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統括プロデューサー 樋口竜雄氏再び! アイストを語り尽くす!!
avex iDOL Street統括プロデューサー 樋口竜雄が、SUPER☆GiRLS、Cheeky Parade、GEM、わーすた、ストリート生を語り尽くす!?
avex初のアイドル専門レーベル iDOL Streetの統括プロデューサー 樋口竜雄へ、約2年半ぶりのインタビューが実現! 生粋のハロヲタという共通点を持つBillboard JAPAN編集長 平賀哲雄と共に、一部メンバーのLA留学という大きな節目を迎えるiDOL Streetについて、隅々まで語り尽くしてもらいました!
2人の話は、やっぱりハロプロから
樋口竜雄:今、ハロプロファミリーのリーダーは誰なんですか? 平賀哲雄:℃-uteの矢島舞美ですね。℃-uteは今おもしろいですよ。下の子たちがどんどん変動している中、変わらない5人組でやってきて、気付いたらキャリアも年齢も一番上になって。彼女たちはモーニング娘。の道重さゆみが卒業した時点で一番上になったんですよね。 樋口:くどぅー(工藤遥/モーニング娘。'16)はどうですか?当時から推されていたから、もっと重役を任されるポジションになっていくのかと思っていたんですけど。 平賀:くどぅーはイケメンキャラです。舞台でも男性役を任されたりして、ハロプロのメンバーにもモテてます(笑) 樋口:よっすぃ~(=吉澤ひとみ)だ!(笑) 平賀:かっこいい同性が好きな女性ファンがたくさんついていて、そういう局地的な人気に上手く乗れれば売れる可能性がある。今のモーニング娘。はそういうメンバーが多いですね。去年みんながセンターみたいなこともやろうとしていたんですけど、鞘師里保という絶対的な実力者がいるからこそ成立しているところもあって。みんなが鞘師を意識して放射線状に成長していたんですけど、その存在がいなくなってしまった。でも、モーニング娘。は毎回そこから這い上がってくる。変わりたての頃は色々言われるんですけど。 樋口:鈴木香音さんはどうですか? 平賀:アメリカだと一番人気みたいで、NY公演をやった時は異常な盛り上がりだったとか。今は石田(亜佑美)とまーちゃん(=佐藤優樹)が良いですよ。特にまーちゃんはちょっとトンでて、道重が卒業した後に「バラバラになっちゃった13人をひとつにしなきゃいけないんです!」って熱弁して道重ファンの心をがっちりつかんだ。それで道重の卒業で離れたファンが戻ってきた所もあって。 樋口:個人的には尾形春水さんかなあ……。 平賀:目の付け所がさすがですね(笑)。彼女は鞘師里保に憧れてモーニング娘。に入った世代の子で。 樋口:座右の銘が不撓不屈ってすごい(笑)。なんか最近、ハロプロ顔とかスターダスト顔とかアイスト顔とか、そういう傾向とかあるのかなって思い始めてて。自分の趣味っていうわけじゃないんだけど、結果そうなる。やっている子たちもチームの先輩に憧れて入ってくるわけだから。 平賀:アイスト顔を象徴するメンバーは? 樋口:それこそ美麗(=田中美麗 / SUPER☆GiRLS)とか舞彩(武田舞彩 / GEM)とか、わーすたなら廣川(奈々聖)とか三品(瑠香)は確実にアイスト顔ですね。 平賀:アイドルとモデルの間って感じですかね。 樋口:そうそう。三品は162cmくらいまで背が伸びたし、顔も超小さい。女の子に好かれる存在だと思うんですよね。
--今のアイストメンバーで女の子人気が一番高いのはれいちぇる(=荒井玲良 / SUPER☆GiRLS)ですか?
