Special
Especia 脇田もなり/三瀬ちひろ/三ノ宮ちか卒業インタビュー
Especia第一章終了を告げるまさかの重大発表。
急遽決定した3人のメンバーの卒業。
それに伴う3人への最後のインタビュー敢行。
君たちはたしかにEspeciaだった。
脇田もなり卒業インタビュー
--1月17日 過去最大規模のワンマンライブとなった新木場STUDIO COAST。自分の中ではどんな公演になりましたか?
脇田もなり:去年のツアーは、渋谷O-EASTでのワンマンライブが過去最大規模だったんですけど、ガチガチに緊張しながら臨んだんです。でも今回の新木場STUDIO COASTは全然緊張せずに、Especiaの脇田もなりとしてやりきった感覚が強くて。今まで以上に気合いを入れてダンスも歌も力いっぱい頑張りました。--直前のインタビューでは「Especiaに人生懸けて良かったな!って、そう思えるぐらいのライブをお届けします」と語ってくれていましたが、あの時点で卒業する事は決めていたんでしょうか?
脇田もなり:はい、気持ちは決まっていました。でもあの時点では公に出来なかったので、あの日のインタビューは「何を喋ろう?」って悩んでました(笑)。--もう悔いはない?
脇田もなり:…………本音を言うと、ちょっと悔しさはありますね。--どんなところに?
脇田もなり:うーん、もっと…………いや、やっぱり悔いはないですね(笑)。--いやいや、今の流れで何も語らないのは不自然過ぎます(笑)。
脇田もなり:Especiaには、歌をめっちゃ歌わせてもらったし、ステージの場数もいっぱい踏ませてもらったし、清水さんとかスタッフの方からいっぱい教育してもらったので、自分の中でここはもうお家みたいになってたんですよ。それがあたりまえで、“Especiaの脇田もなり”でいることがあたりまえって思っていた。何回も逃げ出したくなったこともあったんですけど、それでも清水さんが「ここで諦めてどうすんねん!」みたいな感じで引き止めてくれて、だからこそ今までステージに立ててこれたし、ファンの方たちも応援してくれるから頑張ってこれたんです。だからまだ頑張れ…………頑張りたかった。(※もなり、涙が溢れ出す)--そっか。
脇田もなり:…………すみません。でももう自分が前に進むしかないので。メンバーのことはめっちゃ好きやし、清水さんとかイケちゃん(※Especiaマネージャー)のことも好きやし、私が卒業するのは誰のせいでもないというか……そんな感じです。--こんなに涙が溢れ出るぐらい大好きなEspeciaから卒業する。そう決断した要因は何だったんですか?
脇田もなり:純粋に歌をほんまに頑張りたくて。歌が楽しい……楽しいだけじゃやっていけないんですけど、歌を楽しみながらステージに立ちたい、前に突き進みたい。っていう気持ちがめちゃめちゃあるんですよ。でも現状のままでは「そう思えない」って自分が思ってしまった。--Especiaの活動拠点が大阪から東京に変わる。それが各メンバーにとって今後も続けるかどうか考える機会になり、続けるメンバーと卒業するメンバーに分かれたんだと思っていたんですけど、脇田もなりの卒業理由はそこではなさそうですね。
脇田もなり:私ももし頑張れるんだったら東京に来ようと思っていて。とは言え、何かやれるとか、新しいことが始まるとか、卒業後のことは何も決まってないんで断言は出来ないけど、もう一回純粋に歌を楽しんで、その状態で上を目指していきたい、また新しく自分でスタートを切りたいとは思ってます。気持ちは、まだ歌いたい。楽しんで歌うことができるなら、また人の前で表現がしたい。というのが本音ですけど、そんなに現実は甘くないんで、もしかしたらどこかに就職しちゃうかもしれないんですけどね。--なんでそこまで歌が好きになったんだと思いますか?
脇田もなり:元々は『ミュージックステーション』で「JOY」を歌っていたYUKIちゃんにどハマりして、それからカラオケで友達の前で歌う楽しさを知って。その時点では自分が表に出て歌う人になるなんて思ってもいなかったし、Especiaに入ってからも最初は下向いてばっかで(笑)何も表現できてなかったんですよ。でも場数を踏んでいったり、清水さんからアドバイスをもらったりしていく中で、少しずつ評価されるようになって「あ、自分に自信持っていいんだ!」って。ツイッターに「あの声、好き」って書かれてたり、握手会とかで「声が好きでライブに来ました」って言ってもらえる度に自信も持てたし、歌が好きになれた。だからファンのみんなのおかげですね。--Especiaで過ごした3年半はどんな日々でした?
