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大阪のロック大忘年会【FM802 RADIO CRAZY 2015】ライブレポート!

RADIO CRAZY 2015

 2015年12月27日、28日、大阪の年末ロックフェス【FM802 RADIO CRAZY 2015】がインテックス大阪で開催された。関西のラジオFM802主催の「ロック大忘年会」として七回目を迎える今回は、ステージが五つに拡大。二日間に渡って熱いライブが繰り広げられた。
今年もその中からFM802 DJ鬼頭由芽が見たアーティストをいくつかご紹介!

DAY1.12月27日

12/27 11:30~
キュウソネコカミ @L-STAGE

 キュウソネコカミ

初日はLステージのキュウソネコカミでスタート。
開場中の公開リハーサルで披露された「伝統芸能」では、実際にCDでもナレーションを務めたFM802DJ飯室大吾が、ステージ上でCDと同じように曲紹介をするというサプライズもあり、会場は既に楽しむ準備万端。いよいよ本編が始まると「STAR WARS」のテーマに合わせて、ライトセーバーを持ったメンバーが登場。「どうも西宮のジェダイです」とまず一笑い掴んで、聞こえてきたのは「ビビった」。ヤマサキセイヤ(vo&gt)の「よっしゃこいやー!レディクレ始まるよー!」の怒声が鳴り響く。キュウソのライブといえば「DQNなりたい、40代で死にたい」の曲中、ヤマサキセイヤが観客に支えられながら頭上を歩いていく光景がおなじみだが、この日も「『キュウソ』だから九歩あるく!」と客席中央付近までなんとか辿り着き、「ヤンキーこわい」のコール&レスポンスで盛り上げた。最後は彼らの曲の中でもとびきりポジティブな「ハッピーポンコツ」で、これ以上ないほどハイテンションにイベントの幕開けを飾った。


12/27 13:05~
THE ORAL CIGARETTES  @Z-STAGE

THE ORAL CIGARETTES

 続いても関西のバンド、THE ORAL CIGARETTES。ステージに上がると同時に「起死回生STORY」のサビを歌い上げ、一気に観客の心を掴んでいく。彼らは2015年後半、山中拓也(vo&gt)の声帯ポリープの手術のためライブ活動を休止しており、まさに起死回生の復活を遂げたばかり。山中の「帰ってきたよ」の一言が嬉しい。演奏中は「そんなもんすか!?もっとこいよ!」と強気に観客を挑発しながらも、MCでは手術を決めた時の不安だった気持ちを明かした。「いつでも伝えれるわって思ってたけど、いつ伝えられなくなるかわからない。ここでしっかりお礼を言わせてください。ありがとう。」の言葉に客席から惜しみない拍手が贈られる。後半は「気づけよBaby」「狂乱Hey Kids!!」など、2015年に発表された曲で畳みかけ、関西での年内ラストライブを締めくくった。


12/27 14:10~
KEYTALK @Z-STAGE
KEYTALK

 初の武道館公演を成功させ、2015年大躍進を遂げたKEYTALKもZステージに登場。「パラレル」「YURAMEKI SUMMER」など、ツインボーカルならではのスピード感で息をつく暇も与えない。観客が手拍子や歌声で参加できる曲も多く、「MABOROSHI SUMMER」ではMVのダンスの振り付けで応戦するライブキッズたちがとにかく楽しそうだった。大阪のファンには嬉しい「OSAKA SUNTAN」に続いて、最後は文句なしのキラーチューン「MONSTER DANCE」。踊れや騒げやと、年末の祭りに相応しい大熱狂のパフォーマンスで会場を熱くした。