樋口:美麗の女の子人気も同じく高いです。彼女は各ジャンルの基準値が高いから、トータルのバランスが良いんですよね。 平賀:あみた(=前島亜美 / SUPER☆GiRLS)も女性ファンが多いイメージですね。いわゆる一般の女性層には美麗が刺さっている感じなんですかね。 樋口:そうですね。フジテレビ系『めざましテレビ』のイマドキガールとかをやらせてもらえるのも、そういう所へのウケの良さですよね。 平賀:美麗は女優としてがんばって欲しいと思ってるんですよね。月9ドラマ『ようこそ、わが家へ』での性格悪い芝居がすごく良かった!(笑) 「嫌な奴だな~!」っていう役をやらせると素晴らしい。アイストでここまでハマッたのは伊山摩穂(GEM)が初めて
▲YouTube「GEM / GEM Live Mixture 2015 ~2nd Anniversary~ WEB SPOT」
--多数のグループが集まるイベントでも、彼女と小栗(かこ / GEM)は臆せずガンガン前に行くから見ていて気持ちいいですよね。
平賀:昨年のハロウィンに出演したイベントの時も、最後に各出演者の持ち曲を全員で歌っていくシーンがありましたけど、一番前にいたのがGEMでしたよね。何か仕掛けようとしている感じが良いし、何よりダンスが凄い。インタビューで「団体芸なら負けることもあるかもしれないけど、個人なら他のアイドルに負ける奴はいない」って言えちゃう感じも含めて、実力とスピリットを兼ね揃えている。昨年秋に観させてもらったGirls Street 2020の初舞台【座・花御代コンチェルト】もよかったですね。演技もおもしろかったんですけど、千秋楽で誰よりも伊山が泣いてたりとか(笑)。 樋口:本当にああいう感情の子なんですよね。浅川とか今のGEMメンバーが来た3期オーディションの時からすでに異彩を放っていて、佇まいからファッション、姿がスト生の枠ではおかしいレベルだったんです。伊山は小さい頃からエイベックス・アーティストアカデミーにいた子ではあるんですけど、3期の初お披露目の29名の中で、マイクを持たせた数少ないメンバーでしたし。
しかも3期の子たちはオーディションで選ばれた上に、GEMにも選ばれたメンバーだから落選を経験したことがないエリートなんです。各地のアカデミーのエース級ばっかりが集まったチームなので、GEMのことは“スーパーアカデミー”って呼んでて。
そういう実力者たちを育成にしておくのはもったいないと思って、すごいスピードで進めていったのがGEMで、そのキーになっていたのが伊山だったんです。この才能を温存しておくべきではないし、この子たちを活かすためにはダンス&ボーカルのアイドルを作るべきだと。“かっこいいものをアイドルでやったらこうなる”って見せつけたくて、あのスタイリッシュな感じというのは伊山たちを見て決めたくらいで。 平賀:それは鞘師里保が入った後のモーニング娘。と同じ流れですよね。ダンスがめちゃくちゃ上手い彼女が入ってきたことによって、今までとは違う流れでフォーメーションダンスをやってEDMをやって……。GEMは爆発力がありますよね、『Do You Believe?』の凄さというのもあるかもしれませんけど。 樋口:『Do You Believe?』もよく話題になるんですけど、初お披露目の時にお客さんはポカーンでした(笑)。最初の『We’re GEM!』はコールもやりやすかったですけど、『Do You Believe?』は海外の作家が作ったからどうすればいいのかわからなかったんだと思うんですね。
でも、こういう風に縦ノリになるクラブミュージックみたいなものを想定して作ったから、何とかそっちまで育てたかったんです。今のあの雰囲気は、狙った通りの所まであの子たちがファンと一緒に作り上げてくれた結果なんです。 特に僕が感動したのは去年の【TOKYO IDOL FESTIVAL 2015】で、夜7時くらいに屋外のスマイルガーデンで伊山が「行くぞー!」って叫んで『Do You Believe?』をやった時なんですよ。