脇田もなり:波みたいというか、浮き沈みが激しい日々でした。良いときはどこまでも波に乗っていけるけど、悪いときは海のどん底まで沈んでいく。ずっとそれの繰り返しでした。「もう辞めたい、もうこんなしんどいのイヤ。こんな想いするのイヤ」って思っても、清水さんから「諦めるな、まだ」って言われて踏ん張って「まだいける、もっと上に行きたい。自分は行ける!」って言い聞かせる。その結果として「これがEspecia脇田もなりの集大成なんや」と思って新木場STUDIO COASTのステージにも立てたので、そういう意味ではもう納得してるんです。--新木場STUDIO COASTで卒業を発表して、自らの想いをファンの目の前で語るのはどんな気分でした?
脇田もなり:あんなに良いライブを楽しんでもらった後に、みんなをどん底に突き落としてしまって「ごめんね」っていう気持ちと、応援してくれたみんなを裏切ってるんじゃないかな?と思って複雑な気持ちになりました。だけど、もうこれ以上はここに居れないと思ってしまったので……--客席には泣きながらもなりの名前を叫んでいるファンもいました。
脇田もなり:また泣きそう……。--そんなこれまで応援してくれたファンに対してはどんな気持ちを抱いてます?
脇田もなり:私は表現者なんで、みんなに元気を与えて楽しませるのが役目だと思ってるんですけど、でも私は逆にファンの人にすごく元気付けられたというか……(※もなり、涙を滲ませる)ツラい状況になると、私すぐ顔に出ちゃうんで、ファンの人たちにもすごく伝わっちゃってて、表現者として失格なんですけど、でもみんなはいつも励ましてくれて、「歌が好きだよ」とか「笑顔が素敵だよ」とか言ってもらえたおかげで3年半やってこれたんで、感謝以上の想いがあるというか……みんながいなかったらもう歌も諦めていたと思うし、愛されていたなって思います。だから新木場STUDIO COASTでの卒業発表は「ごめんなさい」って気持ちでいっぱいでした。--実際の卒業理由が何であったとしても、今回の卒業は“脇田もなりが歌い続ける為の卒業”だった。そうしていかなきゃいけないと個人的には思うんですが、自分ではどう思いますか?
脇田もなり:自分でもそう言い切りたいんですけど……「Especiaの脇田もなりだったから声が生かされていただけで、1人になったらダメでしょ」とか言ってる人もいる訳じゃないですか。あと、Especiaもこれから新しい形になっていく上で、すでに前向きに話し合っていたりもするし、2人は東京行く準備もしているんですけど、それに比べて、私は自分で事務所探して電話したりとかしてて、そんな中でお母さんとケンカしたりとか……複雑すぎて、前に踏み出したいのにどんどん未来が遠ざかってるように感じて。--なんで親とケンカしたんですか?
脇田もなり:私が事務所も決まってないのに「もう東京に行く」って言ったんですよ。そしたら「何も決まってないまま行っても、どうせひとりじゃ稼がれへんし、どうすんの?」って聞かれたから、「じゃあ、どこかで社員として1年働いて、お金貯めてもう1回頑張る」って答えたらバシコーン!ってビンタが飛んできました(笑)。それもあってどうしていいか分からなくなってる。--最短距離での再デビューを考えるから焦っちゃうと思うんですけど、新しい事務所探すにしても電話するだけじゃ向こうも困っちゃうし、だったらまずは脇田もなりソロの音源とか映像とか資料を用意するとか……なんか話が転職相談所みたいになってますけど。
脇田もなり:ハハハ!--理想はどんな活動が将来的に出来たらいいなと思ってる?
脇田もなり:理想は……私、曲も作れないし、歌しかやってこなかったんで、勉強不足のままここまで来てしまったんですけど、これから知らないこともしっかり勉強して、もう1回シンガーとして世に出ていきたいと思っています。みんなに認めてもらえるような、いつか「1人になって正解だったんじゃない?」って納得してもらえるようなシンガーになりたいです。卒業して違う道を歩むからには、私もEspeciaに負けたくないんで。1人になって何もせず中途半端に「あ、終わった」ってなるのは格好悪いし、シンガーとしてやっていけるって決まったら最後までやり切りたいと思ってます。--では、最後に。ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
脇田もなり:2/28の卒業ライブでEspecia第1章が終わるので、そこでみんなの中に私という存在が残るように頑張りたいです。そして、3年半ありがとうございました。さっきまで迷っていたんですけど、やっぱり歌は続けたいので、どんな形でもいいから頑張ってみんなの前に戻ってこれたらと思っています。そのときはまた私の歌を聴いてください。よろしくお願いします!- < Prev
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リリース情報
CARTA
- 2016/02/24
- DVD盤(初回盤)[VIZL-923]
- 定価: 5,000円(tax in.)
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:外林健太
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