12/27 16:40~
グッドモーニングアメリカ @L-STAGE
LAMP IN TERREN

祭りといえばこちらも欠かせない。毎回たなしん(ba)によるオープニングにも注目が集まるグッドモーニングアメリカ。 今回は「エグスプロージョン」と「とにかく明るい安村」のネタを掛け合わせたダンスを披露。「たなしんの変♪」のリズムでひとしきり会場が温まった後、他のメンバーも登場し、「キャッチアンドリリース」「ディスポップサバイバー」で瞬時にロックムードに染め上げる。彼らも「今年は武道館での成功のために色々な挑戦をした」バンドの一つ。「もっともっと成長していきたいと改めて感じられた一年でした」と金廣真悟(vo&gt)が噛みしめるように語り、ラストは「空ばかり見てた」。満員の観客のシンガロングが会場中に響いた。


12/27 18:15~
フレデリック @M-STAGE
フレデリック

 一曲目の「オドループ」でいきなり会場をダンスフロアに変えたのはフレデリック。まるで呪文のようなフレーズのループで、誰にも真似できないフレデリックワールドを展開していく。彼らがRADIO CRAZYに出演するのは今回で二回目。「(昼の出番だった)去年は踊ってない昼が気に入らない。今年は踊ってない夕方が気に入らない。トリを飾るまで『踊ってない夜が気に入らない』とは絶対に言いません!」と三原健司(vo&gt)が「オドループ」の歌詞になぞらえたMCで会場を沸かせ、「トウメイニンゲン」「オワラセナイト」とこれまた中毒性の高いメロディで観客を惹きつける。2015年はkaz.(dr)が脱退し、三人で新たなスタートを切った彼ら。「ハローもグッバイも0.経験した俺たちが大事なことを伝えるため、ラスト一曲お届けします」と最新曲「ハローグッバイ」を披露。去り際の「フレデリックはここから始まっていきます!」という言葉が頼もしかった。


12/27 18:45~
[Alexandros] @Z-STAGE

 Alexandros

 RADIO CRAZY常連の[Alexandros]はZステージに出演。 まずは「Girl A」を爆音で轟かせると、「Famous Day」「Kick&Spin」とイントロから悲鳴のような歓声が上がる人気曲を連続投下。普段はスーツが多い川上洋平(vo&gt)が、この日はラフなタンクトップ姿で暴れまわる。大阪への愛を惜しみなく伝えるMC、そしてそれに単独公演のような盛り上がりで応える大歓声に、関西のフェスっ子たちとの相思相愛ぶりが窺える。「ロック大忘年会」の場にぴったりな祝祭感満点の「ワタリドリ」でラストを飾り、最後には「12月26日以降の年末ソング」をワンフレーズだけ歌うサービスも。ライブ中、終始ボーカルをかき消すほどの歌声が客席から響き渡り、大阪での彼らの人気ぶりと六月の大阪城ホールライブへの期待を再確認できる夜になった。


12/27 21:05~
サカナクション @Z-STAGE

 Alexandros

 この日のトリを飾ったのはサカナクション。 超満員の観客が今か今かと前のめりに待ちわびる中、一曲目に聞こえてきたのは「ミュージック」。すっかりサカナクションのトレードマークとなった五人横並びでPCに向かうスタイルから、バンド編成へと華麗に変化し、「Aoi」「アルクアラウンド」と見事な流れで魅せていく。「夜の踊り子」では和服の踊り子がステージに出現。艶やかな舞を披露したかと思えば、そのまま大音量のダンスミュージックへと変わり、草刈愛美(ba)と岩寺基晴(gt)のパーカッションで、「アイデンティティ」のイントロに移っていく…。まるで演劇のように完成された流れと華やかな演出に圧倒されっぱなしだったが、アンコールでは山口一郎(vo&gt)が「フェスは久しぶりだからめっちゃ緊張した(笑)」と笑顔を浮かべる場面も。2015年は草刈の出産でライブを休止していた彼ら。それだけに久々のフェス出演を喜ぶファンの熱量も相当高く、ラストの「新宝島」はギターやキーボードのフレーズまでみんなが熱唱していた。「2016年もみんなの元に良い音楽が届きますように」という最後の言葉にも、力いっぱいの声援と拍手で応える関西の音楽好きたちの姿が心に焼き付いた。


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