--他のアイストグループで、GEMの曲を羨ましいと思っているメンバーって多そうですよね。GEMの音楽は、普通の女の子も胸を張って歌えるかっこよさがあるじゃないですか。
樋口:E-Girlsさんとかがそうですよね、女性からも憧れられる存在ですし、自分がそのメンバーだって胸を張れるでしょうし。 平賀:今の話って、まだどこにも語ってないですよね? 樋口:初めて話したと思います。舞彩は確かにグループの顔というか、だからこそMy GEMもスタールビーでセンターに立たせたけど、彼女のグループというよりは粒ぞろい子たちを活かすために生まれたグループで、やっぱり第3弾を作らなきゃと思わせてくれた3期生の存在は大きいですね。LA留学はエース級を連れていかなければ意味が無い
▲YouTube「GEM / Baby, Love me! (Short ver.)」
--今回留学する3人は本当にラッキーだし大きなチャンスですよね。2年間LAで語学を学べる上に、エンターテインメントの本場で訓練できるわけですから。
樋口:留学を全面サポートするなんていうプロジェクトは他のアイドルではあり得ないわけですからね、属していながらそれができるっていうのは。すべては行ってみなければわからないですけど、夢が膨らむプロジェクトにやる気ひとつで行けることなんてまず無いですから、色んな批判も覚悟でオープンにしたんですよね。--ただ、ファンからすると複雑ですよね。長く会えなくなる淋しさは強いんですけど、彼女たちの成長を思えば応援するべき所でもあって。
樋口:当然わかってはいましたが、ツイッター等にも発表直後は批判はものすごかったですね。それは仕方ないと思います、各チームの主力クラスがいくわけですから。ただ、彼女たちの人生を変えるような大きな出来事だし芸能の将来性にも繋がる投資として何千万もかけるわけですから、エース級を連れていかなければ意味が無い。賭けるなら一番可能性のあるメンバーを連れて行くのが当然だ、ということで納得しているんです。
だから残ったグループは終わってしまうのではなくパワーアップしなければいけない。それゆえに新体制にするわけですから、日本に残る彼女たちがどうやって今の人気やパワーを落とさず、さらに上を目指していくのか。そこには色んな選択肢がありますよね。
で、実は今、こうして話している段階で、どうなるのか何も決まっていないんですよ。これから6か月間のプロセスの中で揉んでいくんですけど、6月25日は3人を送り出した後に安心して応援してもらえるグループとしてパフォーマンスをして、新しいビジュアルも全部出す。そういうわくわくするストーリーなんだっていうことが、このインタビューを通じて伝わればと思ってます。 平賀:まあ、僕は「伊山チャーンス!」って思ってますよ(笑)。 樋口:(笑)。でも、たしかに貪欲でガツガツしているメンバーが多いGEMだからこそ、センターがいなくなって「よっしゃ!私が主役を張るぞ!」って思っている子がいるかもしれない。 平賀:思わなきゃいけないとも言えますよね。
BiSとCheeky Paradeの類似点「けっこう残酷」
▲YouTube「Cheeky Parade / SKY GATE」
--先日、留学する山本真凜と鈴木真梨耶が不在だったチキパのイベントを観に行ったんですよ。6月に訪れる2人の留学を前に、今の7人はどういう表情でステージに立って、どういうパフォーマンスをするのか。
樋口:どうでした?--良かったんですよ、7人も。最近メインで歌う3人以外も歌がうまくなっていたり、成長して顔つきがよりキレイになってきたメンバーがいる。面白いと思える状況になりそうだという予感を強く感じましたね。
樋口:本人たちや現場チーム、運営チーム、経営陣とそれぞれ色んな考え方があると思います。スパガやGEMと比べて、唯一チキパは結成時からまったくメンバーが変わっていない。そのストーリーもいいかなって思ってはいるんですけど……とにかく、活動の指針は、6月25日に明らかにすることにします。--そんな中、実はチキパのメンバーから樋口さんに対しての質問をもらってきてまして、“チキパに求める役割、チームとしての未来予想図を知りたい”とのことでした。
