)
- 16.サンキュー (日本盤ボーナストラック)
- 17.レット・イット・スノウ WITH ブライアン・マックナイト (日本盤ボーナストラック)
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