樋口:そうだなあ……。--王道を標榜するスパガ、ダンス&ボーカルを前面に打ち出すGEMとくらべても、“小生意気”は音楽性と直結しているわけではないですし、そのコンセプトすら最近はあまり活きてないですよね。
樋口:僕はもっとライブ演出をアトラクション的にするべきだと思っています。去年やったツアーのようにみんなで身体を動かすようなことを定番化して、一緒になって汗をかいてスッキリするエクササイズ的な一面を打ち出すとか。コンセプチュアルなライブをやるべきグループだと思っているから、昨年のツアーでやった“インストラクター・ガイナー”にはすごい可能性を感じてましたし。工夫でもっと面白くできるチームなはずだし、ライブの生感やオチャラケ感、奇抜なことをやれるのはチキパしかない。そこをもっと突き詰めて、たとえばお客さんはTシャツに短パンで挑まないと楽しめないくらいのライブに持っていけばい良いのに、っていうのが俺の持論です。
2人が留学でいなくなる時点で新体制になるわけですから、チームは変わらざるを得ない。それならメンバーから「こうやってファンと盛り上がりたいから、こうしたい」って提案してもいい。受け身になっていては弱いと思います。
(溝呂木)世蘭のファッション性、お笑いなら(小鷹狩)百花、映画なら(島崎)莉乃みたいにキャラクターも確立しつつあるんだから、「これが足りない、パワーアップするためにはこういう事がしたい」って言っても良いレベルなんですよ、彼女たちは。当然、売れるためのロードマップは俺らが組むし、ビジネス面でライブをどう組み立てるかや動員への繋げ方とかはメンバーにできないことだけど、どういう未来に行きたいかは自分たちで考えられますよね。
それにやっぱりファンが何をしてあげれば良いのかが具体的だったから、デビューする前の盛り上がりが特に凄かった。CDを5000枚売って、新宿BLAZEを満員にしたらメジャーデビューっていう目標があったから、ファンと一体になって、超熱狂したわけじゃないですか。
--確かにチキパでいつが一番楽しかったかを訊くと、汐留や大宮での定期ライブ、その新宿BLAZEまでとメジャーデビューする前だと答える人は多いですね。
平賀:チキパって自由度が高そうなグループとして打ち出したにも関わらず、いざデビューしてみたら意外と自由じゃないとメンバーが知ってしまった。そんな中で「自分たちで考えろ」っていうのはけっこう残酷だなあって思うんですけど、それとまったく同じストーリーを歩んでいたBiSというグループを僕は知っているので、逆にチャンスなんじゃないかなって思いますね(笑)。最後、横浜アリーナに行くまでの彼女たちは完全にその状態でしたから。過激なことをやり尽くして何をすればいいのかって時に、上から「お前らで考えろ」って言われてケンカしながらやっていく物語が、結果として面白くなっていって横アリ8000人に繋がった。
だからどう活かすかだと思うんですよね。樋口さんがこう言ってくれている以上、何もしないのは損だから壊れちゃっても良いくらいの勢いでアプローチしていけば、結果として「チィキィ(=小生意気)が覚醒したね」っていうことになる可能性が出てくると思いますよね。
メンバーが2人が留学するチキパは一番の試練
樋口:たとえば今回のスパガの新曲『華麗なるV!CTORY』とかは、聴いた瞬間から完全にTHE スパガなんですよ。ミュージックビデオも含めて誰しもが安心感を得られる、「これがスパガだよね!」って言ってもらえるものを提供するのがマスなものだから。チームとしてお客さんが何を望んでいるのかを知って、熱狂を起こさないと次はないわけだから。どういう角度から盛り上げるのか。そういう要素がポイントです。 平賀:……つまり、チキパが一番大変ってことですね(笑)。 樋口:大変です(笑)。一番の試練ですよね、メンバー2人の留学が決定している。 有る程度、自分たちで指針を示せる環境にいることと、新体制で変わることは決まっているので、ある意味一番チャンスでもあるんですよね。振り幅が一番広いチームだからこそです。
ただ、アイドル界全体にも関わってくるんだけど、大人数のアイドルグループのブームがそろそろ落ち着く方向に向かっているから、これからは少ない人数の方に勝機が向いてくる可能性があると思う。これはわーすたを5人にしたことにも繋がるんですけど、それこそ近い未来にあやや(=松浦亜弥)のようなピンのアイドルが来るとも思っているから、スト生で際立った存在は温存しておいた方がいいのかもしれないんですよね。彼女のような最強はまだいないんですけど、もし今のメンバーの中で選ぶならば三品瑠香ですね。彼女だったらちょっとあり得るかもしれない。
わーすたは次世代の最終兵器
--今、わーすたはすごい人気になってきているみたいですね。
▲YouTube「わーすた / らんらん・時代 LIVE Ver.(The World Standard / Lan Lan Era)」
外から見たらあんまり変わらないとは思いますけど、鈴木まなかさんはがそこの事業部に所属しているので、わーすたがヒットすることは音楽プロデューサーとして成功することにも繋がる。2015年に発表したGirls Street 2020というエンタメクリエイター女子の活躍を期待するプロジェクトとしても重要な位置でもある、というのがわーすたの特徴です。
渡邉幸愛は本当に愛されている
--SUPER☆GiRLSは12という数字にこだわるとお話しされていますが、1年以上11人体制が続いています。そこで6月に新体制と言われれば、やはり加入が想像される所ですが?
樋口:僕の理想を言えば、やっぱり後藤彩には抜けてほしくなかったわけですよ。その12人で行こうと思っていたけどそうなってしまった。2013年の武道館でGEMのスターティングメンバーから選ばれなかった浅川梨奈と内村莉彩、坂元葉月がどうなるのかっていうタイミングでSUPER☆GiRLSの第2章をイメージし始めて、翌年2月に新メンバーを入れるストーリーになっていくんですけど、浅川はスパガに入ってもらいたい人だという思いがしっかりできたのでGEMには選ばれなかった、といってもいいと思います。そこから(渡邉)幸愛移籍加入っていう話が具現化していきます。当時彼女が所属していたステップワンの佐藤社長とお会いする機会といただいて、移籍をお願いしたんですよ。彼女はすでにユニバーサルからメジャーデビューしていたアイドルグループの中心メンバーだったんですけど、ロードマップを見せてスパガには彼女が必要なんだとお願いしてみたら、「良いと思いますよ」って。「彼女の将来のためになるんだったら良いです」って、本当に愛されているんですよね。
ただ、それとは別にレーベルとしての契約などもあるから、今度はレーベルの方にお願いしに行ったら、色々と紆余曲折はありましたけど最後はやっぱり「彼女のためになるんだったら良いですよ」と仰るんですよ。で、最終的には本人にこのお話をさせてもらい、彼女も相当悩んだと思いますが、スパガへの加入を決めてくれて。本当に円満に移籍することになったんです。
そんな幸愛が、『華麗なるV!CTORY』のミュージックビデオではセンターメンバーなんですよ。大きく3つのブロックに分かれていて、前島、浅川、幸愛がそれぞれの真ん中になるフォーメーションを組んでいるんです。 平賀:(『華麗なるV!CTORY』ミュージックビデオを観ながら)渡邉(ひかる)ちゃんは髪型変えてかわいくなりましたね。あと、リーダーもかわいくなった。年長キャラがしっかりハマって、この間のアイストカーニバルでわーすたの歌をうたいたいって出てきてその後バテてたりとか、かわいくて良いなって思いました。
君たちがやってくれていることは正しい
▲YouTube「SUPER☆GiRLS / 華麗なるV!CTORY (Short ver.)」
--ただ、だからといってここで11+1=12……と思い切れない所もあって、6月25日の新体制発表時にまた脱退があるのではないか、という憶測もありますね。
樋口:やっぱり解散していくグループだってたくさんいるし、年が経てば経つほど辞めるメンバーが増えていくのも昨今のアイドル事情としては特性上当然なわけで、同じアイドルというフィールドでも思いや生い立ちの違う子たちが1000人どころじゃなくいるのが今の日本ですよね。だから卒業を選択する子がいても受け入れるべきだと思っていて、無理強いして残ってもらう必要もない。そういう意味で、アイストのグループはここから活躍していく、戦っていける最強のメンバーに、「私はこの業界で絶対成功するんだ!」って思える子たちだけにしたいんですよ、それが理想です。なりたい子はいっぱいいるし、まだまだ可能性の秘めた子がどんどん出てくるのもアイドルのいいところじゃないですか。 平賀:では、卒業するメンバーも出てくる?。 樋口:まだ何ひとつ決まっていないですけど、これから6か月のプロセスの中で卒業が有るか無いかと訊かれれば可能性はある、っていうことですよね。じゃないとツラいし、さっきの幸愛じゃないけどガンガンやろうと思って入ってきた子が報われない。それくらい厳しい世界だと思います。
スパガは知名度は高いから良いオファーが来ますけど、そこで良い結果を出さなければいけない使命もあるし、良いパフォーマンスで返さなきゃいけない。重要なポジションだからこそ要望に応えられないといけない。ちょっとクールに言うならば、そこはビジネスでもあるから僕らも自信を持って「この子たちは頑張ってるんです!」と言いたいんです。
--そういう意味では、昨年の浅川はすごかったですね。童顔巨乳で注目を集めてからの彼女は見違えるようで、ステージでも演劇の舞台でも強い自信を感じます。ああいうのをブレイクっていうんだろうなって感心しました。
平賀:浅川も伊山も、感覚としてはデッドオアアライブなんだと思うんですよ、大袈裟に言うと。やらなきゃ私もスパガもどうにもならない。やりましょうとなった以上は、徹底的にやらないと走れない性格なのかなって。 樋口:その切り替え、覚悟のある子はすごく心強くて、それをやりきれる16歳はすさまじい。伊山もこの前17歳になったばっかりですけど、思い切ってGOしている子に「君たちがやってくれていることは正しいんだよ」って言ってあげるべきだと思っていて。浅川自身が「グラビアを決意したのはスパガのためだから」って言ってくれていることに感謝してますし、近くのマネージャーだとなかなか言えないことかもしれないから、そういう所は僕が言ってあげるべきかなって思ってます。
--だからこそ幸愛、浅川と同時期に加入した内村莉彩にももっと注目してもらいたいですよね。ライブやイベントで絶対にカメラ目線を送らない理由が「ステージは夢を見せる場所だと思っている」から、って話す最年少はかっこいい。
樋口:どういうチーム体制になるかは本当に未定ながら、6月25日は当然新曲をやる、新しいビジュアルも披露する、それこそカーニバルでは現体制での3チームと新しい体制での3チーム、プラスでわーすたやスト生が出演するようなイメージにしようと思っています。スパガ、チキパ、GEMとグループカラーができている以上、そこに適した人材が入ればやっていけると思ってます。どの子が加入してもGEMはGEMとしてやっていく道へ導ける。それはモーニング娘。さんがずっとやってきたことでもありますよね。
スーパーな救世主は? すべては6月25日に
--では、そろそろ話を締めましょうか。
樋口:結果どうなるか、は別として、6月25日に対してスパガの12っていうのはやっぱり意識はありますよね。もしかしたらメンバーもしているかも・・。これは幸愛の話題の時に話したかったことでもあるんですが、彼女の超絶カラーが(シャイン)シルバーっていうのは最初の段階から決めていたんですよ。シルバーって救世主で、戦隊モノでも後から来る存在だったりするじゃないですか、頼もしくて強くて輝いている。だから幸愛はシルバーで入って欲しいっていうのを最初から言っていたんですね。じゃあ6月25日に対してそういうスーパーな救世主がいるかと言われれば、現時点では秘密です。幸愛のように、才能がめちゃめちゃあるのになかなかきっかけとか、タイミングがなかった人は絶対いると思うんですけど、今の日本のアイドルのメンバーの中で「これはヤバい!」っていう人います? 平賀:島村嬉唄。
--元カントリー・ガールズの?
平賀:そう。--では、そんな平賀さんは6月25日に何を期待してますか?
平賀:みんなにとって希望のある未来に突き進めるといいなって。今回の留学ってやっぱり大きい事象だと思うんですよ、チキパとGEMに限らずアイスト全体として。2年後に3人が戻ってくるとして、それまでに各グループもすごいことになっていれば「アイスト万歳!」になるけど、一歩間違えればどちらも共倒れすることだってある、すごい勝負手だと思うんですよ。極論すると残る組としては、「お前らが帰ってきても場所は空けておかないぜ」くらいの感覚でやって欲しいですよね。みんな若いからショックを受けていると思うけど、どれだけ早くそっちにシフトできるかだと。 樋口:僕らと同世代のヲタからすればハローマゲドン的なことなんじゃないかなって。 平賀:ハローマゲドンの後、超大変だったじゃないですか!(笑) 樋口:そうそう(笑)。タンポポで黄色いサイリウムを泣きながら振りましたよ。当時席が取れなくて立ち見でしたからね。
--個人的には、そんな樋口さんがもっと前に出て行くのも面白いと思います。
樋口:この前、指原さんの番組に出ましたけど、確かにもっとどんどん言っちゃおうかなー(笑)。俺はそれくらいの覚悟ですよ。メンバーと同じように俺も人生を懸けてるから下がれないし、後ろ向きなことを言う気もない。絶対にがんばろうって言うしかないですからね。 平賀:浅川と伊山みたいに突き抜ける子がもうひとりくらい出てくると良いなって思いますね。 樋口:2年前にココで浅川の話をしただけに、このインタビューで挙がった子は何かあるぞって……。 平賀:じゃあ最後にもうひとりくらい挙げておきましょうよ。 樋口:そうすると「6月25日に絶対出てくるだろ」ってバレちゃうじゃないですか(笑)。--先日のカーニバルでは木戸口桜子さんが目を惹きましたね。
樋口:ありがとうございます!iDOL Street歴はもう3年半くらい。元々はサッポロ Snow Loveitsで、覚悟を決めてトーキョー夢ぴよ組に来た苦労人です。それでいったらやっぱり廣川。さっしーが称賛してくれたのもそうだし、2年前の【ストリーーーーグ②】でMVPになった所から彼女のシンデレラ・ストーリーは始まっているんです。本当にまっすぐ努力して、何のトラブルも起こさずひたむきに続けて結果を出す。廣川は絶対に今年来ると思います。
取材協力:
BASE CAMP
水道橋にあるアウトドアをコンセプトにしたカフェ&バー。
営業時間:
月曜日~金曜日 11:30~25:00
土曜日 15:00~24:00
定休日:日曜、祝日
住所:
〒101-0061 千代田区三崎町2-22-8 梨本ビル1F
電話:03-5213-4884
オフィシャルサイト:http://www.cafe-basecamp.com/
SUPER★CASTLE
2016/03/09 RELEASE
AVCD-39256 ¥ 6,620(税込)
Disc01
- 01.Welcome to SUPER★CASTLE
- 02.花道!!ア~ンビシャス
- 03.ギラギラRevolution
- 04.ごめんね。のとなりで
- 05.-Interlude 01-
- 06.アッハッハ!~超絶爆笑音頭~
- 07.イッチャって♪ ヤッチャって♪
- 08.-Interlude 02-
- 09.クラムチャウダーが冷めちゃう月曜日
- 10.Don’t Stop The Party
- 11.GLORY
- 12.-Interlude 03-
- 13.「サヨナラ」なんて
- 14.トリビュート
- 15.Happy×2 Birthday
- 16.JOY!&JOY!!
- 17.華麗なるV!CTORY
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